黒き竜巻雲

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黒き竜巻雲」(2008/04/12 (土) 18:55:28) の最新版変更点

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痛い、痛い、イタイ――― 傷口に沁みいたるのは油のような湿気と熱。膿を掬い再び塗りこむかのような不快感。 助けて、助けて、助けて――― 心は嗚咽と等しいか細い悲鳴を上げ、それでも巣食う痛みはそれを責め苛んで体はすすり泣く。 許して、許して、ユルシテクダサイ――― 叫ぶ嘆願はたった一つ。それでも彼を許されない。 罪をひたすら積み上げて届く救いがあるというのなら、それを与えるのはきっとこの満月の如き悪辣な神しかいないだろう。 月の光が市街地をくまなく照らしていた。その陰より汚泥が溢れるようにして湧き上がる。 よく見ればそれは蹲った人の形をしていた。 熱血王子、いや、“熱血王子だったもの”だった。 内臓やは所々破れ、腹の中で糞便と血液と胆液が混ざりあっている。 骨は左腕で見事に折れ、ヒビに至っては数えることもできない。 筋肉や神経は各所で寸断され、頭部の命令を満足に伝えることが困難だ。 既に熱血王子の人としての器は完全に崩壊し始めている。 それでも生きているのは、たった一つの願いだけ。 (ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい―――――!!!!) 影の繋ぎ師に打ちのめされて自身の願いは果てしなき道と知り、 熱血怪人に諭され、もう歩みを止めてもいいと欲すべき言葉を得ても尚止まらない糾弾と謝罪の雨。 もはや何の許しを請いたいのか、何に許しを請えばいいのかすら分からないまま熱血王子は体中から血の涙で咽び泣く。 朽ちて欠落した機能を執念と闇で補いながら熱血怪人との傷を抱えて影を渡って来たが、 そのダメージは最早それだけではどうしようもない段階に到達していた。 這い蹲るようにして熱血王子は右手を前に出す。体を引きずろうとしたのだろうが、右手が空しく元の位置に戻るだけだ。 (いやだ、イヤだ、イヤダイヤダイヤダイヤダ―――!!!) しかし、それでも彼は右手を引き摺って道路に血を擦りつける。 (こんなに痛いのに、こんなに苦しんでるのに、ここまで頑張ったのに、何で俺が救われない) それは生きようとする崇高な意思というよりは、運命を享受することの出来ない未練と呼ぶほうが近かった。 (力が、チカラサエアレバ、キット安ラゲルノニ) だがその切なる慟哭も、闇に溶けるだけで、遂に彼の魂は救われることなく――――― 『そうか、キミは力が欲しいのか』 熱血王子はビクリと痙攣するように上を向いた。 そのお姉さまの眼球は暗黒を映すばかりで、そこには一色の白も見えなかった。 『月の良い夜には出歩くモノだ。さすれば、ツキがいい出会いを導くからね。  このタイミングでこんな拾い物だとは……どうやら私の運も捨てたモノではないらしい』 しかし、確かに彼の耳は少女の声を確かに聞いていた。 熱血王子が、震える手で破壊すべき全ての手を握り締める。 『ああ、驚くことはない。私は……黒猫とも黒き天使とでも好きに呼びたまえ。  君の主である愛媛氏とは直接的には面識はないが、彼女達には大変世話になったものだ』 愛媛、自身の細胞に刻まれた覆ることのない恐怖の源泉の名を出されて、熱血王子は宝具をカラリと落としてしまう。 もう一度小さく金属音がした後、彼の手に再び優しく宝具が握らされ、黒猫と呼ばれた姿なき者は甘い声で言った。 『可哀想に。こんなになるまでよく頑張ったね。さながら得るに得難い悟りを得ようとする修験者のようだ。  君のその痛みが、私には自分の痛みのように辛く思えるよ』 (アンタハ――――俺ノ痛ミガ分カルノカ――――) 癒しを与えるでもなく、許しを与えるでもなく、裁きを与えるでもない初めてかけられたその言葉に、 熱血王子はその眼の洞を絞った。そうしてようやく気付く。 