渡る世間は鬼畜ばかり

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「クク、面白い。素晴らしい、そして最高だ」 地球破壊爆弾No.V-7は夜闇の如き嗤い声を上げた。 その様は正に魔王、吸血鬼。 長門有希の姿をしたアーカード@CV平野綾……theクーガーだったもの。 この殺し合いに向かないと感じたのか、彼はクーガーの台詞を使わずにいた。 相対する男にとっては関係のない事だ。 葉隠覚悟の姿をしたスクライドの体は徒手空拳の構えで地球破壊爆弾に挑む。 地球破壊爆弾はにぃっと嗤い、言った。 「来い」 スクライドは答えた。 「応」 疾走する二人が、激突する。 「シィィィィィィィィィッ」 「零式積極重爆蹴!」 必殺の手刀と蹴りが交差した。 拳と拳が、脚と脚が、踏み込みと踏み込みが、全て真っ向から激突する。 一瞬の空白。そして併走。 互いの間に木という障害物が来た瞬間、地球破壊爆弾の手刀が木を粉砕する。 木は無数の礫となってスクライドに襲い掛かり、しかしそれを払おうともしない。 目に入らない事だけは判っていた。頬を掠め、眉を削ぎ、額を打ち、それだけの事。 「当方の拳は悪鬼を討つもの! 零式積極直突撃!!」 それどころか咆哮と共に突撃した。 必殺の拳が地球破壊爆弾の顔面に炸裂する。爆弾は、嗤った。 「なに!?」 地球破壊爆弾は一切の防御をかなぐり捨てて――否、端からしようともせずに、 必殺の打撃を迷わず受けてその反動を攻撃へと転用したのだ。 即ち力点である上半身に受けた衝撃を、支点である腰と軸足が伝達し、作用点である振り足にて解放する。 息を飲むスクライドは咄嗟に体を引いたが、一瞬のそのまた一瞬だけ遅かった。 その蹴り足はスクライドの顎を掠め打ち抜いた。 「ガ――ッ」 脳が震盪する。 全身が跳ね視界が揺れ感覚が浮き意識が断線し―― 「終わりだ、ヒューマン」 地球破壊爆弾の手刀が弓矢の如く引き絞られる。 スクライドの体は動かず、その手刀は必殺の威力を持つ、逃れえぬ死神の手。 その必殺の槍が放たれんとした瞬間、そこに小さな人影が飛び込んでいた。 その影は一瞬の隙を突き二人の間に滑り込み、地球破壊爆弾の懐にまでその体を押し込める。 それは正しく一瞬の攻防。 衝撃のネコミミストの手が地球破壊爆弾の胸に当てられる。 地球破壊爆弾はその手から強い力を感じた。 「な、貴様……!」 「貫けええええぇっ!!」 放たれた衝撃は地球破壊爆弾の胸を貫き、風穴を開けていた。      ♪ ♪ ♪ 「大丈夫か!? 目を開けろ、あなたはこんな所で死んでいい書き手じゃない!  体はスクライドで、心は弓兵で出来ているんだろう! ならお願いだ、目を開けて!」 「う…………」 呻き声を漏らし、スクライドは目を開けた。 パッと明るくなるネコミミストを見て、スクライドは言った 「……そんな大騒ぎするほどの怪我は、してないはずだろう」 「だけどあいつの蹴りを受けたじゃないか。あの攻撃を受けて生きているなんて信じられない」 「大げさだな、全く」 スクライドは体を跳ね上げ、起きあがる。少しよろめいた。 確かに強烈な一撃だったのは事実のようだ。 更にその前の格闘でも短い間に無数の傷を受けていた。だが、その程度でしかない。 彼の行動を妨げるものではない。 「それより君の方が驚きだ。あんな技、どうして使わなかったんだ」 「し、仕方ないだろう。とても勝てる気がしなかったんだ。  だって彼女は多分…………あの、地球破壊爆弾No.V-7なんだから」 少女の名は衝撃のネコミミストだ。衝撃波を使える事自体はそれほど驚きではない。 ネコミミストだから猫耳が生えているのだ、衝撃だから衝撃波を使ったってなんら不思議ではない。 幾ら理不尽だろうがそういう物だと納得できる。 だがそれなら何故追われているときに使わなかったのか。 理由は単純、勝ち目を感じられなかったからだ。 2ndの住人は誰よりも1stの力を知っている。偉大なる先駆者。圧倒的な凄み。 その中でも最凶最悪を誇ったあのアーカード互換であり、決戦を描いた地球破壊爆弾No.V-7。 その事に気付いた瞬間、ネコミミストは震え上がっていた。 ネコミミストには彼女に刃向かう勇気が、無かった。 「でも、君は俺を助けてくれたな」 「それはその……あなたは、私が怯えて呼んだから巻き込んでしまったんだ。  そう思うとあなたが彼女に殺されそうになった時、自然に体が動いて……」 今でも体が震える。 信じられない。 幾ら衝撃波を使えると言ったって、あの地球破壊爆弾No.V-7を撃退できるなんて。 ネコミミストは恐る恐る足下の地球破壊爆弾No.V-7を見下ろして……。 「ならば仲良く殺してやろう、ヒューマン」 穴の空いていない胸を露わに、地球破壊爆弾No.V-7がにぃっと嗤った。 「ひっ……」 「馬鹿な……!」 二人が驚愕した瞬間、手刀が乱舞した。    ♪ ♪ ♪ ネコミミストはざくりという音を“感じた”。 