「逆転を継ぐ者」(2024/03/27 (水) 21:50:09) の最新版変更点
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ミヌキ 「わあ。さっきから、なんか教育番組のノリだねー。
ナルホドーハカセ、みたいな。」
ナルホド「はっはっ。ナルホドーハカセと助手のみぬきちゃんに……
使えないマスコットのオドロキくん、という3人組だね。
オドロキ(失礼な……)
----
ハミガキ「ワタシ、インタビューする側。わかりますでしょうかねえ?
聞くほうであって、聞かれるほうではない、ってゆう。」
ミヌキ 「それは、わかりますけど。」
ハミガキ「たとえば・・・・そう!“作る側”である映画カントクが映画を見ると思いますか?」
ミヌキ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・見ると思いますけど。」
ハミガキ「そう!つまり、そういうコトなんですよ。」
オドロキ(やれやれ・・・・)
----
ハミガキ「ワタシ、こう見えて忙しいんですよ。いわば、事件を追う旅人なワケです。
“片道キップの人生はおつりのない人生”ってゆう。」
ミヌキ 「それは、わかりますけど。」
ハミガキ「片道キップってね。いつも、手元に残らないんだなあ。
・・・・改札に出しちゃうから。」
ミヌキ 「まあ、そうですね。・・・・手元に残らないのは片道にかぎりませんけど。」
ハミガキ「そう!ケッキョク、同じコトなんですよ。」
ミヌキ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ナニとナニが同じなんだろ。」
オドロキ(やれやれ・・・・)
----
ハミガキ「きっと、取材に応じさせたニュース・ソースはナニか・・・・
そういうハナシになると思うんですよね。」
ミヌキ 「は。はあ・・・・」
ハミガキ「たとえば・・・・そう!とんかつ屋さんでソースが絶品だったとしましょうか。
オヤジさんが秘伝のソースの作り方を教えると思いますか?」
ミヌキ 「・・・・そのへんで売ってると思うけどなぁ・・・・」
ハミガキ「そう!つまり、そういうことなんですよ。」
オドロキ(やれやれ・・・・今のはわかりやすかったかな。)
----
ハミガキ「なんというか葉見垣 正太郎です!職業はオトコいっぴき。」
オドロキ「つまり、ジャーナリスト、というわけですね?」
ハミガキ「あ!ちょっと。いいですか。ちょっとワタシ、なんですけども!」
サイバンチョ 「はい。なんですか?」
ハミガキ「決めつけはよくないと思うワケですよ。ワタシとしましては。
“先入観は、無限のサバクを公園の砂場にする”ってゆう。」
オドロキ「でも。ジャーナリストなんですよね?きのう、そう言ってましたよ。」
ハミガキ「・・・・まあ、そうなんですケド。
いや、あのワタシ。ユメと野望を抱いて、ここにいるワケです。
証言するかわりに、スクープを!この事件の、独占記事を!
このハミガキがッ!“あのハミガキ”にッ!」
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オドロキ「なんですか?“キョセイ、オツ!”って。」
ミヌキ 「なんか昔の電報みたいですね。“カネオクレ タノム”みたいな。」
ハミガキ「かー。知らないんですか!新聞のキマリモンクですよ。
大人物が亡くなることです。おっきな星が落ちるわけです。」
ミヌキ 「でも。ウチューって、重力がないはずですよね?
落ちないと思うなあ、星は。みぬきとしては。」
オドロキ「…どうでもいいよ。」
ハミガキ「いや、それ、ワタシ。確かにっ!一理ありますね。それは。
それなら《巨星、割れる》…いや、これじゃ伝わりにくい。
いっそストレートに《巨星、死ぬ》…いや、これじゃイミがない。
ワザワザ例え話にしなくても、《ドブロク、死ぬ》でいいし…」
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ハミガキ「ちこうせい、ああ、ちこうせい。そのモードクは・・・・
今になって、本記者のカラダをむしばみはじめたのだった!」
ミヌキ 「特ダネを書き始めちゃいましたね。」
オドロキ(やれやれ・・・・)
----
ハミガキ「あ、それではそろそろワタシは終わりでしょうか?
できれば、そろそろ帰って記事をば・・・・」
オドロキ「・・・・・・」
ガリュウ「・・・・・・」
サイバンチョ「・・・・・・」
オドロキ「・・・・あの。ワザワザ“みぬく”までもないんですけど・・・・・・
あなた、ニュースのニオイをかぎつけるとき・・・・
かならず、その珍妙なカオをしますよね。」
ハミガキ「ええええっ!そんなバカな!
