扉の向こうへ

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「孔明ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 バトルマスターの悲痛の叫びがエントランスに木霊する。 やっと自分の心に素直になれた、さあこれからだという時に、運命とは斯くも残酷なものだろうか。 共に手を取り合っていけたはずの仲間は今はもう物言わぬ骸と化して、冷たい床に横たわるのみである。 「俺があいつを倒しておけばっ」 「……孔明」 影の繋ぎ師と蟹座氏もそれぞれ思うところがあり、一様に悲しみの表情を浮かべている。 だが、いくら嘆いたところで死人が生き返る術などあるはずがなかった。 だがここには―― 「孔明さん」 それができる可能性を秘めた人物がいた。 その者の名はコ・ホンブック。 数奇な運命に翻弄されて狂気に落ちるも、一人の書き手によってその命を救われた者。 「バトルマスターさん、少し孔明さんの首を貸してくれませんか?」 「え? それは……」 バトルマスターはブックが何をしたいのか分からなかったが、その真剣な表情に逆らう事はできなかった。 言われた通りに孔明の首を渡すと、ブックはそれを本来あるべき場所に優しく置いた。 そして孔明の下に両手を運ぶと、眩い光を放ちながら錬金術を発動させた。 今から行うのは禁忌と謳われた「人体練成」 ロワ内でタブーとされている死者蘇生を今からやろうとしているのだ。 ブックとしてはそんなタブー知ったこっちゃなかった。 彼女はただ「大事な人を失いたくない」という極ありふれた感情に従って動いているだけであった。 唐突に光が収まった。 バトルマスター、蟹座氏、影の繋ぎ師、三人がブックと孔明のほうを見る。 その光景は少し前と全く変わらぬものだった。 依然として孔明は永遠の眠りに付いたまま横たわっている。 ブックが何をしようとしたのか三人は知らないが、状況から失敗したという雰囲気は掴めた。 気まずい空気が広まる中、突然変化がなかった光景に変化が現われた。 「――ァガッ」 いきなり前触れもなしに命の証である熱き血潮を吐きながらコ・ホンブックは倒れこんだのだ。 突然の事態に困惑しながらも、三人はブックの下に駆け寄った。 「おい! しっかりしろ」 「ブックさん!」 「いったい何が!」 三人は目の前で起こった事象に対しての正確な答えを持ち合わせてはいなかった。 あれが有名な錬金術とまでは分かったが、そこからはさっぱりだった。 「……失敗しちゃった」 「何をしようとしたんだ君は!?」 バトルマスターが三人を代表してブックに尋ねた。 吐血したが、量としては少ないので命に関わる事はなさそうだ。 ひとまずは安心と言っても差し支えないだろう。 「人体練成をして……孔明さんを生き返らせようとしたんです」 「そして……失敗したんですね」 「失敗するって、分かっていたんですけどね……」 「え!?」 「孔明さんが言っていたんです。  私の錬金術とは体系は違うからって」 『鋼の錬金術師』と『バッカーノ』 どちらの世界にも錬金術は存在する。 しかし一口に錬金術と言っても二つの世界のそれが同一のものとは限らない。 両者の体系は似通ってはいるが、細部が微妙に違うものであった。 そのためその細部が錬金術を行う際の齟齬となり、結果ブックは錬金術のリバウンドを食らったのである。 「失敗するって分かってて、なんでそんな事したんだよ!」 蟹座氏は真相を知ると、声を荒くして叫んだ。 ギャルゲロワのみんなに生きてくれと言われた、バッドカニパニーが自らの命でもって守ってくれた。 そんな蟹座氏だからこそブックの無茶な行動が許せなかった。 一歩間違えれば、死んでいたかもしれないのだ。 それも失敗するのは分かっていたときた。 信じられない。 「……だって私、役立たずだもん」 「…………」 「みんなに甘えてばっかで、助けられてばっかりだから、私が死んだって……  きっと私なんかあの時死んでいればよかったんだよ。  そしたら承お兄ちゃんも――――」 パァン 乾いた音がエントランスに響く。 音の発生源は怒りに肩を震わせる蟹座氏。 頬を叩かれたブックは呆然とした表情で蟹座氏を見つめる。 バトルマスターと繋ぎ師は少し離れて、事の推移を見守る事にした。 「……ふざけんじゃねえよ!!  お前がここで死んだら、その承とかいう奴は喜ぶのかよ!!  必死になって助けてくれたんじゃないのかよ!!」 実際のところ、蟹座氏は承という人物がブックにとってどういう人物かは全く知らない。 だけど言葉の端から感じ取れるニュアンスから大体の関係は分かった。 だからこそ悲しかった。 助けられたにもかかわらず、その命を軽視する事が。 「ボク達は生きていかなきゃいけないんだよ!!  足を休ませるぐらいなら、一歩でも進めよ!!  走り続けなきゃ、未来にたどり着けないだろ!!」 「だって……私、役に立たないし……みんなみたいに強くなれないよ」 「お前はボクと孔明を止めてくれたじゃないか。  それで十分なんだよ! 他でもないお前がボクと孔明を止めたんだ!  