「ぁ……ぎぃきやあああ」 次の瞬間、両足から伝わる激痛に絶叫を上げて倒れた。 「貴様ぁっ!!」 怒りに吼えるスクライドの蹴りが地球破壊爆弾を蹴り飛ばす。 爆弾は宙を舞い、しっかりと足から着地する。 「…………クッ」 スクライドの腕と脇腹からも血が噴き出す。交差の瞬間にやられたのだ。 一方の地球破壊爆弾は悠々と殆ど無傷の姿を晒していた。 ネコミミストはその姿に恐怖した。 「そんな……ウソだ! どう……して……!?」 「幾ら私でも心臓を貫かれて生きているはずが無い、か?」 爆弾は嗤い、言った。 「だが支給品の効果が有ればどうだ?」 「支給品……!?」 「ああそうだ、このようなな」 地球破壊爆弾は懐から取りだした奇妙な人形を、投げ捨てた。 藁人形にもどことなく似た簡素な人形の胴体には、風穴が空いていた。 それはネコミミストの衝撃波が貫いたはずの場所。 ゲーム・テイルズシリーズに登場する身代わり人形・リバースドール。 たった一度だけ致命傷を完全に無効化する、絶大なる切り札。 「貴様等の札では鬼札を破るには役が足りんな」 「くそ……!」 スクライドは歯噛みし、ネコミミストを庇い前に立つ。 「だ、ダメだ逃げろ! さっきだってあれじゃ、怪我をしていて勝てる筈がない!」 「そうしたら君が逃げられない!」 ネコミミストは足を負傷した。その足で逃げ切る事なんて出来はしない。 だが戦って勝てるか? (ダメだ、強すぎる……!) ネコミミストは再び爆弾の威圧感に呑まれていた。 再び衝撃波で心臓を吹っ飛ばせば確かに勝てるはずだ。しかしもう不意打ちは通用しない。 その上、ネコミミストは足を怪我して機動力を失ってしまった。 万全の状態でも一対一では勝てる気がしなかった。スクライドが居てもこれでは勝ち目が見えない。 「二人が無理なら、せめてあなただけでも……!」 「断る! 我が身は牙持たぬ者の剣也! だから……」 スクライドは一度だけ、ネコミミストを振り返った。 「……だから、君だけは護ってみせる」 「スクライド!!」 ネコミミストの声を背に、スクライドは再び地球破壊爆弾へと向き直る。 そして構えた。体を低くした突撃の構えで。 「ほう、面白い。どうするつもりだ? ヒューマン」 「こうするんだ!」 そしてスクライドは突進した。 駆けて、駆けて、加速して、地球破壊爆弾へと突撃する。 「この期に及んで無策の突撃か!」 爆弾の貫手が放たれ、狙い過たずスクライドへと突き刺さる。 「スクライド!」 ネコミミストの悲鳴。だがスクライドは、止まらなかった。 「うおおおおおおおおおおおおおぉっ!!」 そのまま長門の形をした小柄な地球破壊爆弾を抱え込み、走った。 腕で胴を貫かれたまま疾走した。 「なに……!?」 「これで……終わり、だ!!」 わずか十数m。それだけで、地形が変わっていた。 これまで戦っていた森はそこで途切れていたのだ。 そしてその向こうは、地面までもが途切れていた。 「なんだと!」 遥か下に流れるのは川。 二人は奈落の底へと吸い込まれていく。 深い遠くから、水飛沫の音が響きわたった。 「あ……ああ…………わああああああああああああああああぁっ」 ネコミミストの悲鳴は、闇に溶けた。    ♪ ♪ ♪ どれだけ茫然としていただろう。短い時間のはずだったが。 ネコミミストは何時しか、全身を気怠さと寒気が包んでいる事に気が付いた。 (ぁ……そうだ、止血しないと……生きないと……) 両足をざっくり深くと切り裂かれているのだ。血を止めないと命に関わる。 だけどどうする。道具は無い。 (まず布が無いと……ワンピースを破るしか…………) のろのろと動く腕は芋虫のように遅かった。既に殆ど力が入らない。 このままでは応急処置の体力すら残っているかどうか。 (そんな……こんな所で死んだら、スクライドのした事が……) 「どうやらお困りらしいな」 「誰……!?」 気怠い体を振るって声の方を見ると、そこには1人の少年が立っていた。 紳士が着るような燕尾服を身につけた少年だ。その鼻には丸眼鏡が乗っている。 「怯えなくても良い。私はキミの味方だとも」 一つ訂正する。少年のようだが、少女だった。 ネコミミストよりはほんの少し年上の、幼い少女。 胸の膨らみこそ無いものの、体の各部が微妙な柔らかみを帯びている。 そもそも三つ編みに纏められているその髪は女性特有のボリュームで腰まで有るようだった。 「味方って……どうして……」 「ふむ、話せば長くなるが……」 少年のような少女はびしりとネコミミストを指差した。 「君が少女だからだ。以上」 なんと出鱈目な理由か。だがそれだけで直感した。 「そうか……あなたはLSの書き手なのか……」 「その通りだ。まあ飲みたまえ」 彼女はネコミミストに一本の瓶を差し出していた。 中で液体がゆらゆらと揺れる。ネコミミストはゆっくりと口を開き、中の液体を飲み干して。 一発で全快した。 「こ、これって一体……」 「なに、驚くことはない。回復という面で支給品は全く遠慮しないのだから。  