10 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:18:12.07 ID:hLyPS3Wj0
言ってしまった。
信じられない、今、確かにツンが、心の背中を押してくれた……。
('A`)「……」
(;・∀・)「な、何だね、いきなり君は非常識(ry」
川 ゚ -゚)「いいぞ」
( ・∀・)「え?」
川 ゚ -゚)「この前のお詫びだ。ドクオは気にしないと言っていたが……
やはり、あれは私に非があるしな」
17 名前: ◆ExcednhXC2 [>>9サンクス保存しました] 投稿日:2007/12/28(金) 13:22:00.05 ID:hLyPS3Wj0
('A`)「え、い、いいの?」
川 ゚ -゚)「ああ」
(;・∀・)「え、え、え?」
あれ?
これは、OKということか?
('A`)「じゃ、じゃあ放課後にこの教室で」
川 ゚ -゚)「ああ」
俺は、クーに背を向けて自軍基地へと戻っていく。
その時の俺の顔は、
('∀`)
満面の、笑みだった。
ξ゚⊿゚)ξb「よくやった……流石、我が一番弟子……輝いてるよ、ドクオ」
21 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:25:49.73 ID:hLyPS3Wj0
※
(´・ω・`)「さて、前回、ついにあのドクオが動きました。
クーさんと親密になるべく、ビッチ共と手を組み見事お誘いに成功したドクオ。
はたして、どうなってしまうのでしょうか?」
( ゚∋゚)「無理に解説しなくていいでごわすよ」
(´・ω・`)「うるさい、出番無し男め」
(#゚∋゚)「ふん! 絶対、後半はワシが主人公なんぞい!」
( ´_ゝ`)「はーい、喧嘩しないしない。そろそろ本編始まるよー」
(´・ω・`)( ゚∋゚)「まってくれ、まだ喋らせ(ry
25 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:27:51.67 ID:hLyPS3Wj0
放課後。
('∀`)bグッ
ξ゚⊿゚)ξbグッ
( ^ω^)「あの二人、何か握手してるお」
( ^Д^) 「出来てんじゃねーの? 空気読んで、ここは帰ろうぜ」
ミセ*゚ー゚)リ(うーん、何かつまんなーい、あたしも恋したーい!)
( ><)「今日は誰かのおうちで勉強するんです!!」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、じゃあ私の家なんてどう? ねぇ、ビロード君……」
(;><)「え?え?」
29 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:31:10.91 ID:hLyPS3Wj0
ξ゚⊿゚)ξ「それじゃ、私は帰るけどしっかりやんなよ」
('A`)「オス!!」
ξ゚⊿゚)ξ「それと、報告もちゃんとすること。これ、携帯のアドと番号」
('A`)「オス!!」
ξ゚⊿゚)ξ「報告、楽しみにしてるからね。もし朝帰りなら、連絡は無くておk。
卒業パーティーの準備してあげっから、頑張りな」
(;A;)「うう、ありがとうございましあ!!」
何ていい奴なんだ。
俺は、今までこんなに愛された事(師弟的な意味で)があっただろうか?
38 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:35:01.98 ID:hLyPS3Wj0
……
(;'A`)「ドキドキだぜ……」
放課後の教室。
俺は、理科室の掃除当番のクーを、じっと待つ。
('A`)(あぁ、どうしよう。緊張してきた)
俺は緊張に耐えられず、師匠(ツン)にメールを送る。
『どうしよう、緊張して何話せばいいのかあwせdrftgtyふうい』
('A`)「あぁ、怖い怖い……」
期待と不安……いや、不安のが大きい。
俺の心拍数は、すでに限界突破状態である。
ピロピローン
('A`)「メールだ」
『へタレ! 覚悟を決めてしゃんとしなさい!』
('A`)「師匠……」
43 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:36:53.80 ID:hLyPS3Wj0
そうだ。
俺は、約束したんだ。
絶対にもう、後ろは見ないと。
('A`)「……」
数十分後。
('A`)「遅いなぁ」
流石にもう掃除も終わってる時間だ。
もしかして……いや、考えるな。
きっと、掃除が長引いてるんだ。
('A`)「……」
しかし、いくらなんでも、長引きすぎじゃないか?