この暗黒の視界にて、彼女は見えないのではない。周囲の黒と全く同化しているのだ。 愛媛とは違った暗黒を前にして、熱血王子は目の前の黒き天使を仰いだ。 『ああ、分かるともさ。私にもそれを与えたいヒトがいるからね。だからこそ、残念ながら私には君を許す資格がない。  矢張り、君が許されるには罪を積み上げて太陽へと昇るより手段はあるまい』 (デモ、俺ニハモウ、チカラガタリナイ――――――) それはどうしようもない現実。肉体の悲鳴を心の痛みで押し潰してきた熱血王子の当然の末路。 だが目の前の黒き天使は、朗らかに笑った。 『安心したまえ、熱血王子。君の姿は確かにみすぼらしい灰被り姫。  だがその心は一点の曇りなく美しい。例え何色であったとしても、ね。  ならば私ができることは、君に馬車とガラスの靴を与えて素敵な舞踏会に招いてあげることだけだ』 そういって、黒き天使は何か杖を振ったように熱血王子には思えた。 視界に、ぼうと力場のようなものが生まれる。それが漫画ロワの血が本能的にスタンドだと告げた。 『“自分の肉体及び一度亡くなった魂の修復は不可能”……支給品ならばともかく、残念なことに私の財宝は私の一部と捉えられたようだ。  カシオペアも直せず使い道を決めあぐねていたが……君に出会えて感謝しているよ。  さあ、では腕によりをかけてドレスアップをしてあげようじゃないか!)』 そう黒い天使が言った後、王子の体に何かがぶつかる感覚があった。 (チカラ、チカラチカラチカラチカラ!!!!!!) しかし熱血王子にはそれを一切の不快と思うことはなく、ただ力を欲する欲求だけが高まっていた。 全ては白き光を塗り潰す為、全ての罪を許された真っ黒に染まった永遠の中で安らぐことだけ。 (アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!) そう、全てはいつか来る安息の日に至るため。 ならばこそ、今はどれだけ痛んでもまだ歩みは止められない。 そうして再び影の中に沈んでいく熱血王子を見送りながら黒き天使666は微笑を湛えた。 おそらくはディスレヴと闇の書の強烈な闇の力を自らの闇でいち早く感じ取り、知らず知らず引き寄せられたのだろう。 潰しても大差はなかったが、自身が満足に動けない今彼のような駒は貴重であり、 同時に転より奪った数々の装備(半分ゴミと思ったのは内緒だ)を効果的に運用するいいサンプルであった。 武器庫はネタにこそなっても、実際の戦闘ではほとんど使いにくいのだから宝の持ち腐れになりやすいのである。 (私に残された時間は恐らくそう長くないだろう……ならばこそ、貴重な時間をこそ彼には私の代理として頑張ってもらわないとね) 天より奪ったヒュッケバインmkⅢを破壊し、熱血王子と纏めてクレイジーダイヤモンドで治療する。 鋼の囚人(プリズナー)……その基本コンセプトをベースに手持ちの所持品を幾許か搭載してさらに強化。 脳神経系を直接インターフェース接続し、熱血王子は文字通り鋼の肉体を手に入れた。 闇の力で接合されたそれは瞬く間に黒く汚染され、黒きヒュッケバインとなったその姿は正しく、 「さあ行きたまえ我が雲の騎士。心を燃やし尽くす戦場へ! 黒き竜巻となりて、暗黒の死を振りまくが良い!!」 形式番号RTX-011TAMB――――ヒュッケバインMk-Ⅲトロンベ・ボクサータイプ。 小回りの利かないAMガンナーをヴァルグベンでウルトラミキサーすることでAMボクサーに変更。 そして本来核融合エンジンでは出力不足で不可能なと換装パーツとの合体を、 守護騎士システムで闇の書を直結させてラインを引き、負の力をディスレヴから供給することで可能としたパチモンカスタム機である。 しかも幾つかの装備と財宝を機体に組み込むことで、全局面対応可能にした突撃仕様だ。 EN切れを想定してタンク代わりの宝石を数個用意した。 英雄の盾が愛媛の闇によって格を下げたのは厄介ではあったが、すでにサイボーグゾンビのような熱血王子にはほとんど問題ない。 アルテマも蒐集したため、後はゆっくり覚えていけばいいのだから。