“それは気のせい、森の精”・・・・ってゆう。」
サイバンチョ 「私のこのカスんだ目でもしっかりと分かりました。
“みぬく”ゴクイ・・・・私にも。分かったような気がします! 」
オドロキ(“それは気のせい、森の精”・・・・ってゆう)
----
サイバンチョ「今回の事件・・・・被害者・絵瀬 土武六の命を奪ったのは・・・・
まさに死へのチケット!“切手”だった、ってゆう。」
ミヌキ 「裁判長さん。ワルい影響を受けちゃいましたね。」
----
ハミガキ「このワタシ、ここに宣言します!
この≪サソリのハミガキ≫ことワタシ。大スクープをモノにしたとっ!
今回の事件で、土武六氏のイノチを奪ったのはコーヒーではなかった!
その封筒を7年前に送った依頼人こそがっ!ハンニンであったと!
そう、見出しはキマリだ!“巨星、7年越しで落つ!”ってゆう。」
----
ガリュウ「で、ダレ?きみ。」
イトノコ「…そういう聞き方をされたのは初めてッス。」
----
ガリュウ「さすがにこれで終わっちゃったら盛り上がらないからね。
それに、ぼくにしてもね。このまま終わったら・・・・
ただのチャラチャラしたお調子者のニイちゃんだし。」
ナルホド(自覚してたのか・・・・)
----
バラン 「時間に正確であることは、魔術師としてのキホン。」
ナルホド「はあ・・・・そうなんですか。」
バラン 「・・・・考えてもごらんなさい。瞬間移動のマジックをする際。
替え玉が舞台から消える前に私が登場したら、どうなります?
魔術のタネが、あるまじくバレてしまうではありませんかッ!」
ガリュウ「ハデに魔術のタネをバラしたイキオイで、つづけてもらおうか。」
----
ナルホド「ちなみに……そのとき。あなたは身の危険を感じなかったのですか?
火薬のニオイですよ?まだ近くに犯人がいたかも…」
バラン 「!…………そ、その発想はありませんでしたな。
魔術師に、想像力は禁物なのです。…あるまじき、あるまじき…」
ナルホド「……ホントですか?あなたが撃った。だから、危険を感じなかったのでは?」
バラン 「!…………そ、その発想はいけませんな。
弁護士にも、想像力は禁物なのです。…あるまじき、あるまじき…」
サイバンチョ 「…証人。あなたも、いちいちアヤシイ”間”を作らないように。
私の禁断の想像力がチクチクしますので。」
----
バラン 「私は、鋼鉄の意志を持っている!まあ・・・・同時に。
鋼鉄のスプーンをもネジ曲げる魔法の指も持っていますがね。」
ナルホド(・・・・ケッキョク、どっちなんだよ・・・・)
----
ナルホド「≪砂時計≫と≪点滴≫には決定的なちがいがあるのです。」
サイバンチョ 「わか。わかりますぞッ!
≪砂時計≫は“砂”で、≪点滴≫は“液”・・・・
そういうコトですな!
ナルホド「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
非常に惜しいですが、この場合はちがいます。」
----
ナルホド(いつも目にしているけど、気にしたことは一度もなかったな。
弁護士だったころは、審理のコトでアタマがいっぱいだったから‥‥
“絵を見る”というココロのゆとりすら、なかったんだ。
ゆとりを持って、あらためてゆっくり観賞してみよう。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥ たいした絵じゃないな。)
----
ハラバイ「ここは関係者以外の人間以外、立入禁止でありますッ!」
----
ハラバイ「本官・・・・それについては、その。“もこひけん”を使うというコトに。」
----
ハラバイ「本官の、ギモンとハンモンとジモンとクモンの日々が、ついに!
でろんでろんにトロけていくのが、見えるでありますッ!
道ばたに捨てられたアイスクリームのようにッ!
