残されたもの

「残されたもの」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

残されたもの」(2008/04/07 (月) 07:03:45) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

このバトルロワイアルが始まってもうそろそろ18時間が経とうとしていた。 参加者達の叫びは天に響き、その血は大地を染め上げていく。 この地で出会った同志がいれば、必然的に別れもある。 その別れに立ち会った時に残された者が何を思うのかは当事者にしか理解できぬ心境である。 悲しみに暮れるのもいいだろう。 事実を否定するのも取り得る選択肢の一つだろう。 恨みや憎しみを心に抱くのも、それもまた人の業であろう。 だが、それで残された者が行き着く果てにどうなるのかまでは想像に難くない。 なによりここにいる者はロワという戦場で鍛えられた書き手という戦士である。 自ら、あるいは他の書き手によってキャラに別れを体験させてきた。 その果てに狂い、嘆き、怒り、恨み、喜び、さらなる凶行に走らせたキャラは数知れず。 そしてその結末も見届けてきた。 だからだろうか。 書き手は悲しみに暮れて足を止めるより、その死を乗り越えて先に進む事の尊さを誰よりも理解しているのではなかろうか。 キャラにも仲間の死を乗り越えて強い心で以って反逆の意を示す者もいる。 死を淡々と受け容れる者、激情の果てに受け容れる者、そのスタンスは様々であるが、共通している事が一つある。 それは仲間の死を無駄にしない事。 あるいは綺麗事と言われるかもしれないだろう。 だが……いくら嘆いたところで、いくら否定したところで、死者は生き返らない。 それが事実。それが真理。 だからといって、悲しみに浸る事が悪いという事では決してない。 どこかの書き手も言っていた。 ――いつまでも悲しんでいてもなにも生まれん。ならば今は悲しみを一時胸にしまい、明るく笑って前を見るべきではないのか? それもまた一つの真理―――― ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ H-6の海岸沿い。 そこに佇む三つの影。 速筆魔王LX、蘇った現代の熱血怪人、ギャグ将軍の三人である。 彼らの目の前には波飛沫が今なおかかり続けている二人の死体。 いや死体ならついさっきも発見した。 もっともミイラ化していた上に首輪が取られていたので生前の面影はほとんど残っていなかった。 辛うじてデイバッグが三つ残っていたのは僥倖だった。 一つ目――起のもの――には基本支給品しか入っていなかった。 二つ目――康一君のもの――にはそれに加えてアニロワ1stで活躍した技術手袋が入っていた。 そして三つ目――暮れなずむ内面描写のもの――には脱出フラグと成り得るノートパソコンが入っていた。 そしてこれで考察が大いに進むと期待に胸膨らましていた一行が見つけたのが海岸に打ち上げられた二人の死体。 一人はスクライドに出てくるストレイト・クーガーのサングラスを掛けた男性。 それだけならまだかっこいい兄ちゃんにも見えたのだが、サングラスの下の素顔は攻殻機動隊のトグサのものだった。 サングラスを取ったら、ナイスなおじさまという感じである。 クーガーとトグサ。おぼろげにフリクリ署長かと1st書き手でもある魔王は推測した。 そしてもう一人はまんまHELLSINGのセラス・ヴィクトリア。 こちらのほうは将軍が知っていた。 新生クライシス帝国の一員である焦ったドラえもん。 永遠のうっかり侍と共に温泉に向かった彼女がなぜこのような場所でその命を散らしたのか。 もしかして温泉で何かしらのアクシデントでも起こったのだろうか。 それは彼らには推測しかねるものだった。 一つわかる事はこの二人もさっきの三人同様にもう動く事がないという事。 「速筆魔王に熱血怪人よ。