それに何も無理にボク達みたいにならなくてもいい。  お前はお前にやれる事を精一杯やれば、それでいいんだよ。  だから、命を粗末にするなよ。  承お兄ちゃんが救ってくれた……大切な命なんだろ」 「ううぅ……う……蟹座氏さあああああぁぁぁぁぁん」 ブックは涙を堪える事ができずに蟹座氏の胸の中で泣き始めた。 今までの事に加えて、孔明の死、蟹座氏の想い、それらがごっちゃになって涙が止まらなかった。 蟹座氏はそんなブックをただ優しく静かに抱きしめてあげた。 夢の中でお姉さまにしてもらったように。 「一段落着きましたね、繋ぎ師」 「ええ、もう誰かが悲しむのは見たくないですしね」 少し離れて様子を見ていたバトルマスターと繋ぎ師は目の前の光景に胸を撫で下ろした。 ブックから事情を聞きたいところだが、それはもうしばらく待ってからにしたほうがいいだろう。 今は泣きたいだけ泣いたらいいと二人は思っている。 こころなしか蟹座氏の目にも涙が浮かんでいるようだ。 (蟹座氏もずいぶんと立派になりましたね。  この様子だともう大丈夫そうですね。  症候群が少し心配ですけど、繋ぎ師に任せれば安心でしょう。  私は――――) バトルマスターは不意に繋ぎ師に声をかけた。 「影の繋ぎ師」 「なんですかバトルマスターさん」 「二人の事、それと主催者の打倒、頼みましたよ」 「何言っているんですか? あなたも一緒に……それにこれじゃあまるで遺言――」 「ええ、遺言、です、よ……」 そう言い終わると、バトルマスターは重力に引かれるように床に崩れ落ちた。 その顔には生気が見当たらなかった。 「バトルマスタァァァァァ!!!!!」 繋ぎ師はすぐにバトルマスターの身体を抱き起こすが、その身体は驚くほど冷たかった。 その叫び声に泣いていた蟹座氏とブックも事態の急変を知った。 「ししょぉぉぉぉぉ!!!!!」 「バトルマスターさん!?」 二人もすぐに駆け寄るが、二人から見てもバトルマスターの状態は危険なものだった。 度重なる大技の連続でバトルマスターの体力と精神力はもう既に限界を迎えていた。 今までなけなしの気力で持ち堪えていたが、それももう無理だった。 蟹座氏の成長を見届けると、安心してその意識を手放したのだ。 そしてバトルマスターは死出の道を進み始めた。 「ししょー! ししょー! ししょー!  ねえ起きてよ、ししょー!!」 「脈が……おい! バトルマスターさん!!」 誰が見ても助かりそうにない状態だった。 正直ここまで意識があっただけでも表彰ものである。 「待っててししょー。  いま士郎とセイバーみたいに魔力パスを――」 「待った蟹座氏さん! よく知らないが、それはまずい気が!」 蟹座氏はししょーと魔力パスを繋げようとパニック状態だった。 影の繋ぎ師はそんな蟹座氏を取り押さえるのに必死だった。 そしてコ・ホンブックは―――― 「私に、できる事」  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 蟹座氏さんにはああ言われたけど、自分にできる事って何だろう? やっぱり錬金術かな。 あとは……承お兄ちゃんに教えてもらった「諦めない」という事。 そんな事を考えている時だった。 繋ぎ師さんの声が聞こえてきた。 見ると……バトルマスターさんが倒れていた。 「ししょぉぉぉぉぉ!!!!!」 「バトルマスターさん!?」 蟹座氏さんと私は急いでバトルマスターさんの元に駆け寄った。 「ししょー! ししょー! ししょー!  ねえ起きてよ、ししょー!!」 「脈が……おい! バトルマスターさん!!」 私でも分かるぐらいに生気がなかった。 たぶんこのままだとバトルマスターさんは死んでしまう。 孔明さんみたいに動かなくなっちゃう。 そんなのいや!! 誰かが死ぬなんてもう見たくない。 それにバトルマスターさんが死んだら、きっと蟹座氏さんはすごく悲しむ。 そんなところ見たくない! みんなには笑ってほしい! 仲良くしてほしい! だから―― 「私に、できる事」 そう私にできる事をする。 そして今度こそ成功させてみせる。 賢者の石のおかげで錬成陣はなくていい。 そのまま両手をバトルマスターさんの元へ持っていく。 ん、蟹座氏さんが呼んでいる。 「おいブック! お前まさかまた――」 「大丈夫だよ、蟹座氏さん。  もう命を粗末にしない。  私はもがき続けながらも生きてゆきたいから」 錬金術を発動させる。 眩い光がエントランスを埋め尽くす。 (今度こそ――え!? 上手くいかない。なんで!?) 理由はすぐに分かった。 賢者の石に皹が入っていた。 おそらくさっきの人体練成の際に入ったものだろう。 助けようと思ってやった行為によって、誰かを助ける事ができないとはなんという皮肉であろう。 (そんな、そんなのいやだよ。また私は何もできないの。  また私の目の前で人が死ぬの。  もう嫌だよそんなの。私どうすればいいの……) ブックが絶望に挫けそうになった時、ふと孔明との錬金術の勉強を思い出した。 『さて、これで一通りの勉強は終わりです。後は実践あるのみ』 『ありがとう孔明さん』 『どういたしまして』 『もし孔明さんが大変な事になったら、私の錬金術を使ってあげるね』 『……ブックさん、それは無理ですよ』 『なんで?』 