むしろ全体の戦力ダウンを狙うのもいい。 そして、マーダーの自分には到底縁のないものは彼を倒した兵の為の戦利品として渡しておく。 特に首セットは、熱血王子にこそ与えられるべきものだろう。 「では私も姿を消すとしようか。この場にいては機関車に轢かれかねないからねえ、フフフ……」 そういって、遠くから鳴る汽笛を聞きながら黒き天使はビル街の闇へと姿を消していった。 いずれ来る最後の嵐の為の、静けさの様に。 こうして永久の罪人は黒き天使の新たなる駒として、再び白き輝きを殲滅する為に動き出した。 奇しくも向かう、究極の白の如く。 【夜中】 【G-7/影の中】 【熱血王子@漫画ロワ】 【状態】:黒化 顔が焼け爛れている 顔面ひしゃげてる 右目にお姉さまの眼が入っている      左腕骨折 全身に大ダメージ(気を抜いたら死んでもおかしくない) 機体と人機一体化(カメラアイから画像も見ることが可能) 【装備】:『破棄すべき全ての手(黒)』 ヒュッケバイン・ボクサー(トロンベ)        黒い青龍偃月刀 ウルトラリング(黒)  転ばし屋(元から黒) 黒いチェーンソー@サガ1 AK-74(残り60発・黒)       ちぬられたたて@FF6 マジシャンズレッドのDISC(黒) 放火セット(燃料、松明、マッチ) 凛の宝石×2個 【所持品】:支給品一式×10 ナイフ、BL本、GL本、泉こなたのスクール水着@漫画ロワ 首輪×2 パロロワ衣服詰め合わせ       お徳用原作パロロワ全生首セット(目玉セット他に換装可能) &原作パロロワ全手首詰め合わせ今なら腕も付いてくる! 【思考・行動】  基本:愛媛に許されるために殺す  0:城(E8病院)の輝きを殲滅する  1:黒く染まってない奴を優先して殺す  2:白に寝返りそうな奴も殺す ※ちぬられたたて@FF6:これを何回も使い続けると英雄の盾になる。愛媛の暗黒に汚染され戻ってしまった。             上昇効果が無く逆に様々なマイナス効果(力・すばやさ・体力・魔力-7、             常時スリップ・混乱・バーサク・沈黙・死の宣告、炎・氷・雷・地・水・毒弱点)             があるが、熱血王子機械属性入手&元から発狂属性の為ステータス異常部分は無効。 ※闇の書とパスが繋がっているため、EN回復(大)が付きます ※所持品は所持しているだけなので黒化していません ※ヒュッケバインボクサートロンベ:単純にヒュッケバイン・ボクサーが黒色(レーツェルカラー)になったもの。                  トロンベ化に伴いトロニウムエンジンから核融合エンジンになったが、                  666からのエネルギー供給でトロニウムエンジン以上に安定駆動可能になっている。                  人間サイズより一回り大きい。念動兵器が使えるかは不明。 【???】 【派手好き地獄紳士666@LSロワ】 【装備】:ゲート・オブ・バビロン@アニロワ2nd(※特殊仕様)、闇の書@アニロワ1st(ディス・レヴ内臓)、      クラールヴィント@アニロワ1st(ネコミミストと同じ物)、バリアジャケット 【所持品】:エニグマの紙「漫画キャラバトルロワイアルwiki管理人」       四次元ポケット、クレイジーダイヤモンドのDISC、高性能探索機能つき扇風機、カードデッキ(龍騎)       朝倉涼子のアーミーナイフ、夜天の書(BL本)ウルトラミキサー、モンスターボール(空) コアドリル@アニロワ2nd 【状態】:闇の書発動、不死者化?、大量の精気(エロパワー)吸収  疲労中 負のエネルギー蒐集中 暴走? アルテマ修得中 【外見】:黒いリボンドレス、背中から黒い六翼。長い髪は白く染まり後ろに降ろしている。眼鏡外し。 【思考・行動】 基本:極悪外道になった後、ネコミミストの前に敵として再会。ネコミミスト心から愛してる。 