食べ散らかされて残されたチョコレートパフェのようにッ!」
ナルホド(イメージがビミョーにもの悲しいな・・・・)
----
ナルホド「異議あり!」(・ω・)
(‥‥このポーズを見ると、思わず叫んでしまうなあ。
もう、あれから7年も経つっていうのに。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ イカン!このポーズを自分のモノにするのはやめよう。
『郵便局なら、そっちです』って言ってるのかもしれないじゃないか。)
----
ナルホド(絵の具や顔料などがならんでいる。‥‥スキマが目立つけど。)
ドブロク「お恥ずかしいハナシ‥‥その。自由に買えないのですよ。
やはり、自分の画材ぐらいは自分のおカネで買いたいですから。」
ナルホド「それは‥‥まあ、そうでしょうね。」
ドブロク「《3原色》‥‥3つの色があれば、あらゆる色が作り出せる。
そんなハナシを聞いたことがありますが‥‥あれはウソですね。」
ナルホド(‥‥セツない)
----
ナルホド(完成した絵が立てかけられている。パッと見た感じ、そんなにわるくない。)
ドブロク「‥‥1枚、50円でいかがですか。」
ナルホド「‥‥‥‥‥‥‥‥ニモツになるので、ケッコウです。」
ドブロク「‥‥そうですか‥‥」
ナルホド(‥‥絵が売れないのは、売り方にモンダイがあるような)
----
ドブロク「おや。ひょっとしてお帰りですかな?」
ナルホド「い、いえ。ちょっとドアを見ただけですけど。」
ドブロク「‥‥そうですか。やっぱり‥‥」
ナルホド(この上なくロコツにガッカリされた)
----
ナルホド「まことちゃん、だね。
ぼくと‥‥その。ユカイなおしゃべりをしようか。」
マコト 「‥‥‥‥‥」
ナルホド「ええと。ぼくは、元・弁護士でピアニストの成歩堂 龍一です。」
マコト 「‥‥‥‥」
ナルホド「今、どの音が《ド》の音か、いっしょうけんめい探しています。」
マコト 「‥‥‥‥」
----
ザック 「いっそ、ウクレレにしたらどうかね。
音が小さいぶん、メイワクもかからない。」
ナルホド「ウクレレはハワイですよ。ロシアには似合わない。」
ザック 「じゃぁ、ハワイアンレストランに転職することだ。」
ナルホド「ザンネンですがね。ぼくにアロハシャツは似合わない。」
ザック 「わっはっはっはっはっはっ!・・・・もういいよ。」
----
ザック 「これは・・・・グレープジュース、か。」
ナルホド「まあね。飲みすぎて、かえってノドがかわいたりします。」
ザック 「・・・・ところで、成歩堂くん。
そのボトルの中に、何か入っているようだが?」
ナルホド「これは・・・・ぼくの名刺、ですね。」
ザック 「・・・・・・・・・・・・・・・・
あまり驚かないようだ。大魔術は、お気に召さないかな。」
ナルホド(驚いてるカオを見せるのがシャクで、平気なフリをしてしまった)
----
ハミガキ「あるときは、公証人のメガネをかけた、ニュース屋。
あるときは、ニュース屋のメガネをかけた、公証人。
そのメガネをハズすと・・・・人生よく見えない、ってゆう。」
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ハミガキ「そのアトリエに、人類で初めて足を踏み入れたの、ワタシですから。
ま、モチロン、土武六氏本人はのぞいて、のハナシですが。
あ。ついでに、まことさんものぞいて、のハナシですが。
あ、モチロン、このハミガキが人類である、と仮定しての話ですが。」
ナルホド(‥‥何者なんだよ、アンタ‥‥)
----
ナルホド「この3枚の絵は・・・・」
ハミガキ「モチロン、すべて土武六氏の“作品”でしょう。
モチロン。セイカクに言えば、まことさんの“作品”ですな。
モチロン。さらにセイカクに言えば、彼女の“贋作”ですが。
モチロン。さらにカクジツにカンぺキな安全を期すのであれば。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もうないですな。」
ナルホド(・・・・やれやれ)
----
ナルホド「製図用のデスクだ。贋作の正確な設計図でも描くのだろう。」
ハミガキ「ま。ワタシとしては。思うのですがね。いいですか。
絵というのは、フリーハンド。“自由に”描くものなのですよ。
こんな、ジョーギで引いた線で、ヒトをカンドーさせられますか?
そう。いわば、アレです!
“あなたは、記事をジョーギで書きますか”・・・・ってゆう!
今日び、ジョーギで書くのは、脅迫状の宛名だけではないのかッ!
そう思うワケですよ。ワタシに言わせれば、ですけれど。」
ナルホド「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
(この人、無人島にヒトリ流されても、タイクツしないだろうな)
----
ナルホド「≪県立国際ひのまるコロシアム≫・・・・だったかな。
“コロシアム”かどうかはともかく、リッパな会場だな。」
バラン 「私も、いたくお気に入りなのだ。特に、県立なのがいい。
そういえば最近。ここで起こった事件をご存じかな?」
ナルホド「ああ。なにかのコンサートの最中、なにかあったみたいですね。」
バラン 「・・・・まさしく、そのとおりッ!
