没扱いだそうです

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※この作品には、登場人物が実在しているような描写がありますが、そのような事実は一切気のせいです。 また、似たような名前の書き手氏が存在していますが、無関係の筈です。 「ふむ……、産卵…いや出産か……」 パソコンに向かい、何やら怪しげな言葉を呟く男。 そして発言以上に怪しいのは、顔の上半分を覆う白い仮面。 「そうなると、目指すは海…いやだがその前にまずフラグを立てねば…」 しかし気づけばその仮面など気にならぬ程に言動は怪しくなっていく。 そんも一言でいうと怪しい男の名は「ギャルゲロワ版最速の人」 詳しい事は伏せるが、蟹の導きネタや、怪しい建物でのイベントなどを書いた事により、とある書き手に粛清された書き手と同じ名前の人である(一部誇張あり) そんな彼が何をしているかというと、 「さて、そうなるとどうにかしてこのグループと接触させたいが…」 どこかのサイトを見ながらネタを考えていたのである。 彼は、いやこのおでんや兼死者スレにいる人間は、全員書き手なのでパソコンが支給されているのだ。 そうして他の書き手達の例に漏れず、彼も新しい作品を書くためにパソコンに向かいながら、とあるチャットを覗いているのだ。 「しかし…女性同士というのはもう既出だな」 そうしてどこかから受信した電波(流れ的にチャットからのように見えますが無関係だと思います)を形にしようと思ったのだが、これが中々難しい。 既に同性同士のネタは存在しているので、二番煎じになりかねないのである。 やるからには、やはり忘れられないインパクトのあるイベントを用意しなくてはならないのだ。 「だから前から言っているだろう?  アレを使えば万事解決だってな!」 と、そこで新たな男の声。 GR最速氏が振り向くと、そこには別の書き手の姿。 抑えきれぬオーラ あふれ出る人間的魅力 その微笑みは人を惹きつけ 鍛え抜かれた肉体は屈強な船員をいともたやすく退ける その存在は名簿外にも関わらず満場一致で許容されたという かのU-1認定委員会が、彼にYO-1という称号を送ろうという議論で二つに割れたとまで言われている。 そう、彼こそはleafの作品が一つ「鎖」の主人公にして最萌えキャラ「岸田陽一」 その瓜二つの姿をした書き手「ステルス鬼畜」氏である。 「いやしかしだな、変化の杖は結構離れた位置にある。  接触させて使わせてからフラグを立てるとなると遠回りになるからなあ」 突然やってきた鬼畜氏に、GR最速氏は答える。 この二人は元々同じロワの書き手であり、嗜好も似通っている(推測)ので、偶にこうしてネタを出し合っているのである。 (ちなみに鬼畜氏もチャットに参加している。わざわざ来たのは話の都合ということで) 「何、問題無い。  その辺から現地調達すれば簡単だろ?」 いとも容易い、と言った感じで鬼畜氏は答える。 流石に普通の街中に変化の杖は無いと思うが、仮に拾っても多分NGにはならないような気もする。 「それは良いアイデアなんだが、そもそも折角ここまで人気の出た彼女を普通の蟹に変えるのもな…」 「何を言うんだ、だからこそだよ。  一度落としておいた方が後で輝くだろう?」 「だが、ただの蟹というのは落とすというレベルなのか?  最悪食われるぞ?」 「食われたと思ったら変化が解けるというのはLSよりも一段上だからいいと思わないか?」 「ふーむ、確かにそうだが、死ぬのは少し困る」 「確かにな、生きていた方がより楽しめるのは確かだな」 盛り上がる男二人。 死者スレとは元々無礼講な場所であるし、既に死んでいる以上やりたい放題なのである。 と、そこへ 「随分お楽しみですね♪」 別の書き手の声。 どうやら女性のようである。 「ん、ああ、まあすることもないんですし」 振り向かず答える最速の人。 