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逆転姉妹」(2017/11/27 (月) 12:09:25) の最新版変更点

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そして数日後。ぼくは裁判の結果を新聞で知った。 有罪だった。 もう彼女に会うことはないだろう…二度と。 ……これで、正しかったんだろうか? ほんとうに、よかったんだろうか? 千尋さん……教えてよ……。 ナルホド「……なんてことになったらどうするんだよ!」 ---- ???「・・・・ん?たしかあんたは・・・・、     ヤッパリくん・・・・だったス?」 ナルホド「ナルホドです     (アイツと間違えないでくれ!) ???「あ、そうそう。なんかそんな名前だったッス!      ”ヤッパリ”は、たしか殺人犯の名前だったッス」 ナルホド(アイツたしか、ムザイになったはずだけど・・・・) ---- ナルホド「えーと。そういうあなたはたしか・・・・」 [ノコノコ刑事] ナルホド「えーと、ノコノコ刑事・・・・でしたっけ?」 ???「ノ、ノコノコ・・・・。     ・・・・アンタ、ちょっとおふざけがすぎたッス・・・・。     本官をナメると、イタイ目にあうッスよ・・・・!」 ナルホド(うわあ、急に自分のこと”本官”とか言い出したよ・・・・) ---- ナルホド「えーと。そういうあなたはたしか・・・・」 [カメノコ刑事] ナルホド「えーと、カメノコ刑事・・・・でしたっけ?」 ???「そッス。カメノコッス・・・・。     って、それはタワシッス!     自分はイトノコ・・・・いやいやいや。     そもそも、人の名前を勝手に縮めちゃダメッス!」 ---- ナルホド「千尋さんお気に入りの観葉植物だ。      名前は、とても常人にはおぼえられそうもないような・・・・」 ??? 「コルディリネ・ストリクター ッス!」 ナルホド(誰だ、今の声・・・・) ---- ナルホド「御剣検事、覚えてるよ。法廷では証拠がすべて、だっけ。      ‥‥見せてやるよ。あんたの大好きな”証拠”を!」 ---- イトノコ「ウチの署の今月の標語は“出前迅速”ッス!」 ---- ナルホド「死体のそばにあったからといって、被害者が書いたとはかぎらない!」 イトノコ「へええ。じゃあ、誰が書いたッス?」 ナルホド「だ、誰がって・・・・」 [松竹梅世] ナルホド「たとえば、目撃証人の梅世さんとか!」 ミツルギ「・・・・待ちたまえ      証人は、ホテルにいたのだ。      バカも休みやすみ言いたまえ!」 イトノコ「休みやすみにしてもらいたいッスな!」 ナルホド(くそう・・・・) ---- ナルホド「死体のそばにあったからといって、被害者が書いたとはかぎらない!」 イトノコ「へええ。じゃあ、誰が書いたッス?」 ナルホド「だ、誰がって・・・・」 [ぼく] ナルホド「ぼ、ぼくかもしれませんッ!」 イトノコ「な、なんすと!アンタだったッスか!」 ナルホド「い、いやいやいや。たとえば、の話です!      でも、否定できますか?」 ミツルギ「・・・・待て。      それなら、キミはそれを認めるのか?      キミがあれを書いたのか?」 ナルホド「・・・・う。」 ミツルギ「いいか。      ここは、法廷だ。いいかげんな発言は、やめてもらいたいな。      ・・・・シロウトが!」 ---- ナルホド「“化学分析”とは、具体的にはどういう・・・・?」 イトノコ「え!具体的、ッスか?ええと・・・・たしか・・・・      血液の成分の、ええと、ヘロ・・・・ヘログモビン・・・・いや、モヘグロ・・・・ヘモグロモビロン・・・・      あれ?モヘログロヘドモドグロモ・・・・しょ、証言をキョヒするッス!      