『私の身体は不死者でね、あなたの使う錬金術とは少しばかり体系が違うんです。  だから、私をベースにした錬金術は成功しないんです』 『そんなぁ……』 『ああ大丈夫ですよ。  不死者だから並の人より丈夫ですし、それに……』 『それに?』 『触媒としてなら私の身体も使えますよ。『鋼の錬金術師 翔べない天使』に出てきた賢者の触媒のような感じですね』 『そうなの』 『ええ、後は同じような特性を持ったものもいけるかもしれませんね。  さすがにやってみないと分からないですけどね』 賢者の触媒……練成の効率を上げるもの。 孔明さん、ありがとう。 あなたの教えは無駄にはしません。 孔明さんの身体を触媒として組み込む。 まだ足りない。 もっと他には……あった。 孔明さんの近くに落ちている剣、それに付着している血液。 それはまとめキング、コーカサスビートルアンデッドに酷似した者の血。 アンデッドとは不死の生命体。 その不死の性質が触媒の条件を満たしたのだろう。 「これでいけぇぇぇぇぇ!!!!!」 ブックの周りの光の強さがさらに増していく。 ブックを中心に光の洪水がエントランスを駆け巡る。 そして――――  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「ん、ここはいったい?」 目覚めると周りは白い世界だった。 ここが死の世界かとも一瞬思ったが、それにしては妙に暖かい。 誰かに包まれているような、そんな気がする。 「バトルマスターさん」 「ブック」 気づくと目の前にブックが立っていた。 いつの間に立っていたのか全く分からなかった。 「ブック、蟹座氏はあの通りいい人だから心配はない。  繋ぎ師も頼りになるはずだ。だから――」 「バトルマスターさん、もうそんなこと心配しなくていいんですよ」 なぜ?と問い返そうとしてブックの顔を覗き込んだ。 彼女の顔は何かをやり遂げたかのように満足の表情を浮かべていた。 それが何なのかこの時は分からなかった。 「どういう事ですか?」 「バトルマスターさんは死ななかったんですよ。  だからこれからも対主催として頑張ってください」 どういう事だろう。 私は身体が限界を越えて倒れたはずじゃ…… それにここはどこなんだ? 「あのお願いがあるんです、いいですか?」 「ああ、いいよ」 その疑問はとりあえず保留にして、まずはブックの望みを聞いてあげよう。 孔明が死んでこの子も辛いはずだ。 泣いたぐらいでは悲しみは薄れないだろう。 私にできる事ならしてあげよう。 それが孔明への手向けにもなるだろう。 「負けないでください! どんな事があっても、絶対、絶対諦めないでください!」 「何だ、そんな事か。大丈夫だ。  私はバトルマスター。戦いの場では負けやしないさ」 「うん。私もバトルマスターさんなら安心して任せられます。  私の想い、承お兄ちゃんの想い、孔明さんの想い、みんな死んじゃったけど……忘れないでくださいね」 「ああ、もちろん――!? 今、死んだって――」 「蟹座氏さんにごめんなさいって伝えておいてください。  あんなこと言われたのにこんな事しちゃって、私ってやっぱりダメですね」 「ブック……君は……」 「もうあんな悲しい事は終わりにしてくださいね。  じゃあ……扉の向こうへ――」 見るといつの間にか背後に大きな扉があった。 その扉がゆっくりと開き、そこには―― 「バトルマスターさん、さようなら」  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「ししょー! ししょー! ししょー!」 「……蟹座氏、ですか」 「ししょーーーーー!!!!!」 目が覚めると、そこは元のエントランスだった。 自分の周りには蟹座氏と繋ぎ師がいた。 蟹座氏は涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら抱きついてきた。 繋ぎ師はこちらを見ながら微笑んでいる。 だけど、一人足りない。 「あの、ブックは?」 その言葉を口にした途端、場の空気は重いものに早変わりした。 二人の反応から何が起こったのか理解した。 ブックは錬金術の対価として消滅したのだ。 じゃあやっぱりさっきの夢は…… 「……バカだよ」 「蟹座氏……」 「だってそうでしょう。生きるんだって言っておいて結局はいなくなっちゃうんじゃ意味ないよ。  僕の言う事すぐに破りやがって……」 「蟹座氏、ブックは……」 「バカだよ。大バカ野郎だよ。本当に……本当に……どうしようもないよ……  うぅ……し、しょー……ししょー……うわあああああぁぁぁぁぁ!!!!!」 涙でぐしゃぐしゃの顔がさらにぐしゃぐしゃになっている。 蟹座氏だって本当は分かっているのだ。 ブックは満足して逝ったと。 確かに生きるという蟹座氏の言う事は守らなかったが、きっと許してくれるだろう。 蟹座氏はきっと分かってくれるはずだ。 だからブック、安心して見守ってくれ。  