61話


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「あ、来たよ」
「アリウス、こっちだ!!」
「ふう、やっと出られたな。アルル、体の調子はどうだ?」
「うん、もう大丈夫みたい。ありがとね、アリウス」
そう言ってアルルは一度だけぎゅっと強く俺にしがみつき、名残惜しそうに俺の背中から降りた。
「・・・・・・!!」
                                      ブーーーーーーーーーーーッ!!
「なっ!?アリウス、どうしたんだい!?」
「ご主人様!何があったですか!?ご主人様ーー!!」
「あーあ、鼻血吹いて倒れるなんてこいつらしいと言うか・・・・・・」
背中に微かに感じた柔らかさ・・・・・・俺にはまだ刺激が強いぜ・・・・・・。
「だめだ、気絶してる・・・・・・とりあえず街に戻ろう。俺が背負って行くよ」
「そうするべきだろうね。ここじゃいつ魔物に襲われてもおかしくないし」
「あう・・・・・・ごめんね、皆」
「いや、アリウスに耐性がなさすぎるんだ。よ・・・・・・っと」
「ルークさん、剣は僕が背負っていくです!!」
「ああ、悪いなレオン。頼んだよ」
                                          ~~数十分後~~
「う・・・・・・」
「あ、気がついた?アリウス」
俺が目を覚ましたとき、視界に移ったのはアルルの嬉しそうな笑顔だった。
「あれ、なんで俺・・・・・・っ痛!!」
「だーめ、もう少し寝てたほうがいいよ。倒れたときに思いっきり後頭部を地面にぶつけてたんだから」
そう言いながらアルルは俺の頭を優しく押し戻し、何か柔らかい物に当てる。って、真上にアルルの顔があるってことは!!
「もしかして、俺が寝かされてるのってアルルの膝の上?」
「えっと・・・・・・うん」
アルルは照れながらやんわりと笑う。くそう、そんな顔されたらこっちまで照れるじゃないか。
「アルル・・・・・・もう少し寝させてもらってもいいか?」
「うん、いいよ。皆も丁度買い出しに行ってるところだし、今日はもうどこにも行かないはずだから」
その声を聞きながら瞼を閉じる。アルルは俺の髪を優しく撫でながら小さく唄を歌ってくれる。これは俺達の時代で使われている子守唄だ。そしてアルルが幼い頃、リースさんがいつもアルルを寝かせるために歌ってくれた思い出の唄。アルルにとって、本当の母親のように育ててくれたリースさんの好きだった歌。その歌声に導かれるように、俺の意識は深い眠りへと落ちて行った。
「・・・・・・幸せそうな寝顔だねえ」
「本当に幸せなんだろうさ。あーあ、よだれまで垂れて・・・・・・」
(・・・・・・ん?)
意識がだんだんと戻ってきた。うっすらと目を開こうとすると・・・・・・
「僕が舐め取ってあげるです!!」
                                             ベロベロベロ!!
「うぶっ、ぷえ!!な、なんだ!?」
「あ、起きちゃったね」
「取れたのです!」
「代わりにレオンの唾液まみれだけどな。ほら、アリウス」
「ああ、サンキュ。そういえば、ミーティアさんと話をしなきゃならないんじゃなかったっけ?」
ルークが投げてくれたタオルで顔を拭きながら俺はそう尋ねた。





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