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視点変更~アリウス視点~
「ふああ、あ・・・・・・」
ベッドから降り、ゆっくりと伸びをする。他のみんなはまだ眠っているようだ。
あれから俺達は残りの買い物を済ませてから宿に戻り、現在に至る。
(アルルは・・・・・・さすがに今日は自分のベッドにいるか)
少し残念な気持ちもあったがしょうがない。眠気を覚ますために頬をパチンと叩く。
「おっと、今日は早いなアリウス。よく眠れたか?」
「ああ、おはようルーク。ばっちりさ」
「昨日もこれくらい早かったら誰にもバレずに済んだのにな」
「全くだ。まあ、別にいいんだけどな。正直言うと、元の世界じゃいつも一緒に寝てるしな」
「何だって?一緒の布団でか?」
「ああ。だけどやましいことはしてないぞ?」
「それはお前達を見てれば大体わかるけど・・・・・・アルルの家はどうした?」
「そういえばまだルークには言ってなかったっけ」
そう言ってアルルの方を見る。ぐっすり眠っていてまだ起きる様子はない。変わりにレオンが目を覚まし、こちらへと寄ってくる。
俺はレオンの頭を撫でてやりながらルークの方を向いた。
「アルルの両親が殺されたのは話したよな?」
「ああ、可哀想な話だよな」
「実はその両親ってのはアルルの本当の親じゃないんだ。血はつながってない」
「何だって!?それじゃあアルルの本当の両親は?」
「本当の両親は・・・・・・アルルが赤ん坊の頃にどこかへ行ってしまったんだ」
「そうだったのか・・・・・・生まれながらにして天涯孤独の身になってしまったんだな」
「ああ。そして、捨てられたアルルを拾ってくれたのがウェスターさんとリースさんだった」
「もしかして、その2人が?」
「そう。アルルが本当の両親のように慕い、愛した人たちだよ。そして無残にも殺されちまった、な」
「でも、それならその両親の家があるんじゃないのか?」
「ウェスターさんとリースさんは世界中を回ってるサーカス団の団長だったんだ。だから固定の家なんかは持っていられなかったんだよ」
「なるほど、それでアリウスの家で同棲することになったんだな」
「同棲って・・・・・・まあ、そういうこと」
「ふああ・・・・・・おはよう、みんな」
「おはよう。最近寝坊気味だぞ、アルル」
「うー、ルークが早すぎるんだよお」
「まあまあ。とりあえず外に行こうぜ」
それから朝食等を済ませ、俺達は噴水前広場に集まった。
「みなさん揃いましたね」
「おっと、今日は早いですねミーティアさん」
「いつも呼ばれて出てくるのは癪ですからね。たまには私から言おうかと思いまして」
「お師匠様、次の力の場所がわかったんですか?」
「ええ。次の力は「自然」の力。ここからしばらく北の方角に行ったところですね」
「ってことはアルルの力だな。自然の力なら楽勝だ、頑張ろうぜ」
「そんなに簡単ではないと思いますよ。1つ問題があります」
「え?何かあったんですかお師匠様?」
「その自然の力なのですが・・・・・・どうやら他の力に取り込まれてしまっているようなのです」
「何だって?他の力に取り込まれるなんてことがあるのか?」
「滅多にあることではありませんがね。恐らくこの世界の魔力が自然の力を取り込んでしまったようです」
「だったら、もしかしてその力を倒せば・・・・・・」
「ええ、アルルの力が全部で6つになるでしょう」
「それじゃあ私、もっと強くなれるんだ!早く行こうよアリウス!!」
元気にはしゃぎながら、アルルは俺の手を引いて走り出した。
「お、おいアルル!待てってば!!」
「やれやれ・・・・・・行くぞ、レオン!」
「ワウッ!!」
(しかし・・・・・・それだけなのでしょうか。力が取り込まれていてもその力自体が消えている、というわけではないのだから、
私が自然の力を見つけるのが遅くなった決定打にはならない。何か他にも要因が・・・・・・?)
