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304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 15:43:02.96 ID:Kg+QYcGd0
※
結局、重い空気は改善される事なく、その日の授業は終わった。
(´・ω・`)「何か、今日は色々あったね」
( ^ω^)「早くもギクシャクしちゃってるお……なんだか悲しいお」
('A`)「……帰ろうぜ」
靴を履き替えるべく、下駄箱を開ける。
('A`)「何だこれ?」
(´・ω・`)「どうしたの?」
('A`)「何か紙切れが……」
『根暗うぜぇーまじKY』
なるほどね。
(#'A`)「うぜぇぇぇぇ!!!」
312 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 15:47:19.08 ID:Kg+QYcGd0
( ><)「あ……」
陰湿なメモを捨て、靴に履き替えると、ビロードが下駄箱にやってきた。
('A`)「おう、殴られた所は大丈夫か?」
( ><)「はい。でも、今回の騒動で、三日間バスケ部の練習にいけないのが辛いんです……」
(;^ω^)「マジかお……かわいそうだお」
( ><)「でもでも、僕には秘密の特訓場所があるからいいんです!!」
ビロードは顔をあげ、グッと前を向く。
(´・ω・`)「秘密の特訓……ふふふ」
ショボンが何か笑ってるが、ここはスルーしておく。
(´・ω・`)「スルーといわず、突っ込(ry
('A`)「秘密の特訓場所?」
( ><)「はい! よかったら、皆さんもきませんか?
バスケは一人でやるより、大勢でやったほうが楽しいんです!」
333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 15:56:25.84 ID:Kg+QYcGd0
( ^ω^)「僕らも行っていいのかお?」
( ><)「もちろんなんです!! 本当は秘密だけど、友達だからばらしちゃうんです!」
('A`)「そうだな、最近運動不足だし、いっちょやるか」
( ><)「はい!!」
俺達は、ビロードの秘密の特訓場所とやらに行く事になった。
(´・ω・`)「いいのかい、ホイホイついて行っちゃって。僕はノンケでも……
ってちょっと待ってよ、置いてかないで!!」
352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:00:26.43 ID:Kg+QYcGd0
※
着いた場所は、丘の上にある公園だった。
そこには、バスケットボール用のゴールが設置されている。
('A`)「へぇ、こんな所があったんだ」
( ><)「はい!! 人も少なくて、練習にはもってこいなんです!!」
ビロードは、バスケットボールを一つ取り出すと、ドリブルを始める。
(;^ω^)「おお、早いお!」
バスケに関しては素人だが、そんな俺から見ても、そのドリブルは凄かった。
ビロードは、流れるように走り、レイアップシュートを決める。
( ><)「こんな感じなんです!!」
(;'A`)「す、すっげぇ……お前、相当うまいんだな!」
( ><)「えへへ、照れるんです!」
ビロードは笑顔を浮かべながら、ボールを俺の方へパスする。
358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:03:12.19 ID:Kg+QYcGd0
('A`)「よっしゃ、俺もやってやるぜ」
スラムダンクなら、全巻揃えたんだ。
俺にも出来る。
俺は、スリーポイントシュートを放った。
そして、ゴールに背を向け
('∀`)「天才ですから」
ガコン!!
( ^ω^)「……」
(;><)「……」
('∀`)「……」
(;´・ω・`)「う、うん。ドクオ、惜しかった。凄く惜しかったよ」
365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:06:51.86 ID:Kg+QYcGd0
('A`)「俺もうダメだわ」
(;><)「だ、大丈夫です!! 誰だって最初は下手なんです!」
(;^ω^)「ちょwww」
(;><)「あわわ、いや、そう言う事じゃないんです!ごめんなさいです!」
ビロードはあたふたとしている。
俺は、笑いながらビロードにボールを返した。
('A`)「なあ、お前のスリー見せてくれよ」
( ><)「僕のですか? いいですよ!!」
ビロードは、真面目な顔になり、意識をゴールに集中させる。
ボールが、ゆっくりと放たれる。
そのボールは美しい曲線を描き、ゴールに入った。
('A`)「やっぱ凄いな、お前」
( ^ω^)「だおだおww」
( ><)「そ、そんな事ないですってば! まだまだ下手っぴなんです!」
(´・ω・`)「あー、アリの行列見てるのおもしれー」
370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:09:21.61 ID:Kg+QYcGd0
微妙に輪に入れていないショボンに気付いたのか、ビロードが気を利かせる。
( ><)「ショボンもやってみますか!?」
(´・ω・`)「え、僕? いいの? ねぇ、いいの?」
( ><)「はい!!」
(´・ω・`)「よっしゃ、マジスーパーテクニック見せてやんよ!!」
('A`)( ^ω^)(嬉しそうだなー)
(´・ω・`)「ほらほら、そこの二人! ぼさっとしてると見逃すぜ!?」
('A`)「わーわー」
( ^ω^)「ヒュー! ショボンさいこー!」
380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:13:18.43 ID:Kg+QYcGd0
ショボンがスーパーテクニック(といっても、ただのダブルドリブルだった訳だが)
を披露したり、試合っぽい事をしたりと、俺達は日が沈むまでバスケをしていた。
('A`)(久々に、運動したなー)
今日の夕飯は、いつもより美味しく食べれそうだ。
そんな事を考えながら、俺は入らないスリーポイントシュートを放ち続けた。
( ^Д^) (何で、あいつら……ここにいるんだ)
( ^Д^) 「くだらねぇモン見ちまったぜ」
( ^Д^) 「さっさと買い物すませて帰るか……」
386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:14:20.89 ID:Kg+QYcGd0
今、何話だったかな。たぶん三話だと思う。
とりあえず、またここで区切りです。
続いて四話いきます
391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:16:49.87 ID:Kg+QYcGd0
※
―朝7時過ぎ 秘密の特訓所(公園)―
( ><)「はぁはぁ……」
バシュッ!
