35話

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「う・・・・・・ここは・・・・・・?」 俺が目を覚ました時、俺は見慣れない部屋でベッドに横たわっていた。 「あ、アリウス。目を覚ましたんだね。もう大丈夫?」 起き上がってみると、アルルが俺に話しかけているのが目に入る。 「アルルか・・・・・・。ああ、もう大丈夫っぽいけど」 「丸2日も寝てたから心配したんだよ、もう・・・・・・」 「ふ、二日も寝てたのか俺!?」 「うん、あのときアリウスが倒れた後、急いでウォーティルに向かったの。そして2日たってアリウスが目を覚ましたってわけ」 「なるほどな・・・・・・。あれ?そういえばルークは?」 「ちょっと買出しに行ってくるって。もうすぐ戻ってくると思うけど・・・・・・ふぁぁぁ・・・・・・」 「ん?どうしたアルル、眠いのか?」 「う、うん。ちょっとね。もう時間が遅いってのもあるけど」 「もしかして、俺の看病するために?」 「だ、大丈夫だよ。こんなに元気なんだし!」 「・・・・・・・そういうところは相変わらず堅物なんだからなあ・・・・・・」                                                  ヒョイッ 「ア・・・・・・アリウス?きゃあっ!?」 ベッドから降りた俺は溜め息をつき、アルルをお姫様抱っこしてベッドに横たわらせて、布団をかけた。 「無理すんなって、アルルも倒れちまうぞ。とりあえず今は寝とけ」 「・・・・・・うん。ごめんね、アリウス」 「お互い様だ。それにまず自分を第一に考えてくれって、俺のことなんか二の次でいいからさ」 「そういうアリウスこそ自分を二の次に置いてるくせに・・・・・・」 「ほ、ほっとけ!とりあえず寝ろって」 「うん、ありがと」 アルルは1分もしないうちに寝入ってしまった。よっぽど疲れていたんだろう。 「ただいま。アリウスの具合はどうだ~アルル?」 そのとき、買出しを終えたルークが戻ってきた。 「しーっ」 「あれ、アリウス・・・・・・っておいおい、寝てる奴と起きてる奴が逆転してるじゃないか」 「しょうがないだろ、アルルがすごく疲れてたみたいだし」 「まあ、あれだけ看病してればな。アリウス、体の具合はもう大丈夫なのか?」 「ああ、十分だ。ちょっと外に出たいんだけど、留守番頼めるか?ルーク」 「任せとけって。だけどもう暗いし、あんまり遠くへは行かないほうがいいぞ」 「わかってるって、体ちょっと動かしてくるだけだ」 外へ出てみると、月が地面を照らしていて、そこまで暗いものではなかった。俺は街から少し出たところで短剣を取り出し、軽くそれを前後左右に振るう。 (やっぱり、体が少しなまってるな・・・・・・。戦いのカンを取り戻さないと、足手まといになっちまうだけだからな。) 俺は短剣の練習を始めた。適当な魔物を見つけて戦ったり、技の練習をした。ある程度練習を終え、街に戻ろうとしたとき、物影からガサガサと何かが動いた音がした。 「なんだ・・・・・・?」 俺は短剣を構えた。しかし、その音がどこから聞こえてくるのかわからない。その時だ。 「ガルルルルッ!!」 「くっ、後ろか!!」 なんとか体制を立て直し、後ろを振り向いた俺に襲い掛かってきたのは、2頭の狼だった。 「くそ・・・・・・1対2か・・・・・・!」 体がなまった今の俺では、2匹の攻撃をなんとかかわすだけで精一杯だった。 (このままじゃいずれやられるだけだ!!なんとかして反撃しないと!!) そう思った瞬間俺は地形に足を取られ、仰向けに倒れてしまった。狼たちが牙を向き、もうだめだと思い目をつぶったその時だった。 体には何も触れる感覚がない。恐る恐る目を開けると、そこには何かにもがく狼たちの姿があった。 今がチャンスだと思い、素早く起き上がり体制を立て直すとどこからともなく声が聞こえてきた。 「グ・・・・・・グ・・・・・・」 「な、なんだ・・・・・・?」 「早ク・・・・・・今のうちに殺シ・・・・・・!!」 俺は謎の声のままに、もがいている狼を斬った。すると、狼は死に、ゆっくりと消えていった。そのとき、俺には狼たちが微笑んだように見えた。 「ハァ、ハァ・・・・・・。た、助かったのか・・・・・・?」                                                ガサッ        また茂みの方から音がして、俺はそちらの方角に短剣を構えた。だが、いくら待っても何も出てこない。恐る恐る音の発生したところに足を踏み込んでみると、そこにあったものは・・・・・・。 #comment [[34話]]へ戻る   [[36話]]に進む [[小説]]ページへ戻る [[トップページ]]へ戻る