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 扉が音を立ててゆっくりと閉まる。 これでよかったのか、実はちょっと不安だったりする。 でも正しいんだって信じたい。 「ブック」 不意に声がした。 どこか懐かしくて、ずっと望んでいた声。 私を救ってくれた声。 私に大切な事を教えてくれた声。 「がんばったな」 「承お兄ちゃぁぁぁぁぁああああああん!!!!!」 私の大好きな、承お兄ちゃんの声―――― &color(red){【コ・ホンブック@アニロワ2nd  死亡】}  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「では俺はこのまま病院に行きますけど……そっちは大丈夫なんですか」 「私達なら心配いりません。  それに病院は急を要し、一刻も早く向かう事が肝心です。  繋ぎ師一人なら今から行けば間に合う可能性はまだあります。  私達の事は構わずに行ってください」 バッド・カニパニーの埋葬を終えて、一通りの整理をつけてから私達は今後の行動を検討した。 蟹座氏はバッド・カニパニーの中でも綺麗に残っていた甲羅を一つ大事そうにバッグに入れていた。 本当は孔明やブックも埋葬してあげたかったが、消滅したのではそれも無理だ。 彼女らには黙祷を捧げるだけに留めた。 さて、重宝したのは孔明の持ち物だった携帯電話だ。 この中にあった『柿テロ猥・R2‐ND』は一級品と言っても過言ではないものだった。 今の時点で第3回放送までに起こった出来事が全て掲載されていた。 繋ぎ師によれば、自分が気絶している間に地図のループを使ってA-5に行ったところ、間違いなくこの通りであったと言う。 証拠として永遠神剣『誓い』を持ち帰って来てくれた。 そして現段階で最も危険な状況に陥っている場所がE-8にある病院だ。 様々な思惑が絡み合い、まさに火薬庫といった状態だ。 だがそのような状況もこの携帯があれば無事に回避できるはずである。 誤解を早急に解くためにも最も足の速い影の繋ぎ師に先行して行ってもらうのが、ベストな選択だろう。 「分かりました。二人とも気をつけて」 そう言って繋ぎ師は病院へ向かって行った。 しかし今からでは繋ぎ師といえども、間に合うかは正直微妙だ。 だが何もしないよりはましだ。 「さて蟹座氏。私達も行きましょうか」 「うん。でもししょー。ボク達はどこに向かうの?」 「移動しながら話します。時間が惜しいのでね」 【夜中】【G-4市街地】 【影の繋ぎ師@ライダーロワ】 【装備】:サタンサーベル@ライダーロワ、リボルケイン@ライダーロワ 【道具】:支給品一式、カラオケマイク@現実、携帯電話@現実 【状態】:月光で全快済み、WIKI管理人へのぶっちぎりな激しい怒り 【思考・行動】 基本:殺し合いには乗らない。 1:どこまでも ぶ っ ち ぎ る ぜ !! 2:他の参加者にもディーから聞いた事を伝える。 3:次こそは熱血王子を倒す。 4:逃げたWIKI管理人の手下を見つけて倒す。 ※変身体が仮面ライダーBLACK SRX@書き手ロワ2に進化しました。  キングストーン二つの融合により更なる可能性を得たかもしれません。 ※RXの全変身系統の能力が二倍以上にアップし、シャドームーンの武器と技も使用可能です。  何より性能差をももろともしないシャドームーンの卓越した戦闘技能を強化されたRXが得たことが一番大きいでしょう。  加えて太陽光・月光の両方を取り込めるようになったので、昼夜問わずぶっちぎれます。  名前からしてスパロボのSRXの技も使用可能かもしれません。詳しい能力・技は以降の書き手にお任せします。  原作設定すらぶっちぎるぜい! ※ついでに首輪が取れちゃいましたが、どこまでもぶっちぎりです。 |249:[[惨劇『孤城への帰還』(後編)]]|投下順に読む|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |249:[[惨劇『孤城への帰還』(後編)]]|時系列順に読む|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |246:[[胎動するは二つの悪意]]|バトルマスター|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |246:[[胎動するは二つの悪意]]|蟹座氏|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |246:[[胎動するは二つの悪意]]|&color(red){コ・ホンブック}|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |246:[[胎動するは二つの悪意]]|影の繋ぎ師|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |183:[[第二次スーパー書き手大戦 第183話 了承!!]]|&color(red){承}|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]|
