サントラ発売コメント

サントラ発売コメント


Web archive/2004年04月
消えつつあるネット上の貴重な資料を公開。

逆転裁判シリーズ初のサウンドトラック「逆転裁判+逆転裁判2」「逆転裁判3」発売時のカプコンクリエーターコメント。



2004年3月31日、期待の声も多かった中、ついに「逆転裁判+逆転裁判2」「逆転裁判3」のサントラが発売されました!!!
今回は、「逆転裁判+逆転裁判2」「逆転裁判3」のサントラCD制作に関わったカプコンスタッフの、アツいコメントをお届けします!


まずはサウンドチームから。トップバッターは「逆転おまけディスク」の「綾里真宵~逆転姉妹のテーマ/アレンジバージョン」を編曲された、藤田清佳さんです。

みなさま!はじめまして。フジタサヤカと申します。

今回は「逆転裁判」待望の!サントラ発売おめでとうございます♪(パチパチ~~)
私は、このゲ-ムのHP用の曲のアレンジを担当させて頂きました!
実は私「逆転裁判」作りたかったんですよね~、
だからちょこっと参加させてもらえたので、嬉しかったな♪っていう感じです!

ボリュ-ム満点4枚組です。皆様是非 ご購入を~!v(^^)v

藤田さん、ありがとうございます。しっかり宣伝もされて。この曲、いいですよねー。なんかほっとするんですよねぇ。私も大好きです。

続きまして、「逆転おまけディスク」の「逆転裁判~2003プロモーション映像サウンドトラック」をアレンジされた、内山修作さんです。

こんにちは、ウチヤマシュウサクで~す。

この曲、もともと「TOKYO GAME SHOW 2003」で出展された映像用のアレンジなんですよね。
なので、その映像の展開にあわせて曲がどんどん変わっていくという、
美味しいとこどりのメドレーになってます。

台詞、効果音ものった映像を見ていただけたら、なおいっそう楽しんでもらえると思いますので、
宜しければコチラの[映像]ってとこもあわせてご覧下さい。

内山さん、ありがとうございました。そうなんですよー。曲だけでも変わっていく感じが面白いんですけど、ムービーを見るとさらにこの曲が引き立って、「逆転裁判」の面白さが前面に出ていますよねぇ。みなさんも是非見てみてくださいね。

次は、「逆転おまけディスク」の「逆転裁判3~スペシャルブレンドミックス」でギターを演奏された、阿部功さんです。

ども、阿部です。

今回のうえぽん(上田雅美君)アレンジは熱い!燃えましたよぉ~!!
今や十数年(数十年?)も前になるロック魂が蘇る、って感じで、レコーディングでは汗をかきながらギター弾きました。
まあ汗かいてたのは、テンポが速い楽曲だったので、ノリについていくのに必死だったからなんですけどね。
ここ数年、ほとんどプレイヤーとしては活動する機会がなかったんだけど、サウンドHPの曲や今回の「逆転裁判」アレンジ曲と、立て続けに演奏で参加させてもらえて、ほんと感謝感謝です!

阿部さん、ありがとうございます。最近阿部さんは、楽しそうにギターやらベースやら弾いてますよねぇ。
阿部さんのギター、熱かったっす。

サウンドチームの最後を飾るのは、「逆転裁判+逆転裁判2」「逆転裁判3」のサントラCDのマスタリング(音質調整)、そして「逆転おまけディスク」の「逆転裁判3~スペシャルブレンドミックス」の編曲とトランペットまで吹いちゃった、上田雅美さんです。

「逆転裁判」サントラが遂に発売されました。今回私は、全曲のマスタリングと、おまけディスクの最後の曲を作らせて頂きました。もう聴いて頂けたでしょうか?
実は最後の曲は入る予定は無かったんです。ですが、私が「逆転3」の曲を何度も聴いているうちに、
「この曲いいなぁ、アレンジしたいなー。」 という衝動に駆られ、なんとか頼み込んで、アレンジさせてもらえる事となったのです。
適当に「この曲イイ!」とか言って抽出した楽曲全てをアレンジして繋げる事になり、締め切りギリギリ(ていうかちょっと間に合わなかった) まで曲作ってました。スケジュールの都合上、先に曲名だけ決めなきゃダメだったんですね。曲はその後に作りました。