余はこれより急ぎ温泉に向かおうと思うのだが、付き合ってくれるか?」 「ええ構いませんよ」 「正義の味方である仮面ライダーとして目の前の事態を放っておくなんてできませんよ」 魔王と怪人にそれを拒む理由などなかった。 「異論は認めんかったがのう」 もとより二人に選択肢は存在しなかった。 とりあえず形見分けという事で男性のほうのデイバッグは持って行く事にした。 中には基本支給品の他にジャッカルが入っていた。 そして念のために装備品の有無を確かめてみると、意外なものを発見した。 それはiPodであった。 アップル社製の携帯型デジタル音楽プレイヤー、様々な機能が付いている便利アイテムである。 だが残念ながら度重なる戦闘と海に落ちた衝撃で全く使い物にならなくなっていた。 首輪も同様に電撃と衝撃で解析などできない状態になっていた。 「せっかくいいアイテムを見つけても、壊れているんじゃねえ」 iPodを見つけた怪人も落胆を隠せなかった。 だが魔王にはなにやら考えがあるようだった。 「たぶんそれ直せますよ」 「速筆魔王よ、それは真か?」 「ええ、将軍。さっき見つけた技術手袋を使えば、直せると思いますよ。  まあ、時間が若干かかりそうなんで、温泉に着いてからってことで」 本当なら埋葬なり何なりするべきなのだろうが、今は時間が限られている。 仕方なく波のかからない所まで運んでおいて、冥福を祈っておいた。 そして彼らは一路温泉へと向かう。 もう誰もいないとは知らずに…… ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ それは惨劇と表現するのが適切だろうか。 まず見かけたのは黒焦げの死体と首輪。 次に地面に赤のアートを描いた少女の死体。 さらに進むと首から上がない死体、そして身体を真っ二つにされた永遠のうっかり侍の死体。 まさにここはバトルロワイアルの縮図ともいえる場所だった。 「生存者は……0だねえ、この様子だと」 「ああ、これをやった奴はかなりイカレてるな。  普通にしたんじゃ、こうも無残な死体になる事はないだろう」 魔王と怪人はその惨劇に各々感想を述べた。 一方の将軍はというと、一人惨劇を見つめ物思いに耽っている。 その胸中にあるのは憤慨か、悲嘆か、あるいは…… 「……コーヒーで一服でもするか」 そう言って将軍は一瞬でコーヒーセットをセットし終えると、コーヒーブレイクを発動させた。 その背中はどことなく哀愁が漂っているような気がするが、気のせいだろう。 「そっとしておこうか」 「クライシス帝国のメンバーが次々と死んでいるからな。  さすがの将軍も休息が必要か」 「将軍。僕達はこの辺りを調べていますね」 「あまり遅くならぬようにな」 二人はコーヒーブレイクを満喫する将軍に断りを入れつつ、温泉と旅館を探り始めた。 「……下手な気を回しおって」 将軍の言葉はコーヒーを啜る音に紛れていった。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 結果、彼らは大量のアイテムを手に入れる形となった。 まずは首輪。 とりあえず使える首輪は四つ、サンプルとしては十分な数であった。 次に支給品。 斬鉄剣、核鉄「バルキリースカート」、焦ったドラえもんのデイバッグが瓦礫の下から見つかった。 これ以外に他に道具が落ちていないところを見ると、おそらくこれ以外のものは襲撃者が持っていったのだろう。 運悪く瓦礫の下までは目が届かなかったというところだろう。 「バルスカか。これは俺がもらうぞ、武装錬金『朝から晩までドキッ!ドキッ!』ってなんじゃこれーーーー」 「おお、それはドラえもんの支給品で発動の度に若本ボイスが発せられる優れものであるぞ」 「ちょっと待て! それじゃあ俺の声と一緒じゃねえか。ややこしいだろ」 「いいではないか。やはり新生クライシス帝国の次期主力兵器に相応しい。  