何を隠そう。その事件に、私も一役買っているのですよ。」
ナルホド「それは、すごいですね。事件を解決する方面に、ですか?」
バラン 「バカを言っては困る。もっぱら謎をイタズラに深める方面に、です。」
ナルホド「・・・・ダメじゃないですか。」
バラン 「大魔術師ですからな。ナニゴトも、謎めかす使命があるのですよ。」
ナルホド(やれやれ・・・・)
----
ナルホド「あのカンバンはまた、ずいぶん大きいですね。」
バラン 「私も、いたくお気に入りなのだ。ミゴトなできばえだからね。
ショーが終わったら、我が家のカベにでも張ろうと考えていたよ。」
ナルホド「ええッ!そんなに大きなウチに住んでるんですか!」
バラン 「実は、今はワケあってのアパート暮らし。
ショーが大成功して転がり込んでくる、巨万の富で建てるのだ。
それほど大きな屋敷にしようか悩んでいたのだが・・・・
あのカンバンがコタエをくれたようです。」
ナルホド「・・・・名言ですね。なんというか。」
----
ナルホド「あんなに近くで気球を見るのは初めてですよ。」
バラン 「私も、いたくお気に入りなのだ。ショーで使えないかと考えたよ。
≪バランの早撃ちリターンズ≫のクライマックスでね。
ステージで私が発砲すると、あの気球が撃ち抜かれて、大爆発。
・・・・どうかね?ムネがおどるだろう?」
ナルホド「ええ・・・・たしかに、少しおどります。
でも。コロシアムの中からじゃ、誰も見えませんね。」
バラン 「・・・・さすがだな。
私は、それに気づくまでに4日かかったよ。」
ナルホド(やれやれ・・・・)
----
ナルホド「着ぐるみの風船売りが、子供に風船をくばっている。
・・・・なんとなく、ココロなごむ光景だな。」
バラン 「私も、いたくお気に入りなのだ。風船売りが、ムカシから好きでね。
私のショーには、ぜひ招待してやりたいものだ。
客席の子供たちに、風船をくばってもらうのだ。」
ナルホド「でも。アレが客席をウロついたら、後ろのヒトが見えませんね。」
バラン 「・・・・さすがだな。
その可能性には、マッタク気がつかなかったよ。」
ナルホド(やれやれ・・・・)
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ナルホド(バラの花、か・・・・。キザな感じだな)
「きみが世話しているのか?・・・・コイツ。」
ガリュウ「ああ。これで、意外にデリケートでしてね。
世話には手がかかりますがね。“最高の友”というヤツですよ。」
ナルホド「“最高”・・・・?なんか、きみがかわいそうなヤツに思えてきたよ。」
ガリュウ「そうですか?
まあ・・・・、じゃれていると、たまに噛みつかれたりもしますけどね。」
ナルホド「か、噛みつく? バラが?」
ガリュウ「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
私は、その横の写真のハナシをしているのですがね。
レトリバーのボンゴレ。かわいいヤツです。」
ナルホド(犬かよ‥‥)
----
キョウヤ「たのむ!ハッキリさせてくれ!
これ以上・・・・何かを疑って検事席に立つのはゴメンだ!」
----
キリヒト「ええと。たしか‥‥名前は、王泥喜 法介クン、だったかな?」
オドロキ「え。ええ‥‥そうですけど。」
キリヒト「いっそ、名前を“贋作”に変えた方がいいでしょう。
‥‥その方が、キミ自身の名前として、シックリくる。」
ミヌキ 「オドロキ ガンサク‥‥アリ、だと思いますよ!」
オドロキ(つまり、この証拠品は“ニセモノ”ってコトだな)
サイバンチョ 「やむを得ません。ガンコなガン作くんに、ペナルティを与えます」
キョウヤ「がんばれよ、ガンちゃん!」
オドロキ(さっそくアダ名がついたぞ‥‥)
----
キョウヤ「法律が“ゼッタイ”……? 本気で言ってるのかい?」
キリヒト「な。なんだと……」
キョウヤ「じゃあ、法の“逃げ道”を探したアンタは、なんだったのさ。
《法律》は“ゼッタイ”じゃない。いくつもの矛盾を抱えているさ」
サイバンチョ 「法律とは、長い歴史……先人たちの《知恵の結晶》なのです。
様々な経験や失敗に磨きぬかれた、宝物と言ってもいい。
私たちは、それを受け継ぎながら、その時代の中で、立ち向かうのです。
常に、変化してゆく……それでこそ、人間の“営み”なのですから」
キョウヤ「立ち止まっちまったアンタは、もう必要ない、ってコトなんだよ。……きっとね」
オドロキ(‥‥オレには、コトバはなかった
何かを言うには‥‥まだ。ケイケンが足りなかったから
でも、いつか
その“変化”と闘う、戦士になるんだ‥‥!)
----
ラミロア「フシギなものですね。
悲しい事件で、いのちを落とす人がいる一方で‥‥
奇跡的に、いのちを救われる人がいる‥‥」
ナルホド「ぼくは思うんですけどね。
人はそうカンタンには死なないものです。
生きることに価値があるかぎりは。」
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オドロキ「この人形のポーズ。
これは、どう見ても
ミヌキ 「わあ。さっきから、なんか教育番組のノリだねー。
ナルホドーハカセ、みたいな。」
ナルホド「はっはっ。ナルホドーハカセと助手のみぬきちゃんに……
使えないマスコットのオドロキくん、という3人組だね。
オドロキ(失礼な……)
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ハミガキ「ワタシ、インタビューする側。わかりますでしょうかねえ?
