須月 巌

  • 須月栄の父親。享年47才

  • 小説家で、ジャンルは幅広く、ミステリーからショートショート・ライトノベル・SF・ホラー等さまざまなジャンルを書きわけれる。ちなみに真緒がはまっている「ポケ衛門」の元になっている「シャブチュー薬物使用中」という子供向け小説の原作者でもある。
PNは「やまだよしゆき」で活動していたが、自分の書いた作品を読みなおすのを極度に嫌うため、自分の書斎には自作の著書を置かない変人作家として有名だった。

基が亡くなった時は、自暴自棄になり、仕事をすべてキャンセルし筆を折り、印税で暮らしていた。

一時、精神を病みかけ、万引きなどの盗癖や、死んだ基に年が近い子供を基と思って連れまわす等が症状として出て、何度か警察の世話になったりしてしまったが、妻みどりの献身的な介護で立ち直りかけた。しかし当時世間を騒がせていた男児連続誘拐事件の濡れ衣をなぜか着せられ、妻ととりあえず形式上離婚し、自分の周辺を調べ始める。そこで、吾妻と真枝の研究に行きつき、そこで死んだ息子そっくりの幼児を見つけ(矢真田の事)、そこで病気が再発し、吾妻と真枝の隙をついて、その子供を誘拐してしまう。そしてその子供をみどりに見せ、その子を基として育てようとするがみどりに反対される。基は死んでしまったけれど、基はその死んでしまった基、ただ一人で、誰もその基の代わりにはなれない。その子を基として育てたら、死んだ本物の基樹は誰の心の中にいればいいのかというみどりの言葉に我に帰る。しかしそのまま吾妻の所に返すわけにも行かず、自分の子供にはできないが、育てる責任は自分にあると、自分のPNやまだを、少々ひねくれた形で「矢真田」という名字にし、栄が生まれたとき、栄のほかにつける名前の候補だった「凛伍」という名を矢真田に与えた。そして、さまざまなネットワークを持つ真枝に見つからないよう、矢真田を外に絶対出さないように育てていた。知識は書物から入手すればいいと考え、本やネット環境のみを与えていた。

凛伍がとりあえず12歳になったら、その時の法律で時効になるため、それから外に出して、みどりと再婚し、栄に凛伍を合わせて事情を説明するつもりでいたが、その準備をしようとしていた矢先に、くも膜下出血で起床後命を落とす。世間に対応できず、なにもできなかった凛伍によって、放置され、みどりの病死を告げに来た栄に、干からびてミイラ状態になったところを発見され、一時、ちょっとしたニュースになった。

  • 外見はほぼ栄の生き写し。基もとき言っているが、栄ももちろんかわいがっていたが、キャッチボールなどを年が上の基とすることが多く(当時栄はまだちいさいかったのを理由に、父おやと遊ぶのを断られていた)、栄は父親は自分の事をあまり好きではなかったと誤解している所がある。それ故、あまり父に関してはいい感情は持っていない。基を目の前で死なせた事で、それによってしていった父の転落に関して責任を感じているせいもある。
最終更新:2008年10月30日 01:32