といってもその足が消し飛んでいたら治らなかったし、数も無いがね」 燕尾服の少女は空っぽになったエリクシールの瓶を投げ捨てた。 そしてそっとネコミミスト頭に手を乗せて、優しく抱き締めた。 「わっぷ、な、なにを……!」 動揺するネコミミストに、優しい言葉が掛けられた。 「私は君の力になりたいんだ。ここで何があったか話して貰えるかな?」 「………………」 ネコミミストはこくりと頷いた。そして目に涙を湛えて、言った。 「私のせいで、体はスクライドで出来た書き手が死んでしまったんだ。  地球破壊爆弾No.V-7を道連れに……そこの崖から落ちてしまったんだ」    ♪ ♪ ♪ 「く……フ、クハハ、やってくれたなヒューマン……!」 下流の川岸。 地球破壊爆弾は岸辺で粗い息を吐き、消耗した体を休めていた。 いや正直な所、消耗したという程度ではなかった。 吸血鬼は渡り水を渡れない。それを急流の中に叩き落としたのだ。 本来なら全身が溶解しかかる程の大ダメージだった。 「貴様の血がなければ滅んでいたかもしれんなあ」 そのダメージを凌ぐために揉み合いながら血を吸い尽くした遺体を降ろす。 その死体は川を流れてきたというのにミイラ化していた。 体はスクライドで出来ている。心は弓兵で、萌えはゼロ魔。 その瞳は最後まで地球破壊爆弾No.V-7を睨み付けていた。 「貴様との闘争はなかなかに楽しかったぞ。だが、私は浪漫を追求するつもりはない」 そこが彼女とアーカードの微妙な違い。地球破壊爆弾はスクライドを嘲笑う。 その腕が引き絞るように振り上げられた。 「ではな、スクライド。私の糧として砕け散れ」 振り下ろした地球破壊爆弾の拳は、乾燥しきったスクライドの胸部を打ち貫く。 そこから無数のヒビが全身へと広がったかと思うと、彼の死体は粉々に砕け散ってしまった。 地球破壊爆弾は酷薄な笑みと共にそれを見下ろして……ふと、呟いた。 「しかし……何者だ? あの闘争の最中、一瞬だけ感じた気配は」    ♪ ♪ ♪ 「そうか。辛かったのだろうな」 「そんな事……全ては私のせいなのだ。私が助けを呼ばなければ良かった。  私がもっと勇敢だったら何か違ったかも知れない。  私が地球破壊爆弾の切り札に気付いていれば確実に何か違ったはずなんだ」 「かもしれない。だけど彼は、こうやって君が立ち止まる事を望むだろうか?」 衝撃のネコミミストは沈黙した。 判っている、そんなわけは無い。彼に報いる術は前に進むことだ。 それは判っているのだ。 「それなら進むしかない。君に出来るのは道を過たずに生きることしかないのだから。  死ねばそこで終わってしまうのだから」 「…………判って……いる……っ」 ただとても悲しくて、切なくて、涙が止まらないだけで。 助けてくれた人が。巻き込んでしまった人が。自分の無力で死んでいったその事が。 悔しくて、苦しくて、辛いだけで。 「でも……もうしばらくは、こうして……」 「なら今は、好きなだけ泣けばいい。私が君を護ろう。私が君と共に往こう。  だから悲しみで命の価値を見失わないように。  苦しさで正しい道を見失わないように、今は涙を流せば良い」 ネコミミストは静かに泣き続けた。 派手好き地獄紳士『666』の胸で泣き続けた。    ♪ ♪ ♪ (そう、私は君に道を過たずに生きて欲しいのだ) 666はネコミミストを優しく抱き締めて、思う。 愛おしいと。 衝撃のネコミミストが心底から愛おしいと思った。 その第一の理由はもちろん、彼女がロリに分類される事だ。 この時点で666にとって彼女は愛おしい存在に分類される。 しかしその中でも彼女は特別な存在だった。 (なにせ君は正しい道を歩む強さと、良き人の死に悲しむ優しさを合わせ持っているのだから) それは666にとってとても大切な事だった。 その二つを兼ね備えているネコミミストは、666にとって掛け替えのない愛しい存在となった。 だから正しい道を生きて欲しい。 ああ、だって。 (君は仲間が死ぬ度に傷付くだろう。道を見失えば怯えるだろう。  信念を持つ事が出来、それを折られれば打ちのめされるだろう。  過ちを冒せば苦しむだろう。希望を持つから絶望するだろう。  勇気を知るから恐怖も判るだろう。想いが汚されれば辛いだろう。  それでも君は地獄の中でさえ正しい道を進み続けられる可能性を持っている。  地獄の中で痛みに悶え、喪失を嘆き、絶望を知り、辛い選択を迫られて、  それでも正しく狂わずに地獄の更に底に降りていける可能性を持っているのだ。  これほど愛しい存在が居るだろうか。  これほど美しい存在が在るだろうか。  ああ、私はもっと君が苦しむ所が見たい。  仲間を失って悲しむ姿を。悪魔の選択肢に苦悩する姿を。  血に染まった両手に慟哭する姿を。激痛に悶える姿を。  それでも立ち上がり、より深く打ちのめされ、それでも立ち上がろうとする姿を。  未来の可能性が全て絶望に塗り潰されても懸命に諦めず藻掻きのたうつ姿を見たい!  ああ愛おしい、愛おしい! これほど愛しい存在が在るものか!  私は君が愛おしい!  