1:しばらくは身を隠し、ディス・レヴを使いこなせるようにする 2:時間稼ぎに利用できそうなものに関しては利用する 3:ネコミミストの前に敵として現れ、最終的に喰われる ※ゲート・オブ・バビロンで出せるアイテムをどれも『一応は何とか使いこなせ』ます。  エリクシールと爆薬は使い切りました。 鳳凰寺風の剣は病院に起き捨て。  浄玻璃の鏡の回数制限は残り1回。凛の宝石は残り5個。風の矢は残量不明。  懐中時計型航時機『カシオベア』破壊 ※ゲート・オブ・バビロンで出せる新たに判明した物及び追加された物。  アニロワ1stからディーヴァの剣、ルルゥの斧、マイクロ補聴器、  鳳凰寺風の弓と矢、鳳凰寺風の剣、凛の宝石×10、闇の書。  加えて――マテリアルブレード@テイルズロワ@XXX、クラールヴィント@アニロワ1st@XXX、  不死の酒@アニロワ2nd(既に使用済み?)@XXX。 ※闇の書と融合しているため、その内に言うまでもなく―― ※エロスの鐘の煩悩寺と、エロ師匠の(ついでに大暴れ鉄槌の)精気を吸収しました。  影丸の魔力を吸収したため、8割がた使いこなせるようになりました。 ※「漫画キャラバトルロワイアルwiki管理人」は一度だけ秘められた力を使う事が可能です。詳細は不明。自身に関係する事? ※書き手としてのメタ視点能力を使える様子。別に全知ではない。 ※闇の書とディス・レヴ@スパロワが内臓されました。リミッターをかけていますが会場内の負の力を自動的に集められます ※バビロンの財宝はクレイジーダイヤモンドでは治せません(宝物庫そのものは別) |250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]|投下順に読む|252:[[月に吠える者]]| |250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]|時系列順に読む|252:[[月に吠える者]]| |249:[[惨劇『孤城への帰還』(後編)]]|派手好き地獄紳士666|252:[[月に吠える者]]| |247:[[熱血対熱血~仮面ライダーSPIRITS~]]|熱血王子||
痛い、痛い、イタイ――― 傷口に沁みいたるのは油のような湿気と熱。膿を掬い再び塗りこむかのような不快感。 助けて、助けて、助けて――― 心は嗚咽と等しいか細い悲鳴を上げ、それでも巣食う痛みはそれを責め苛んで体はすすり泣く。 許して、許して、ユルシテクダサイ――― 叫ぶ嘆願はたった一つ。それでも彼を許されない。 罪をひたすら積み上げて届く救いがあるというのなら、それを与えるのはきっとこの満月の如き悪辣な神しかいないだろう。 月の光が市街地をくまなく照らしていた。その陰より汚泥が溢れるようにして湧き上がる。 よく見ればそれは蹲った人の形をしていた。 熱血王子、いや、“熱血王子だったもの”だった。 内臓やは所々破れ、腹の中で糞便と血液と胆液が混ざりあっている。 骨は左腕で見事に折れ、ヒビに至っては数えることもできない。 筋肉や神経は各所で寸断され、頭部の命令を満足に伝えることが困難だ。 既に熱血王子の人としての器は完全に崩壊し始めている。 それでも生きているのは、たった一つの願いだけ。 (ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい―――――!!!!) 影の繋ぎ師に打ちのめされて自身の願いは果てしなき道と知り、 熱血怪人に諭され、もう歩みを止めてもいいと欲すべき言葉を得ても尚止まらない糾弾と謝罪の雨。 もはや何の許しを請いたいのか、何に許しを請えばいいのかすら分からないまま熱血王子は体中から血の涙で咽び泣く。 朽ちて欠落した機能を執念と闇で補いながら熱血怪人との傷を抱えて影を渡って来たが、 そのダメージは最早それだけではどうしようもない段階に到達していた。 這い蹲るようにして熱血王子は右手を前に出す。体を引きずろうとしたのだろうが、右手が空しく元の位置に戻るだけだ。 (いやだ、イヤだ、イヤダイヤダイヤダイヤダ―――!!!) しかし、それでも彼は右手を引き摺って道路に血を擦りつける。 (こんなに痛いのに、こんなに苦しんでるのに、ここまで頑張ったのに、何で俺が救われない) それは生きようとする崇高な意思というよりは、運命を享受することの出来ない未練と呼ぶほうが近かった。 (力が、チカラサエアレバ、キット安ラゲルノニ) だがその切なる慟哭も、闇に溶けるだけで、遂に彼の魂は救われることなく――――― 『そうか、キミは力が欲しいのか』 熱血王子はビクリと痙攣するように上を向いた。 そのお姉さまの眼球は暗黒を映すばかりで、そこには一色の白も見えなかった。 『月の良い夜には出歩くモノだ。さすれば、ツキがいい出会いを導くからね。  このタイミングでこんな拾い物だとは……どうやら私の運も捨てたモノではないらしい』 しかし、確かに彼の耳は少女の声を確かに聞いていた。 熱血王子が、震える手で破壊すべき全ての手を握り締める。 『ああ、驚くことはない。私は……黒猫とも黒き天使とでも好きに呼びたまえ。  君の主である愛媛氏とは直接的には面識はないが、彼女達には大変世話になったものだ』 愛媛、自身の細胞に刻まれた覆ることのない恐怖の源泉の名を出されて、熱血王子は宝具をカラリと落としてしまう。 もう一度小さく金属音がした後、彼の手に再び優しく宝具が握らされ、黒猫と呼ばれた姿なき者は甘い声で言った。 『可哀想に。こんなになるまでよく頑張ったね。さながら得るに得難い悟りを得ようとする修験者のようだ。  君のその痛みが、私には自分の痛みのように辛く思えるよ』 (アンタハ――――俺ノ痛ミガ分カルノカ――――) 癒しを与えるでもなく、許しを与えるでもなく、裁きを与えるでもない初めてかけられたその言葉に、 熱血王子はその眼の洞を絞った。そうしてようやく気付く。 この暗黒の視界にて、彼女は見えないのではない。周囲の黒と全く同化しているのだ。 愛媛とは違った暗黒を前にして、熱血王子は目の前の黒き天使を仰いだ。 『ああ、分かるともさ。私にもそれを与えたいヒトがいるからね。だからこそ、残念ながら私には君を許す資格がない。  矢張り、君が許されるには罪を積み上げて太陽へと昇るより手段はあるまい』 (デモ、俺ニハモウ、チカラガタリナイ――――――) それはどうしようもない現実。肉体の悲鳴を心の痛みで押し潰してきた熱血王子の当然の末路。 だが目の前の黒き天使は、朗らかに笑った。 『安心したまえ、熱血王子。君の姿は確かにみすぼらしい灰被り姫。  だがその心は一点の曇りなく美しい。例え何色であったとしても、ね。  ならば私ができることは、君に馬車とガラスの靴を与えて素敵な舞踏会に招いてあげることだけだ』 そういって、黒き天使は何か杖を振ったように熱血王子には思えた。 視界に、ぼうと力場のようなものが生まれる。それが漫画ロワの血が本能的にスタンドだと告げた。 『“自分の肉体及び一度亡くなった魂の修復は不可能”……支給品ならばともかく、残念なことに私の財宝は私の一部と捉えられたようだ。  カシオペアも直せず使い道を決めあぐねていたが……君に出会えて感謝しているよ。  さあ、では腕によりをかけてドレスアップをしてあげようじゃないか!)』 そう黒い天使が言った後、王子の体に何かがぶつかる感覚があった。 (チカラ、チカラチカラチカラチカラ!!!!!!) しかし熱血王子にはそれを一切の不快と思うことはなく、ただ力を欲する欲求だけが高まっていた。 全ては白き光を塗り潰す為、全ての罪を許された真っ黒に染まった永遠の中で安らぐことだけ。 (アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!) そう、全てはいつか来る安息の日に至るため。 ならばこそ、今はどれだけ痛んでもまだ歩みは止められない。 そうして再び影の中に沈んでいく熱血王子を見送りながら黒き天使666は微笑を湛えた。 おそらくはディスレヴと闇の書の強烈な闇の力を自らの闇でいち早く感じ取り、知らず知らず引き寄せられたのだろう。 