44 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:38:06.31 ID:hLyPS3Wj0
その時、ガラガラと音がして、誰かが入ってきた。
('A`)「あっ! え、え、えっと遅かったね!」
俺は、爽やかさMAXでドアの方に振り返る。
(;´_ゝ`)「え、あ……え?」
('A`)「……」
兄者先生だった。
49 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:39:34.26 ID:hLyPS3Wj0
( ´_ゝ`)「いやー、何だ。俺の事を待っててくれたの?」
('A`)「……」
( ´_ゝ`)「可愛いとこあるじゃなーい♪ 何か悩みとかないか?
先生、めっちゃ聞くよ。口も堅いよ。誠実だよ? どーんとこい!」
('A`)「じゃあ、一つ頼みが」
( ´_ゝ`)「何だい?」
('A`)「さっさと帰ってください」
そう言う事である。
51 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:41:07.73 ID:hLyPS3Wj0
兄者先生は泣きながら黒板消しを集め、教室を出て行った。
ちょっと悪い事したかな……。
まぁ、タイミング悪いっちゃ悪いし、しゃーない。
('A`)「それにしても遅いな」
ここまで遅いと、もはや忘れられてるんじゃないか、という考えが浮かぶ。
('A`)「いや、そういう考えはダメだ。
……よし、理科室にいってみるか」
俺は、一応書置きを残して理科室へと向かった。
54 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:44:29.75 ID:hLyPS3Wj0
廊下を進み、理科室の前で立ち止まる。
電気はついているが、掃除はもうとっくのとうに終わった雰囲気だ。
('A`)「中にいるのかな?」
俺は、理科室のドアを開ける。
( ・∀・)「どうしても断るのかい?」
川 ゚ -゚)「すまない。私には、君がそう発言する意味がよくわからないんだ」
そこには、モララーとクーの姿があった。
(;'A`)(やべっ! またかよ!)
俺は咄嗟に、机の後ろに隠れる。
57 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:47:58.48 ID:hLyPS3Wj0
川 ゚ -゚)「どうして、ドクオとの約束をすっぽかして、君だけと過ごさなければならないんだ?
その理由をハッキリさせて欲しい」
( ・∀・)「簡単だよ。クー、君を僕だけの物にしたいんだ。
他の誰にも、渡したくは無い。この意味、わかるだろ?」
川 ゚ -゚)「……わからんな。そもそも、私は物じゃないし、誰かの所有物になるつもりもない」
今度は、距離が近いせいか、言葉がはっきりと聞こえてくる。
俺は、息を潜める。
( ・∀・)「俺じゃ不服か?」
川 ゚ -゚)「……悪いが、考えた事も無い。君は何故、そこまで私を欲する」
( ・∀・)「クーが魅力的だからさ。俺の相手に相応しい。誰もが認めると思うが?」
何言ってるんだ?
こいつ、身勝手すぎだろ……。
63 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:50:41.74 ID:hLyPS3Wj0
( ・∀・)「俺もそろそろガールフレンドの一人も欲しい所だ。
そうすれば、完璧なんだ。その相手は、クー。全てが完璧な君が相応しい」
川 ゚ -゚)「悪いが、モララー。私はそういう気は全く無い」
( ・∀・)「……どうしても?」
川 ゚ -゚)「ああ」
やばいな。
また家政婦は見たポジションに居る訳で。
ど、どうしよ。
( ・∀・)「しょうがないな」
川 ゚ -゚)「……何をする」
ガタン!!
( ・∀・)「本に書いてあったぞ。強気な女は、こうすれば折れるってね」
70 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:52:42.81 ID:hLyPS3Wj0
川 ゚ -゚)「大声を出すぞ? こんな事がバレたら、君の完璧な経歴に傷がつく」
( ・∀・)「そんな事言えるのか? クー。俺はお前の、醜い過去を知ってるんだ」
川;゚ -゚)「……何の事だ」
( ・∀・)「とぼけても無駄だよ。お前は中学の時に…・・・」
川#゚ -゚)「やめろ!!」
ドン!!
