仮面ライダー 希望2008

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とある世界の関東某県、生田市。「喫茶アミーゴ」は、そこに店を出していた。 店員は二人。初老のマスターと、まだ少女と言っていい年齢の女性だ。 「お待たせしました、コーヒー二つです。ごゆっくりどうぞ。」 女性店員が、コーヒーを席に置いて立ち去る。客のサラリーマン二人は、その店員に熱い視線を送っていた。 「やっぱりかわいいよなあ、昴ちゃん……。」 「いや、まったくだ。」 「けど、なんでいつも頭にバンダナ巻いてるんだろうな?」 「ああ、あれか。何でも子供の頃に遭った事故で、頭に大きな傷跡が残ってるらしい。」 「そうなのか……。あんなにかわいいのにもったいないなあ……。」 他愛もない話を続けるサラリーマンたち。その傍らで、店に置かれたテレビがニュースを流している。 「えー、今入ったニュースです。先程午後2時頃、衆議院議員6名の乗った飛行機が何者かにジャックされました。  今のところ犯人の身元は不明。要求も出されていないということです。」 いかにも堅物といった風貌のキャスターが、動揺をにじませながら原稿を読み上げる。 そのニュースを耳にし、昴はわずかに顔色を変えた。マスターはめざとくそれに気づき、彼女に声をかける。 「昴、そろそろ裏でいつもの仕事頼むよ。」 「は、はい。わかりました。」 いそいそと店の裏に引っ込む昴。そのことに常連客たちから非難の声が挙がるが、マスターはそれを一括して鎮める。 「いつもの仕事」。それは昴とマスターの間でのみ通じる暗号のようなものだ。 更衣室に入った昴は急いで服を脱ぎ、代わりにライダースーツを身に纏う。 その瞬間から彼女は「沢城昴」という偽りの自分を捨て、正義の味方「衝撃のネコミミスト」に戻る。 ヘルメットを被り、愛車「サイクロン号」にまたがる。 元はレーシングチームのオーナーだったマスターが自ら作り上げた、ネコミミスト専用のバイクだ。 市販のバイクの性能をはるかに上回るモンスターマシンを駆り、ネコミミストはアスファルトの上を疾走する。 ……法定速度で。 何せこの前免許を取ったばかり。無理な運転は禁物だ。 (理想のヒーロー像はまだ遠いな……。) 心の中でぼやきながら、ネコミミストは走り続ける。 ◇ ◇ ◇ 「この辺でいいか……。」 事件現場となった、空港の近くの茂み。そこにネコミミストは姿を隠していた。 「変身!」 そう叫び、華麗にポーズを決める。その瞬間、彼女の姿は白と金で彩られた仮面の戦士に変わった。 そして改めてサイクロン号にまたがり、ジャックされた飛行機に向かって突撃する。 「イー!」 飛行機に接近すると、全身を黒い衣装で覆った男たちが奇声を上げながら次々と襲いかかってくる。 だが、ネコミミストとサイクロン号の敵ではない。男たちは瞬く間に蹴散らされる。 「おのれ、また仮面ライダーか!」 部下たちのふがいない姿を見て、リーダー格がネコミミストの前に現れる。怪人・蜘蛛男だ。 「覚悟しろ、ショッカー! お前たちの悪事は、この仮面ライダーネコミミストが何度でも打ち砕く!」 怪人に対し、ネコミミストは派手に見得を切る。 「仮面ライダーめ! なぜいつもいつも我らの邪魔をする!」 苛立ちに満ちた言葉を吐く蜘蛛男。それに対し、ネコミミストは透き通った声で答える。 「正義の味方だからだ!」 仮面ライダーネコミミスト。その戦いは、まだ始まったばかり……。 |303:[[わたしが生まれた物語]]|投下順に読む|:[[]]| |303:[[わたしが生まれた物語]]|時系列順に読む|:[[]]| |303:[[ココヨリトワニ]]|衝撃のネコミミスト||