聞くほうであって、聞かれるほうではない、ってゆう。」
ミヌキ 「それは、わかりますけど。」
ハミガキ「たとえば・・・・そう!“作る側”である映画カントクが映画を見ると思いますか?」
ミヌキ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・見ると思いますけど。」
ハミガキ「そう!つまり、そういうコトなんですよ。」
オドロキ(やれやれ・・・・)
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ハミガキ「ワタシ、こう見えて忙しいんですよ。いわば、事件を追う旅人なワケです。
“片道キップの人生はおつりのない人生”ってゆう。」
ミヌキ 「それは、わかりますけど。」
ハミガキ「片道キップってね。いつも、手元に残らないんだなあ。
・・・・改札に出しちゃうから。」
ミヌキ 「まあ、そうですね。・・・・手元に残らないのは片道にかぎりませんけど。」
ハミガキ「そう!ケッキョク、同じコトなんですよ。」
ミヌキ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ナニとナニが同じなんだろ。」
オドロキ(やれやれ・・・・)
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ハミガキ「きっと、取材に応じさせたニュース・ソースはナニか・・・・
そういうハナシになると思うんですよね。」
ミヌキ 「は。はあ・・・・」
ハミガキ「たとえば・・・・そう!とんかつ屋さんでソースが絶品だったとしましょうか。
オヤジさんが秘伝のソースの作り方を教えると思いますか?」
ミヌキ 「・・・・そのへんで売ってると思うけどなぁ・・・・」
ハミガキ「そう!つまり、そういうことなんですよ。」
オドロキ(やれやれ・・・・今のはわかりやすかったかな。)
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ハミガキ「なんというか葉見垣 正太郎です!職業はオトコいっぴき。」
オドロキ「つまり、ジャーナリスト、というわけですね?」
ハミガキ「あ!ちょっと。いいですか。ちょっとワタシ、なんですけども!」
サイバンチョ 「はい。なんですか?」
ハミガキ「決めつけはよくないと思うワケですよ。ワタシとしましては。
“先入観は、無限のサバクを公園の砂場にする”ってゆう。」
オドロキ「でも。ジャーナリストなんですよね?きのう、そう言ってましたよ。」
ハミガキ「・・・・まあ、そうなんですケド。
いや、あのワタシ。ユメと野望を抱いて、ここにいるワケです。
証言するかわりに、スクープを!この事件の、独占記事を!
このハミガキがッ!“あのハミガキ”にッ!」
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オドロキ「なんですか?“キョセイ、オツ!”って。」
ミヌキ 「なんか昔の電報みたいですね。“カネオクレ タノム”みたいな。」
ハミガキ「かー。知らないんですか!新聞のキマリモンクですよ。
大人物が亡くなることです。おっきな星が落ちるわけです。」
ミヌキ 「でも。ウチューって、重力がないはずですよね?
落ちないと思うなあ、星は。みぬきとしては。」
オドロキ「…どうでもいいよ。」
ハミガキ「いや、それ、ワタシ。確かにっ!一理ありますね。それは。
それなら《巨星、割れる》…いや、これじゃ伝わりにくい。
いっそストレートに《巨星、死ぬ》…いや、これじゃイミがない。
ワザワザ例え話にしなくても、《ドブロク、死ぬ》でいいし…」
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ハミガキ「ちこうせい、ああ、ちこうせい。そのモードクは・・・・
今になって、本記者のカラダをむしばみはじめたのだった!」
ミヌキ 「特ダネを書き始めちゃいましたね。」
オドロキ(やれやれ・・・・)
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ハミガキ「あ、それではそろそろワタシは終わりでしょうか?
できれば、そろそろ帰って記事をば・・・・」
オドロキ「・・・・・・」
ガリュウ「・・・・・・」
サイバンチョ「・・・・・・」
オドロキ「・・・・あの。ワザワザ“みぬく”までもないんですけど・・・・・・
あなた、ニュースのニオイをかぎつけるとき・・・・
かならず、その珍妙なカオをしますよね。」
ハミガキ「ええええっ!そんなバカな!
“それは気のせい、森の精”・・・・ってゆう。」
サイバンチョ 「私のこのカスんだ目でもしっかりと分かりました。
“みぬく”ゴクイ・・・・私にも。分かったような気がします! 」
オドロキ(“それは気のせい、森の精”・・・・ってゆう)
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サイバンチョ「今回の事件・・・・被害者・絵瀬 土武六の命を奪ったのは・・・・
まさに死へのチケット!“切手”だった、ってゆう。」
ミヌキ 「裁判長さん。ワルい影響を受けちゃいましたね。」
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ハミガキ「このワタシ、ここに宣言します!