さっそく量産化の手筈を整えねば」 「勘弁してくれ……」 焦ドラ同様に若本ボイスのバルスカの鬱陶しさに僻遠しかけている熱血怪人。 それを大いに歓迎しているギャグ将軍。 そして速筆魔王はというと―― 「ちょっと失礼……えーと、ここをこうしてああして……これでいいかな。  熱血君、起動させてみて」 「ああいいけど? 武装錬金!……ん!? 武装錬金! おお、バルスカがまともになった!」 なんと魔王が少し弄っただけであの煩かった若本ボイスが嘘のように静かになった。 種明かしをすれば、技術手袋のおかげだ。 もともと改造が為されていた代物だけに、弄る時間は少しで済んだ。 ただし突貫だったため不意の拍子に声が出る可能性も無きにしも非ずという状態だ。 「して魔王よ、首輪のほうはどうであった?」 「それはこれから。サンプルも四つあるし、何とかなると思うよ」 「では頼んだぞ。こちらはノートパソコンを調べておくぞ。  熱血怪人、おぬしも手伝え」 「はいはい」 残された者がとる道。 それは明日へと続く道。 【夕方】【G-9・旅館】 【チームBADAN+新生クライシス帝国(仮称)】 【速筆魔王LX@アニロワ2nd】 【状態】健康 【装備】虎竹刀with千年パズル、斬鉄剣@ルパン三世、技術手袋@アニロワ1st 【道具】支給品一式×3、みWiki@らき☆すた?、首輪×4(素晴らしきフラグビルド、地味子、◆wKs3a28q6Q、永遠のうっかり侍)、     iPod(故障中)、 【思考・行動】 1:首輪を解析して、自分の解読が正しいのか確かめたい。 2:iPodを直して中身を確認する。 3:このハゲ、ひょっとして……? 4:『白猫』って誰? 5:対主催陣を探し、ゲームに乗った強敵を撃破していく。 6:でも別に何エンドでもおっけー♪ ※主催者陣営に裏切り者がいるのでは、と考えています。 【蘇った現代の熱血怪人@漫画ロワ】 【装備】:バヨネット×2、核鉄「バルキリースカート」 【所持品】:支給品一式×3、ジャッカル(5/6) 【状態】:疲労(小) 【思考・行動】 基本:打倒、主催! 1:俺は正義の味方! 2:仮面ライダー書き手の『ライダー魂』を蘇らせる。 3:やっかいなおっさんを仲間にしてしまったorz 4:『白猫』って誰だ?! 5:どこかで鬱展開にもって行きたい……って既に鬱!? ※核鉄「バルキリースカート」は修理されて普通の核鉄になりました。しかし不意に若本ボイスが出るかもしれません。 【ギャグ将軍@ライダーロワ】 【状態】:健康 【装備】:杖@ライダーロワ、王者のマント@FFDQロワ 【道具】:支給品一式×2、コーヒーセット一式@スパロワ、コーカサスブレス&ゼクター@ライダーロワ、     ジャーク将軍のマント@ライダーロワ、ノートパソコン     銀河ヒッチハイクガイド、咎人の剣「神を斬獲せし者」@AAAロワ、ドラゴン殺し@アニロワ1st、他にまだあるかも 【思考】: 基本:新生クライシス帝国の結成。 1:ノートパソコンを解析してくれよう! 2:速筆魔王が首輪を解析した後に『白猫』を探し出してくれよう! 3:Chain-情の計画に協力。 4:ついでに飲み友達を集める。 5:コーカサスゼクターの資格者を探し、コーヒーを飲む。 6:紅茶を飲むかどうかは保留。 7:対主催の仲間を集める(首輪解除スキルを持つ者を優先) ※容姿はジャーク将軍@仮面ライダーBLACK/ジャークミドラに似た、ギャーグミドラに変身できます。 ※制限がライダーロワ基準だと思い込んでいます。 ※シルベストリから、漫画ロワの知識を若干得ました。 ※今はChain-情に協力的ですが、ちょっとしたことで心変わりする可能性があります。 ※特殊能力:「書き手界の良心」に目覚めました。   本気の一喝を放つことにより、悪ノリし過ぎている者に自重を強いることができます。   ただし、ギャグ将軍の性格上、あまり多用されることはありません。   