「う・・・・・・ここは・・・・・・?」 俺が目を覚ました時、俺は見慣れない部屋でベッドに横たわっていた。 「あ、アリウス。目を覚ましたんだね。もう大丈夫?」 起き上がってみると、アルルが俺に話しかけているのが目に入る。 「アルルか・・・・・・。ああ、もう大丈夫っぽいけど」 「丸2日も寝てたから心配したんだよ、もう・・・・・・」 「ふ、二日も寝てたのか俺!?」 「うん、あのときアリウスが倒れた後、急いでウォーティルに向かったの。そして2日たってアリウスが目を覚ましたってわけ」 「なるほどな・・・・・・。あれ?そういえばルークは?」 「ちょっと買出しに行ってくるって。もうすぐ戻ってくると思うけど・・・・・・ふぁぁぁ・・・・・・」 「ん?どうしたアルル、眠いのか?」 「う、うん。ちょっとね。もう時間が遅いってのもあるけど」 「もしかして、俺の看病するために?」 「だ、大丈夫だよ。こんなに元気なんだし!」 「・・・・・・・そういうところは相変わらず堅物なんだからなあ・・・・・・」                                                  ヒョイッ 「ア・・・・・・アリウス?きゃあっ!?」 ベッドから降りた俺は溜め息をつき、アルルをお姫様抱っこしてベッドに横たわらせて、布団をかけた。 「無理すんなって、アルルも倒れちまうぞ。とりあえず今は寝とけ」 「・・・・・・うん。ごめんね、アリウス」 「お互い様だ。それにまず自分を第一に考えてくれって、俺のことなんか二の次でいいからさ」 「そういうアリウスこそ自分を二の次に置いてるくせに・・・・・・」 「ほ、ほっとけ!とりあえず寝ろって」 「うん、ありがと」 アルルは1分もしないうちに寝入ってしまった。よっぽど疲れていたんだろう。 「ただいま。アリウスの具合はどうだ~アルル?」 そのとき、買出しを終えたルークが戻ってきた。 「しーっ」 「あれ、アリウス・・・・・・っておいおい、寝てる奴と起きてる奴が逆転してるじゃないか」 「しょうがないだろ、アルルがすごく疲れてたみたいだし」 「まあ、あれだけ看病してればな。アリウス、体の具合はもう大丈夫なのか?」 「ああ、十分だ。ちょっと外に出たいんだけど、留守番頼めるか?ルーク」 「任せとけって。だけどもう暗いし、あんまり遠くへは行かないほうがいいぞ」 「わかってるって、体ちょっと動かしてくるだけだ」 外へ出てみると、月が地面を照らしていて、そこまで暗いものではなかった。俺は街から少し出たところで短剣を取り出し、軽くそれを前後左右に振るう。 (やっぱり、体が少しなまってるな・・・・・・。戦いのカンを取り戻さないと、足手まといになっちまうだけだからな。) 俺は短剣の練習を始めた。適当な魔物を見つけて戦ったり、技の練習をした。ある程度練習を終え、街に戻ろうとしたとき、物影からガサガサと何かが動いた音がした。 「なんだ・・・・・・?」 俺は短剣を構えた。しかし、その音がどこから聞こえてくるのかわからない。その時だ。 「ガルルルルッ!!」 「くっ、後ろか!!」 なんとか体制を立て直し、後ろを振り向いた俺に襲い掛かってきたのは、2頭の狼だった。 「くそ・・・・・・1対2か・・・・・・!」 体がなまった今の俺では、2匹の攻撃をなんとかかわすだけで精一杯だった。 (このままじゃいずれやられるだけだ!!なんとかして反撃しないと!!) そう思った瞬間俺は地形に足を取られ、仰向けに倒れてしまった。狼たちが牙を向き、もうだめだと思い目をつぶったその時だった。 体には何も触れる感覚がない。恐る恐る目を開けると、そこには何かにもがく狼たちの姿があった。 今がチャンスだと思い、素早く起き上がり体制を立て直すとどこからともなく声が聞こえてきた。                                     グ・・・・・・グ・・・・・・ 「な、なんだ・・・・・・?」                               早ク・・・・・・今のうちに殺シ・・・・・・!! 俺は謎の声のままに、もがいている狼を斬った。すると、狼は死に、ゆっくりと消えていった。そのとき、俺には狼たちが微笑んだように見えた。 「ハァ、ハァ・・・・・・。た、助かったのか・・・・・・?」                                                ガサッ        また茂みの方から音がして、俺はそちらの方角に短剣を構えた。だが、いくら待っても何も出てこない。恐る恐る音の発生したところに足を踏み込んでみると、そこにあったものは・・・・・・。 #comment [[34話]]へ戻る   [[36話]]に進む [[小説]]ページへ戻る [[トップページ]]へ戻る

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