私は君のためならなんだって出来るだろう。  君のために戦い、君のために生き、君のために死ねるだろう。  君の苦痛に満ちた生を引き延ばす為に戦い、君の最後の希望となるために生き、  最後の最後で君をこれ以上ない絶望の底に叩き落とすために死ねるだろう。  私は君を愛する。だから君も私を愛してほしい。  そうすれば私は君のために史上無惨極まりない死に方をして、君の心の傷となる事が出来る。  君の心の古傷として永遠に君を苦しめ、美しく足掻く少女の姿に固める事が出来るのだから) 彼女は真摯に衝撃のネコミミストを愛していた。 だが彼女の愛は……致命的なまでに病んでいた。 その為に、体はスクライドで出来ている書き手も“見殺しにした”のだ。 (そう、私はあの時も陰から全てを見ていたのだ。  彼が乱入したその瞬間からあの闘争を見ていたのだ。メタルイーターMXの狙撃スコープを使って。  私にはあの時、地球破壊爆弾と戦う術が有った。互角に渡り合う自信があった。  私がこれまでロワの参加者に支給してきた派手すぎる地獄の武器を取り出す最凶の宝具、  ゲート・オブ・バビロンの力で戦う術があったのだ) それが彼女に与えられた支給品。 ゲート・オブ・バビロン。アニロワ2ndで登場したギルガメッシュの宝具。 アニロワ2ndではデイパックの中身を射出できるだけの弱々しい力しか持たなかった。 だがこのロワイアルの舞台では、どういうわけかこの宝具は使用者がかつてロワ内に登場させた、 即ち書き手が参加者に与えた支給品を取り出す事が出来るという本来に近い性能を発揮していた。 そして彼女は、その全てを一応使える程度の自信があった。 それは正に本来の持ち主ギルガメッシュと同じ、本人がイマイチでも強力な武器で大ボス張れる強さ。 (私はこの力で君を守り抜く。君だけを守り抜く。  君の大切な人達は護りきれない。君には幾度も残酷な選択肢を突きつけよう。  それでも君には正しく、決して過たずに生きてほしいのだよ) 派手好き地獄紳士『666』は、愛しい衝撃のネコミミストを大切に抱き締めていた。 &color(red){【体はスクライドで出来ている@漫画ロワ】 死亡} 【深夜】【A-6 森の中、川の下流】 【地球破壊爆弾No.V-7@アニ1st】 【装備】無し 【所持品】支給品一式(本人確認済み、未定支給品1) 【状態】 中程度のダメージ 【思考・行動】 基本:闘争を愉しむ。 1:次なる闘争の相手を捜す。 ※見た目は長門で中身はアーカード。CVは平野綾で台詞はクーガー。 ※スクライドから未定支給品を奪いました。戦闘中に役に立つ物では無い様子?  共通支給品一式分は粉々になったスクライドの元に置き去りました。  ミイラ化した挙げ句粉々に粉砕された体はスクライドで出来ているの死体が川岸に散っています。 【深夜】【A-4 森の中】 【衝撃のネコミミスト@アニ2nd】 【装備】拡声器 【所持品】支給品一式 【状態】 疲労中、精神的に消耗 【思考・行動】 基本:殺し合いに乗るつもりは無い。前に進む。 1:666を今のところ信用。今はもう少しスクライドを悼んで泣きたい。 ※衝撃波を使えますが、戦闘面にはそれほど自信が無い様子。 【派手好き地獄紳士『666』@LSロワ】 【装備】ゲート・オブ・バビロン@アニロワ2nd(※特殊仕様) 【所持品】支給品一式 【状態】 健康 【思考・行動】 基本:衝撃のネコミミストを地獄に落とし且つ狂わせずに生かす。ネコミミスト心から愛してる。 1:ネコミミストを護りつつ、出来るだけ精神的に傷付く方向に陰ながら誘導する。 2:ネコミミストに愛されるよう務める。 3:死ぬ時は出来るだけネコミミストの心に傷を残す形で死ぬ。 ※ゲート・オブ・バビロンで出せるアイテムをどれも『一応は何とか使いこなせ』ます。  エリクシールを一本使用しました。 【ゲート・オブ・バビロン@アニロワ2nd(※特殊仕様)】 使用した書き手が当人投下作で参加者に支給した事がある支給品を出す事が出来ます。 ただし支給品は当人にしか使えず、使い手が変わると前の使用者の物は消えます。 射出する事もできます。 それ以外はアニロワ2nd参照。 |027:[[とりあえずこれからは卑屈っぽく見えないように『過疎ロワ』のことを高貴っぽく『カソリーヌ』って呼ぼう]]|投下順に読む|029:[[無題>無題(966)]]| |027:[[とりあえずこれからは卑屈っぽく見えないように『過疎ロワ』のことを高貴っぽく『カソリーヌ』って呼ぼう]]|時系列順に読む|029:[[無題>無題(966)]]| |022:[[拡声器の呪い? 何だそりゃ、喰えんのか?]]|地球破壊爆弾No.V-7|| |022:[[拡声器の呪い? 何だそりゃ、喰えんのか?]]|衝撃のネコミミスト|| ||派手好き地獄紳士『666』|| |022:[[拡声器の呪い? 何だそりゃ、喰えんのか?]]|&color(red){体はスクライドで出来ている}|| ----