真剣な人生相談に乗ることも可能。なお、発動中はピンク色がかかった女言葉になります。 ※背中に謎のチャックを確認。ギャグ将軍曰く、開けると「大変なこと」になるそうです。詳細は不明です。 ※固有結界「コーヒーブレイク」   優雅なリネン一式の備わったテーブルと人数分の椅子を造り出し、皆でコーヒーを飲んで和みます。   それ以上の効果は確かめられていません。   コーヒーセット自体が発動させている可能性があります。 【備考】 ※H-6にある死体の状況は次の通りです。   起@スパロワ……ミイラ状態。ユーゼスセット(仮面とマントだけ)装備。上半身裸。首輪なし。   康一君@漫画ロワ……ミイラ状態。吉良のネクタイとパピ☆ヨンのビギニ装備。スタンドは消滅。上半身裸。首輪なし。   暮れなずむ内面描写@アニロワ2nd……ミイラ状態。上半身裸。首輪なし。   フリクリ署長@アニロワ1st……サングラス(クーガー仕様)装備。核鉄「ピーキーガリバー」はアルター化の影響で消滅。                  ちなみにサングラスの下の素顔はトグサ@攻殻機動隊でした。首輪は黒焦げ。   焦ったドラえもん@漫画ロワ……手に画鋲を握っています。朝比奈みくるのメイド服装備。首輪は黒焦げ。 ※将軍一行が見た死体は底上中の残月→地味子→◆wKs3a28q6Q、永遠のうっかり侍です。  残月の首輪は黒焦げのため採取しませんでした。 次のSSにこの【備考】を乗せる必要はありません。 |234:[[意思×支給品=影丸]]|投下順に読む|236:[[White Trick]]| |233:[[今・手の中にある・雑学が・脳を・閃かせる]]|時系列順に読む|236:[[White Trick]]| |233:[[今・手の中にある・雑学が・脳を・閃かせる]]|速筆魔王LX|| |233:[[今・手の中にある・雑学が・脳を・閃かせる]]|蘇った現代の熱血怪人|| |233:[[今・手の中にある・雑学が・脳を・閃かせる]]|ギャグ将軍||
このバトルロワイアルが始まってもうそろそろ18時間が経とうとしていた。 参加者達の叫びは天に響き、その血は大地を染め上げていく。 この地で出会った同志がいれば、必然的に別れもある。 その別れに立ち会った時に残された者が何を思うのかは当事者にしか理解できぬ心境である。 悲しみに暮れるのもいいだろう。 事実を否定するのも取り得る選択肢の一つだろう。 恨みや憎しみを心に抱くのも、それもまた人の業であろう。 だが、それで残された者が行き着く果てにどうなるのかまでは想像に難くない。 なによりここにいる者はロワという戦場で鍛えられた書き手という戦士である。 自ら、あるいは他の書き手によってキャラに別れを体験させてきた。 その果てに狂い、嘆き、怒り、恨み、喜び、さらなる凶行に走らせたキャラは数知れず。 そしてその結末も見届けてきた。 だからだろうか。 書き手は悲しみに暮れて足を止めるより、その死を乗り越えて先に進む事の尊さを誰よりも理解しているのではなかろうか。 キャラにも仲間の死を乗り越えて強い心で以って反逆の意を示す者もいる。 死を淡々と受け容れる者、激情の果てに受け容れる者、そのスタンスは様々であるが、共通している事が一つある。 それは仲間の死を無駄にしない事。 あるいは綺麗事と言われるかもしれないだろう。 だが……いくら嘆いたところで、いくら否定したところで、死者は生き返らない。 それが事実。それが真理。 だからといって、悲しみに浸る事が悪いという事では決してない。 どこかの書き手も言っていた。 ――いつまでも悲しんでいてもなにも生まれん。ならば今は悲しみを一時胸にしまい、明るく笑って前を見るべきではないのか? それもまた一つの真理―――― ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ H-6の海岸沿い。 そこに佇む三つの影。 