(;'A`)(うおっ!!)
机に衝撃が走る。
どうやら、突き飛ばされたモララーが机にぶつかったらしい。
74 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:56:05.51 ID:hLyPS3Wj0
川#゚ -゚)「ハァハァ……二度と、そんな事は……」
( ・∀・)「言ったらどうする? せっかくこんな田舎に逃げてきたのにねぇ?
また、君の居場所は無くなる訳だ」
川#゚ -゚)「貴様……見損なったぞ、屑め」
(;・∀・)「ははは。君が悪いんだよ。俺に大人しく服従しないから。
ばらされたくなきゃ、俺の彼女になれよ。なぁ、おい」
川;゚ -゚)「!!」
ガラガラと、大きな音がする。
クーの口が塞がれたのか、むー、むーという必死な声が、耳に響いた。
('A`)(まずい!!)
俺は咄嗟に、机の下から飛び出した。
87 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 13:58:54.24 ID:hLyPS3Wj0
(#'A`)「オラァ! クーから離れろ!!」
(;・∀・)「ぐっ!!」
馬乗りになっているモララーを、不意打ちで思い切り蹴飛ばす。
腹を蹴り飛ばされたモララーは、悲鳴をあげながら地面に転がった。
('A`)「クー!!」
川;゚ -゚)「ぷは……ど、ドクオか」
倒れているクーを、起き上がらせる。
よかった、まだ何もされていないみたいだ。
(;・∀・)「ドクオォ……邪魔すんじゃねえ」
(#'A`)「てめぇ、何やってんのかわかってんのか!?」
97 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:01:32.97 ID:hLyPS3Wj0
( ・∀・)「ああ、わかってるさ。俺が、完璧になるための……」
(#'A`)「てめーの完璧事情なんか知るか! そんな勝手な事で、クーを苦しめるんじゃねえ!」
(;・∀・)「何? はっ。お前みたいな凡人に何がわかる?」
(#'A`)「わかんねーよ。わかんねーけど、これだけは、はっきりしてる。
テメーはクーを苦しめてる!! それだけで、お前を殴るには十分な理由だ!!」
俺は、頭に血が上っていた。
感情に任せて、モララーの顔目掛けて拳を放つ。
108 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:06:01.07 ID:hLyPS3Wj0
しかし、その拳は空を切った。
お返しとばかりに、衝撃が俺の顔面に走る。
('A`)「ぐっ!」
(;・∀・)「はははっ。俺は完璧なんだ。お前みたいなもやしが、俺に勝てるか!!」
今度は、腹に蹴りを入れられた。
俺は後ろに吹っ飛び、机にぶつかる。
( ・∀・)「さあ、クー!! こっちにこい! 俺のものになれ!!」
川;゚ -゚)「くっ、やめ、やめろ……!」
ふざけんな。
物って何だよ……クーは、物じゃねえ……!!