( ><)「この体勢からのシュート、難しいんです」
( ><)「もっと左足を……」
ガコンッ!
( ><)「あ、外れちゃったんです!」
( ><)(そろそろいかないと、また遅刻なんです……)
( ><)「……あと一本入ったら、学校に行くんです」
397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:23:32.05 ID:Kg+QYcGd0
― 朝8時過ぎ ―
J(^Д^)し「プギャー、そろそろ行かないと遅刻じゃないの?」
( ^Д^) 「まだ平気だっつーの」
J(^Д^)し「そう? 無理して手伝わなくても、母さん一人で大丈夫よ」
( ^Д^) 「無理すんなよ。キャベツのダンボールとか、十キロはするだろ。
腰、痛めるぞ」
J(^Д^)し「そうかい、手伝わせちゃってごめんね。
父さんが生きていればねぇ……」
( ^Д^) 「しょうがないって。よし、これで今日の分は終わりだ。
行ってくる」
J(^Д^)し「行ってらっしゃい」
*(‘‘)*「おにい! 一緒に行こう!」
(;^Д^)「ヘリカル! お前まだ行ってなかったのかよ!」
403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:26:33.98 ID:Kg+QYcGd0
*(‘‘)*「だって、おにい手伝ってるから、空気読んだ」
( ^Д^) 「小学生は空気読まなくていいんだっつーの。
しょうがねえな、ほら行くぞ」
*(‘‘)*「うん!」
― 通学路 ―
( ^Д^) 「新しい友達はできたか?」
*(‘‘)*「うん! いっぱいできた! ヘリカル、空気読めるから!」
( ^Д^) 「そうか。悪い奴がいたら、すぐにおにいを呼べよ。
ぶっ飛ばしてやるからよ」
*(‘‘)*「わかってる! おにい、バスケやってて超スポーツマンだから、強いもんな!」
( ^Д^) 「……ああ」
411 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:28:58.82 ID:Kg+QYcGd0
( ^Д^) 「それじゃ、遅刻しねーように走れよ。でも転ぶなよ」
*(‘‘)*「任せろ! ヘリカル、もう3ねんせい! おとな!」
タッタッタ……
( ^Д^) 「おにいは、バスケの上手いスポーツマンか」
( ^Д^) (もう、ドリブルの仕方なんて忘れちまったよ……)
バシュッ!
( ^Д^) 「ん? この音は……」
(;><)「はぁはぁ、また失敗なんです!!」
ガコン!
( ^Д^) 「あいつ……ビロード。何やってんだ……こんな時間に」
421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:31:40.47 ID:Kg+QYcGd0
(#><)「うがあああ! 入らないんです! 悔しいんです!」
( ><)「でも、頑張るんです!!」
ガコン!!
(;^Д^) (ビロードの身長じゃ、あの体勢からのシュートとか無理だっつーの!
さっさと諦めて、登校しろよ……)
( ^Д^) 「……行くか」
ガコン!
( ^Д^) (何で、俺は足を止めちまったのかな。
まだ、未練が……いや、無い。俺はもう、関係ないんだ)
428 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:34:16.58 ID:Kg+QYcGd0
※
( ´_ゝ`)「うーっす! 皆、アイドルマスターって知ってるか?