速筆魔王LX、蘇った現代の熱血怪人、ギャグ将軍の三人である。 彼らの目の前には波飛沫が今なおかかり続けている二人の死体。 いや死体ならついさっきも発見した。 もっともミイラ化していた上に首輪が取られていたので生前の面影はほとんど残っていなかった。 辛うじてデイバッグが三つ残っていたのは僥倖だった。 一つ目――起のもの――には基本支給品しか入っていなかった。 二つ目――康一君のもの――にはそれに加えてアニロワ1stで活躍した技術手袋が入っていた。 そして三つ目――暮れなずむ内面描写のもの――には脱出フラグと成り得るノートパソコンが入っていた。 そしてこれで考察が大いに進むと期待に胸膨らましていた一行が見つけたのが海岸に打ち上げられた二人の死体。 一人はスクライドに出てくるストレイト・クーガーのサングラスを掛けた男性。 それだけならまだかっこいい兄ちゃんにも見えたのだが、サングラスの下の素顔は攻殻機動隊のトグサのものだった。 サングラスを取ったら、ナイスなおじさまという感じである。 クーガーとトグサ。おぼろげにフリクリ署長かと1st書き手でもある魔王は推測した。 そしてもう一人はまんまHELLSINGのセラス・ヴィクトリア。 こちらのほうは将軍が知っていた。 新生クライシス帝国の一員である焦ったドラえもん。 永遠のうっかり侍と共に温泉に向かった彼女がなぜこのような場所でその命を散らしたのか。 もしかして温泉で何かしらのアクシデントでも起こったのだろうか。 それは彼らには推測しかねるものだった。 一つわかる事はこの二人もさっきの三人同様にもう動く事がないという事。 「速筆魔王に熱血怪人よ。余はこれより急ぎ温泉に向かおうと思うのだが、付き合ってくれるか?」 「ええ構いませんよ」 「正義の味方である仮面ライダーとして目の前の事態を放っておくなんてできませんよ」 魔王と怪人にそれを拒む理由などなかった。 「異論は認めんかったがのう」 もとより二人に選択肢は存在しなかった。 とりあえず形見分けという事で男性のほうのデイバッグは持って行く事にした。 中には基本支給品の他にジャッカルが入っていた。 そして念のために装備品の有無を確かめてみると、意外なものを発見した。 それはiPodであった。 アップル社製の携帯型デジタル音楽プレイヤー、様々な機能が付いている便利アイテムである。 だが残念ながら度重なる戦闘と海に落ちた衝撃で全く使い物にならなくなっていた。 首輪も同様に電撃と衝撃で解析などできない状態になっていた。 「せっかくいいアイテムを見つけても、壊れているんじゃねえ」 iPodを見つけた怪人も落胆を隠せなかった。 だが魔王にはなにやら考えがあるようだった。 「たぶんそれ直せますよ」 「速筆魔王よ、それは真か?」 「ええ、将軍。さっき見つけた技術手袋を使えば、直せると思いますよ。  まあ、時間が若干かかりそうなんで、温泉に着いてからってことで」 本当なら埋葬なり何なりするべきなのだろうが、今は時間が限られている。 仕方なく波のかからない所まで運んでおいて、冥福を祈っておいた。 そして彼らは一路温泉へと向かう。 もう誰もいないとは知らずに…… ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ それは惨劇と表現するのが適切だろうか。 まず見かけたのは黒焦げの死体と首輪。 次に地面に赤のアートを描いた少女の死体。 さらに進むと首から上がない死体、そして身体を真っ二つにされた永遠のうっかり侍の死体。 まさにここはバトルロワイアルの縮図ともいえる場所だった。 「生存者は……0だねえ、この様子だと」 「ああ、これをやった奴はかなりイカレてるな。  普通にしたんじゃ、こうも無残な死体になる事はないだろう」 魔王と怪人はその惨劇に各々感想を述べた。 一方の将軍はというと、一人惨劇を見つめ物思いに耽っている。 