この≪サソリのハミガキ≫ことワタシ。大スクープをモノにしたとっ!
今回の事件で、土武六氏のイノチを奪ったのはコーヒーではなかった!
その封筒を7年前に送った依頼人こそがっ!ハンニンであったと!
そう、見出しはキマリだ!“巨星、7年越しで落つ!”ってゆう。」
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ガリュウ「で、ダレ?きみ。」
イトノコ「…そういう聞き方をされたのは初めてッス。」
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ガリュウ「さすがにこれで終わっちゃったら盛り上がらないからね。
それに、ぼくにしてもね。このまま終わったら・・・・
ただのチャラチャラしたお調子者のニイちゃんだし。」
ナルホド(自覚してたのか・・・・)
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バラン 「時間に正確であることは、魔術師としてのキホン。」
ナルホド「はあ・・・・そうなんですか。」
バラン 「・・・・考えてもごらんなさい。瞬間移動のマジックをする際。
替え玉が舞台から消える前に私が登場したら、どうなります?
魔術のタネが、あるまじくバレてしまうではありませんかッ!」
ガリュウ「ハデに魔術のタネをバラしたイキオイで、つづけてもらおうか。」
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ナルホド「ちなみに……そのとき。あなたは身の危険を感じなかったのですか?
火薬のニオイですよ?まだ近くに犯人がいたかも…」
バラン 「!…………そ、その発想はありませんでしたな。
魔術師に、想像力は禁物なのです。…あるまじき、あるまじき…」
ナルホド「……ホントですか?あなたが撃った。だから、危険を感じなかったのでは?」
バラン 「!…………そ、その発想はいけませんな。
弁護士にも、想像力は禁物なのです。…あるまじき、あるまじき…」
サイバンチョ 「…証人。あなたも、いちいちアヤシイ”間”を作らないように。
私の禁断の想像力がチクチクしますので。」
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バラン 「私は、鋼鉄の意志を持っている!まあ・・・・同時に。
鋼鉄のスプーンをもネジ曲げる魔法の指も持っていますがね。」
ナルホド(・・・・ケッキョク、どっちなんだよ・・・・)
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ナルホド「≪砂時計≫と≪点滴≫には決定的なちがいがあるのです。」
サイバンチョ 「わか。わかりますぞッ!
≪砂時計≫は“砂”で、≪点滴≫は“液”・・・・
そういうコトですな!
ナルホド「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
非常に惜しいですが、この場合はちがいます。」
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ナルホド(いつも目にしているけど、気にしたことは一度もなかったな。
弁護士だったころは、審理のコトでアタマがいっぱいだったから‥‥
“絵を見る”というココロのゆとりすら、なかったんだ。
ゆとりを持って、あらためてゆっくり観賞してみよう。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥ たいした絵じゃないな。)
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ハラバイ「ここは関係者以外の人間以外、立入禁止でありますッ!」
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ハラバイ「本官・・・・それについては、その。“もこひけん”を使うというコトに。」
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ハラバイ「本官の、ギモンとハンモンとジモンとクモンの日々が、ついに!
でろんでろんにトロけていくのが、見えるでありますッ!
道ばたに捨てられたアイスクリームのようにッ!