「クク、面白い。素晴らしい、そして最高だ」 地球破壊爆弾No.V-7は夜闇の如き嗤い声を上げた。 その様は正に魔王、吸血鬼。 長門有希の姿をしたアーカード@CV平野綾……theクーガーだったもの。 この殺し合いに向かないと感じたのか、彼はクーガーの台詞を使わずにいた。 相対する男にとっては関係のない事だ。 葉隠覚悟の姿をしたスクライドの体は徒手空拳の構えで地球破壊爆弾に挑む。 地球破壊爆弾はにぃっと嗤い、言った。 「来い」 スクライドは答えた。 「応」 疾走する二人が、激突する。 「シィィィィィィィィィッ」 「零式積極重爆蹴!」 必殺の手刀と蹴りが交差した。 拳と拳が、脚と脚が、踏み込みと踏み込みが、全て真っ向から激突する。 一瞬の空白。そして併走。 互いの間に木という障害物が来た瞬間、地球破壊爆弾の手刀が木を粉砕する。 木は無数の礫となってスクライドに襲い掛かり、しかしそれを払おうともしない。 目に入らない事だけは判っていた。頬を掠め、眉を削ぎ、額を打ち、それだけの事。 「当方の拳は悪鬼を討つもの! 零式積極直突撃!!」 それどころか咆哮と共に突撃した。 必殺の拳が地球破壊爆弾の顔面に炸裂する。爆弾は、嗤った。 「なに!?」 地球破壊爆弾は一切の防御をかなぐり捨てて――否、端からしようともせずに、 必殺の打撃を迷わず受けてその反動を攻撃へと転用したのだ。 即ち力点である上半身に受けた衝撃を、支点である腰と軸足が伝達し、作用点である振り足にて解放する。 息を飲むスクライドは咄嗟に体を引いたが、一瞬のそのまた一瞬だけ遅かった。 その蹴り足はスクライドの顎を掠め打ち抜いた。 「ガ――ッ」 脳が震盪する。 全身が跳ね視界が揺れ感覚が浮き意識が断線し―― 「終わりだ、ヒューマン」 地球破壊爆弾の手刀が弓矢の如く引き絞られる。 スクライドの体は動かず、その手刀は必殺の威力を持つ、逃れえぬ死神の手。 その必殺の槍が放たれんとした瞬間、そこに小さな人影が飛び込んでいた。 その影は一瞬の隙を突き二人の間に滑り込み、地球破壊爆弾の懐にまでその体を押し込める。 それは正しく一瞬の攻防。 衝撃のネコミミストの手が地球破壊爆弾の胸に当てられる。 地球破壊爆弾はその手から強い力を感じた。 「な、貴様……!」 「貫けええええぇっ!!」 放たれた衝撃は地球破壊爆弾の胸を貫き、風穴を開けていた。      ♪ ♪ ♪ 「大丈夫か!? 目を開けろ、あなたはこんな所で死んでいい書き手じゃない!  体はスクライドで、心は弓兵で出来ているんだろう! ならお願いだ、目を開けて!」 「う…………」 呻き声を漏らし、スクライドは目を開けた。 パッと明るくなるネコミミストを見て、スクライドは言った 「……そんな大騒ぎするほどの怪我は、してないはずだろう」 「だけどあいつの蹴りを受けたじゃないか。あの攻撃を受けて生きているなんて信じられない」 「大げさだな、全く」 スクライドは体を跳ね上げ、起きあがる。少しよろめいた。 確かに強烈な一撃だったのは事実のようだ。 更にその前の格闘でも短い間に無数の傷を受けていた。だが、その程度でしかない。 彼の行動を妨げるものではない。 「それより君の方が驚きだ。あんな技、どうして使わなかったんだ」 「し、仕方ないだろう。とても勝てる気がしなかったんだ。  だって彼女は多分…………あの、地球破壊爆弾No.V-7なんだから」 少女の名は衝撃のネコミミストだ。衝撃波を使える事自体はそれほど驚きではない。 ネコミミストだから猫耳が生えているのだ、衝撃だから衝撃波を使ったってなんら不思議ではない。 幾ら理不尽だろうがそういう物だと納得できる。 だがそれなら何故追われているときに使わなかったのか。 理由は単純、勝ち目を感じられなかったからだ。 2ndの住人は誰よりも1stの力を知っている。偉大なる先駆者。圧倒的な凄み。 その中でも最凶最悪を誇ったあのアーカード互換であり、決戦を描いた地球破壊爆弾No.V-7。 その事に気付いた瞬間、ネコミミストは震え上がっていた。 ネコミミストには彼女に刃向かう勇気が、無かった。 「でも、君は俺を助けてくれたな」 「それはその……あなたは、私が怯えて呼んだから巻き込んでしまったんだ。  そう思うとあなたが彼女に殺されそうになった時、自然に体が動いて……」 今でも体が震える。 信じられない。 幾ら衝撃波を使えると言ったって、あの地球破壊爆弾No.V-7を撃退できるなんて。 ネコミミストは恐る恐る足下の地球破壊爆弾No.V-7を見下ろして……。 「ならば仲良く殺してやろう、ヒューマン」 穴の空いていない胸を露わに、地球破壊爆弾No.V-7がにぃっと嗤った。 「ひっ……」 「馬鹿な……!」 二人が驚愕した瞬間、手刀が乱舞した。    ♪ ♪ ♪ ネコミミストはざくりという音を“感じた”。 「ぁ……ぎぃきやあああ」 次の瞬間、両足から伝わる激痛に絶叫を上げて倒れた。 「貴様ぁっ!!」 怒りに吼えるスクライドの蹴りが地球破壊爆弾を蹴り飛ばす。 爆弾は宙を舞い、しっかりと足から着地する。 