「孔明ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 バトルマスターの悲痛の叫びがエントランスに木霊する。 やっと自分の心に素直になれた、さあこれからだという時に、運命とは斯くも残酷なものだろうか。 共に手を取り合っていけたはずの仲間は今はもう物言わぬ骸と化して、冷たい床に横たわるのみである。 「俺があいつを倒しておけばっ」 「……孔明」 影の繋ぎ師と蟹座氏もそれぞれ思うところがあり、一様に悲しみの表情を浮かべている。 だが、いくら嘆いたところで死人が生き返る術などあるはずがなかった。 だがここには―― 「孔明さん」 それができる可能性を秘めた人物がいた。 その者の名はコ・ホンブック。 数奇な運命に翻弄されて狂気に落ちるも、一人の書き手によってその命を救われた者。 「バトルマスターさん、少し孔明さんの首を貸してくれませんか?」 「え? それは……」 バトルマスターはブックが何をしたいのか分からなかったが、その真剣な表情に逆らう事はできなかった。 言われた通りに孔明の首を渡すと、ブックはそれを本来あるべき場所に優しく置いた。 そして孔明の下に両手を運ぶと、眩い光を放ちながら錬金術を発動させた。 今から行うのは禁忌と謳われた「人体練成」 ロワ内でタブーとされている死者蘇生を今からやろうとしているのだ。 ブックとしてはそんなタブー知ったこっちゃなかった。 彼女はただ「大事な人を失いたくない」という極ありふれた感情に従って動いているだけであった。 唐突に光が収まった。 バトルマスター、蟹座氏、影の繋ぎ師、三人がブックと孔明のほうを見る。 その光景は少し前と全く変わらぬものだった。 依然として孔明は永遠の眠りに付いたまま横たわっている。 ブックが何をしようとしたのか三人は知らないが、状況から失敗したという雰囲気は掴めた。 気まずい空気が広まる中、突然変化がなかった光景に変化が現われた。 「――ァガッ」 いきなり前触れもなしに命の証である熱き血潮を吐きながらコ・ホンブックは倒れこんだのだ。 突然の事態に困惑しながらも、三人はブックの下に駆け寄った。 「おい! しっかりしろ」 「ブックさん!」 「いったい何が!」 三人は目の前で起こった事象に対しての正確な答えを持ち合わせてはいなかった。 あれが有名な錬金術とまでは分かったが、そこからはさっぱりだった。 「……失敗しちゃった」 「何をしようとしたんだ君は!?」 バトルマスターが三人を代表してブックに尋ねた。 吐血したが、量としては少ないので命に関わる事はなさそうだ。 ひとまずは安心と言っても差し支えないだろう。 「人体練成をして……孔明さんを生き返らせようとしたんです」 「そして……失敗したんですね」 「失敗するって、分かっていたんですけどね……」 「え!?」 「孔明さんが言っていたんです。  私の錬金術とは体系は違うからって」 『鋼の錬金術師』と『バッカーノ』 どちらの世界にも錬金術は存在する。 しかし一口に錬金術と言っても二つの世界のそれが同一のものとは限らない。 両者の体系は似通ってはいるが、細部が微妙に違うものであった。 そのためその細部が錬金術を行う際の齟齬となり、結果ブックは錬金術のリバウンドを食らったのである。 「失敗するって分かってて、なんでそんな事したんだよ!」 蟹座氏は真相を知ると、声を荒くして叫んだ。 ギャルゲロワのみんなに生きてくれと言われた、バッドカニパニーが自らの命でもって守ってくれた。 そんな蟹座氏だからこそブックの無茶な行動が許せなかった。 一歩間違えれば、死んでいたかもしれないのだ。 それも失敗するのは分かっていたときた。 信じられない。 「……だって私、役立たずだもん」 「…………」 「みんなに甘えてばっかで、助けられてばっかりだから、私が死んだって……  きっと私なんかあの時死んでいればよかったんだよ。  そしたら承お兄ちゃんも――――」 パァン 乾いた音がエントランスに響く。 音の発生源は怒りに肩を震わせる蟹座氏。 頬を叩かれたブックは呆然とした表情で蟹座氏を見つめる。 バトルマスターと繋ぎ師は少し離れて、事の推移を見守る事にした。 「……ふざけんじゃねえよ!!  お前がここで死んだら、その承とかいう奴は喜ぶのかよ!!  必死になって助けてくれたんじゃないのかよ!!」 実際のところ、蟹座氏は承という人物がブックにとってどういう人物かは全く知らない。 だけど言葉の端から感じ取れるニュアンスから大体の関係は分かった。 だからこそ悲しかった。 助けられたにもかかわらず、その命を軽視する事が。 「ボク達は生きていかなきゃいけないんだよ!!  足を休ませるぐらいなら、一歩でも進めよ!!  走り続けなきゃ、未来にたどり着けないだろ!!」 「だって……私、役に立たないし……みんなみたいに強くなれないよ」 「お前はボクと孔明を止めてくれたじゃないか。  それで十分なんだよ! 他でもないお前がボクと孔明を止めたんだ!  それに何も無理にボク達みたいにならなくてもいい。  お前はお前にやれる事を精一杯やれば、それでいいんだよ。  