とある世界の関東某県、生田市。「喫茶アミーゴ」は、そこに店を出していた。 店員は二人。初老のマスターと、まだ少女と言っていい年齢の女性だ。 「お待たせしました、コーヒー二つです。ごゆっくりどうぞ。」 女性店員が、コーヒーを席に置いて立ち去る。客のサラリーマン二人は、その店員に熱い視線を送っていた。 「やっぱりかわいいよなあ、昴ちゃん……。」 「いや、まったくだ。」 「けど、なんでいつも頭にバンダナ巻いてるんだろうな?」 「ああ、あれか。何でも子供の頃に遭った事故で、頭に大きな傷跡が残ってるらしい。」 「そうなのか……。あんなにかわいいのにもったいないなあ……。」 他愛もない話を続けるサラリーマンたち。その傍らで、店に置かれたテレビがニュースを流している。 「えー、今入ったニュースです。先程午後2時頃、衆議院議員6名の乗った飛行機が何者かにジャックされました。  今のところ犯人の身元は不明。要求も出されていないということです。」 いかにも堅物といった風貌のキャスターが、動揺をにじませながら原稿を読み上げる。 そのニュースを耳にし、昴はわずかに顔色を変えた。マスターはめざとくそれに気づき、彼女に声をかける。 「昴、そろそろ裏でいつもの仕事頼むよ。」 「は、はい。わかりました。」 いそいそと店の裏に引っ込む昴。そのことに常連客たちから非難の声が挙がるが、マスターはそれを一括して鎮める。 「いつもの仕事」。それは昴とマスターの間でのみ通じる暗号のようなものだ。 更衣室に入った昴は急いで服を脱ぎ、代わりにライダースーツを身に纏う。 その瞬間から彼女は「沢城昴」という偽りの自分を捨て、正義の味方「衝撃のネコミミスト」に戻る。 ヘルメットを被り、愛車「サイクロン号」にまたがる。 元はレーシングチームのオーナーだったマスターが自ら作り上げた、ネコミミスト専用のバイクだ。 市販のバイクの性能をはるかに上回るモンスターマシンを駆り、ネコミミストはアスファルトの上を疾走する。 ……法定速度で。 何せこの前免許を取ったばかり。無理な運転は禁物だ。 (理想のヒーロー像はまだ遠いな……。) 心の中でぼやきながら、ネコミミストは走り続ける。 ◇ ◇ ◇ 「この辺でいいか……。」 事件現場となった、空港の近くの茂み。そこにネコミミストは姿を隠していた。 「変身!」 そう叫び、華麗にポーズを決める。その瞬間、彼女の姿は白と金で彩られた仮面の戦士に変わった。 そして改めてサイクロン号にまたがり、ジャックされた飛行機に向かって突撃する。 「イー!」 飛行機に接近すると、全身を黒い衣装で覆った男たちが奇声を上げながら次々と襲いかかってくる。 だが、ネコミミストとサイクロン号の敵ではない。男たちは瞬く間に蹴散らされる。 「おのれ、また仮面ライダーか!」 部下たちのふがいない姿を見て、リーダー格がネコミミストの前に現れる。怪人・蜘蛛男だ。 「覚悟しろ、ショッカー! お前たちの悪事は、この仮面ライダーネコミミストが何度でも打ち砕く!」 怪人に対し、ネコミミストは派手に見得を切る。 「仮面ライダーめ! なぜいつもいつも我らの邪魔をする!」 苛立ちに満ちた言葉を吐く蜘蛛男。それに対し、ネコミミストは透き通った声で答える。 「正義の味方だからだ!」 仮面ライダーネコミミスト。その戦いは、まだ始まったばかり……。 |303:[[わたしが生まれた物語]]|投下順に読む|305:[[らき☆すた 第X話 あるいはこんな日常]]| |303:[[わたしが生まれた物語]]|時系列順に読む|305:[[らき☆すた 第X話 あるいはこんな日常]]| |303:[[ココヨリトワニ]]|衝撃のネコミミスト||

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