じ、自分は・・・・センモン家じゃないッス!」 サイバンカン 「・・・・まあ、いいでしょう。証言をつづけてください。」 イトノコ「助かったッス・・・・」 ミツルギ「イトノコギリ刑事。」 イトノコ「は、はッ!」 ミツルギ「来月の給与査定を楽しみにしておくことだ。」 イトノコ「とほほ。」 ナルホド(ちょっとキノドクだったかな) ---- ミツルギ「・・・・来月の給与査定、楽しみにしておきたまえ。」 イトノコ「ま、またッスか・・・・とほほ。」 ---- ミツルギ「まさに殺人の瞬間を目撃した、悲劇の少女をここへ!」 ナルホド(・・・・あの女のどこが”悲劇”の”少女”だよ・・・・) ---- ミツルギ「証人の名前を。」 ウメヨ「松竹 梅世でぇす。よろしくお願いしまぁす☆」 サイバンカン「証人が出ただけで、そんなに盛り上がらない!     証人も、ムヤミにウインクしないように!」 ウメヨ「はぁい」 ---- ナルホド「・・・・どうやら、≪尋問≫をしても、ムダのようですね。」 ミツルギ「クックックッ。・・・・わかってくれて、うれしいよ      裁判長。      以上が検察側の主張、だ。」 ナルホド(な、なんだって!もう、おわり・・・・?) ---- ミツルギ「弁護人!ヒレツな行為はやめてもらいたい!」 ナルホド「ひ、“ヒレツ”・・・・?」 ミツルギ「ささいなことを聞くことで、証人を動揺させる・・・・。      そんなことが、ゆるされてよいものだろうか!」 傍聴人(・・・・そうだそうだァ!・・・・)   (・・・・ヒキョーだそォ!・・・・) サイバンカン「静粛に。弁護人。・・・・以後、気をつけてください。」 ナルホド(くそ・・・・ヒレツな男にされちまたっぞ・・・・) ---- ナルホド「あなたは、ホテルにいた!      向かいのビルで鳴った時計の音が、聞こえるはずがない!」 ミツルギ「聞こえなかったという証拠はあるのかな?」 ナルホド「・・・・う。」 ミツルギ「いいかね。新人弁護士。      法廷では、証拠がすべてなのだよ。      ・・・・覚えておくといい。」 ナルホド「じゃあ、ほんとに聞こえたかどうか、これから実験を・・・・」 ミツルギ「検察側は、拒否する!」 ナルホド「な、なぜ!理由は!」 ミツルギ「事件に直接関係のない、ささいなことだから、だ・・・・。」 ---- ナルホド「さあ、どうですか!」 ウメヨ「え?え?どういうことぉ?梅世、わっかんなぁい」 サイバンカン「私もわかりませんな。」 ミツルギ「ハッ!」 ナルホド(・・・・シッパイ・・・・か!) サイバンカン「弁護人・・・・。いいかげんな発言は困ります。」 ナルホド「す、すみません!」   ---- ミツルギ「ぶつぶつ・・・・(来月の給与査定、覚えておくがいい・・・・)」 ナルホド(おやおや、カワイソウに・・・・) ---- サイバンカン「・・・・弁護人。これで問題ありませんか?」 ナルホド「そうですね・・・・。まあ、見たことがあれば・・・・     (・・・・って、待てよ!)」 サイバンカン「では、そろそろ・・・・」 ナルホド「待ったぁ!ちょ、ちょっと待ってください!」 サイバンカン「な、なんですか?やはり、問題が・・・・?」 ナルホド「え、ええ、まあ。」 サイバンカン「弁護人!困りますね。」 ---- ナルホド「これが、その証拠ですよ!」 ミツルギ「ハッ。カンベンしてくれたまえ・・・・。理解不能だ。」 ---- ミツルギ「ケッサクだな、キミは・・・・成歩堂 龍一。」 ---- ナルホド「この証拠が物語っています!」 サイバンカン 「・・・・何を物語っているのですか?」 ミツルギ「弁護人のユメ物語、かな?」 ナルホド(ヒドい言われようだな・・・・失敗か・・・・) ---- ミツルギ「裁判長!これはもう、お話にならない!」 ---- ミツルギ「弁護人は、証人が電話を盗聴していたと主張するつもりか!」 