一応チャットの合間に執筆もしているのでパソコンに向いているのだ。 「でも、確か最速氏は趣味に走りすぎた所為で死んだんじゃなかったでしたっけ?」 「え?ええ、まあその通りなんですけど他にすることもないんですよ」 苦笑しつつ答える。 実際に書いたのは別の書き手氏だが、死亡の原因はどう考えても『アレ』だろう。 「もっと普通なネタを書いてもいいんじゃないですか♪」 「それもそうなんだが、やはりこの方が彼女の反応も面白いのだよな」 主にチャット的な意味で。 「あはははは、そんな理由なんですか♪」 楽しそうに女性は笑う。 「はははは、まあそんなものだよ」 つられて、最速氏も笑い声を上げる。 しばし、笑い声が響いたが、やがて、 「反省してませんね♪最速氏♪」 止まる。 それはもう綺麗に。 空気ごと凍りついたように。 (まて、整理してみよう。  ここは死者スレ。彼女がいるはずは無い。  だが、あの口調は間違いなく彼女のもの……これは一体) 「最速氏、私の名前を言ってみろ」 停止した最速氏にはかまわず、女性の声が響く 「え…?か、か…」 (まて、落ち着け、もう多分間違い無い……はず) 「蟹座…氏?」 言った瞬間、背後から怒気が膨れ上がる。 自分から呼ぶことを強制しておいてかなり勝手だが、そのことを指摘できる人間はいない。 「ふふふふふふふふふふふ♪」 再び響く笑い声。 「ま、待つんだ、えーと、蟹座氏?  そもそもだ、君はまだ死んでいない筈じゃ…」 その笑い声に気圧されながら言う。 そもそもまだ死んでいない蟹座氏がここに居るはずなんてないのにだ。 「最速氏?こっちを見て話して下さいよ♪」 答えになっていない答えが来た。 その言葉に、振り向いてはいけないと本能が警告する 「ねえ?最速氏?」 だが、声に逆らえない。 何故なら、気になっていることがあるからだ。 そこにいるのが蟹座氏なのかという事もだが、 何より、『ステルス鬼畜氏はどうしたのだろうか?』 そうして、振り向いた最速氏は全てを理解した。 「あ、あ……」 血に染まる床。 そして、その上に存在する目も眩むばかりの輝き 「死者スレ…ボクにとっては遊び場なんですよ♪」 蟹座の黄金聖闘衣を身に纏った満場一致、見ただけで蟹座と判別できる相手。 『蟹座氏』がそこにいた。 「この、蟹座の黄金聖闘衣の『積尸気冥界波』をもってすればね♪」 ◇ 『鉈を媒介に…積尸気鬼葬鉈ァァァ!!』 「んー?何だか騒がしいわね?」 ふと、PCから顔を上げる。 「そうですね。なんでしょうか?」 隣に居る男、ドS氏が答える。 因みに、彼は今『出産』という大仕事を書き上げたばかりなのでまったり中である。 「何やらとても愛おしい気配がするのですが……はて、さて?」 微妙にイヤな表現である。 『アハハハハハハハハハハハハ♪!!!!』 またもや響く叫び。 何やら破壊音も混ざっているようだ。 しかも何やら段々と近づいてくるような気がする。 (何かイヤな予感) 咄嗟に、書きかけのネタを保存しようとするボマー氏だが… ガッシャァァァァァン 破壊音と共に、何故だか天井に大穴が開く。 そして、降って来る黄金の物体。 ご丁寧に、パソコンをHDごと粉砕してくれている。 余りの事に停止するボマー氏を他所に、 「おや、おや」 何やら楽しそうなドS氏 そして、 「幾つか自由に姿を変えられるというのは本当なんですね♪  おかげでさっぱりわかりませんが♪」 なにやら言葉を発し始める黄金の物体。 どうやら人間のようだ。 「で♪  どちらが『地図』氏なんですか?」 声は続く。 「個人的には一番ぶった切って差し上げたい書き手氏なんですがねえええええええええ!!!」 魂の篭った叫びが死者スレに響き渡った。

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