食べ散らかされて残されたチョコレートパフェのようにッ!」
ナルホド(イメージがビミョーにもの悲しいな・・・・)
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ナルホド「異議あり!」(・ω・)
(‥‥このポーズを見ると、思わず叫んでしまうなあ。
もう、あれから7年も経つっていうのに。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ イカン!このポーズを自分のモノにするのはやめよう。
『郵便局なら、そっちです』って言ってるのかもしれないじゃないか。)
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ナルホド(絵の具や顔料などがならんでいる。‥‥スキマが目立つけど。)
ドブロク「お恥ずかしいハナシ‥‥その。自由に買えないのですよ。
やはり、自分の画材ぐらいは自分のおカネで買いたいですから。」
ナルホド「それは‥‥まあ、そうでしょうね。」
ドブロク「《3原色》‥‥3つの色があれば、あらゆる色が作り出せる。
そんなハナシを聞いたことがありますが‥‥あれはウソですね。」
ナルホド(‥‥セツない)
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ナルホド(完成した絵が立てかけられている。パッと見た感じ、そんなにわるくない。)
ドブロク「‥‥1枚、50円でいかがですか。」
ナルホド「‥‥‥‥‥‥‥‥ニモツになるので、ケッコウです。」
ドブロク「‥‥そうですか‥‥」
ナルホド(‥‥絵が売れないのは、売り方にモンダイがあるような)
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ドブロク「おや。ひょっとしてお帰りですかな?」
ナルホド「い、いえ。ちょっとドアを見ただけですけど。」
ドブロク「‥‥そうですか。やっぱり‥‥」
ナルホド(この上なくロコツにガッカリされた)
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ナルホド「まことちゃん、だね。
ぼくと‥‥その。ユカイなおしゃべりをしようか。」
マコト 「‥‥‥‥‥」
ナルホド「ええと。ぼくは、元・弁護士でピアニストの成歩堂 龍一です。」
マコト 「‥‥‥‥」
ナルホド「今、どの音が《ド》の音か、いっしょうけんめい探しています。」
マコト 「‥‥‥‥」
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ザック 「いっそ、ウクレレにしたらどうかね。
音が小さいぶん、メイワクもかからない。」
ナルホド「ウクレレはハワイですよ。ロシアには似合わない。」
ザック 「じゃぁ、ハワイアンレストランに転職することだ。」
ナルホド「ザンネンですがね。ぼくにアロハシャツは似合わない。」
ザック 「わっはっはっはっはっはっ!・・・・もういいよ。」
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ザック 「これは・・・・グレープジュース、か。」
ナルホド「まあね。飲みすぎて、かえってノドがかわいたりします。」
ザック 「・・・・ところで、成歩堂くん。
そのボトルの中に、何か入っているようだが?」
ナルホド「これは・・・・ぼくの名刺、ですね。」
ザック 「・・・・・・・・・・・・・・・・
あまり驚かないようだ。大魔術は、お気に召さないかな。」
ナルホド(驚いてるカオを見せるのがシャクで、平気なフリをしてしまった)
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ハミガキ「あるときは、公証人のメガネをかけた、ニュース屋。
あるときは、ニュース屋のメガネをかけた、公証人。
そのメガネをハズすと・・・・人生よく見えない、ってゆう。」
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ハミガキ「そのアトリエに、人類で初めて足を踏み入れたの、ワタシですから。
ま、モチロン、土武六氏本人はのぞいて、のハナシですが。
あ。ついでに、まことさんものぞいて、のハナシですが。
あ、モチロン、このハミガキが人類である、と仮定しての話ですが。」
ナルホド(‥‥何者なんだよ、アンタ‥‥)
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ナルホド「この3枚の絵は・・・・」
ハミガキ「モチロン、すべて土武六氏の“作品”でしょう。
モチロン。セイカクに言えば、まことさんの“作品”ですな。
モチロン。さらにセイカクに言えば、彼女の“贋作”ですが。
モチロン。さらにカクジツにカンぺキな安全を期すのであれば。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もうないですな。」
ナルホド(・・・・やれやれ)
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ナルホド「製図用のデスクだ。贋作の正確な設計図でも描くのだろう。」
ハミガキ「ま。ワタシとしては。思うのですがね。いいですか。
絵というのは、フリーハンド。“自由に”描くものなのですよ。
こんな、ジョーギで引いた線で、ヒトをカンドーさせられますか?
そう。いわば、アレです!
“あなたは、記事をジョーギで書きますか”・・・・ってゆう!
今日び、ジョーギで書くのは、脅迫状の宛名だけではないのかッ!
そう思うワケですよ。ワタシに言わせれば、ですけれど。」
ナルホド「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
(この人、無人島にヒトリ流されても、タイクツしないだろうな)
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ナルホド「≪県立国際ひのまるコロシアム≫・・・・だったかな。
“コロシアム”かどうかはともかく、リッパな会場だな。」
バラン 「私も、いたくお気に入りなのだ。特に、県立なのがいい。
そういえば最近。ここで起こった事件をご存じかな?」
ナルホド「ああ。なにかのコンサートの最中、なにかあったみたいですね。」
バラン 「・・・・まさしく、そのとおりッ!