(#'A`)「うああああ!!!」
モララーの膝下にタックルをする。
不意をつかれたのか、モララーはバランスを崩した。
(;・∀・)「う、お!?」
鈍い音が、理科室に響く。
そのまま、モララーは足をすくわれ、机に頭を思い切りぶつけた。
122 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:10:25.10 ID:hLyPS3Wj0
('A`)「はぁ、はぁ……」
( ・∀・)「く、そ……」
モララーが、震えながら、俺を睨みつける。
( ・∀・)「何で、お前、そんなに……」
('A`)「好きだからだ」
俺は、はっきりとそう言った。
川 ゚ -゚)「……ドクオ?」
('A`)「俺は、クーが好きだからだ!」
大声で、誰に言っているのかもわからなかったが、俺は叫んだ。
正直な、気持ちを。
(;・∀・)「おめでたい奴だ……その女は、中学の時に……」
モララーが、何かを呟く。
クーの表情が凍りついた。
( ・∀・)「先公に、レイプ未遂されてんだよ……ヒャハハ。傷物ってことだ
もったいねぇ……それを差し引いても……ぁ」
130 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:13:09.75 ID:hLyPS3Wj0
そう言うと、モララーは気を失ったのか、そのまま目を閉じた。
('A`)「……」
俺は、何も言えずに、クーの方を見る。
川 - )「……」
重い空気が、流れた。
俺は、そっと口を開く。
('A`)「先生、呼んでくるか。このままじゃまずいしな……」
川 - )「……」
何も言わず、俺は廊下へ出ようとする。
ドアを開こうとした時、腕をつかまれた。
川 ゚ -゚)「軽蔑、しただろう」
('A`)「え?」
138 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:17:32.08 ID:hLyPS3Wj0
川 ゚ -゚)「ドクオは、私の事を好きだと言ってくれたが……今ので、興ざめだろう?」
('A`)「何言ってんだ」
川 - )「はは。何でも完璧にこなす? ……違う。私は演じていただけだ。
本当は、馬鹿な人間の思惑も見抜けず、甘い言葉に惑わされた、愚かな女なんだ」
('A`)「……」
川 ゚ -゚)「この高校にきたのも、逃げてきたんだ。週刊誌に取り上げられて、ニュースにもなり、
学校に居場所が無くなったから……だから、学区外のここに、逃げてきたんだ」
川 - )「でも、それも終わりだな……また、ばれてしまった」
クーは、目に涙をためながら、体を震わせている。
俺は、抱きしめたかった。
抱きしめてやりたかった。
けど。
それは、出来ない。
今の彼女にそんな事をして……何になる?
嫌な過去を、思い出すだけじゃないのか?
145 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:20:58.25 ID:hLyPS3Wj0
川 - )「ドクオ。すまないが、君の気持ちにも答えられない。
私は、怖いんだ。人と近づきすぎて、裏切られるのが」
('A`)「……」
……そりゃ、
信じてた人に酷い事をされたら、誰だってそうなる。
川 - )「だから、私の事は諦めてくれ。
また、君の時間を奪ってしまう……」
だけど。
そうかもしれない、けど。
('A`)「嫌だ。諦めない」
俺は、はっきりとそういった。
154 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:25:39.75 ID:hLyPS3Wj0
川 ゚ -゚)「……何故だ? 私は、心を閉ざしている。だから、君の気持ちにも答えられない」
クーが、顔をあげる。
('A`)「あぁ。確かに、今は無理かもしれない。だけどさ、諦めてくださいっていわれて、
はいそうですかって引き下がれるほど、俺の気持ちは小さくないんでね」
川 ゚ -゚)「……」
('A`)「俺は、クーの事がもっと知りたい。クーと、もっと話がしたい。
そして……やっぱり、好きだから。損得とか、そういう理屈じゃないんだよ」
川 ゚ -゚)「しかし……他にも、もっといい人が」
('A`)「知らねーよそんなの。俺はクーが好きだ。それ以外に何がある?
こんなシンプルな事もわからんのか、クー」
そして、俺は、笑顔を作り言う。
('∀`)「俺は諦めが悪いんだ。KYだしな。待ってる。
クーが、俺に振り向いてくれるまで、ずっと待ってる。てかアタックもする。
身勝手で、しつこい男だとは自覚してる。でも、それが俺の気持ちだから」
169 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:29:28.49 ID:hLyPS3Wj0
俺は、自分の気持ちを全て伝えた。
こんなのは、俺のエゴかもしれない。
一方的に、気持ちを伝えただけの、自己満足かもしれない。