「…………クッ」 スクライドの腕と脇腹からも血が噴き出す。交差の瞬間にやられたのだ。 一方の地球破壊爆弾は悠々と殆ど無傷の姿を晒していた。 ネコミミストはその姿に恐怖した。 「そんな……ウソだ! どう……して……!?」 「幾ら私でも心臓を貫かれて生きているはずが無い、か?」 爆弾は嗤い、言った。 「だが支給品の効果が有ればどうだ?」 「支給品……!?」 「ああそうだ、このようなな」 地球破壊爆弾は懐から取りだした奇妙な人形を、投げ捨てた。 藁人形にもどことなく似た簡素な人形の胴体には、風穴が空いていた。 それはネコミミストの衝撃波が貫いたはずの場所。 ゲーム・テイルズシリーズに登場する身代わり人形・リバースドール。 たった一度だけ致命傷を完全に無効化する、絶大なる切り札。 「貴様等の札では鬼札を破るには役が足りんな」 「くそ……!」 スクライドは歯噛みし、ネコミミストを庇い前に立つ。 「だ、ダメだ逃げろ! さっきだってあれじゃ、怪我をしていて勝てる筈がない!」 「そうしたら君が逃げられない!」 ネコミミストは足を負傷した。その足で逃げ切る事なんて出来はしない。 だが戦って勝てるか? (ダメだ、強すぎる……!) ネコミミストは再び爆弾の威圧感に呑まれていた。 再び衝撃波で心臓を吹っ飛ばせば確かに勝てるはずだ。しかしもう不意打ちは通用しない。 その上、ネコミミストは足を怪我して機動力を失ってしまった。 万全の状態でも一対一では勝てる気がしなかった。スクライドが居てもこれでは勝ち目が見えない。 「二人が無理なら、せめてあなただけでも……!」 「断る! 我が身は牙持たぬ者の剣也! だから……」 スクライドは一度だけ、ネコミミストを振り返った。 「……だから、君だけは護ってみせる」 「スクライド!!」 ネコミミストの声を背に、スクライドは再び地球破壊爆弾へと向き直る。 そして構えた。体を低くした突撃の構えで。 「ほう、面白い。どうするつもりだ? ヒューマン」 「こうするんだ!」 そしてスクライドは突進した。 駆けて、駆けて、加速して、地球破壊爆弾へと突撃する。 「この期に及んで無策の突撃か!」 爆弾の貫手が放たれ、狙い過たずスクライドへと突き刺さる。 「スクライド!」 ネコミミストの悲鳴。だがスクライドは、止まらなかった。 「うおおおおおおおおおおおおおぉっ!!」 そのまま長門の形をした小柄な地球破壊爆弾を抱え込み、走った。 腕で胴を貫かれたまま疾走した。 「なに……!?」 「これで……終わり、だ!!」 わずか十数m。それだけで、地形が変わっていた。 これまで戦っていた森はそこで途切れていたのだ。 そしてその向こうは、地面までもが途切れていた。 「なんだと!」 遥か下に流れるのは川。 二人は奈落の底へと吸い込まれていく。 深い遠くから、水飛沫の音が響きわたった。 「あ……ああ…………わああああああああああああああああぁっ」 ネコミミストの悲鳴は、闇に溶けた。    ♪ ♪ ♪ どれだけ茫然としていただろう。短い時間のはずだったが。 ネコミミストは何時しか、全身を気怠さと寒気が包んでいる事に気が付いた。 (ぁ……そうだ、止血しないと……生きないと……) 両足をざっくり深くと切り裂かれているのだ。血を止めないと命に関わる。 だけどどうする。道具は無い。 (まず布が無いと……ワンピースを破るしか…………) のろのろと動く腕は芋虫のように遅かった。既に殆ど力が入らない。 このままでは応急処置の体力すら残っているかどうか。 (そんな……こんな所で死んだら、スクライドのした事が……) 「どうやらお困りらしいな」 「誰……!?」 気怠い体を振るって声の方を見ると、そこには1人の少年が立っていた。 紳士が着るような燕尾服を身につけた少年だ。その鼻には丸眼鏡が乗っている。 「怯えなくても良い。私はキミの味方だとも」 一つ訂正する。少年のようだが、少女だった。 ネコミミストよりはほんの少し年上の、幼い少女。 胸の膨らみこそ無いものの、体の各部が微妙な柔らかみを帯びている。 そもそも三つ編みに纏められているその髪は女性特有のボリュームで腰まで有るようだった。 「味方って……どうして……」 「ふむ、話せば長くなるが……」 少年のような少女はびしりとネコミミストを指差した。 「君が少女だからだ。以上」 なんと出鱈目な理由か。だがそれだけで直感した。 「そうか……あなたはLSの書き手なのか……」 「その通りだ。まあ飲みたまえ」 彼女はネコミミストに一本の瓶を差し出していた。 中で液体がゆらゆらと揺れる。ネコミミストはゆっくりと口を開き、中の液体を飲み干して。 一発で全快した。 「こ、これって一体……」 「なに、驚くことはない。回復という面で支給品は全く遠慮しないのだから。  といってもその足が消し飛んでいたら治らなかったし、数も無いがね」 燕尾服の少女は空っぽになったエリクシールの瓶を投げ捨てた。 そしてそっとネコミミスト頭に手を乗せて、優しく抱き締めた。 「わっぷ、な、なにを……!」 