64話


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港にはその日のうちに無事到着し、俺達を乗せたウインドラヴィス行きの船は出港した。
「ふう、今回は野宿しなくて済んでよかったぜ」
「今回って・・・・・・前は間に合わなかったのかい?」
「ああ、グランスタの港は街から遠いからな。そのうえ魔物が大量に出たせいで足止めを喰らったんだ」
「思い返してみれば、あれから結構経つんだね。あの頃に比べたら私もアリウスもかなり力を取り戻したよね」
「だな。俺もアルルもあと2つ、早く取り戻さねえと」
「・・・・・・」
「ん?どうしたレオン?」
「僕・・・・・・なんだか気持ち悪いです・・・・・・」
「ああ、船に酔っちまったんだね。あたしが介抱するよ」
「頼む。俺はちょっと外の空気吸ってくるわ」
「俺も付き合うよアリウス。アルルはどうする?」
「私もリームを手伝うよ。二人で行ってきて」
「了解。行くぞ、アリウス」
「あ、ああ・・・・・・」
本当は一人で行きたかったんだがな・・・・・・しょうがない。俺とルークは甲板に出る。
「悪いな、無理に付き合って。今お前を一人にしちゃいけないような気がしたんだ」
「え?どういうことだよ?」
「また闇に飲まれやしないか、俺達を巻き込んでしまうんじゃないか。お前が今考えていることだ。違うか?」
「っ!?なんで・・・・・・!!」
「分かるよ。朝のことに加えて船旅だ。前に船に乗った時、お前はアルルが殺されそうになって闇に飲まれかけた」
「・・・・・・ルークに隠し事はできないな。できるだけ顔には出さないようにはしてたんだけどな」
「俺だけじゃない、アルルも気づいていたよ。あの出来事を知らないリームとレオンは気づいていなかったみたいだけどな」
「ありがとうな。ルークの言う通り、一人だと考え込んでたかもしれない」
「ああ。その闇の力、ホベルグ博士がなんとかできる物ならいいな」
「そればっかりは分からない、かな。俺達魔導士でも分からないのに、上手くいくかどうか・・・・・・。ルーク、約束を一つして欲しい」
「ああ、俺にできることなら。何だ?」
「もし俺が完全に闇に堕ちて、皆を殺そうとする時が来たなら・・・・・・迷わずに俺を殺して欲しい」
「・・・・・・「覚悟」はできてるのか?」
「ああ、覚悟はしてる。皆に憎まれても、恨まれても。決めたことだ」
「嫌な役が回ってきたもんだな。もし俺が動けなかったりしたら?」
「そのときは、一番酷なことだろうけど・・・・・・アルルに頼むさ。ああ見えてアルルは強い子だからな」
「分かった、俺は何も言わないさ。その時が来ないことを祈りたいよ」
『私も同感だ。ここまで付き合った仲だ、今更みすみすアリウスを無駄死になどさせたくはない』
「ウェンディ・・・・・・ありがとうな」
『礼を言うのはこちらだろう。お前と契約してからの全てが我らにとっては新鮮でしょうがない。こうして言葉にはしないが、皆お前には感謝している』
「ああ。本当、ホベルグ博士とか言う人にどうにかしてもらえるといいんだけどな」
「それはともかく、今回は無事に到着できそうだな」
「だな。前は野宿するはめになるわ「漆黒の刃」とか言う盗賊団に捕まるわで・・・・・・」
「漆黒じゃなくて疾風だってのに、最近のガキは何度言ったらわかるんだい・・・・・・」
「え・・・・・・なっ!?お前は!!」
「うるさいよ!全く騒がしいガキ共だね・・・・・・え!?」
すぐ近くでぼやいていた声の主を見て俺達は驚いた。忘れるはずもないだろう、この前の船を襲った盗賊団のボスだった。
「疾風の牙の親玉!また船を占領する気か!!」
「先手必勝!行くぞルーク!!」
俺達と親玉は互いに剣を取り出して構えた。





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