会場の中心で宣伝を叫ぶ

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「何でボクはこんなとこにいるんだろ……。  ボクはただ、ロリショタを愛でていたかっただけなのに……」 溜息と共に肩を落とす影がある。LSの深淵だ。 青いファンタジー系の半袖短パン。肩まで掛かる銀髪。 小柄で貧相な身体はとあるハーフエルフと瓜二つ。 ロワ世界ではほとんど話題にならない、マイナーキャラと似た容姿をしている。 「心理がどうとかキャラ付けされてたけど……。いやいやそんな大層なもんないから!  ボクにあるのはあれだ、時間だ、暇を持て余す時間だけだよ。クーガーの兄貴も言ってるでしょ?  『遅い事なら誰でもできる、2000年かければバカでも傑作小説が書ける』って。  その時間があったから投下数だけは増えたけどさぁ……」 再度、深い溜息を一つ吐いて。 とりあえず足りない頭を酷使し、キャラ付けに従って薄~く動いてみようと決意する。 手始めに支給された名簿を見て……どうしようもない眩暈を覚えた。 「何だよ……この物騒な名前の羅列は」 記載されている名前を見ただけで、100回は死ねる気がした。 誇張でもなんでもない。 何せ周りには、エターナル、アルター使い、しろがね、ライダー、十傑衆etc…… 挙げるのも憂鬱になるくらいの人外魔境が広がっているのだから。 スパロワの連中に至ってロボットまで持ってくるかもしれない。 ディストラだのネオグラだのに乗ってこられたらロワどころではない。 間違いなく因果地平にデッドエンドシュートォッ! されてしまう。 「うぅ、今からどっかの宗教に入信すれば神父さんが助けてくれるかなぁ」 ただし、タバサ教だけは勘弁な。 「いや、弱気になっちゃいけないな。支給品の確認、確認と。  モノによっては、ボクでもうまく逃げ切れるかもしれない」 心を躍らせながら支給品を取り出してみた。 拡声器とナイフ一本。 見間違いだ、目を擦る。 拡声器とナイフ一本。 これは夢だ、頬を抓る。 拡声器とナイフ一本。 あれ、おかしいな、どうしちゃっ―― 「…………う、うわああああああああああああっ!  無理っ! 絶ッ対無理ぃっ! 何だよこの理不尽な戦力差は!?  支給品までボクに死ねって言ってるの!?  あんな超人連中相手にするならデバイスとか永遠神剣とか  宝具とかライダーベルトとかないと無理に決まってるじゃんかあ――ッ!!」 絶望の海に腰まで使ったところで、ふと思い直してみる。 「そうだ。自ロワの人たちと合流できればまだ希望が……」 脳裏に浮かんだのは、いつか見た書き手ロワ1stでの、LS書き手方の姿。 それは、とても頼りになるもの――であるがずがなかった。 「ダメだ、知らない人よりも危険だ!」 そもそも、前フリが全て欝に収束していくようなドSどもだ。 知り合いとはいえ、いや知り合いだからこそ。 出会ったら最後、絶対に碌なことになりはしないだろう。 一人穏健派がいることにはいるが、この人は眼球抉ったり四肢の腱を切ったりと、 殺さずに甚振ることに定評があるからやはりダメだ。誰にも会えない。 ちなみに自分がそのドSの集団に入っていることに深淵は気がついていない。 「もうダメだ……。ボクはどうすれば……。ん、待てよ?」 そこで深淵ははたと気付く。ここはロワ会場、今の自分は二次元世界の住人。 ならば死んだときに行き着く場所があるじゃないか。 即ち――死者スレだ。 疑心暗鬼と欝がひどいLSロワでは、ぶっちゃけ死者スレのほうが気楽で楽しい場所となっている。 漫才コンビが腕を磨き、電波ソングの流れる探偵事務所がある。空腹にも困らない。 そして、何といっても愛すべきロリショタが暖かく迎えてくれる場所だ。 今死ねば、あの死者スレに辿り着けるんじゃないだろうか? 「……そうだ、これだよ。なんでこんなところで生にしがみつく必要があったんだろう?  うちのロワの主催の冥王も言ってたじゃないか、  『悲しむ事はなにもない。