その胸中にあるのは憤慨か、悲嘆か、あるいは…… 「……コーヒーで一服でもするか」 そう言って将軍は一瞬でコーヒーセットをセットし終えると、コーヒーブレイクを発動させた。 その背中はどことなく哀愁が漂っているような気がするが、気のせいだろう。 「そっとしておこうか」 「クライシス帝国のメンバーが次々と死んでいるからな。  さすがの将軍も休息が必要か」 「将軍。僕達はこの辺りを調べていますね」 「あまり遅くならぬようにな」 二人はコーヒーブレイクを満喫する将軍に断りを入れつつ、温泉と旅館を探り始めた。 「……下手な気を回しおって」 将軍の言葉はコーヒーを啜る音に紛れていった。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 結果、彼らは大量のアイテムを手に入れる形となった。 まずは首輪。 とりあえず使える首輪は四つ、サンプルとしては十分な数であった。 次に支給品。 斬鉄剣、核鉄「バルキリースカート」、焦ったドラえもんのデイバッグが瓦礫の下から見つかった。 これ以外に他に道具が落ちていないところを見ると、おそらくこれ以外のものは襲撃者が持っていったのだろう。 運悪く瓦礫の下までは目が届かなかったというところだろう。 「バルスカか。これは俺がもらうぞ、武装錬金『朝から晩までドキッ!ドキッ!』ってなんじゃこれーーーー」 「おお、それはドラえもんの支給品で発動の度に若本ボイスが発せられる優れものであるぞ」 「ちょっと待て! それじゃあ俺の声と一緒じゃねえか。ややこしいだろ」 「いいではないか。やはり新生クライシス帝国の次期主力兵器に相応しい。  さっそく量産化の手筈を整えねば」 「勘弁してくれ……」 焦ドラ同様に若本ボイスのバルスカの鬱陶しさに僻遠しかけている熱血怪人。 それを大いに歓迎しているギャグ将軍。 そして速筆魔王はというと―― 「ちょっと失礼……えーと、ここをこうしてああして……これでいいかな。  熱血君、起動させてみて」 「ああいいけど? 武装錬金!……ん!? 武装錬金! おお、バルスカがまともになった!」 なんと魔王が少し弄っただけであの煩かった若本ボイスが嘘のように静かになった。 種明かしをすれば、技術手袋のおかげだ。 もともと改造が為されていた代物だけに、弄る時間は少しで済んだ。 ただし突貫だったため不意の拍子に声が出る可能性も無きにしも非ずという状態だ。 「して魔王よ、首輪のほうはどうであった?」 「それはこれから。サンプルも四つあるし、何とかなると思うよ」 「では頼んだぞ。こちらはノートパソコンを調べておくぞ。  熱血怪人、おぬしも手伝え」 「はいはい」 残された者がとる道。 それは明日へと続く道。 【夕方】【G-9・旅館】 【チームBADAN+新生クライシス帝国(仮称)】 【速筆魔王LX@アニロワ2nd】 【状態】健康 【装備】虎竹刀with千年パズル、斬鉄剣@ルパン三世、技術手袋@アニロワ1st 【道具】支給品一式×3、みWiki@らき☆すた?、首輪×4(素晴らしきフラグビルド、地味子、◆wKs3a28q6Q、永遠のうっかり侍)、     iPod(故障中)、 【思考・行動】 1:首輪を解析して、自分の解読が正しいのか確かめたい。 2:iPodを直して中身を確認する。 3:このハゲ、ひょっとして……? 4:『白猫』って誰? 5:対主催陣を探し、ゲームに乗った強敵を撃破していく。 6:でも別に何エンドでもおっけー♪ ※主催者陣営に裏切り者がいるのでは、と考えています。 【蘇った現代の熱血怪人@漫画ロワ】 【装備】:バヨネット×2、核鉄「バルキリースカート」 【所持品】:支給品一式×3、ジャッカル(5/6) 【状態】:疲労(小) 【思考・行動】 基本:打倒、主催! 1:俺は正義の味方! 2:仮面ライダー書き手の『ライダー魂』を蘇らせる。 