28話

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                                 ―――視点変更(変更と言うより還元?)~アリウス視点~――― 「・・・・・・・・・・・・・。!?」 俺はしばらく天井を見て、ガバっと飛び起きた。 「アリウス!目が覚めたんだな!!」 「もう・・・・・・。心配ばっかりさせるんだからあ」 飛び起きた俺が天井の次に見たのは、俺の無事な姿を見て喜ぶ二人の姿だった。俺は現在の状況を全く把握できていない。 「・・・・・・?ルーク、アルル・・・・・・・俺、一体なんで寝込んでたんだ?」 俺はとりあえず現状を知っているはずのルークとアルルに自分がどうなったのかを聞いた。 あの時・・・・・・船室でルークと合流してから今までの記憶がほとんどない。 「・・・・・・・・・・・・・・」 二人は苦い顔をして何も話そうとしない。俺はそんな二人の行動を不思議に思いながらも、自分で記憶を辿ろうとした。 (確か・・・・・・ルークにアルルが捕まったって聞いて・・・・・・その後、頭が真っ白になって、胸が熱くなって・・・・・・) ハッと俺はある1つの確信にたどり着いた。 「まさか・・・・・・・・・・・・まさか、闇の力が・・・・・・・・・!?」 「・・・・・・っ!!」 闇の力。その言葉を口にした途端、アルルの表情が一層重くなった。 「そう・・・・・・なんだな?アルル・・・・・・」 「・・・・・・うん・・・・・・」 「犠牲者は・・・・・・?俺は何人切った!?教えてくれ、アルル!!」 「・・・・・・・・・・・・そこまで重症の人はいなかったよ・・・・・・」 「なんだ・・・・・・それならよかっ・・・・・・」 安心したのもつかの間、アルルが続けた言葉は今の俺にとっては残酷なことだった。 「でも・・・・・・死者が1人出たの・・・・・・」 「!?嘘だ・・・・・・嘘だろ!?アルル、嘘だと言ってくれ!!」 「アリウス!!本当なんだ・・・・・・俺も見た・・・・・・」 「・・・・・・そん、な・・・・・・。俺は・・・・・・人を殺めちまったってのか・・・・・・!?」 信じたくなかった。絶望に叩きつけられた俺はベッドの上で座り、叫んだ。 「俺は・・・・・・俺は・・・・・・!!この手で人を・・・・・・切り刻んで・・・・・・うわぁぁぁぁぁ!!」 俺はひたすら泣き叫んだ。そんな中、ルークが俺に聞いた。 「アリウス・・・・・・こんな時だとは思うけど、そろそろ『闇の力』っていうのを教えてもらえないか・・・・・・?  俺は何も知らないんだ。その力のことも、さっきのアリウスの豹変の原因も」 すると、泣き叫んでいる俺の代わりに、アルルがルークに説明を始めた。 「闇の力・・・・・・それはね、元々のアリウスにあった力なの。  この力だけは特別で、感情が強烈な怒りや負の感情に支配された時、闇の力は強制的に発動するらしいの。  この力はとても強力な力、使えばアリウスの風の力に匹敵するぐらいの力を使うことができる。ただ、それを使えば・・・・・・」 「・・・・・・心が闇に支配される・・・・・・」 アルルが続きを言おうとした途端、その言葉を遮って、俺は続きを語り始めた。 「心が支配されれば、俺の感情や理性は消え、その場に居る全ての生物を襲う・・・・・・敵味方の区別なしに、だ」 「今までは、なんとか私が止めることができたから死者も出さずに済んだんだけど・・・・・・」 「初めて・・・・・・出しちまったんだ。俺のせいで・・・・・・・・・!!」 「・・・・・・・・・なるほどな・・・・・・」 ルークは全てを悟ったかのように、ゆっくりと無言で立ち上がった。 「だけど、それを悔やんでも前には進めない。死んでしまった奴も生き返らない。違うか?」 全てを聞いた後なのに、恐ろしいほど冷静な言葉。その言葉に俺は何も反応せずにはいられなかった。 「・・・・・・・・!!お前、何を悟ったような口ぶりで!!人を殺めちまったんだぞ!?ルークにはその気持ちなんてわからない!!」 俺はカッとなってルークの胸ぐらを掴んだ。するとルークがゆっくりと口を開いた。 #comment [[27話]]へ戻る [[小説]]ページへ戻る [[トップページ]]へ戻る