だから、命を粗末にするなよ。  承お兄ちゃんが救ってくれた……大切な命なんだろ」 「ううぅ……う……蟹座氏さあああああぁぁぁぁぁん」 ブックは涙を堪える事ができずに蟹座氏の胸の中で泣き始めた。 今までの事に加えて、孔明の死、蟹座氏の想い、それらがごっちゃになって涙が止まらなかった。 蟹座氏はそんなブックをただ優しく静かに抱きしめてあげた。 夢の中でお姉さまにしてもらったように。 「一段落着きましたね、繋ぎ師」 「ええ、もう誰かが悲しむのは見たくないですしね」 少し離れて様子を見ていたバトルマスターと繋ぎ師は目の前の光景に胸を撫で下ろした。 ブックから事情を聞きたいところだが、それはもうしばらく待ってからにしたほうがいいだろう。 今は泣きたいだけ泣いたらいいと二人は思っている。 こころなしか蟹座氏の目にも涙が浮かんでいるようだ。 (蟹座氏もずいぶんと立派になりましたね。  この様子だともう大丈夫そうですね。  症候群が少し心配ですけど、繋ぎ師に任せれば安心でしょう。  私は――――) バトルマスターは不意に繋ぎ師に声をかけた。 「影の繋ぎ師」 「なんですかバトルマスターさん」 「二人の事、それと主催者の打倒、頼みましたよ」 「何言っているんですか? あなたも一緒に……それにこれじゃあまるで遺言――」 「ええ、遺言、です、よ……」 そう言い終わると、バトルマスターは重力に引かれるように床に崩れ落ちた。 その顔には生気が見当たらなかった。 「バトルマスタァァァァァ!!!!!」 繋ぎ師はすぐにバトルマスターの身体を抱き起こすが、その身体は驚くほど冷たかった。 その叫び声に泣いていた蟹座氏とブックも事態の急変を知った。 「ししょぉぉぉぉぉ!!!!!」 「バトルマスターさん!?」 二人もすぐに駆け寄るが、二人から見てもバトルマスターの状態は危険なものだった。 度重なる大技の連続でバトルマスターの体力と精神力はもう既に限界を迎えていた。 今までなけなしの気力で持ち堪えていたが、それももう無理だった。 蟹座氏の成長を見届けると、安心してその意識を手放したのだ。 そしてバトルマスターは死出の道を進み始めた。 「ししょー! ししょー! ししょー!  ねえ起きてよ、ししょー!!」 「脈が……おい! バトルマスターさん!!」 誰が見ても助かりそうにない状態だった。 正直ここまで意識があっただけでも表彰ものである。 「待っててししょー。  いま士郎とセイバーみたいに魔力パスを――」 「待った蟹座氏さん! よく知らないが、それはまずい気が!」 蟹座氏はししょーと魔力パスを繋げようとパニック状態だった。 影の繋ぎ師はそんな蟹座氏を取り押さえるのに必死だった。 そしてコ・ホンブックは―――― 「私に、できる事」  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 蟹座氏さんにはああ言われたけど、自分にできる事って何だろう? やっぱり錬金術かな。 あとは……承お兄ちゃんに教えてもらった「諦めない」という事。 そんな事を考えている時だった。 繋ぎ師さんの声が聞こえてきた。 見ると……バトルマスターさんが倒れていた。 「ししょぉぉぉぉぉ!!!!!」 「バトルマスターさん!?」 蟹座氏さんと私は急いでバトルマスターさんの元に駆け寄った。 「ししょー! ししょー! ししょー!  ねえ起きてよ、ししょー!!」 「脈が……おい! バトルマスターさん!!」 私でも分かるぐらいに生気がなかった。 たぶんこのままだとバトルマスターさんは死んでしまう。 孔明さんみたいに動かなくなっちゃう。 そんなのいや!! 誰かが死ぬなんてもう見たくない。 それにバトルマスターさんが死んだら、きっと蟹座氏さんはすごく悲しむ。 そんなところ見たくない! みんなには笑ってほしい! 仲良くしてほしい! だから―― 「私に、できる事」 そう私にできる事をする。 そして今度こそ成功させてみせる。 賢者の石のおかげで錬成陣はなくていい。 そのまま両手をバトルマスターさんの元へ持っていく。 ん、蟹座氏さんが呼んでいる。 「おいブック! お前まさかまた――」 「大丈夫だよ、蟹座氏さん。  もう命を粗末にしない。  私はもがき続けながらも生きてゆきたいから」 錬金術を発動させる。 眩い光がエントランスを埋め尽くす。 (今度こそ――え!? 上手くいかない。なんで!?) 理由はすぐに分かった。 賢者の石に皹が入っていた。 おそらくさっきの人体練成の際に入ったものだろう。 助けようと思ってやった行為によって、誰かを助ける事ができないとはなんという皮肉であろう。 (そんな、そんなのいやだよ。また私は何もできないの。  また私の目の前で人が死ぬの。  もう嫌だよそんなの。私どうすればいいの……) ブックが絶望に挫けそうになった時、ふと孔明との錬金術の勉強を思い出した。 『さて、これで一通りの勉強は終わりです。後は実践あるのみ』 『ありがとう孔明さん』 『どういたしまして』 『もし孔明さんが大変な事になったら、私の錬金術を使ってあげるね』 『……ブックさん、それは無理ですよ』 『なんで?』 