46話


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 宿を出て、俺たちはウォーティルの噴水前広場で立ち往生していた。
「さて、改めてこれでまた元のメンバーが揃ったわけだけど」
「だけど?何、アリウス?」
「次の行き先が分からない」
「当たり前だろ、まだ場所を聞いてないじゃないか。ミーティアさんを呼ぼう」
「・・・・・・呼べば来てくれると思わないでもらいたいのですがね」
「うげ、本当に来た・・・・・・」
「うげ、とは何ですかうげ、とは。アリウス、貴方少しひねくれ者になったのではないですか?」
「さあ、自分では何とも。ミーティアさん、何か楽しそうですね」
「当たり前でしょう。無事に貴方たち3人が再び合流することができたのですから」
「ワウッ!」
「あら失礼。3人と1匹、でしたね」
「お師匠様、次はどこに行けばいいのですか?」
「それについてなのですが・・・・・・すみません、今日はお休みということにして下さい」
「はあ?どういうことですか?俺たちの力の場所が分からないとか?」
「・・・・・・その通りです。まだ今日は貴方たちの力の場所が判明しません」
「お師匠様、体調が良くないんですか?」
「いえ、私は健康です。どうやら何らかの原因で、力を感じ取り辛くなっているようです」
「そういうことならしょうがない、か。アリウス、アルル。今日はここでゆっくりしよう」
「となると逆にヒマになるな。何かすることは・・・・・・あ、忘れてた・・・・・・」
「どうしたの?アリウス」
「いや・・・・・・ちょっと1人にさせてもらっていいか?2人とも」
「俺はいいが・・・・・・アルルは?」
「もう、どこかに行っちゃったりしないって約束してくれるならいいよ」
そう言ってアルルは意地悪く笑う。俺はアルルの頭をくしゃっと撫でてやった。
「大丈夫だよ。もう勝手にどこかに行ったりはしねえから」
「うんっ」
                                   視点変更~ルーク視点~
 と言うわけでアリウスは別行動を取ることになり、俺はアルルとレオンの3人で必要な物を買い出しに行くことになった。
「えーと、必要な物は薬と水と・・・・・・」
「食材もそろそろ危ないんじゃないかな?最近あんまり買ってなかったし、痛んでたのもいくつかあったよ」
「あれ、そうだったか。悪いなアルル、いつも気を利かせてくれて」
「いいよ。お料理は楽しいし、痛んでる食材を食べちゃったら何があるかわかんないしね」
宿以外での食事は俺とアルルが交代で作っていたが(アリウスはどうしても嫌がる)、それでもアルルが当番になることが圧倒的に多い。
そのため、食材などの管理はほとんど彼女に任せっきりになってしまっているのだ。
「本当、アリウスはいい子を彼女にできたもんだ。容姿端麗に料理上手、性格も良しと完璧だしな。あいつが羨ましいよ」
「わ、私そんな完璧超人じゃないよ!かわいくもないしすっごいわがままだし・・・・・・」
「謙遜するなって。アルルはかなりレベル高いと思うぜ?多分元の君たちの国でも同じだったと思うよ」
「う~・・・・・・そうなのかなあ」
「ワフッ」
「ははっ、レオンもそうだって言ってるよ」
「もう、レオンったら」
俺たちは笑いあう。
(こうしてアルルがまた笑っているのもお前のおかげなんだよな、アリウス。でも苦労したんだぜ?お前が街を出て行った後は特にさ・・・・・・)
アルルが自虐的になって、それを止めるために頬を引っぱたいてしまって(この事は後で謝っておかないとな)、その後――――――。
「聞きたいこと、それはあなたの覚悟と決意です。あなたはこれからアリウスを追い、合流できたとして、貴方はそれからアリウスとどうするつもりですか?
 中途半端な覚悟では、私は彼を追いかけるのを決して許しません。それがあなたにとっての『覚悟と決意』です」
アルルはゆっくりと立ち上がり、空を見ながら、
「私は・・・・・・彼と一緒にいます。ずっと、ずっと。何があっても」
「彼が貴方を拒むとしたら?例えば今のように」
「それでも一緒にいます。拒まれても、嫌われても、忘れられても。私が受け入れるから。覚えているから。そして――――――――彼のことが好きだから」
もうアルルの瞳に迷いは無かった。真っ直ぐに青い瞳で空を見上げている。
「ふふっ・・・・・・やはり貴方は変わりませんね。合格です。すぐにアリウスの元へ行ってあげなさい」
――――――こうして俺たちはミーティアさんにクリスタルの神殿の場所を教えてもらい、すぐにアリウスを追うことができた。一秒でも遅ければ
きっと間に合わなかっただろう。お前が死んだらアルルの笑顔は無くなっちまうんだぜ?死んでもいい、なんて・・・・・・もう思うんじゃねえぞ、アリウス。




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