3:やっかいなおっさんを仲間にしてしまったorz 4:『白猫』って誰だ?! 5:どこかで鬱展開にもって行きたい……って既に鬱!? ※核鉄「バルキリースカート」は修理されて普通の核鉄になりました。しかし不意に若本ボイスが出るかもしれません。 【ギャグ将軍@ライダーロワ】 【状態】:健康 【装備】:杖@ライダーロワ、王者のマント@FFDQロワ 【道具】:支給品一式×2、コーヒーセット一式@スパロワ、コーカサスブレス&ゼクター@ライダーロワ、     ジャーク将軍のマント@ライダーロワ、ノートパソコン     銀河ヒッチハイクガイド、咎人の剣「神を斬獲せし者」@AAAロワ、ドラゴン殺し@アニロワ1st、他にまだあるかも 【思考】: 基本:新生クライシス帝国の結成。 1:ノートパソコンを解析してくれよう! 2:速筆魔王が首輪を解析した後に『白猫』を探し出してくれよう! 3:Chain-情の計画に協力。 4:ついでに飲み友達を集める。 5:コーカサスゼクターの資格者を探し、コーヒーを飲む。 6:紅茶を飲むかどうかは保留。 7:対主催の仲間を集める(首輪解除スキルを持つ者を優先) ※容姿はジャーク将軍@仮面ライダーBLACK/ジャークミドラに似た、ギャーグミドラに変身できます。 ※制限がライダーロワ基準だと思い込んでいます。 ※シルベストリから、漫画ロワの知識を若干得ました。 ※今はChain-情に協力的ですが、ちょっとしたことで心変わりする可能性があります。 ※特殊能力:「書き手界の良心」に目覚めました。   本気の一喝を放つことにより、悪ノリし過ぎている者に自重を強いることができます。   ただし、ギャグ将軍の性格上、あまり多用されることはありません。   真剣な人生相談に乗ることも可能。なお、発動中はピンク色がかかった女言葉になります。 ※背中に謎のチャックを確認。ギャグ将軍曰く、開けると「大変なこと」になるそうです。詳細は不明です。 ※固有結界「コーヒーブレイク」   優雅なリネン一式の備わったテーブルと人数分の椅子を造り出し、皆でコーヒーを飲んで和みます。   それ以上の効果は確かめられていません。   コーヒーセット自体が発動させている可能性があります。 【備考】 ※H-6にある死体の状況は次の通りです。   起@スパロワ……ミイラ状態。ユーゼスセット(仮面とマントだけ)装備。上半身裸。首輪なし。   康一君@漫画ロワ……ミイラ状態。吉良のネクタイとパピ☆ヨンのビギニ装備。スタンドは消滅。上半身裸。首輪なし。   暮れなずむ内面描写@アニロワ2nd……ミイラ状態。上半身裸。首輪なし。   フリクリ署長@アニロワ1st……サングラス(クーガー仕様)装備。核鉄「ピーキーガリバー」はアルター化の影響で消滅。                  ちなみにサングラスの下の素顔はトグサ@攻殻機動隊でした。首輪は黒焦げ。   焦ったドラえもん@漫画ロワ……手に画鋲を握っています。朝比奈みくるのメイド服装備。首輪は黒焦げ。 ※将軍一行が見た死体は底上中の残月→地味子→◆wKs3a28q6Q、永遠のうっかり侍です。  残月の首輪は黒焦げのため採取しませんでした。 次のSSにこの【備考】を乗せる必要はありません。 |235:[[意思×支給品=影丸]]|投下順に読む|237:[[White Trick]]| |234:[[今・手の中にある・雑学が・脳を・閃かせる]]|時系列順に読む|237:[[White Trick]]| |234:[[今・手の中にある・雑学が・脳を・閃かせる]]|速筆魔王LX|247:[[不思議の国の魔王様]]| |234:[[今・手の中にある・雑学が・脳を・閃かせる]]|蘇った現代の熱血怪人|247:[[不思議の国の魔王様]]| |234:[[今・手の中にある・雑学が・脳を・閃かせる]]|ギャグ将軍|247:[[不思議の国の魔王様]]|

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。