ナルホド「そりゃそうでしょう!」 ミツルギ「それならば、まず証明ならないことが!すなわち、      被害者が電話の会話中に、凶器を《時計》と言った事があるか?      ・・・・そんなことが、キミに証明できるのかッ!」 ナルホド「・・・・できますよ!ごくカンタンに、ね!」 ミツルギ「な、なんだと!」 ---- ナルホド「これだと思います!・・・・たぶん。」 サイバンカン 「それは違うと思いますよ。・・・・たぶん。」 ---- ナルホド「”きっかり9時”に?」 ボーイ「きっかりしっかりはっきりくっきり9時でございました。」 ナルホド「・・・・その、妙な自信はいったいどこから・・・・!」 ---- ボーイ「モチのロンでございます。」 ナルホド「”モチのロン”・・・・?」 ボーイ「”おふこおす””もちろん”を、ワタクシ風にコジャレてみました。」 ナルホド「・・・・その、妙な自信はいったいどこから・・・・!」 ---- ミツルギ「と、とりあえず異議を申し立てる!」 サイバンカン「・・・・・・とりあえず、異議は却下します。」 ---- ミツルギ「誰だ!その人物とは!」 ナルホド「・・・・その人物とは、」 [松竹梅世] ナルホド「それは、松竹梅世です!」 ミツルギ「ハッ!弁護人は、今までの話を聞いていなかったのか!      事件が起こった時の彼女のアリバイは、成立している!」 ナルホド「・・・・あ。そうでしたね。」 ---- ミツルギ「誰だ!その人物とは!」 ナルホド「・・・・その人物とは、」 [ボーイ] ナルホド「ズバリ、ボーイです!」 サイバンカン「そ、それはまた、意外な人物ですな・・・・。」 ミツルギ「いいかね。梅世のアリバイを証明したのはボーイなのだ。      ということは、ボーイのアリバイも成立している、ということだ!」 ナルホド「・・・・そ、そういう考え方もできますね・・・・。」 ミツルギ「・・・・ぜひ、そういう考え方をしてもらいたいな!」 ナルホド「でも、2人が共犯だとしたら!」 サイバンカン「そんな証拠があるんですか?」 ナルホド「いや、それはないです!」 サイバンカン「弁護人!」 ナルホド「す、すみません!も、もう一度、おねがいします!」 ---- ミツルギ「キサマごとき・・・・シロウトに・・・・      この御剣が・・・・信じられん・・・・。」 ---- ナルホド「あのさ。なんでそんなに、ネジくれた性格をしてるのかな。      見た目はけっこう、その。悪くないのに・・・・。」 ウメヨ 「うるっさいわね!この、スットコドッコイ!」 ナルホド「ス、スットコ・・・・」     (彼女のボキャブラリーにはある種、シビれるものがあるな) ---- ナルホド「・・・・いないか、ボーイのヤツ。      ん?シャワールームで水音が聞こえるぞ。」 ボーイ「“フンフ~ン、ま・る・も・う・けのブル~ス~・・・・”」 ナルホド「・・・・ゴキゲンにフロそうじをしてるようだな・・・・。」 ---- ナルホド「梅世さんのことだけど‥‥。」 ボーイ 「ええもう。ワタクシには、 最初からわかっておりました。      このヒトは、やる! と。」 ナルホド(‥‥今回、一番のキケン人物はコイツなんじゃないのか?) ----  ??? 「ワッチュアネイン・・・・マッ!」 ナルホド(な・・・・なんだなんだ!) ??? 「名前を聞いたんだよ。ナ・マ・エ。       “ワッチュアネイン・・・・マッ!”」 ナルホド「あ、はい。弁護士の成歩堂です。」       (“ネインマッ!”ってなぁ・・・・。) ??? 「ナルホドー・・・・ナルホドー・・・・       アハン。キミ、もしかして英語はノーサンキューなのかな?」 ---- ナルホド「ぼくには理解できませんが‥‥      あなたと小中は、愛し合っているんですね?」 