動揺するネコミミストに、優しい言葉が掛けられた。 「私は君の力になりたいんだ。ここで何があったか話して貰えるかな?」 「………………」 ネコミミストはこくりと頷いた。そして目に涙を湛えて、言った。 「私のせいで、体はスクライドで出来た書き手が死んでしまったんだ。  地球破壊爆弾No.V-7を道連れに……そこの崖から落ちてしまったんだ」    ♪ ♪ ♪ 「く……フ、クハハ、やってくれたなヒューマン……!」 下流の川岸。 地球破壊爆弾は岸辺で粗い息を吐き、消耗した体を休めていた。 いや正直な所、消耗したという程度ではなかった。 吸血鬼は渡り水を渡れない。それを急流の中に叩き落としたのだ。 本来なら全身が溶解しかかる程の大ダメージだった。 「貴様の血がなければ滅んでいたかもしれんなあ」 そのダメージを凌ぐために揉み合いながら血を吸い尽くした遺体を降ろす。 その死体は川を流れてきたというのにミイラ化していた。 体はスクライドで出来ている。心は弓兵で、萌えはゼロ魔。 その瞳は最後まで地球破壊爆弾No.V-7を睨み付けていた。 「貴様との闘争はなかなかに楽しかったぞ。だが、私は浪漫を追求するつもりはない」 そこが彼女とアーカードの微妙な違い。地球破壊爆弾はスクライドを嘲笑う。 その腕が引き絞るように振り上げられた。 「ではな、スクライド。私の糧として砕け散れ」 振り下ろした地球破壊爆弾の拳は、乾燥しきったスクライドの胸部を打ち貫く。 そこから無数のヒビが全身へと広がったかと思うと、彼の死体は粉々に砕け散ってしまった。 地球破壊爆弾は酷薄な笑みと共にそれを見下ろして……ふと、呟いた。 「しかし……何者だ? あの闘争の最中、一瞬だけ感じた気配は」    ♪ ♪ ♪ 「そうか。辛かったのだろうな」 「そんな事……全ては私のせいなのだ。私が助けを呼ばなければ良かった。  私がもっと勇敢だったら何か違ったかも知れない。  私が地球破壊爆弾の切り札に気付いていれば確実に何か違ったはずなんだ」 「かもしれない。だけど彼は、こうやって君が立ち止まる事を望むだろうか?」 衝撃のネコミミストは沈黙した。 判っている、そんなわけは無い。彼に報いる術は前に進むことだ。 それは判っているのだ。 「それなら進むしかない。君に出来るのは道を過たずに生きることしかないのだから。  死ねばそこで終わってしまうのだから」 「…………判って……いる……っ」 ただとても悲しくて、切なくて、涙が止まらないだけで。 助けてくれた人が。巻き込んでしまった人が。自分の無力で死んでいったその事が。 悔しくて、苦しくて、辛いだけで。 「でも……もうしばらくは、こうして……」 「なら今は、好きなだけ泣けばいい。私が君を護ろう。私が君と共に往こう。  だから悲しみで命の価値を見失わないように。  苦しさで正しい道を見失わないように、今は涙を流せば良い」 ネコミミストは静かに泣き続けた。 派手好き地獄紳士『666』の胸で泣き続けた。    ♪ ♪ ♪ (そう、私は君に道を過たずに生きて欲しいのだ) 666はネコミミストを優しく抱き締めて、思う。 愛おしいと。 衝撃のネコミミストが心底から愛おしいと思った。 その第一の理由はもちろん、彼女がロリに分類される事だ。 この時点で666にとって彼女は愛おしい存在に分類される。 しかしその中でも彼女は特別な存在だった。 (なにせ君は正しい道を歩む強さと、良き人の死に悲しむ優しさを合わせ持っているのだから) それは666にとってとても大切な事だった。 その二つを兼ね備えているネコミミストは、666にとって掛け替えのない愛しい存在となった。 だから正しい道を生きて欲しい。 ああ、だって。 (君は仲間が死ぬ度に傷付くだろう。道を見失えば怯えるだろう。  信念を持つ事が出来、それを折られれば打ちのめされるだろう。  過ちを冒せば苦しむだろう。希望を持つから絶望するだろう。  勇気を知るから恐怖も判るだろう。想いが汚されれば辛いだろう。  それでも君は地獄の中でさえ正しい道を進み続けられる可能性を持っている。  地獄の中で痛みに悶え、喪失を嘆き、絶望を知り、辛い選択を迫られて、  それでも正しく狂わずに地獄の更に底に降りていける可能性を持っているのだ。  これほど愛しい存在が居るだろうか。  これほど美しい存在が在るだろうか。  ああ、私はもっと君が苦しむ所が見たい。  仲間を失って悲しむ姿を。悪魔の選択肢に苦悩する姿を。  血に染まった両手に慟哭する姿を。激痛に悶える姿を。  それでも立ち上がり、より深く打ちのめされ、それでも立ち上がろうとする姿を。  未来の可能性が全て絶望に塗り潰されても懸命に諦めず藻掻きのたうつ姿を見たい!  ああ愛おしい、愛おしい! これほど愛しい存在が在るものか!  私は君が愛おしい!  私は君のためならなんだって出来るだろう。  君のために戦い、君のために生き、君のために死ねるだろう。  君の苦痛に満ちた生を引き延ばす為に戦い、君の最後の希望となるために生き、  最後の最後で君をこれ以上ない絶望の底に叩き落とすために死ねるだろう。  