                                 ―――視点変更(変更と言うより還元?)~アリウス視点~――― 「・・・・・・・・・・・・・。!?」 俺はしばらく天井を見て、ガバっと飛び起きた。 「アリウス!目が覚めたんだな!!」 「もう・・・・・・。心配ばっかりさせるんだからあ」 飛び起きた俺が天井の次に見たのは、俺の無事な姿を見て喜ぶ二人の姿だった。俺は現在の状況を全く把握できていない。 「・・・・・・?ルーク、アルル・・・・・・・俺、一体なんで寝込んでたんだ?」 俺はとりあえず現状を知っているはずのルークとアルルに自分がどうなったのかを聞いた。 あの時・・・・・・船室でルークと合流してから今までの記憶がほとんどない。 「・・・・・・・・・・・・・・」 二人は苦い顔をして何も話そうとしない。俺はそんな二人の行動を不思議に思いながらも、自分で記憶を辿ろうとした。 (確か・・・・・・ルークにアルルが捕まったって聞いて・・・・・・その後、頭が真っ白になって、胸が熱くなって・・・・・・) ハッと俺はある1つの確信にたどり着いた。 「まさか・・・・・・・・・・・・まさか、闇の力が・・・・・・・・・!?」 「・・・・・・っ!!」 闇の力。その言葉を口にした途端、アルルの表情が一層重くなった。 「そう・・・・・・なんだな?アルル・・・・・・」 「・・・・・・うん・・・・・・」 「犠牲者は・・・・・・?俺は何人切った!?教えてくれ、アルル!!」 「・・・・・・・・・・・・そこまで重症の人はいなかったよ・・・・・・」 「なんだ・・・・・・それならよかっ・・・・・・」 安心したのもつかの間、アルルが続けた言葉は今の俺にとっては残酷なことだった。 「でも・・・・・・死者が1人出たの・・・・・・」 「!?嘘だ・・・・・・嘘だろ!?アルル、嘘だと言ってくれ!!」 「アリウス!!本当なんだ・・・・・・俺も見た・・・・・・」 「・・・・・・そん、な・・・・・・。俺は・・・・・・人を殺めちまったってのか・・・・・・!?」 信じたくなかった。絶望に叩きつけられた俺はベッドの上で座り、叫んだ。 「俺は・・・・・・俺は・・・・・・!!この手で人を・・・・・・切り刻んで・・・・・・うわぁぁぁぁぁ!!」 俺はひたすら泣き叫んだ。そんな中、ルークが俺に聞いた。 「アリウス・・・・・・こんな時だとは思うけど、そろそろ『闇の力』っていうのを教えてもらえないか・・・・・・?  俺は何も知らないんだ。その力のことも、さっきのアリウスの豹変の原因も」 すると、泣き叫んでいる俺の代わりに、アルルがルークに説明を始めた。 「闇の力・・・・・・それはね、元々のアリウスにあった力なの。  この力だけは特別で、感情が強烈な怒りや負の感情に支配された時、闇の力は強制的に発動するらしいの。  この力はとても強力な力、使えばアリウスの風の力に匹敵するぐらいの力を使うことができる。ただ、それを使えば・・・・・・」 「・・・・・・心が闇に支配される・・・・・・」 アルルが続きを言おうとした途端、その言葉を遮って、俺は続きを語り始めた。 「心が支配されれば、俺の感情や理性は消え、その場に居る全ての生物を襲う・・・・・・敵味方の区別なしに、だ」 「今までは、なんとか私が止めることができたから死者も出さずに済んだんだけど・・・・・・」 「初めて・・・・・・出しちまったんだ。俺のせいで・・・・・・・・・!!」 「・・・・・・・・・なるほどな・・・・・・」 ルークは全てを悟ったかのように、ゆっくりと無言で立ち上がった。 「だけど、それを悔やんでも前には進めない。死んでしまった奴も生き返らない。違うか?」 全てを聞いた後なのに、恐ろしいほど冷静な言葉。その言葉に俺は何も反応せずにはいられなかった。 「・・・・・・・・!!お前、何を悟ったような口ぶりで!!人を殺めちまったんだぞ!?ルークにはその気持ちなんてわからない!!」 俺はカッとなってルークの胸ぐらを掴んだ。するとルークがゆっくりと口を開いた。 #comment [[27話]]へ戻る   [[29話]]へ進む [[小説]]ページへ戻る [[トップページ]]へ戻る

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