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742 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:25:10.46 ID:Kg+QYcGd0
※
(;'A`)「やべ、何か不気味だな……」
誰も居ない廊下を歩く。
まるで、この学校に俺一人しかいないような感覚が、俺に襲い掛かる。
(;'A`)「怖くない、怖くない」
まだ夕方だし、そもそも幽霊なんて非科学的なものがあってたまるか。
(;'A`)(ま、それを抜きにしても、さっさと取ってさっさと追いつこう)
いささか早足で、俺は教室へと向かった。
もちろん、背後を振り向いたりしてないよ。
だって、何か……いたら嫌だしね。
気のせいだと思うけど、何か視線感じたしNE!
743 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:27:02.05 ID:Kg+QYcGd0
('A`)「えーっと、誰もいないよな……」
1-Aの教室の前で、立ち止まる。
少し、息切れしたか。
ま、まぁ決して怖くてドキドキしていたわけでは無い。
「……なんじゃないか」
「いや……は、ない」
('A`)「ん?」
中から、誰かの話し声が聞こえた。
先生でも残っているのだろうか。
俺は、そっとドアについた窓から、中を覗き込んだ。
747 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:29:44.90 ID:Kg+QYcGd0
( ・∀・)「……だよ」
川 ゚ -゚)「いや、私はだな……そういう……」
教室にいたのは、モララーとクーの秀才コンビだった。
俺とは、あまり面識の無い二人だ。
(;'A`)(まずったなー。気まずくて入れねぇ……何か真剣な話してるし)
俺は、ばれないようコッソリ様子を伺いながら、その場で待機する。
……なんだ、この家政婦は見た! 的なポジションは。
確かに、ちょっとwktkしてるけどね。
決して覗き見の趣味があるわけじゃ(ry
751 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:32:27.11 ID:Kg+QYcGd0
( ・∀・)「じゃあ、僕は帰る。その事に関してはまた後日」
川 ゚ -゚)「わかった」
モララーは、踵を返すと教室のドアへと向かう。
(;'A`)(やべっ!)
俺は急いで、隣の1-Bへと非難し、身を隠した。
廊下を歩く、モララーの足音が耳に響く。
バレてないよな……?
('A`)「行ったか……」
足音が消えるのを確認し、俺はそっと1-Bから出る。
754 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:34:52.89 ID:Kg+QYcGd0
川 ゚ -゚)「もう隠れなくていいのか? ドクオ」
('A`)「ああ。何とかやり過ごせたよ」
ふー、やれやれ。
こういうのは、例え見るつもりが無くても、当事者からしたら気分悪いしな。
('A`)「円滑なクラス関係を保つのも、一苦労だぜ」
川 ゚ -゚)「そうか。ところで、君は何をしに来たんだ?」
('A`)「あ、ノートだ、ノート。ノー……」
後ろを、振り向く。
おかしい。この声は、誰の声なんだ?
('A`)「ノォー……」
川 ゚ -゚)「……ん?」
思いっきり、当事者であるクーにばれていた。
758 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:38:47.64 ID:Kg+QYcGd0
(;'A`)「ご、ごごごごごごめんよぉぉぉ!!!
別に、の、覗き見した訳じゃなくて、偶然!そう偶然居合わせちゃったっていうかごめんなさい!!」
俺は、後ろへ飛びのきながら土下座をする。
バックフライング土下座。
サラリーマンであるトーチャンが、修羅場時にカーチャンに使っていた奥義だ。
川 ゚ -゚)「いや、謝られる筋合いはない。別に、私は隠すつもりもないし、君に聞かれて困るような話じゃない」
('A`)「え、あ、そ、ソウナンデスカ」
川 ゚ -゚)「それより、ノートとはこれのことか」
クーが、机に無造作に広がっていたノートを手に取る。
('A`)「あ、うん。ソレです」
クーは1、2ページほど俺のノートを読み、
川 ゚ -゚)「醜い」
厳しい評価を下した。
766 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:43:58.96 ID:Kg+QYcGd0
ショックでけぇ……
スイーツξ゚⊿゚)ξミセ*゚ー゚)リ共に悪口を言われるのは、もう慣れたけど、
あんま喋った事無いクーに、第一声に醜いって言われるのはキツイ。
('A`)「はは、どうせ俺はミニクインデス」
川 ゚ -゚)「? いや、ノートの事だ。何だこの回答だけを書いたノートは。
プロセス……過程を書かなければ、ノートとしての役割にならん」
('A`)「え? あ、ああ、ノートか」
川 ゚ -゚)「他に何がある?」
(;'A`)「い、いや何でもない。勘違いだった」
俺は、ほっと胸をなでおろした。
川 ゚ -゚)「とにかく、ここに座れ」
('A`)「え?」
川 ゚ -゚)「ノートの再構築を行う。
こういうのは、徹底的に管理しないと済まない性分なんでな」
クーは、自分のノートを取り出し、並べてみせる。
769 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:46:52.63 ID:Kg+QYcGd0
川 ゚ -゚)「早くしろ。さっさとしろ、今すぐはじめるぞ今すぐに」
(;'A`)「は、はい!」
何故か、やるとも言ってないのに、ノートの再構築をする事になってしまった。
さっきのクーの表情が、凄く怖かった。
俺、ちょっとちびりそうになったぞ。
川 ゚ -゚)「いいか、ここは……」
('A`)「は、はい」
どうやら、逃げられそうに無い。
すまん、ブーンとその他俺の友よ。
俺は、蜘蛛の巣にかかってしまったらしい。
772 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:51:12.80 ID:Kg+QYcGd0
……1時間後。
川 ゚ -゚)「違うぞ、ここは、こうやって解くんだ」
(*'A`)「……」
川 ゚ -゚)「おい? 聞いているのか?」
('A`)「あ、う、うん」
川 ゚ -゚)「さっきから集中が切れているな。何かあったのか?」
いや、だって……。
さっきから、クーの体が密着している訳で。
それに、さらさらの長い髪の毛が、俺の頬に当たってくすぐったいし、
女子特有の、甘い香りが……
774 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:52:12.06 ID:Kg+QYcGd0
('A`)「あwせdrftgyふじこl」
川;゚ -゚)「どうした? 頭、大丈夫か?」
('A`)「あ、う、うん。大丈夫デス」
心臓と、色々下半身がやばいけどね。
落ち着け、素数を数えるんだ俺……!!