けれど、それが俺の出した答えなんだ。
川 - )「君は……本当に、馬鹿だな」
('A`)「ああ。馬鹿だよ」
川 ゚ -゚)「迷惑をかけるかもしれんぞ?」
('A`)「いいよ」
川 ゚ -゚)「セックスとか、拒否するかもしれないんだぞ?」
('A`)「そんなの関係ねぇ」
川 ゚ -゚)「……ドクオ」
クーは、また涙目になって、俺の方を見る。
……あー、だから、そういう顔されると弱いんだって。
('A`)「ほら、先生呼びにいこうぜ。そこに転がってる奴の後始末をしなきゃな」
川 ゚ -゚)「……ああ!」
180 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:32:30.00 ID:hLyPS3Wj0
俺は、クーの手を繋いで、職員室へと向かった。
先生に、この事を説明(クーがモララーに襲われた事)するのは、凄く大変だったけど。
先生は、ショックを受けてるみたいだったけど、やっぱり大人だ。
しっかりと、対応してくれた。
モララーは、先生に引き取られ、俺達は暗くなる前に帰る事に。
( ´_ゝ`)「おら、送ってってやるぞ二人とも。途中までな」
兄者先生の車に、俺達は乗る。
ちょっと不安だったけどね。
190 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:34:32.90 ID:hLyPS3Wj0
後部座席で、俺とクーは手を繋いだまま、座っている。
窓の外を、景色が凄いスピードで流れていく。
('A`)「大丈夫?」
川 ゚ -゚)「ああ。私は平気だ」
('A`)「……」
クーの手から伝わってくる温もりが、暖かくて、優しくて。
普段ならドキドキして声も出ないはずなのに、何故か気持ちは落ち着いている。
195 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:36:45.34 ID:hLyPS3Wj0
川 ゚ -゚)「星」
('A`)「え?」
川 ゚ -゚)「星が、綺麗だな」
('A`)「……あぁ。そうだな」
俺は、窓の外に浮かぶ星を見つめる。
こんな時、君の方が綺麗だよ、とかクサい台詞が浮かんだけど
やめておこう。
今は、この心地よさを、十分に味わおう。
( ´_ゝ`)(やべーな、道間違えちまったよ。こりゃ遠回りになっちまうな……ふ)
205 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:39:21.33 ID:hLyPS3Wj0
それから。
無言のまま、しかし心地よい時間はあっという間に過ぎ去った。
( ´_ゝ`)「それじゃ、二人とも気をつけてな」
('A`)「はい。ありがとうございました」
川 ゚ -゚)「ありがとうございました」
兄者先生は、親指を立てると、車を発進させた。
残された俺達は、しばらく見つめあい
川 ゚ ー゚)「また、明日」('∀`)
そう言って、それぞれの家へと戻っていった。
208 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:41:51.97 ID:hLyPS3Wj0
――――……
('A`)「……」
家に戻り、ベットに寝転がる。
さっきまでの出来事が、まるで夢のように思えた。
俺は、ツンにメールを打つ。
『色々あったけど、俺、クーに告白した。
そんで、とりあえず、俺達のペースで付き合うことになった。
本当にありがとうな、ツン』
('A`)「よし、と」
送信ボタンを押す。
俺は、携帯を置いて、再びベットに寝転がった。
('A`)(眠い……)
俺は目を閉じて、そのまま眠りに入った。
215 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:43:36.78 ID:hLyPS3Wj0
――ツン家――
ξ゚⊿゚)ξ「……」
ξ゚⊿゚)ξ「そっか、うまくいったんだ」
ツンはメールを見て、呟く。
ξ゚⊿゚)ξb「よかったよかった。これも、私のアドバイスのお陰よね!」
一人、部屋の中で親指を立てるツン。
ξ゚⊿゚)ξ「よし、早速おめでとうメールを打たなきゃ!
あのヘタレ、今ごろ浮かれてそうだしww」
220 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:45:21.43 ID:hLyPS3Wj0
ツンは携帯を持ち、返信メールを作成する。
ξ゚⊿゚)ξ「えーっと」
手馴れた手つきで、ボタンを打ち込む。
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオ、やったじゃない……おめで……おめ……」
打つ手が、止まる。
ξ゚⊿゚)ξ「あれ、何でだろ。うまく打てないや」
ξ゚⊿゚)ξ「なんで、こんなに手が震えてるんだろう」
なんで? どうして?