私は君を愛する。だから君も私を愛してほしい。  そうすれば私は君のために史上無惨極まりない死に方をして、君の心の傷となる事が出来る。  君の心の古傷として永遠に君を苦しめ、美しく足掻く少女の姿に固める事が出来るのだから) 彼女は真摯に衝撃のネコミミストを愛していた。 だが彼女の愛は……致命的なまでに病んでいた。 その為に、体はスクライドで出来ている書き手も“見殺しにした”のだ。 (そう、私はあの時も陰から全てを見ていたのだ。  彼が乱入したその瞬間からあの闘争を見ていたのだ。メタルイーターMXの狙撃スコープを使って。  私にはあの時、地球破壊爆弾と戦う術が有った。互角に渡り合う自信があった。  私がこれまでロワの参加者に支給してきた派手すぎる地獄の武器を取り出す最凶の宝具、  ゲート・オブ・バビロンの力で戦う術があったのだ) それが彼女に与えられた支給品。 ゲート・オブ・バビロン。アニロワ2ndで登場したギルガメッシュの宝具。 アニロワ2ndではデイパックの中身を射出できるだけの弱々しい力しか持たなかった。 だがこのロワイアルの舞台では、どういうわけかこの宝具は使用者がかつてロワ内に登場させた、 即ち書き手が参加者に与えた支給品を取り出す事が出来るという本来に近い性能を発揮していた。 そして彼女は、その全てを一応使える程度の自信があった。 それは正に本来の持ち主ギルガメッシュと同じ、本人がイマイチでも強力な武器で大ボス張れる強さ。 (私はこの力で君を守り抜く。君だけを守り抜く。  君の大切な人達は護りきれない。君には幾度も残酷な選択肢を突きつけよう。  それでも君には正しく、決して過たずに生きてほしいのだよ) 派手好き地獄紳士『666』は、愛しい衝撃のネコミミストを大切に抱き締めていた。 &color(red){【体はスクライドで出来ている@漫画ロワ】 死亡} 【深夜】【A-6 森の中、川の下流】 【地球破壊爆弾No.V-7@アニ1st】 【装備】無し 【所持品】支給品一式(本人確認済み、未定支給品1) 【状態】 中程度のダメージ 【思考・行動】 基本:闘争を愉しむ。 1:次なる闘争の相手を捜す。 ※見た目は長門で中身はアーカード。CVは平野綾で台詞はクーガー。 ※スクライドから未定支給品を奪いました。戦闘中に役に立つ物では無い様子?  共通支給品一式分は粉々になったスクライドの元に置き去りました。  ミイラ化した挙げ句粉々に粉砕された体はスクライドで出来ているの死体が川岸に散っています。 【深夜】【A-4 森の中】 【衝撃のネコミミスト@アニ2nd】 【装備】拡声器 【所持品】支給品一式 【状態】 疲労中、精神的に消耗 【思考・行動】 基本:殺し合いに乗るつもりは無い。前に進む。 1:666を今のところ信用。今はもう少しスクライドを悼んで泣きたい。 ※衝撃波を使えますが、戦闘面にはそれほど自信が無い様子。 【派手好き地獄紳士『666』@LSロワ】 【装備】ゲート・オブ・バビロン@アニロワ2nd(※特殊仕様) 【所持品】支給品一式 【状態】 健康 【思考・行動】 基本:衝撃のネコミミストを地獄に落とし且つ狂わせずに生かす。ネコミミスト心から愛してる。 1:ネコミミストを護りつつ、出来るだけ精神的に傷付く方向に陰ながら誘導する。 2:ネコミミストに愛されるよう務める。 3:死ぬ時は出来るだけネコミミストの心に傷を残す形で死ぬ。 ※ゲート・オブ・バビロンで出せるアイテムをどれも『一応は何とか使いこなせ』ます。  エリクシールを一本使用しました。 【ゲート・オブ・バビロン@アニロワ2nd(※特殊仕様)】 使用した書き手が当人投下作で参加者に支給した事がある支給品を出す事が出来ます。 ただし支給品は当人にしか使えず、使い手が変わると前の使用者の物は消えます。 射出する事もできます。 それ以外はアニロワ2nd参照。 |027:[[とりあえずこれからは卑屈っぽく見えないように『過疎ロワ』のことを高貴っぽく『カソリーヌ』って呼ぼう]]|投下順に読む|029:[[無題>無題(966)]]| |027:[[とりあえずこれからは卑屈っぽく見えないように『過疎ロワ』のことを高貴っぽく『カソリーヌ』って呼ぼう]]|時系列順に読む|029:[[無題>無題(966)]]| |022:[[拡声器の呪い? 何だそりゃ、喰えんのか?]]|地球破壊爆弾No.V-7|077:[[Zero noise (+1)(前編)]]| |022:[[拡声器の呪い? 何だそりゃ、喰えんのか?]]|衝撃のネコミミスト|121:[[書き手交差点]]| ||派手好き地獄紳士『666』|121:[[書き手交差点]]| |022:[[拡声器の呪い? 何だそりゃ、喰えんのか?]]|&color(red){体はスクライドで出来ている}|| ----

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