それは敗北ではなく、回帰なのだ』って」 死ぬ決心はあっさりとついた。が、腐っても書き手である。 この世を去る前に、何かでかいフラグを残してみたい。 そこで目に付いたのは…… 「拡声器、これだ」 死亡フラグの代名詞を手に取り、深淵は唐突に叫んだ。 『ボクがこのロワの黒幕だーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!  くろまく~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!』 知っている人は知っている、どこかふとましいと思える声が、広く響き渡った。 大ホラ吹き、ここに極まれり。 突拍子もないことを言い放ったが、周囲にいるのは拡声器大好きなロワ書き手ばかりだ。 何人かは真偽を確かめようとやってくることだろう。 「ふふ、そのころにはボクはもうこんな世界とはお別れしているけどね」 拡声器を投げ捨て、ナイフを手に取り、喉元に当てる。 そして、天に向かって今生の別れを叫んだ。 「はは、もう全てが終わった!!  さあ、ただのナイフ、路を繋げ!! 時間指定などこの際如何でもいい。  此処より彼方へ!! 幻想郷へ、アルハザードへ、ボクのパラダイスへ!! 死者スレへ!!」 最近どこかで聞いたセリフをパクリながら、深淵は嬉々としてナイフを突き刺した。 彼が望みを叶えたのかどうかは、誰も知りえることはないだろう。 &color(red){【深淵@LSロワ】死亡} ※現在位置不明。会場の中心付近【E-5】 ※拡声器と基本支給品が近くに落ちている。喉にナイフが刺さっている。     ~~当方はテイルズロワ応援してます。完結が楽しみです~~ |018:[[無題>無題(886)]]|投下順に読む|020:[[第一印象がロリでも吸血鬼にロクな奴はいない?]]| |018:[[無題>無題(886)]]|時系列順に読む|020:[[第一印象がロリでも吸血鬼にロクな奴はいない?]]| ||&color(red){深淵}|| ----
「何でボクはこんなとこにいるんだろ……。  ボクはただ、ロリショタを愛でていたかっただけなのに……」 溜息と共に肩を落とす影がある。LSの深淵だ。 青いファンタジー系の半袖短パン。肩まで掛かる銀髪。 小柄で貧相な身体はとあるハーフエルフと瓜二つ。 ロワ世界ではほとんど話題にならない、マイナーキャラと似た容姿をしている。 「心理がどうとかキャラ付けされてたけど……。いやいやそんな大層なもんないから!  ボクにあるのはあれだ、時間だ、暇を持て余す時間だけだよ。クーガーの兄貴も言ってるでしょ?  『遅い事なら誰でもできる、2000年かければバカでも傑作小説が書ける』って。  その時間があったから投下数だけは増えたけどさぁ……」 再度、深い溜息を一つ吐いて。 とりあえず足りない頭を酷使し、キャラ付けに従って薄~く動いてみようと決意する。 手始めに支給された名簿を見て……どうしようもない眩暈を覚えた。 「何だよ……この物騒な名前の羅列は」 記載されている名前を見ただけで、100回は死ねる気がした。 誇張でもなんでもない。 何せ周りには、エターナル、アルター使い、しろがね、ライダー、十傑衆etc…… 挙げるのも憂鬱になるくらいの人外魔境が広がっているのだから。 スパロワの連中に至ってロボットまで持ってくるかもしれない。 ディストラだのネオグラだのに乗ってこられたらロワどころではない。 間違いなく因果地平にデッドエンドシュートォッ! されてしまう。 「うぅ、今からどっかの宗教に入信すれば神父さんが助けてくれるかなぁ」 ただし、タバサ教だけは勘弁な。 「いや、弱気になっちゃいけないな。支給品の確認、確認と。  モノによっては、ボクでもうまく逃げ切れるかもしれない」 心を躍らせながら支給品を取り出してみた。 拡声器とナイフ一本。 見間違いだ、目を擦る。 拡声器とナイフ一本。 これは夢だ、頬を抓る。 拡声器とナイフ一本。 あれ、おかしいな、どうしちゃっ―― 「…………う、うわああああああああああああっ!  