ホシカゲ「な、な、な、な、な、な、な、なんぢゃ!」 ナルホド「あの絵は、あなたから彼に贈られた、とろけるようなアイの‥‥」 ホシカゲ「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待ちなさい!      い、いったいどこからそんな発想が出てくるんぢゃ!」 ナルホド「‥‥ぼくには理解できません‥‥」 ホシカゲ「理解できん発想をするな! ‥‥‥‥もういい。話すとしよう。      ‥‥ハジをしのんで、な。」 ナルホド(やっぱり、2人は‥‥) ホシカゲ「だから、ちがぁう!」 ---- コナカ 「・・・・よくないアクシデントはキミにハプニングだよ・・・・。      このイミ、わかるな?」 ナルホド(わかるか!) ---- ボーイ 「あ、その窓には望遠鏡を置く予定でございます。」 ボーイ 「3分500円で“殺人現場をのぞこう!”という…」 ナルホド「………」 ボーイ 「じょ、冗談ですよ、冗談。あはははは…。」 ナルホド(いいや、今の目つきはゼッタイ、本気だったぞ!) ---- ボーイ「このホテル《板東ホテル》というんですけど、     それにサブタイトルをつけたらどうかと思うんですよ! ナルホド「サ、サブタイトル?」 ボーイ「《板東ホテル》“~殺りくのヤカタ~”     ‥‥‥とか、そんなやつですよ!いかがです?」 ナルホド「い、いいんじゃないかな?」     (‥‥‥どうでも) ---- ミツルギ「証人の名前をうかがいたい。」 コナカ 「イエス・アイアム!」      【宝石を光らせる】 ミツルギ「名前を、聞いている!」 コナカ 「おー!ソーリー。アメリカ生活が長いもんでね。       ニガテなんだよ、ニポンゴ‥‥。」 ミツルギ「名前だッ!」 ナルホド(‥‥いいコンビだ)
そして数日後。ぼくは裁判の結果を新聞で知った。 有罪だった。 もう彼女に会うことはないだろう…二度と。 ……これで、正しかったんだろうか? ほんとうに、よかったんだろうか? 千尋さん……教えてよ……。 ナルホド「……なんてことになったらどうするんだよ!」 ---- ???「・・・・ん?たしかあんたは・・・・、     ヤッパリくん・・・・だったス?」 ナルホド「ナルホドです     (アイツと間違えないでくれ!) ???「あ、そうそう。なんかそんな名前だったッス!      ”ヤッパリ”は、たしか殺人犯の名前だったッス」 ナルホド(アイツたしか、ムザイになったはずだけど・・・・) ---- ナルホド「えーと。そういうあなたはたしか・・・・」 [ノコノコ刑事] ナルホド「えーと、ノコノコ刑事・・・・でしたっけ?」 ???「ノ、ノコノコ・・・・。     ・・・・アンタ、ちょっとおふざけがすぎたッス・・・・。     本官をナメると、イタイ目にあうッスよ・・・・!」 ナルホド(うわあ、急に自分のこと”本官”とか言い出したよ・・・・) ---- ナルホド「えーと。そういうあなたはたしか・・・・」 [カメノコ刑事] ナルホド「えーと、カメノコ刑事・・・・でしたっけ?」 ???「そッス。カメノコッス・・・・。     って、それはタワシッス!     自分はイトノコ・・・・いやいやいや。     そもそも、人の名前を勝手に縮めちゃダメッス!」 ---- ナルホド「千尋さんお気に入りの観葉植物だ。      名前は、とても常人にはおぼえられそうもないような・・・・」 ??? 「コルディリネ・ストリクター ッス!」 ナルホド(誰だ、今の声・・・・) ---- ナルホド「御剣検事、覚えてるよ。法廷では証拠がすべて、だっけ。      ‥‥見せてやるよ。あんたの大好きな”証拠”を!」 ---- イトノコ「ウチの署の今月の標語は“出前迅速”ッス!」 ---- ナルホド「死体のそばにあったからといって、被害者が書いたとはかぎらない!」 