最初の曲は「美柳ちなみ ~遠い面影」のアレンジですね。この曲は、和風バージョンと、そうでない(洋風?)バージョンの2つを作って、その2つをクロスフェードさせて鳴らすように作りました。ちなみの二面性を表現したかったのです。うまく伝わったかなー?
2曲目は「逆転裁判3・開廷」のアレンジです。原曲のイメージを崩さないようにしてます。チョッパーベースが格好良いですね。
スプラッシュシンバル(ちっちゃいシンバル)が好きで、フュージョン系の曲では必ずスタンバってます。
3曲目は「成歩堂龍一 ~異議あり!2001」のアレンジですね。特にイントロ部分が格好良くって好きです。
こういうフュージョン系の曲が好きなんですよ。古いとか言われそうですが・・・。
4曲目は「追求 ~とっつかまえて」のアレンジですね。この曲が3で一番好きです。この曲を聴いて、「アレンジしたい!」と突発的に思ったわけです。
最後の方のどんどん転調していく所がお気に入りです。アレンジバージョンでは途中でテンポが半分になります。こういう展開大好きです。
やっぱりちょっと古いかな。ギターは大先輩の阿部功さんにお願いしました。やっぱり生ギターはいいですね。
最後に「綾里真宵のテーマメロディ」がギターで登場します。
実はこれ、「どこかに綾里真宵のテーマいれて欲しいな」という巧ディレクターの言葉をふと思い出し、「やばいどうしよう!」と思ってたところ、
ここらへんで入れてみるか!ってことで入れてみたら見事にはまったというものなのです。偶然の産物です。
そして5曲目は「ゴドー ~珈琲は闇色の薫り」のアレンジです。
原曲ではサックスが良い味出してますが、アレンジではトランペットの生演奏になっています。
高校卒業以来まともに吹いてなかったので、高い音が全然出なかったのですが、ゴドーのテーマメロディは幸い低めの音だったので、なんとかなりました。

今回のアレンジは限られた時間での作業だったけど、楽しみながら作業できました。またこのようなアレンジが出来たらいいなと思っています。
当サイトの「work」でも「逆転裁判」サントラについて触れているので良かったら見てみて下さい。

最後に、「逆転裁判」のサントラを買って頂けた方に感謝致します。またいつかお会いしましょう。

上田さん、ありがとうございました。そして、おつかれさまでした。「逆転裁判」は本当にいい曲が多くて、アレンジしたい!関わりたい!と思う気持ちはとてもよくわかります。
上田さんのトランペット、ジャジーで大人な雰囲気が素敵ですよねぇ。

そしてなんとナント!!「逆転裁判」の生みの親、巧ディレクターからもコメント無理矢理取ってきました!!!

こんにちは。「《逆転裁判」ディレクターの巧です。

このシリーズは3作とも作曲者がちがうのですが、どの曲もすばらしいですよね。アレンジ曲を提供してくださった皆さんにも、本当に感謝です!
サウンドトラックの音楽には、“あのシーンの思い出”が必ず寄り添っています。しかも、その“思い出”は、遊んでくれたみなさんの数だけ、ちがったカタチをしている‥‥そういうところがイイですね。
「そういえば、あそこで詰まったな‥‥」「あのトリックはトンでもなかったな‥‥」
‥‥それぞれの事件簿に思いを馳せながら、もう一度ゆっくり「《逆転裁判」の世界を楽しんでいただければうれしいです。

巧さん、お忙しい中ありがとうございました。
「“思い出”は、遊んでくれたみなさんの数だけ、ちがったカタチをしている」・・・この言葉に感動(涙)。
これがゲームサントラの奥深いところですよねぇ・・・。みなさんには、成歩堂龍一のテーマが、トノサマンのテーマが、どのよう心に残っているでしょうかねぇ。

というわけで、みなさんいかがでしたか?
サントラを買ってくださった方、ぜひぜひ楽しんでくださいねぇ。
サントラをまだ買っていないという人、欲しくなっちゃったでしょ?詳細はコチラよりどうぞ。

あのシーンのあの感動をもう一度・・・、「逆転裁判+逆転裁判2」「逆転裁判3」よろしくお願いしまーす。

(取材、構成:こみお)


【重要なお知らせ】

今回予約販売された「逆転裁判+逆転裁判2オリジナル・サウンドトラック」ディスク1の第1トラックに、収録ミスがあることが判明致しました。ご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。詳細は【「逆転裁判+逆転裁判2オリジナル・サウンドトラック」に関するお詫びとお知らせ】をご覧下さい。

「お詫びとお知らせ」にある通り、修正した音源を収録した代替CDを近日中にご用意し、ご購入されたお客様を対象に無償にて配布させて頂きますので、お届けした商品は、そのままお持ち下さるようお願いいたします。重ねてご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。

また、3月22日正午の締切以降にご注文頂いた商品の配送を4月5日以降にお届けする予定でしたが、今回の件により、代替CDの納品を待ち、4月10日以降に延期させていただきます。重ね重ね大変申し訳ございません。何卒ご理解の上、ご了承の程、宜しくお願い申し上げます。

2004年3月30日
株式会社エンジン


第2回:「サウンドのお仕事~中期~」 うえぽん

長らくお待たせしました。今回はゲーム開発中盤のお話になります。

■ゲーム開発中盤

ゲーム開発中盤頃というのは、ゲーム開発が始まってから半年位、ゲーム完成まで後半年位ですね。この頃になると、ゲームの方向性は固まっていて、ひたすら作業をこなしていくような日々が続きます。序盤に比べ、企画からくる仕様書なんかもさほど来なくなるし、ミーティングも殆どありません。この時期にくると、自分が次に何をすべきか、何を作っていくかを自分で見極めてやっていかなければなりません。