何を隠そう。その事件に、私も一役買っているのですよ。」
ナルホド「それは、すごいですね。事件を解決する方面に、ですか?」
バラン 「バカを言っては困る。もっぱら謎をイタズラに深める方面に、です。」
ナルホド「・・・・ダメじゃないですか。」
バラン 「大魔術師ですからな。ナニゴトも、謎めかす使命があるのですよ。」
ナルホド(やれやれ・・・・)
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ナルホド「あのカンバンはまた、ずいぶん大きいですね。」
バラン 「私も、いたくお気に入りなのだ。ミゴトなできばえだからね。
ショーが終わったら、我が家のカベにでも張ろうと考えていたよ。」
ナルホド「ええッ!そんなに大きなウチに住んでるんですか!」
バラン 「実は、今はワケあってのアパート暮らし。
ショーが大成功して転がり込んでくる、巨万の富で建てるのだ。
それほど大きな屋敷にしようか悩んでいたのだが・・・・
あのカンバンがコタエをくれたようです。」
ナルホド「・・・・名言ですね。なんというか。」
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ナルホド「あんなに近くで気球を見るのは初めてですよ。」
バラン 「私も、いたくお気に入りなのだ。ショーで使えないかと考えたよ。
≪バランの早撃ちリターンズ≫のクライマックスでね。
ステージで私が発砲すると、あの気球が撃ち抜かれて、大爆発。
・・・・どうかね?ムネがおどるだろう?」
ナルホド「ええ・・・・たしかに、少しおどります。
でも。コロシアムの中からじゃ、誰も見えませんね。」
バラン 「・・・・さすがだな。
私は、それに気づくまでに4日かかったよ。」
ナルホド(やれやれ・・・・)
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ナルホド「着ぐるみの風船売りが、子供に風船をくばっている。
・・・・なんとなく、ココロなごむ光景だな。」
バラン 「私も、いたくお気に入りなのだ。風船売りが、ムカシから好きでね。
私のショーには、ぜひ招待してやりたいものだ。
客席の子供たちに、風船をくばってもらうのだ。」
ナルホド「でも。アレが客席をウロついたら、後ろのヒトが見えませんね。」
バラン 「・・・・さすがだな。
その可能性には、マッタク気がつかなかったよ。」
ナルホド(やれやれ・・・・)
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ナルホド(バラの花、か・・・・。キザな感じだな)
「きみが世話しているのか?・・・・コイツ。」
ガリュウ「ああ。これで、意外にデリケートでしてね。
世話には手がかかりますがね。“最高の友”というヤツですよ。」
ナルホド「“最高”・・・・?なんか、きみがかわいそうなヤツに思えてきたよ。」
ガリュウ「そうですか?
まあ・・・・、じゃれていると、たまに噛みつかれたりもしますけどね。」
ナルホド「か、噛みつく? バラが?」
ガリュウ「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
私は、その横の写真のハナシをしているのですがね。
レトリバーのボンゴレ。かわいいヤツです。」
ナルホド(犬かよ‥‥)
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キョウヤ「たのむ!ハッキリさせてくれ!
これ以上・・・・何かを疑って検事席に立つのはゴメンだ!」
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キリヒト「ええと。たしか‥‥名前は、王泥喜 法介クン、だったかな?」
オドロキ「え。ええ‥‥そうですけど。」
キリヒト「いっそ、名前を“贋作”に変えた方がいいでしょう。
‥‥その方が、キミ自身の名前として、シックリくる。」
ミヌキ 「オドロキ ガンサク‥‥アリ、だと思いますよ!」
オドロキ(つまり、この証拠品は“ニセモノ”ってコトだな)
サイバンチョ 「やむを得ません。ガンコなガン作くんに、ペナルティを与えます」
キョウヤ「がんばれよ、ガンちゃん!」
オドロキ(さっそくアダ名がついたぞ‥‥)
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キョウヤ「法律が“ゼッタイ”……? 本気で言ってるのかい?」
キリヒト「な。なんだと……」
キョウヤ「じゃあ、法の“逃げ道”を探したアンタは、なんだったのさ。
《法律》は“ゼッタイ”じゃない。いくつもの矛盾を抱えているさ」
サイバンチョ 「法律とは、長い歴史……先人たちの《知恵の結晶》なのです。
様々な経験や失敗に磨きぬかれた、宝物と言ってもいい。
私たちは、それを受け継ぎながら、その時代の中で、立ち向かうのです。
常に、変化してゆく……それでこそ、人間の“営み”なのですから」
キョウヤ「立ち止まっちまったアンタは、もう必要ない、ってコトなんだよ。……きっとね」
オドロキ(‥‥オレには、コトバはなかった
何かを言うには‥‥まだ。ケイケンが足りなかったから
でも、いつか
その“変化”と闘う、戦士になるんだ‥‥!)
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ラミロア「フシギなものですね。
悲しい事件で、いのちを落とす人がいる一方で‥‥
奇跡的に、いのちを救われる人がいる‥‥」
ナルホド「ぼくは思うんですけどね。
人はそうカンタンには死なないものです。
生きることに価値があるかぎりは。」
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オドロキ「この人形のポーズ。
これは、どう見ても・・・・。」
ミヌキ「あれ。なんか、どこかで
見たことがあると思ったら・・・・」
ミヌキ「オドロキさんじゃないですか!
法廷で調子に乗ってるときの。」
オドロキ「・・・・オレはあれでも
マジメにやってるぞ。」
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