アドバイスした身として、おめでとうっていってあげるべきなのに。
231 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:47:56.78 ID:hLyPS3Wj0
ξ゚⊿゚)ξ「おめで……ドクオ、おめ……」
何で、こんな気持ちなんだろう。
おめでたい事じゃない。
素直に、祝福してあげればいいのに。
どうして、こんな……悲しいんだろう。
ξ;⊿;)ξ「あれ? どうして……なんで私が泣かなきゃいけないのよ!!」
頬を流れる涙が止まらない。
ぬぐっても、ぬぐっても、その涙は流れ続けている。
('A`)
('∀`)
(;'A`)
どうして、今更気付いたんだろう。
どうして、もっと早く気付けなかったんだろう。
……私、あいつの事が、好きだったんだ。
240 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:51:45.81 ID:hLyPS3Wj0
ξ;⊿;)ξ「……」
どうして、素直になれなかったんだろう。
見栄を張っていなければ、もっと違った未来があったのかもしれない。
ξ;ー;)ξ「はは、私らしくないや。まるでドクオみたいねwwwうじうじしてwww」
もう、涙を拭う事もせず、メールを打つ。
『おめでとう! 私のアドバイスのお陰ね!! まったく、予想外の大健闘じゃない。
もう、アドバイス無しでも大丈夫よね! しっかりやんなさいよb』
送信ボタンを、押した。
250 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:55:07.02 ID:hLyPS3Wj0
終わった。
終わったんだ。
私は、ベットに倒れこむと、枕に顔を埋めた。
ξ;⊿;)ξ「うわーん!! ばかばかばか――!!」
もっと、強くなってやる。
もっと、綺麗になってやる。
そして、あいつを見返してやるんだ。
ξ;⊿;)ξ「どちくしょー!!幸せになってやるー!!覚えとけよー!!」
その叫びに答えるように、夜空では流れ星が一つ、流れていた。
253 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:56:15.20 ID:hLyPS3Wj0
第……何話だっけコレ。
一応、次が最終話です。というかエピローグ(ry
263 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 14:59:10.04 ID:hLyPS3Wj0
※
あれから。
( ´_ゝ`)「はーい、先日やった中間テストをかえしますねー」
「「ぎゃ――!!」」
( ´_ゝ`)「黙れ小僧! 現実から逃げられると思ったか!!」
兄者先生の一言に、教室中からブーイングが巻き起こった。
( ´_ゝ`)「違うもん! 先生のせいじゃないもん!
先生だって、本当はテストなんかしたくなかったんだもん!!」
( ><)「何か、いっつもあればかりですね!!」
( ^Д^) 「デジャヴだな……」
(´・ω・`)「ここまで僕の台詞無し!」
(;^ω^)「ショボン、何いってるんだお?」
268 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 15:02:49.57 ID:hLyPS3Wj0
色々な騒動も終わり、俺達は再びいつもの日常へと戻っていた。
モララーは、しばらく謹慎との事らしいが、会社の社長である親父さんが
転校させる、とか騒いでいるらしい。
全く、子も子なら親も完璧主義というか。
ミセ*゚ー゚)リ「ビロードくーん、今度、バスケの試合見にいってもいい~?」
(;><)「え、あ! は、はいなんです」
ミセ*゚ー゚)リ「きゃっ! やったぁ。またお弁当持っていくね♪」
(;^Д^) (おい、またあの地獄を繰り返すつもりか?)
(;><)(この間は、わさび弁当で口から火が出そうになったんです!!)
273 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 15:05:11.57 ID:hLyPS3Wj0
ミセ*゚ー゚)リ「おい、何喋ってんだコラ」
(;><)「い、いえ!! 何でもないんです!!」
ミセ*゚ー゚)リ「そ♪ じゃあ、楽しみに待っててねw」
( ^ω^)「ビロードざまあwwwww」
(´・ω・`)「もてもてwwwwwふひぃwwww」
ミセ*゚ー゚)リ「殺すぞ」
(´・ω・`)( ^ω^)「すいませんでした」
以前より、仲良しの輪も広がっているようで、何よりだ。
いや、ねぇ? 色々あったけど、雨降れば地固まるというか。
275 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 15:07:11.99 ID:hLyPS3Wj0
从 ゚∀从「……ケッ」
( ^ω^)「あのー、は、ハインさん?」
从 ゚∀从「あ?」
(;^ω^)「こ、これ昨日のぷ、プリントですお」
从 ゚∀从「ん」
この人は、相変わらず怖い。
まぁ、多少は受け答えできるようにはなったけど、まだまだ仲良くなれる……かな。
ブーン、お前は結構頑張ってると思うよ。うん。
俺?