曲やSEにとって必要な情報と言うのは、仕様書から得られるものよりも、実際にゲーム画面から得られる情報の方が大きいです。誰に言われるでもなく、プログラマやCGスタッフのもとへ足を運ぶと言う作業も必要です。

■ 降って沸いてくる仕事

稀に今やっている仕事と全く別の仕事が降ってくる事があります。今回の「お仕事コラム」の執筆が遅れたのもこの影響だったりします。
実はこの1ヶ月、逆転裁判のサントラ制作をやってました。サントラ制作というと、皆さんどんな仕事内容を想像するでしょう? ゲーム中の音楽を録音して終わり? 実際にはもっと沢山の作業工程を経て商品化されているのです。

まずはゲーム中の音楽やSEを録音する所から始まります。製品版からだと、効率良く録音する事ができないので、開発用の機材から録音する事になります。曲数は約100曲。1曲につき3分程度録音するとして300分、凡そ5時間もの間ノイズが混入しないか、レベルオーバー録音しないか、気を付けながら作業に望むわけです。単調だけど辛い仕事。

で、ここからが本番です。今回はゲームボーイアドバンスからの録音だったので、いつもよりも作業工程が多くなります。ヘッドホンで聴きながらプレイした事がある人だったら分かると思いますが、結構ノイズが酷いです。加えて元素材(曲・SE)のサンプリングレート(音質)が低いこともあり、次世代機はもちろんスーパーファミコン等よりも音質が悪いのです。このままでは商品として出せない(出したくない)のです。

1曲づつ、特殊なソフトウェアを使って、ノイズリダクション(雑音取り)、コンプレッサ(音圧補正)、イコライザ(音質補正)、リバーブ(残響付加)、リミッタ(音量引き上げ)等の処理を原曲の雰囲気を損なわないように行っていく訳です。
後は曲順を考えたり、曲名を考えたり、曲間の秒数を調整したり、曲ごとの音量バランスを取ったり、フェードアウトの秒数を調整したり、という作業になります。今回の曲順と曲名は企画の方に考えて頂きましたが、作曲者が行う事もあります。ここまでの作業で2週間程かかりました。

今回はアレンジ曲も作る事になったので(というか、自分からやりたいと申し出た)、その作業も結構大変でした。こちらも2週間程かけてやったんですが、見積もりが甘かったせいかCDマスタリングのスタジオに行く日の朝になっても曲が完成せず、数時間遅れで持ち込む事になってしまいました。久々の修羅場でした。
最近のゲームのサントラにアレンジ曲があまり収録されていないのは、作業的に大変だからというのと、オリジナルの曲がしっかり作りこまれててアレンジの必要があまり無く、音質も良い、と言うのが理由だと思いますね。

■ 予期せぬ事

ゲーム開発中盤になると色々な予期せぬ事が起こります。先程のサントラ制作の仕事もそうですが、他にプロモーションビデオの制作等もあります。他のゲームのプロモーションビデオに音をあてるといった事もあります。少人数でやっているので、結構こういうことがあるんですね。これで1~2週間予定がくるったりする訳で、そのしわ寄せが当然あるのですが、埋め合わせは自分でどうにかする場合が殆どです。

■ ようやく本格始動!?

私が今携わっているゲームは、完全新規タイトルで、開発が始まってから既に半年程経ちました。この間20曲程作りましたが、実際にゲームに乗っかっているのは4曲程でしょうか。他は完全にボツかというとそうでも無いのですが。ゲームがまだ1割位しか出来ていないのです。それに、ゲームの仕様が2転3転したので、その度グラフィックはやり直しをしていたので、音を当てようにも当てられない状況が続きました。もちろん序盤から本腰でやってますが、音の制作は中盤からが本格的に忙しくなっていくような感じです。残り半年、さらに残り3ヶ月ともなれば凄まじく忙しくなってきます。結構体力勝負な所もあります。自前のお泊りセットを用意してる人も結構いると思います。この辺の事はまた次の機会に。

今回はここまでです。マニアックな質問も大募集!

うえぽん(上田雅美)

バイオハザード1~3、デビルメイクライ等のBGMを担当。 「うえぽん」は会社でのあだ名。ちなみに、男。 小学生時代のあだ名は、「ハサミ」「マサミン」。今思うと何か切ない。 中学生の頃まで、「大人になったら絶対に名前を変えてやる!」と思ってたけど、 人というのは不思議な事に、名前が似合うよう成長するもんだなーと納得し、 今に至っている。 自宅の猫に「ふさーっ」とするのが日課。