いやー、あれに課金してたら給料消えたよ! 皆も気をつけような!」
「「は-い」」
('A`)「ねーよwww」
( ^ω^)「箱使いとは、先生も中々ディープだおねwww」
(´・ω・`)「何でさ……」
('A`)「ん?」
(´・ω・`)「モンハン3、Wiiで出るんだろうね……」
( ^ω^)「PS3乙wwww」
(´・ω・`)「お年玉二年分……」
435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:37:03.98 ID:Kg+QYcGd0
( ´_ゝ`)「あれー、またビロードお前いねーよマジちょっとさー」
兄者先生が、嘆くようにそう叫んだ。
ブーンの前の席。
そこに、ビロードの姿は無かった。
('A`)「昨日、あれだけ動いたから寝坊したのかね」
( ^ω^)「ねぼすけさんだおwww」
( ´_ゝ`)「とにかくだ、今日もまた授業だから頑張れ。あ、あと部活の体験入部は今週末までだぞー」
連絡事項を言い終え、兄者先生は教室を出て行った。
443 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:40:05.30 ID:Kg+QYcGd0
1時間目 現代文
(´・ω・`)「つまり、くそみそというのは現代におけるアダムとイブの説を根本から……」
( ^ω^)「ZZZ……むにゃむにゃ」
('A`)「だりぃなー」
ξ゚⊿゚)ξ「でさー」
ミセ*゚ー゚)リ「うんww」
('A`)(隣は相変わらずうるせーし。ノートくらい開けや)
445 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:42:09.39 ID:Kg+QYcGd0
2時間目 英語
( ゚∋゚)「ワッチュ伊豆ディス? いいえ、それは四国です」
( ^ω^)「おー。ZZZ……」
('A`)「ワッチュ、伊豆、ディス、と」
ξ゚⊿゚)ξ「私、中学の時は5人に告白されてー」
ミセ*゚ー゚)リ「へー。私は6人だけどね」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、間違えた。私7人だったww」
('A`)(だからうるせー)
449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:44:54.58 ID:Kg+QYcGd0
三時間目
( ´_ゝ`)「俺の授業だぜ! ヒューヒュー!」
( ´_ゝ`)「いいか、まず俺の趣味について。
俺はゲームが好きだ! でも、エロゲーの方がもっと好きだ!」
バンッ!!
(#・∀・)「先生! 早く授業を進めてください!!」
(;´_ゝ`)「うおっ!モララー君が切れた!」
(#・∀・)「先生、それはテストに出るんですか!? 出ないのならば関係のない雑談はやめて頂きたい!」
(;´_ゝ`)「ごめん、ほんとごめん。俺が悪かった殴らないで!」
454 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:46:52.84 ID:Kg+QYcGd0
その時、教室のドアが開いた。
( ><)「すいません! 遅刻したんです!!」
息切れをしたビロードが、教室に入ってきた。
( ´_ゝ`)「ビロード君! 遅刻ってレベルじゃねーぞ!」
(;><)「スイマセン……」
( ´_ゝ`)「まぁいい。席に座りなさいぷんぷん!先生怒ってるよぷんぷん!」
459 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:49:17.75 ID:Kg+QYcGd0
(;^Д^) (あいつ、まさかこの時間まで練習してたのかよ)
ビロードは、ふらふらとした足取りで席に戻ろうとする。
(;'A`)「大丈夫かビロード、お前、顔色悪いぞ」
(;><)「全然平気なんです!」
(´・ω・`)「うん、確かに顔色がちょっと……保健室行く?」
( ^ω^)「ZZZ……お? ビロードおいすー!」
ブーン、お前、それでいいのか?
と、心の中で突っ込んでおく。
463 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:51:52.10 ID:Kg+QYcGd0
( ><)「全然、大丈夫……」
ビロードの体から、力が抜けていく。
そのまま、糸が切れた人形みたいに、ゆっくりと地面に倒れこんだ。
ξ゚⊿゚)ξミセ*゚ー゚)リ「「キャー!!」」
(;'A`)「おい、ビロード!!」
(;^ω^)「ビロード!!どうしたんだお!!」
教室中が、蜂の巣をつついたkのように、騒ぎ出す。
(;´_ゝ`)「お、おちつけ。救急車!114114!!あ、携帯とまってるね。料金未払いだった」
473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 16:56:03.76 ID:Kg+QYcGd0
( ^Д^) 「どけ!!」
('A`)「うわっ!」
突然、プギャーに押しのけられた。
プギャーは、ビロードの体を軽く持ち上げる。
('A`)「お、おい。何を……」
( ^Д^) 「保健室はどこだ」
(;^ω^)「え?」
( ^Д^) 「保健室はどこだって言ってんだよ」
川 ゚ -゚)「私が案内する。ついてこい」
( ^Д^) 「よし、急げよ」
プギャーはビロードを担いだまま、早足でクーの後を追い、保健室へ向かった。
('A`)「俺達も行こう」
( ^ω^)「だお!」
(´・ω・`)(……どういう風の吹きまわしなんだろう)