『私の身体は不死者でね、あなたの使う錬金術とは少しばかり体系が違うんです。  だから、私をベースにした錬金術は成功しないんです』 『そんなぁ……』 『ああ大丈夫ですよ。  不死者だから並の人より丈夫ですし、それに……』 『それに?』 『触媒としてなら私の身体も使えますよ。『鋼の錬金術師 翔べない天使』に出てきた賢者の触媒のような感じですね』 『そうなの』 『ええ、後は同じような特性を持ったものもいけるかもしれませんね。  さすがにやってみないと分からないですけどね』 賢者の触媒……練成の効率を上げるもの。 孔明さん、ありがとう。 あなたの教えは無駄にはしません。 孔明さんの身体を触媒として組み込む。 まだ足りない。 もっと他には……あった。 孔明さんの近くに落ちている剣、それに付着している血液。 それはまとめキング、コーカサスビートルアンデッドに酷似した者の血。 アンデッドとは不死の生命体。 その不死の性質が触媒の条件を満たしたのだろう。 「これでいけぇぇぇぇぇ!!!!!」 ブックの周りの光の強さがさらに増していく。 ブックを中心に光の洪水がエントランスを駆け巡る。 そして――――  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「ん、ここはいったい?」 目覚めると周りは白い世界だった。 ここが死の世界かとも一瞬思ったが、それにしては妙に暖かい。 誰かに包まれているような、そんな気がする。 「バトルマスターさん」 「ブック」 気づくと目の前にブックが立っていた。 いつの間に立っていたのか全く分からなかった。 「ブック、蟹座氏はあの通りいい人だから心配はない。  繋ぎ師も頼りになるはずだ。だから――」 「バトルマスターさん、もうそんなこと心配しなくていいんですよ」 なぜ?と問い返そうとしてブックの顔を覗き込んだ。 彼女の顔は何かをやり遂げたかのように満足の表情を浮かべていた。 それが何なのかこの時は分からなかった。 「どういう事ですか?」 「バトルマスターさんは死ななかったんですよ。  だからこれからも対主催として頑張ってください」 どういう事だろう。 私は身体が限界を越えて倒れたはずじゃ…… それにここはどこなんだ? 「あのお願いがあるんです、いいですか?」 「ああ、いいよ」 その疑問はとりあえず保留にして、まずはブックの望みを聞いてあげよう。 孔明が死んでこの子も辛いはずだ。 泣いたぐらいでは悲しみは薄れないだろう。 私にできる事ならしてあげよう。 それが孔明への手向けにもなるだろう。 「負けないでください! どんな事があっても、絶対、絶対諦めないでください!」 「何だ、そんな事か。大丈夫だ。  私はバトルマスター。戦いの場では負けやしないさ」 「うん。私もバトルマスターさんなら安心して任せられます。  私の想い、承お兄ちゃんの想い、孔明さんの想い、みんな死んじゃったけど……忘れないでくださいね」 「ああ、もちろん――!? 今、死んだって――」 「蟹座氏さんにごめんなさいって伝えておいてください。  あんなこと言われたのにこんな事しちゃって、私ってやっぱりダメですね」 「ブック……君は……」 「もうあんな悲しい事は終わりにしてくださいね。  じゃあ……扉の向こうへ――」 見るといつの間にか背後に大きな扉があった。 その扉がゆっくりと開き、そこには―― 「バトルマスターさん、さようなら」  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「ししょー! ししょー! ししょー!」 「……蟹座氏、ですか」 「ししょーーーーー!!!!!」 目が覚めると、そこは元のエントランスだった。 自分の周りには蟹座氏と繋ぎ師がいた。 蟹座氏は涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら抱きついてきた。 繋ぎ師はこちらを見ながら微笑んでいる。 だけど、一人足りない。 「あの、ブックは?」 その言葉を口にした途端、場の空気は重いものに早変わりした。 二人の反応から何が起こったのか理解した。 ブックは錬金術の対価として消滅したのだ。 じゃあやっぱりさっきの夢は…… 「……バカだよ」 「蟹座氏……」 「だってそうでしょう。生きるんだって言っておいて結局はいなくなっちゃうんじゃ意味ないよ。  僕の言う事すぐに破りやがって……」 「蟹座氏、ブックは……」 「バカだよ。大バカ野郎だよ。本当に……本当に……どうしようもないよ……  うぅ……し、しょー……ししょー……うわあああああぁぁぁぁぁ!!!!!」 涙でぐしゃぐしゃの顔がさらにぐしゃぐしゃになっている。 蟹座氏だって本当は分かっているのだ。 ブックは満足して逝ったと。 確かに生きるという蟹座氏の言う事は守らなかったが、きっと許してくれるだろう。 蟹座氏はきっと分かってくれるはずだ。 だからブック、安心して見守ってくれ。  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 扉が音を立ててゆっくりと閉まる。 これでよかったのか、実はちょっと不安だったりする。 