潰しても大差はなかったが、自身が満足に動けない今彼のような駒は貴重であり、 同時に転より奪った数々の装備(半分ゴミと思ったのは内緒だ)を効果的に運用するいいサンプルであった。 武器庫はネタにこそなっても、実際の戦闘ではほとんど使いにくいのだから宝の持ち腐れになりやすいのである。 (私に残された時間は恐らくそう長くないだろう……ならばこそ、貴重な時間をこそ彼には私の代理として頑張ってもらわないとね) 天より奪ったヒュッケバインmkⅢを破壊し、熱血王子と纏めてクレイジーダイヤモンドで治療する。 鋼の囚人(プリズナー)……その基本コンセプトをベースに手持ちの所持品を幾許か搭載してさらに強化。 脳神経系を直接インターフェース接続し、熱血王子は文字通り鋼の肉体を手に入れた。 闇の力で接合されたそれは瞬く間に黒く汚染され、黒きヒュッケバインとなったその姿は正しく、 「さあ行きたまえ我が雲の騎士。心を燃やし尽くす戦場へ! 黒き竜巻となりて、暗黒の死を振りまくが良い!!」 形式番号RTX-011TAMB――――ヒュッケバインMk-Ⅲトロンベ・ボクサータイプ。 小回りの利かないAMガンナーをヴァルグベンでウルトラミキサーすることでAMボクサーに変更。 そして本来核融合エンジンでは出力不足で不可能なと換装パーツとの合体を、 守護騎士システムで闇の書を直結させてラインを引き、負の力をディスレヴから供給することで可能としたパチモンカスタム機である。 しかも幾つかの装備と財宝を機体に組み込むことで、全局面対応可能にした突撃仕様だ。 EN切れを想定してタンク代わりの宝石を数個用意した。 英雄の盾が愛媛の闇によって格を下げたのは厄介ではあったが、すでにサイボーグゾンビのような熱血王子にはほとんど問題ない。 アルテマも蒐集したため、後はゆっくり覚えていけばいいのだから。むしろ全体の戦力ダウンを狙うのもいい。 そして、マーダーの自分には到底縁のないものは彼を倒した兵の為の戦利品として渡しておく。 特に首セットは、熱血王子にこそ与えられるべきものだろう。 「では私も姿を消すとしようか。この場にいては機関車に轢かれかねないからねえ、フフフ……」 そういって、遠くから鳴る汽笛を聞きながら黒き天使はビル街の闇へと姿を消していった。 いずれ来る最後の嵐の為の、静けさの様に。 こうして永久の罪人は黒き天使の新たなる駒として、再び白き輝きを殲滅する為に動き出した。 奇しくも向かう、究極の白の如く。 【夜中】 【G-7/影の中】 【熱血王子@漫画ロワ】 【状態】:黒化 顔が焼け爛れている 顔面ひしゃげてる 右目にお姉さまの眼が入っている      左腕骨折 全身に大ダメージ(気を抜いたら死んでもおかしくない) 機体と人機一体化(カメラアイから画像も見ることが可能) 【装備】:『破棄すべき全ての手(黒)』 ヒュッケバイン・ボクサー(トロンベ)        黒い青龍偃月刀 ウルトラリング(黒)  転ばし屋(元から黒) 黒いチェーンソー@サガ1 AK-74(残り60発・黒)       ちぬられたたて@FF6 マジシャンズレッドのDISC(黒) 放火セット(燃料、松明、マッチ) 凛の宝石×2個 【所持品】:支給品一式×10 ナイフ、BL本、GL本、泉こなたのスクール水着@漫画ロワ 首輪×2 パロロワ衣服詰め合わせ       お徳用原作パロロワ全生首セット(目玉セット他に換装可能) &原作パロロワ全手首詰め合わせ今なら腕も付いてくる! 【思考・行動】  基本:愛媛に許されるために殺す  0:城(E8病院)の輝きを殲滅する  1:黒く染まってない奴を優先して殺す  2:白に寝返りそうな奴も殺す ※ちぬられたたて@FF6:これを何回も使い続けると英雄の盾になる。愛媛の暗黒に汚染され戻ってしまった。             上昇効果が無く逆に様々なマイナス効果(力・すばやさ・体力・魔力-7、             常時スリップ・混乱・バーサク・沈黙・死の宣告、炎・氷・雷・地・水・毒弱点)             があるが、熱血王子機械属性入手&元から発狂属性の為ステータス異常部分は無効。 ※闇の書とパスが繋がっているため、EN回復(大)が付きます ※所持品は所持しているだけなので黒化していません ※ヒュッケバインボクサートロンベ:単純にヒュッケバイン・ボクサーが黒色(レーツェルカラー)になったもの。                  トロンベ化に伴いトロニウムエンジンから核融合エンジンになったが、                  666からのエネルギー供給でトロニウムエンジン以上に安定駆動可能になっている。                  人間サイズより一回り大きい。念動兵器が使えるかは不明。 【???】 【派手好き地獄紳士666@LSロワ】 【装備】:ゲート・オブ・バビロン@アニロワ2nd(※特殊仕様)、闇の書@アニロワ1st(ディス・レヴ内臓)、      クラールヴィント@アニロワ1st(ネコミミストと同じ物)、バリアジャケット 【所持品】:エニグマの紙「漫画キャラバトルロワイアルwiki管理人」       四次元ポケット、クレイジーダイヤモンドのDISC、高性能探索機能つき扇風機、カードデッキ(龍騎)       朝倉涼子のアーミーナイフ、夜天の書(BL本)ウルトラミキサー、モンスターボール(空) コアドリル@アニロワ2nd 【状態】:闇の書発動、不死者化?、大量の精気(エロパワー)吸収  疲労中 負のエネルギー蒐集中 暴走? アルテマ修得中 【外見】:黒いリボンドレス、背中から黒い六翼。長い髪は白く染まり後ろに降ろしている。眼鏡外し。 【思考・行動】 基本:極悪外道になった後、ネコミミストの前に敵として再会。ネコミミスト心から愛してる。 1:しばらくは身を隠し、ディス・レヴを使いこなせるようにする 2:時間稼ぎに利用できそうなものに関しては利用する 3:ネコミミストの前に敵として現れ、最終的に喰われる ※ゲート・オブ・バビロンで出せるアイテムをどれも『一応は何とか使いこなせ』ます。  エリクシールと爆薬は使い切りました。 鳳凰寺風の剣は病院に起き捨て。  浄玻璃の鏡の回数制限は残り1回。凛の宝石は残り5個。風の矢は残量不明。  懐中時計型航時機『カシオベア』破壊 ※ゲート・オブ・バビロンで出せる新たに判明した物及び追加された物。  アニロワ1stからディーヴァの剣、ルルゥの斧、マイクロ補聴器、  鳳凰寺風の弓と矢、鳳凰寺風の剣、凛の宝石×10、闇の書。  加えて――マテリアルブレード@テイルズロワ@XXX、クラールヴィント@アニロワ1st@XXX、  不死の酒@アニロワ2nd(既に使用済み?)@XXX。 ※闇の書と融合しているため、その内に言うまでもなく―― ※エロスの鐘の煩悩寺と、エロ師匠の(ついでに大暴れ鉄槌の)精気を吸収しました。  影丸の魔力を吸収したため、8割がた使いこなせるようになりました。 ※「漫画キャラバトルロワイアルwiki管理人」は一度だけ秘められた力を使う事が可能です。詳細は不明。自身に関係する事? ※書き手としてのメタ視点能力を使える様子。別に全知ではない。 ※闇の書とディス・レヴ@スパロワが内臓されました。リミッターをかけていますが会場内の負の力を自動的に集められます ※バビロンの財宝はクレイジーダイヤモンドでは治せません(宝物庫そのものは別) |250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]|投下順に読む|252:[[月に吠える者]]| |250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]|時系列順に読む|252:[[月に吠える者]]| |249:[[惨劇『孤城への帰還』(後編)]]|派手好き地獄紳士666|252:[[月に吠える者]]| |247:[[熱血対熱血~仮面ライダーSPIRITS~]]|熱血王子|253:[[ようこそルナティックパーティー(前編)]]|

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