この項目では各エピソードのトリックなどの「元ネタ」を紹介しています。
ただし、以下は「公式発表」と表記されたもの以外、逆転シリーズ開発スタッフによって公表されたものではありません(ファンによる推測ということです)。
公式発表の情報源は、2005年9月20日発売の『
逆転裁判ファンブック
』に掲載された巧舟氏と有栖川有栖氏との対談です。
※各エピソード及び元の作品のネタバレが含まれていますので、閲覧の際はご注意下さい
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1-1「初めての逆転」
- ジョン・ディクスン・カー『皇帝のかぎ煙草入れ』
- 『弁護士ペリー・メイスン』(映画版)
- 『古畑任三郎』「しゃべりすぎた男」ほか
いずれもある品物を「見間違えなかった」ことが決め手になって、犯人が特定される。
1-2「逆転姉妹」
どちらも「家具の持ち込まれた時期」が決め手になって、犯人が事件当日に現場にいたことが証明される。
1-4「逆転、そしてサヨナラ」
どちらも犯人の犯行を証明する「ある物」を、「ある道具」を使って発見している。
2-3「逆転サーカス」
どちらも「ライオンの笑顔」の正体が事件のカギとなる。藤原宰太郎の推理クイズ本などにも取り上げられているので、そちらで知った人も多いだろう。
- 有栖川有栖『46番目の密室』(公式発表)
- 大阪圭吉『デパートの絞刑吏』(公式発表)
「空を飛ぶマックス」の正体はこの2作のトリックを組み合わせたようなものになっている。なお、『デパートの絞刑吏』は
青空文庫
で読むことができる。
2-4「さらば、逆転」
どちらも「ある人物」を動かして真犯人に「ある二択」をつきつけることで、自分から有罪を望むように追い込んでいる。
3-2「盗まれた逆転」
どちらも「指紋」が決め手になって、ある品物が犯人の自宅にあったことが証明される。
どちらも「目撃者が犯人を目撃したこと」ではなく「犯人が目撃者を目撃したこと」が決定的な証拠となる。
3-3「逆転のレシピ」
- 『刑事コロンボ』「逆転の構図」
- 『古畑任三郎』「赤か、青か」ほか
いずれも真犯人しか知らないはずの「その品物が本物であること」をうっかりしゃべってしまうように誘導している。その直後に「今の話、聞いたよね?」と周りの人に確認を取る点も同じである。
3-4「始まりの逆転」
どちらも「手を怪我しているので、片手で手すり越しに人を落とすのは不可能」という指摘で被告人の窮地が救われる。
3-5「華麗なる逆転」
以下のように、本エピソードのプロットの参考にしたと思われる箇所が多い。また、「双子の入れ替わりトリック」があることも共通している。
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(1)犯人の動機は、自分にとって大切なものを守ることである。
・レーン:シェイクスピア、ペイシェンス
・ゴドー:千尋、真宵
(2)犯人は、五感に不自由なところがある。
・レーン:耳
・ゴドー:目(赤色が見えない)
(3)犯人は、その不自由さのために不自然な行動を取ってしまう。
・レーン:隠し金庫を探すときに壁を叩いて音の違うところを探すことができず、手当たり次第に鉈で破壊している。
・ゴドー:血痕を隠すときに血の色が見えず、灯篭の血文字を見落としたり、血のついた一帯の雪を全て排除したりしている。
(4)犯人に助けられた少女が正体に気づいてショックを受ける。しかも、少女は犯人を暴く立場にいる。
・ペイシェンス:気付いて、失踪
・真宵:気付いて、失神
(5)犯人は、どちらも服毒している。
・レーン:事件後に服毒自殺
・ゴドー:事件の5年前に毒を盛られて昏睡状態に
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どちらも「子どもが死者の遺した殺人計画に基づいて行動した」ことが事件のカギになっている。「単語の意味が分からずに奇妙な行動を取る」という点も同じである。
「川の両側で分断された2つの場所で別々の事件が起こる」「探偵が二手に分かれてそれぞれの事件を調査する」といった展開が共通する。
余談:泡坂妻夫氏について
巧舟氏が好きなミステリ作家の1人。個性の強い登場人物、伏線の張り方の巧みさなどは『逆転裁判』にも少なからぬ影響を与えており、本編にも泡坂作品や氏本人に関するネタがいくつか登場している。
泡坂氏の処女作の題名で、亜愛一郎のデビュー作。「逆転、そしてサヨナラ」に登場した「DL6号事件」の名前の元ネタ。
泡坂氏の家業である、和服に家紋を描く職業。「逆転のレシピ」に登場した五十嵐将兵の職業の元ネタ。
泡坂氏の短編に登場する探偵。「亜」という珍しい苗字は、探偵人名事典の最初に名前が載るようにつけられたという。容姿端麗だが挙動不審で、真相に気づいたときに突然白目をむくなど、『逆転裁判』に登場しても違和感のない個性的な人物。
「蘇る逆転」の証拠品についていたタグの番号「AI-16」は、亜愛一郎の語呂合わせと思われる。
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最終更新:2022年06月12日 11:19