~ドクオ脳内~
('∀`)「ぽにゅんぽにゅん。
クーの体柔らかいのうwwww柔らかいのうwwww」
だー!!!
あかん!!
/('A`)\「煩悩退散!煩悩退散!!」
~脳内終わり~
778 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:57:15.55 ID:Kg+QYcGd0
それから、下半身のぼるけいのうwwwwに必死に打ち勝つべく、
ガムシャラにノートの再構築をし、
('A`)「お、終わったー」
川 ゚ -゚)「よし」
ノートの構築を終わらせた。
('A`)「あー、疲れたー」
うーん、と背を伸ばす。
時計を見ると、もう7時半だ。
川 - )「……」
(;'A`)「あれ? ど、どうしたの?」
ふとクーの方を見ると、頭を抱えて、どんよりとした空気をかもし出している。
779 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 23:59:47.46 ID:Kg+QYcGd0
川 ゚ -゚)「ドクオ……す、すまん!!」
クーが、行き成り頭を下げて謝罪し始めた。
('A`)「え?」
川 ゚ -゚)「本当にすまん……私の悪い癖がまた出てしまったようだ……。
いや、私はドクオのノートみたいに、中途半端な物を見ると、つい完璧に直したくなってしまうんだ」
(;'A`)「え、あ、うん」
川 ゚ -゚)「勝手に色々押し付けてしまってすまない……。
あぁ、もう七時半だと!? な、なんて事だ。私は一時間以上も、君から時間を奪っていたというのか……!!」
('A`)「あ、いや、そんな奪うなんて(ry」
川 - )「すまない……。煮るなり焼くなり好きにしてくれ。
時間を返すことは出来ないが、せめてもの償いに……」
(;'A`)「わー、わー!! 落ち着け!!」
784 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/28(金) 00:05:06.22 ID:hLyPS3Wj0
俺の頭の中で、天使と悪魔が戦い始めた。
好きにしていいだと!? それは何てエロゲ!?
落ち着け、これはリアルだ。現実なんだ。
(;'A`)「いや、クー。俺はよかったと思うよ?
すげぇ勉強になったし、ほら、ノートもこんなに整理されたし」
川 - )「……本当か?」
('A`)「もちろんだって! だから、謝られる筋合いなんて無いよ。
だって、ほら、俺は気にしてないからさ」
川 ゚ -゚)「……本当に本当か?」
('A`)「ああ、本当に本当だ」
俺は胸を張って、そう答えた。
川 ゚ -゚)「……ありがとう。怒っているんじゃないかと、気がかりだったんだ。
そう言ってくれて、ホッとしているよ」
(*'A`)「い、いや、そんなでへへ」
786 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/28(金) 00:08:26.05 ID:hLyPS3Wj0
クーは、笑顔を俺に向ける。
冷たい表情が、少しだけ柔らかくなった。
その俺に向けられた笑顔が、あまりに魅力的過ぎて、俺の心臓は爆発寸前だ。
川 ゚ -゚)「じゃあ、また明日学校でな」
(*'A`)「う、うん」
クーが、教室を出ようとする。
まて、これはチャンスじゃないのか!? このままでいいのか俺!?
1「外暗いし、送っていくよ」
2「また明日」
作者「11111111111!!!!!!!!!!」
791 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/28(金) 00:10:15.95 ID:hLyPS3Wj0
('A`)「そ、外さ、く、暗いよね?」
川 ゚ -゚)「ん? あぁ、そうだな」
(;'A`)「お、俺帰り道、その、一緒に行かない!?」
川 ゚ -゚)「え?」
(;'A`)「お、おおおお俺がおくくおくおく(ry」
川 ゚ -゚)「何だって? 奥の細道?」
ち、違う……。
肝心な時に、言葉が出てこない。
ガンガレドクオ。男を見せる時だ……!!
794 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/28(金) 00:12:10.09 ID:hLyPS3Wj0
(;'∀`) 「……また明日」
川 ゚ -゚)「ああ。じゃあな」
俺は、クーの背中を見送り、その場に立ち尽くした。
('A`)「……」
('A`)「……」
お腹、へったな。
('A`)「帰るか……」
今日の夕飯、何だろうな。
('A`)「楽しみだなー」
799 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/28(金) 00:14:39.66 ID:hLyPS3Wj0
俺は、一人むなしく帰宅する。
暗い通学路を、たった一人で歩く。
('A`)「あーあ、あーあ!! あぁぁぁぁ――フラグ折れた!!折ーれた!!」
電柱に八つ当たりするが、逆に蹴った足が痛くなってしまった。
('A`)「何やってんだろう、俺」
その日の夕飯は、鶏肉のから揚げだった。
('A`)(テラチキンwwwwwちくしょう、うめぇwwwww)