俺はというと……
276 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 15:09:03.92 ID:hLyPS3Wj0
川 ゚ -゚)「次は日本史の直しだ」
(;'A`)「え、まだやるんですか」
川 ゚ -゚)「当然だ。さっさとやれ、今すぐやれ、今すぐに」
(;'A`)「俺の休み時間がぁ……」
中間テストの結果が思わしくなかった為、必死で復習をしている次第だ。
まぁ、クーと一緒なら辛くは無い、けど、やっぱちょっとキツイかも。
281 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 15:10:57.98 ID:hLyPS3Wj0
(´・ω・`)「またやってるよ」
( ^ω^)「まったく、熱々だお(ry」
ξ゚⊿゚)ξ「とう!!」
(;^ω^)「ぎゃわっ!」
ξ#゚⊿゚)ξ「あんたら、今日ショッピングモールにいくわよ!」
(;^ω^)「えぇ!?」
(;´・ω・`)「何をしにいくの?」
ξ#゚⊿゚)ξ「決まってるでしょ! ナンパの為の服を買うのよ、服を!
夏の準備は6月から! そして、夏といえば祭り! 祭りといえばナンパでしょうが!」
283 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 15:12:59.00 ID:hLyPS3Wj0
ミセ*゚ー゚)リ「あ、私もいきたいかもー。ねぇ、ビロード君もいくでしょ?」
(;><)「え? 僕はバスケの自主練……」
ミセ*゚ー゚)リ「行くよね?」
(;><)「はい」
(;^Д^) 「あ、俺用事が…・・・」
( ><)「プギャー、チームメイトは、いつでも一心同体なんです!!」
(;^Д^) 「く、くそ。ビロード、もっともらしい事を……!」
287 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 15:15:39.35 ID:hLyPS3Wj0
(#´_ゝ`)「こらー!! 今、授業中だってこと忘れてんべ!!
先生、怒る時は怒るよ! ぷんぷん!!」
「「黙れし」」
( ´_ゝ`)「はい。先生もう帰る。もう帰るもん」
(´・ω・`)「先生、ファイト……!」
わいわいと、皆、楽しそうに騒いでいる。
ミセ*゚ー゚)リ
(;><)
もう春も終わり、もうすぐ夏が来るんだ。
(´・ω・`)ノ(;´_ゝ`)
( ^ω^)
ξ#゚⊿゚)ξ
期末テストとか、色々面倒なこともあるけど、それが終われば……
291 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 15:17:28.07 ID:hLyPS3Wj0
川 ゚ -゚)「もうすぐ、夏休みだな」
('A`)「気が早いよwwでも、沢山遊べるからなー、夏休みは」
川 ゚ -゚)「その前に、期末テストだな」
(;'A`)「うぐ……ま、まぁそれは忘れてくれ」
( ´_ゝ`)「よーし、もう今日は授業終わり!! 帰りのHRだよー!!」
「「おぉー!! ダメ教師万歳!!」
( ´_ゝ`)「俺、減給かな……」
293 名前: ◆ExcednhXC2 [] 投稿日:2007/12/28(金) 15:23:12.26 ID:hLyPS3Wj0
まだまだ、高校生活も始まったばかり。
これから、色んな事があるだろうけど、前を向いて歩いていこう。
こいつらと一緒なら、きっと、困難も乗り越えていける。
(´・ω・`)「よし、今日は(ry
( ゚∋゚)「今日はマックでだべるでゴワス!!!」
「「さんせ――――い!!」」
(´・ω・`)「僕の台詞がなーい!!」
('A`)「はははwwwショボンざまぁwwww」
川 ゚ -゚)「ほら、ドクオ。まだ終わってないぞ!!」
(;'A`)「ひぃぃ、サーセン!」
ま、とりあえずは、めでたしめでたしって感じかなwww
それじゃ、今回はこの辺で……
('∀`)ノシ「ばいばい!!」
('A`)ドクオは高校一年生のようです 完
最終更新:2007年12月28日 16:52