無理っ! 絶ッ対無理ぃっ! 何だよこの理不尽な戦力差は!?  支給品までボクに死ねって言ってるの!?  あんな超人連中相手にするならデバイスとか永遠神剣とか  宝具とかライダーベルトとかないと無理に決まってるじゃんかあ――ッ!!」 絶望の海に腰まで漬かった所で、ふと思い直してみる。 「そうだ。自ロワの人たちと合流できればまだ希望が……」 脳裏に浮かんだのは、いつか見た書き手ロワ1stでの、LS書き手方の姿。 それは、とても頼りになるもの――であるがずがなかった。 「ダメだ、知らない人よりも危険だ!」 そもそも、前フリが全て欝に収束していくようなドSどもだ。 知り合いとはいえ、いや知り合いだからこそ。 出会ったら最後、絶対に碌なことになりはしないだろう。 一人穏健派がいることにはいるが、この人は眼球抉ったり四肢の腱を切ったりと、 殺さずに甚振ることに定評があるからやはりダメだ。誰にも会えない。 ちなみに自分がそのドSの集団に入っていることに深淵は気がついていない。 「もうダメだ……。ボクはどうすれば……。ん、待てよ?」 そこで深淵ははたと気付く。ここはロワ会場、今の自分は二次元世界の住人。 ならば死んだときに行き着く場所があるじゃないか。 即ち――死者スレだ。 疑心暗鬼と欝がひどいLSロワでは、ぶっちゃけ死者スレのほうが気楽で楽しい場所となっている。 漫才コンビが腕を磨き、電波ソングの流れる探偵事務所がある。空腹にも困らない。 そして、何といっても愛すべきロリショタが暖かく迎えてくれる場所だ。 今死ねば、あの死者スレに辿り着けるんじゃないだろうか? 「……そうだ、これだよ。なんでこんなところで生にしがみつく必要があったんだろう?  うちのロワの主催の冥王も言ってたじゃないか、  『悲しむ事はなにもない。それは敗北ではなく、回帰なのだ』って」 死ぬ決心はあっさりとついた。が、腐っても書き手である。 この世を去る前に、何かでかいフラグを残してみたい。 そこで目に付いたのは…… 「拡声器、これだ」 死亡フラグの代名詞を手に取り、深淵は唐突に叫んだ。 『ボクがこのロワの黒幕だーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!  くろまく~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!』 知っている人は知っている、どこかふとましいと思える声が、広く響き渡った。 大ホラ吹き、ここに極まれり。 突拍子もないことを言い放ったが、周囲にいるのは拡声器大好きなロワ書き手ばかりだ。 何人かは真偽を確かめようとやってくることだろう。 「ふふ、そのころにはボクはもうこんな世界とはお別れしているけどね」 拡声器を投げ捨て、ナイフを手に取り、喉元に当てる。 そして、天に向かって今生の別れを叫んだ。 「はは、もう全てが終わった!!  さあ、ただのナイフ、路を繋げ!! 時間指定などこの際如何でもいい。  此処より彼方へ!! 幻想郷へ、アルハザードへ、ボクのパラダイスへ!! 死者スレへ!!」 最近どこかで聞いたセリフをパクリながら、深淵は嬉々としてナイフを突き刺した。 彼が望みを叶えたのかどうかは、誰も知りえることはないだろう。 &color(red){【深淵@LSロワ】死亡} ※現在位置不明。会場の中心付近【E-5】 ※拡声器と基本支給品が近くに落ちている。喉にナイフが刺さっている。     ~~当方はテイルズロワ応援してます。完結が楽しみです~~ |018:[[無題>無題(886)]]|投下順に読む|020:[[第一印象がロリでも吸血鬼にロクな奴はいない?]]| |018:[[無題>無題(886)]]|時系列順に読む|020:[[第一印象がロリでも吸血鬼にロクな奴はいない?]]| ||&color(red){深淵}|| ----

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