しばらく北に向かうと、ミーティアさんの言った通り、そこには大きな洞窟があった。
「あった!ここだよね、お師匠様が言ってた自然の力の場所って」
「多分な。ウェンディの時の洞窟より少し大きいけど、よく似てる」
「んじゃまあ、気合入れて行きますか!」
「ワフッ」
俺達は洞窟の入り口へと足を踏み入れる。すると洞窟の奥から何かが転がってきた。
「何?この紫色の玉・・・・・・」
「これは・・・・・・」
ルークがそれを拾い上げようとしたとき。
「ワウッ!!」
「ん?どうしたんだレオ・・・・・・ンッ!?」
視点変更~ルーク視点~
ドサッ
レオンが叫んだとほぼ同時に、俺が拾い上げた玉が輝き出し、俺達は地面に叩きつけられた。
「な、何なのこれ・・・・・・!!」
「体が動かない!まさかさっきの玉、魔玉だったのか!?」
「グルルルル・・・・・・!!」
「ご名答。見事にかかってくれたね」
#comment
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視点変更~アリウス視点~
「ふああ、あ・・・・・・」
ベッドから降り、ゆっくりと伸びをする。他のみんなはまだ眠っているようだ。
あれから俺達は残りの買い物を済ませてから宿に戻り、現在に至る。
(アルルは・・・・・・さすがに今日は自分のベッドにいるか)
少し残念な気持ちもあったがしょうがない。眠気を覚ますために頬をパチンと叩く。
「おっと、今日は早いなアリウス。よく眠れたか?」
「ああ、おはようルーク。ばっちりさ」
「昨日もこれくらい早かったら誰にもバレずに済んだのにな」
「全くだ。まあ、別にいいんだけどな。正直言うと、元の世界じゃいつも一緒に寝てるしな」
「何だって?一緒の布団でか?」
「ああ。だけどやましいことはしてないぞ?」
「それはお前達を見てれば大体わかるけど・・・・・・アルルの家はどうした?」
「そういえばまだルークには言ってなかったっけ」
そう言ってアルルの方を見る。ぐっすり眠っていてまだ起きる様子はない。変わりにレオンが目を覚まし、こちらへと寄ってくる。
俺はレオンの頭を撫でてやりながらルークの方を向いた。
「アルルの両親が殺されたのは話したよな?」
「ああ、可哀想な話だよな」
「実はその両親ってのはアルルの本当の親じゃないんだ。血はつながってない」
「何だって!?それじゃあアルルの本当の両親は?」
「本当の両親は・・・・・・アルルが赤ん坊の頃にどこかへ行ってしまったんだ」
「そうだったのか・・・・・・生まれながらにして天涯孤独の身になってしまったんだな」
「ああ。そして、捨てられたアルルを拾ってくれたのがウェスターさんとリースさんだった」
「もしかして、その2人が?」
「そう。アルルが本当の両親のように慕い、愛した人たちだよ。そして無残にも殺されちまった、な」
「でも、それならその両親の家があるんじゃないのか?」
「ウェスターさんとリースさんは世界中を回ってるサーカス団の団長だったんだ。だから固定の家なんかは持っていられなかったんだよ」
「なるほど、それでアリウスの家で同棲することになったんだな」
「同棲って・・・・・・まあ、そういうこと」
「ふああ・・・・・・おはよう、みんな」
「おはよう。最近寝坊気味だぞ、アルル」
「うー、ルークが早すぎるんだよお」
「まあまあ。とりあえず外に行こうぜ」
それから朝食等を済ませ、俺達は噴水前広場に集まった。
「みなさん揃いましたね」
「おっと、今日は早いですねミーティアさん」
「いつも呼ばれて出てくるのは癪ですからね。たまには私から言おうかと思いまして」
「お師匠様、次の力の場所がわかったんですか?」
「ええ。次の力は「自然」の力。ここからしばらく北の方角に行ったところですね」
「ってことはアルルの力だな。自然の力なら楽勝だ、頑張ろうぜ」
「そんなに簡単ではないと思いますよ。1つ問題があります」
「え?何かあったんですかお師匠様?」
「その自然の力なのですが・・・・・・どうやら他の力に取り込まれてしまっているようなのです」
「何だって?他の力に取り込まれるなんてことがあるのか?」
「滅多にあることではありませんがね。恐らくこの世界の魔力が自然の力を取り込んでしまったようです」
「だったら、もしかしてその力を倒せば・・・・・・」
「ええ、アルルの力が全部で6つになるでしょう」
「それじゃあ私、もっと強くなれるんだ!早く行こうよアリウス!!」
元気にはしゃぎながら、アルルは俺の手を引いて走り出した。
「お、おいアルル!待てってば!!」
「やれやれ・・・・・・行くぞ、レオン!」
「ワウッ!!」
(しかし・・・・・・それだけなのでしょうか。力が取り込まれていてもその力自体が消えている、というわけではないのだから、
私が自然の力を見つけるのが遅くなった決定打にはならない。何か他にも要因が・・・・・・?)
しばらく北に向かうと、ミーティアさんの言った通り、そこには大きな洞窟があった。
「あった!ここだよね、お師匠様が言ってた自然の力の場所って」
「多分な。ウェンディの時の洞窟より少し大きいけど、よく似てる」
「んじゃまあ、気合入れて行きますか!」
「ワフッ」
俺達は洞窟の入り口へと足を踏み入れる。すると洞窟の奥から何かが転がってきた。
「何?この紫色の玉・・・・・・」
「これは・・・・・・」
ルークがそれを拾い上げようとしたとき。
「ワウッ!!」
「ん?どうしたんだレオ・・・・・・ンッ!?」
視点変更~ルーク視点~
ドサッ
レオンが叫んだとほぼ同時に、俺が拾い上げた玉が輝き出し、俺達は地面に叩きつけられた。
「な、何なのこれ・・・・・・!!」
「体が動かない!まさかさっきの玉、魔玉だったのか!?」
「グルルルル・・・・・・!!」
「ご名答。見事にかかってくれたね」
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