イトノコ「へええ。じゃあ、誰が書いたッス?」 ナルホド「だ、誰がって・・・・」 [松竹梅世] ナルホド「たとえば、目撃証人の梅世さんとか!」 ミツルギ「・・・・待ちたまえ      証人は、ホテルにいたのだ。      バカも休みやすみ言いたまえ!」 イトノコ「休みやすみにしてもらいたいッスな!」 ナルホド(くそう・・・・) ---- ナルホド「死体のそばにあったからといって、被害者が書いたとはかぎらない!」 イトノコ「へええ。じゃあ、誰が書いたッス?」 ナルホド「だ、誰がって・・・・」 [ぼく] ナルホド「ぼ、ぼくかもしれませんッ!」 イトノコ「な、なんすと!アンタだったッスか!」 ナルホド「い、いやいやいや。たとえば、の話です!      でも、否定できますか?」 ミツルギ「・・・・待て。      それなら、キミはそれを認めるのか?      キミがあれを書いたのか?」 ナルホド「・・・・う。」 ミツルギ「いいか。      ここは、法廷だ。いいかげんな発言は、やめてもらいたいな。      ・・・・シロウトが!」 ---- ナルホド「“化学分析”とは、具体的にはどういう・・・・?」 イトノコ「え!具体的、ッスか?ええと・・・・たしか・・・・      血液の成分の、ええと、ヘロ・・・・ヘログモビン・・・・いや、モヘグロ・・・・ヘモグロモビロン・・・・      あれ?モヘログロヘドモドグロモ・・・・しょ、証言をキョヒするッス!      じ、自分は・・・・センモン家じゃないッス!」 サイバンカン 「・・・・まあ、いいでしょう。証言をつづけてください。」 イトノコ「助かったッス・・・・」 ミツルギ「イトノコギリ刑事。」 イトノコ「は、はッ!」 ミツルギ「来月の給与査定を楽しみにしておくことだ。」 イトノコ「とほほ。」 ナルホド(ちょっとキノドクだったかな) ---- ミツルギ「・・・・来月の給与査定、楽しみにしておきたまえ。」 イトノコ「ま、またッスか・・・・とほほ。」 ---- ミツルギ「まさに殺人の瞬間を目撃した、悲劇の少女をここへ!」 ナルホド(・・・・あの女のどこが”悲劇”の”少女”だよ・・・・) ---- ミツルギ「証人の名前を。」 ウメヨ「松竹 梅世でぇす。よろしくお願いしまぁす☆」 サイバンカン「証人が出ただけで、そんなに盛り上がらない!     証人も、ムヤミにウインクしないように!」 ウメヨ「はぁい」 ---- ナルホド「・・・・どうやら、≪尋問≫をしても、ムダのようですね。」 ミツルギ「クックックッ。・・・・わかってくれて、うれしいよ      裁判長。      以上が検察側の主張、だ。」 ナルホド(な、なんだって!もう、おわり・・・・?) ---- ミツルギ「弁護人!ヒレツな行為はやめてもらいたい!」 ナルホド「ひ、“ヒレツ”・・・・?」 ミツルギ「ささいなことを聞くことで、証人を動揺させる・・・・。      そんなことが、ゆるされてよいものだろうか!」 傍聴人(・・・・そうだそうだァ!・・・・)   (・・・・ヒキョーだそォ!・・・・) サイバンカン「静粛に。弁護人。・・・・以後、気をつけてください。」 ナルホド(くそ・・・・ヒレツな男にされちまたっぞ・・・・) ---- ナルホド「あなたは、ホテルにいた!      向かいのビルで鳴った時計の音が、聞こえるはずがない!」 ミツルギ「聞こえなかったという証拠はあるのかな?」 ナルホド「・・・・う。」 ミツルギ「いいかね。新人弁護士。      法廷では、証拠がすべてなのだよ。      ・・・・覚えておくといい。」 ナルホド「じゃあ、ほんとに聞こえたかどうか、これから実験を・・・・」 ミツルギ「検察側は、拒否する!」 ナルホド「な、なぜ!理由は!」 ミツルギ「事件に直接関係のない、ささいなことだから、だ・・・・。」 ---- ナルホド「さあ、どうですか!」 