でも正しいんだって信じたい。 「ブック」 不意に声がした。 どこか懐かしくて、ずっと望んでいた声。 私を救ってくれた声。 私に大切な事を教えてくれた声。 「がんばったな」 「承お兄ちゃぁぁぁぁぁああああああん!!!!!」 私の大好きな、承お兄ちゃんの声―――― &color(red){【コ・ホンブック@アニロワ2nd  死亡】}  ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 「では俺はこのまま病院に行きますけど……そっちは大丈夫なんですか」 「私達なら心配いりません。  それに病院は急を要し、一刻も早く向かう事が肝心です。  繋ぎ師一人なら今から行けば間に合う可能性はまだあります。  私達の事は構わずに行ってください」 バッド・カニパニーの埋葬を終えて、一通りの整理をつけてから私達は今後の行動を検討した。 蟹座氏はバッド・カニパニーの中でも綺麗に残っていた甲羅を一つ大事そうにバッグに入れていた。 本当は孔明やブックも埋葬してあげたかったが、消滅したのではそれも無理だ。 彼女らには黙祷を捧げるだけに留めた。 さて、重宝したのは孔明の持ち物だった携帯電話だ。 この中にあった『柿テロ猥・R2‐ND』は一級品と言っても過言ではないものだった。 今の時点で第3回放送までに起こった出来事が全て掲載されていた。 繋ぎ師によれば、自分が気絶している間に地図のループを使ってA-5に行ったところ、間違いなくこの通りであったと言う。 証拠として永遠神剣『誓い』を持ち帰って来てくれた。 そして現段階で最も危険な状況に陥っている場所がE-8にある病院だ。 様々な思惑が絡み合い、まさに火薬庫といった状態だ。 だがそのような状況もこの携帯があれば無事に回避できるはずである。 誤解を早急に解くためにも最も足の速い影の繋ぎ師に先行して行ってもらうのが、ベストな選択だろう。 「分かりました。二人とも気をつけて」 そう言って繋ぎ師は病院へ向かって行った。 しかし今からでは繋ぎ師といえども、間に合うかは正直微妙だ。 だが何もしないよりはましだ。 「さて蟹座氏。私達も行きましょうか」 「うん。でもししょー。ボク達はどこに向かうの?」 「移動しながら話します。時間が惜しいのでね」 【夜中】【G-4市街地】 【影の繋ぎ師@ライダーロワ】 【装備】:サタンサーベル@ライダーロワ、リボルケイン@ライダーロワ 【道具】:支給品一式、カラオケマイク@現実、携帯電話@現実 【状態】:月光で全快済み、WIKI管理人へのぶっちぎりな激しい怒り 【思考・行動】 基本:殺し合いには乗らない。 1:どこまでも ぶ っ ち ぎ る ぜ !! 2:病院へ向かい誤解を解く。 3:他の参加者にもディーから聞いた事を伝える。 4:次こそは熱血王子を倒す。 5:逃げたWIKI管理人の手下を見つけて倒す。 ※変身体が仮面ライダーBLACK SRX@書き手ロワ2に進化しました。  キングストーン二つの融合により更なる可能性を得たかもしれません。 ※RXの全変身系統の能力が二倍以上にアップし、シャドームーンの武器と技も使用可能です。  何より性能差をももろともしないシャドームーンの卓越した戦闘技能を強化されたRXが得たことが一番大きいでしょう。  加えて太陽光・月光の両方を取り込めるようになったので、昼夜問わずぶっちぎれます。  名前からしてスパロボのSRXの技も使用可能かもしれません。詳しい能力・技は以降の書き手にお任せします。  原作設定すらぶっちぎるぜい! ※ついでに首輪が取れちゃいましたが、どこまでもぶっちぎりです。 |249:[[惨劇『孤城への帰還』(後編)]]|投下順に読む|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |249:[[惨劇『孤城への帰還』(後編)]]|時系列順に読む|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |246:[[胎動するは二つの悪意]]|バトルマスター|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |246:[[胎動するは二つの悪意]]|蟹座氏|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |246:[[胎動するは二つの悪意]]|&color(red){コ・ホンブック}|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |246:[[胎動するは二つの悪意]]|影の繋ぎ師|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]| |183:[[第二次スーパー書き手大戦 第183話 了承!!]]|&color(red){承}|250:[[死せる孔明、生けるバトルマスターを走らす]]|

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