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白界様の濡れた指が睫毛に触れたとき、僕は目を閉じた。
「どうして目を閉じるの?」
「自分の眼球に、自分の唾液が付着するのがいやだからです」
「ふぅん」
白界様は僕の閉じられた瞼を擦って遊んでいる。
僕の睫毛が濡れた。
「じゃあ、・・・・・・って」
「?」
「臭い」
「え」
瞼から手が離された感覚と、熱源の移動を感じ。僕は目をあけた。
白界様は僕に背を向け、去っていった。
振り返って、僕を汚物を見るような目で見てから、戸は閉じられた。

僕は洗面所にいた。
自分が臭いといわれた理由は、僕の唾液が顔の表面で乾燥したからだと思った。
僕が目を閉じた反応がつまらなかったから怒ったわけではない、と僕は知っている。
そういう理由で玩具を投げ出すほど僕の持ち主は暴君ではない。
白界様は最高に優しい、世界で最高の持ち主だ。
顔を洗い、いやな臭いをさせなければ白界様はまた僕で遊んでくれる。
僕は冷水で顔を洗い続けた。