ウメヨ「え?え?どういうことぉ?梅世、わっかんなぁい」 サイバンカン「私もわかりませんな。」 ミツルギ「ハッ!」 ナルホド(・・・・シッパイ・・・・か!) サイバンカン「弁護人・・・・。いいかげんな発言は困ります。」 ナルホド「す、すみません!」   ---- ミツルギ「ぶつぶつ・・・・(来月の給与査定、覚えておくがいい・・・・)」 ナルホド(おやおや、カワイソウに・・・・) ---- サイバンカン「・・・・弁護人。これで問題ありませんか?」 ナルホド「そうですね・・・・。まあ、見たことがあれば・・・・     (・・・・って、待てよ!)」 サイバンカン「では、そろそろ・・・・」 ナルホド「待ったぁ!ちょ、ちょっと待ってください!」 サイバンカン「な、なんですか?やはり、問題が・・・・?」 ナルホド「え、ええ、まあ。」 サイバンカン「弁護人!困りますね。」 ---- ナルホド「これが、その証拠ですよ!」 ミツルギ「ハッ。カンベンしてくれたまえ・・・・。理解不能だ。」 ---- ミツルギ「ケッサクだな、キミは・・・・成歩堂 龍一。」 ---- ナルホド「この証拠が物語っています!」 サイバンカン 「・・・・何を物語っているのですか?」 ミツルギ「弁護人のユメ物語、かな?」 ナルホド(ヒドい言われようだな・・・・失敗か・・・・) ---- ミツルギ「裁判長!これはもう、お話にならない!」 ---- ミツルギ「弁護人は、証人が電話を盗聴していたと主張するつもりか!」 ナルホド「そりゃそうでしょう!」 ミツルギ「それならば、まず証明ならないことが!すなわち、      被害者が電話の会話中に、凶器を《時計》と言った事があるか?      ・・・・そんなことが、キミに証明できるのかッ!」 ナルホド「・・・・できますよ!ごくカンタンに、ね!」 ミツルギ「な、なんだと!」 ---- ナルホド「これだと思います!・・・・たぶん。」 サイバンカン 「それは違うと思いますよ。・・・・たぶん。」 ---- ナルホド「”きっかり9時”に?」 ボーイ「きっかりしっかりはっきりくっきり9時でございました。」 ナルホド「・・・・その、妙な自信はいったいどこから・・・・!」 ---- ボーイ「モチのロンでございます。」 ナルホド「”モチのロン”・・・・?」 ボーイ「”おふこおす””もちろん”を、ワタクシ風にコジャレてみました。」 ナルホド「・・・・その、妙な自信はいったいどこから・・・・!」 ---- ミツルギ「と、とりあえず異議を申し立てる!」 サイバンカン「・・・・・・とりあえず、異議は却下します。」 ---- ミツルギ「誰だ!その人物とは!」 ナルホド「・・・・その人物とは、」 [松竹梅世] ナルホド「それは、松竹梅世です!」 ミツルギ「ハッ!弁護人は、今までの話を聞いていなかったのか!      事件が起こった時の彼女のアリバイは、成立している!」 ナルホド「・・・・あ。そうでしたね。」 ---- ミツルギ「誰だ!その人物とは!」 ナルホド「・・・・その人物とは、」 [ボーイ] ナルホド「ズバリ、ボーイです!」 サイバンカン「そ、それはまた、意外な人物ですな・・・・。」 ミツルギ「いいかね。梅世のアリバイを証明したのはボーイなのだ。      ということは、ボーイのアリバイも成立している、ということだ!」 ナルホド「・・・・そ、そういう考え方もできますね・・・・。」 ミツルギ「・・・・ぜひ、そういう考え方をしてもらいたいな!」 ナルホド「でも、2人が共犯だとしたら!」 サイバンカン「そんな証拠があるんですか?」 ナルホド「いや、それはないです!」 サイバンカン「弁護人!」 ナルホド「す、すみません!も、もう一度、おねがいします!」 ---- ミツルギ「キサマごとき・・・・シロウトに・・・・      この御剣が・・・・信じられん・・・・。」 ---- ナルホド「あのさ。なんでそんなに、ネジくれた性格をしてるのかな。      見た目はけっこう、その。悪くないのに・・・・。」 ウメヨ 「うるっさいわね!この、スットコドッコイ!」 ナルホド「ス、スットコ・・・・」     (彼女のボキャブラリーにはある種、シビれるものがあるな) ---- ナルホド「・・・・いないか、ボーイのヤツ。      ん?シャワールームで水音が聞こえるぞ。」 ボーイ「“フンフ~ン、ま・る・も・う・けのブル~ス~・・・・”」 ナルホド「・・・・ゴキゲンにフロそうじをしてるようだな・・・・。」 ---- ナルホド「梅世さんのことだけど‥‥。」 ボーイ 「ええもう。ワタクシには、 最初からわかっておりました。      このヒトは、やる! と。」 ナルホド(‥‥今回、一番のキケン人物はコイツなんじゃないのか?) ----  ??? 「ワッチュアネイン・・・・マッ!」 ナルホド(な・・・・なんだなんだ!) ??? 「名前を聞いたんだよ。ナ・マ・エ。       “ワッチュアネイン・・・・マッ!”」 ナルホド「あ、はい。弁護士の成歩堂です。」       (“ネインマッ!”ってなぁ・・・・。) ??? 「ナルホドー・・・・ナルホドー・・・・       アハン。キミ、もしかして英語はノーサンキューなのかな?」 ---- ナルホド「ぼくには理解できませんが‥‥      あなたと小中は、愛し合っているんですね?」 ホシカゲ「な、な、な、な、な、な、な、なんぢゃ!」 ナルホド「あの絵は、あなたから彼に贈られた、とろけるようなアイの‥‥」 ホシカゲ「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待ちなさい!      い、いったいどこからそんな発想が出てくるんぢゃ!」 ナルホド「‥‥ぼくには理解できません‥‥」 ホシカゲ「理解できん発想をするな! ‥‥‥‥もういい。話すとしよう。      ‥‥ハジをしのんで、な。」 ナルホド(やっぱり、2人は‥‥) ホシカゲ「だから、ちがぁう!」 ---- コナカ 「・・・・よくないアクシデントはキミにハプニングだよ・・・・。      このイミ、わかるな?」 ナルホド(わかるか!) ---- ボーイ 「あ、その窓には望遠鏡を置く予定でございます。」 ボーイ 「3分500円で“殺人現場をのぞこう!”という…」 ナルホド「………」 ボーイ 「じょ、冗談ですよ、冗談。あはははは…。」 ナルホド(いいや、今の目つきはゼッタイ、本気だったぞ!) ---- ボーイ「このホテル《板東ホテル》というんですけど、     それにサブタイトルをつけたらどうかと思うんですよ! ナルホド「サ、サブタイトル?」 ボーイ「《板東ホテル》“~殺りくのヤカタ~”     ‥‥‥とか、そんなやつですよ!いかがです?」 ナルホド「い、いいんじゃないかな?」     (‥‥‥どうでも) ---- ミツルギ「証人の名前をうかがいたい。」 コナカ 「イエス・アイアム!」      【宝石を光らせる】 ミツルギ「名前を、聞いている!」 コナカ 「おー!ソーリー。アメリカ生活が長いもんでね。       ニガテなんだよ、ニポンゴ‥‥。」 ミツルギ「名前だッ!」 ナルホド(‥‥いいコンビだ) ---- ナルホド「”まず”ってどういうことですか?」 コナカ「”まず”っていうのは、”次に”の前だよ。     ‥‥まあ、おちついて聞きたまえ、ミスタ・ベンゴシ。」 ---- ナルホド「”次に”ってなんですか!」 コナカ「”次に”っていうのは、”まず”の次だよ。」 ナルホド「そんなことはわかってます!」 コナカ「それだけわかっていればОKだよ、ミスタ・ベンゴシ。」

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