ドクオは高校一年生のようです

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 12:40:23.77 ID:Kg+QYcGd0 桜舞い散る春うらら。 今日はVIP高校の入学式だ。 ('A`)「おっす」 (´・ω・`)「おはよう」 ( ^ω^)「おはようだお!」 ('A`)「……」 ( ^ω^)「いよいよ今日から高校生だおねww超wktkだお」 (´・ω・`)「そうだね。中学レベルの勉強ともやっとおさらば出来て嬉しいよ」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 12:45:06.85 ID:Kg+QYcGd0 ( ^ω^)「お? ドクオどうしたお? 元気ないお」 ('A`)「お前ら、なんでそんな元気なんだよ……。緊張とかしねーの?」 (´・ω・`)「ドックンはチキンで人見知りだもんね」 ('A`)「チキンは余計だ」 ( ^ω^)「大丈夫だお。成せば成る、なされば何とかって言うお!」 (;´・ω・`)「ブーン、使い方間違えてるよ。成せば成る、っていうのは正式には」 ('A`)「あー、嫌だ行きたくない」 そんな話をしているうちに、VIP高校の正門が見えてきた。 俺達と同じように、不安と期待を抱いた新入生達が沢山集まっている。 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 12:49:19.05 ID:Kg+QYcGd0 ( ^ω^)「うはwww人がめっちゃいるおwww」 (´・ω・`)「まずはクラス表を見ないとね。すいません、どいてくださーい。       通りまーす。おい、どけやカス」 ショボンを先頭に、人ごみを裂き、掲示板に張られているクラス表を見に行く。 (´・ω・`)「あ、僕とブーンは同じクラスだね」 ( ^ω^)「まじかおwwwwてか、ドクオも一緒だお! やったお!」 (´・ω・`)「都合のいい設定だ」 ( ^ω^)「何の話だお?」 (´・ω・`)「いや、こっちの話さ。なんでもない」 前の方で、ショボンとブーンがなにやら歓喜している。 俺はというと、人並みにさらわれて、未だに後ろで押し競饅頭をしていた。 ('A`)「ちょ、ちょっと通してください……ぎゃ、ぐっわ!」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 12:54:16.84 ID:Kg+QYcGd0 ( ゚∋゚)「邪魔でゴワス!」 ('A`)「うわっ」 ξ゚⊿゚)ξ「きゃっ!」 (;'A`)「ご、ごめん」 マッチョに弾き飛ばされ、女子に思い切りぶつかってしまった。 ξ゚⊿゚)ξ「痛ぁ……。ちょっと、何すんのよ! 転んじゃったじゃない!」 (;'A`)「ご、ごごごごごめんなさい」 ξ゚⊿゚)ξ「ごめんですんだら警察いらないんですけど!      それに、その態度は何? 謝る時は人の目を見て謝れって教わらなかったの?」 (;'A`)「あ、あ、あの本当にごめ」 ξ゚⊿゚)ξ「あんたみたいな、さえない根暗男とは一緒のクラスになりたくないわ!」 ('A`)「……」 そう言い残し、ツインテールの女子は去っていった。 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 12:57:49.15 ID:Kg+QYcGd0 ( ^ω^)「ドクオー! 僕達、三人とも一緒のクラスだお! やったお!」 ('A`) ( ^ω^)「どうしたんだお?」 (´・ω・`)「なんだか、いつにもまして元気がないね」 ('A`)「俺、死んだ方がいいかな」 (;^ω^)「ちょwwww何があったか知らないけど元気出すお!        生きてればきっといい事あるお!」 (´・ω・`)「葬儀ならウチに任せな。安くしとくよ」 (;^ω^)「ショボン! その冗談、ドクオだと本気で受け止めかねないからやめとくお!」 (´・ω・`)「ははは、冗談冗談。ま、元気出せ。人生山あり谷あり地獄あり、だ」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:04:48.75 ID:Kg+QYcGd0 初日から鬱だ……。 果たして、俺は三年間、まともな高校生活を送れるのだろうか? そんな不安を胸に、俺達は教室(1-A)へと向かった。 (;'A`)「うわ、何かこのドアすげぇ開けにくい……」 (´・ω・`)「絶対、中では元中の奴ら数人だけが喋ってて、後は携帯いじってたり俯いてたりしてるって。       新クラスの初日ほど気まずい空気ってのは無いよね」 ( ^ω^)「もー、二人とも早く入るおwwwブーン、いきまーす!!」 ブーンが勢いよくドアを開ける。 ( ^ω^)「おはよー………ござい、ます、お」 ( ゚∋゚)「……」 ( ・∀・)「……」 ( ^Д^) クッチャクッチャ ξ゚⊿゚)ξ「でさー」 ミセ*゚ー゚)リ「うんうん」 (;><) 从 ゚∀从「ケッ」 川 ゚ -゚)「……」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:07:46.93 ID:Kg+QYcGd0 一言で言うなら、気まずい。 流石のブーンも、その雰囲気に押され、黙り込んでしまった。 (;^ω^)「と、とりあえず席を確認して、座るお」 (;'A`)「お、おおおおおう」 (´・ω・`)(今、ここで素っ裸になってびっくりするほどユートピア! と叫びながらケツを叩いたら       どんな反応が返ってくるんだろう。ああ、やりてー。でも日本は規制が厳しいからな……) 俺は、黒板に張られた座席表を確認する。 俺の席は……げ、前の方じゃん。 おまけに、ブーンとショボンとも近くねぇ。 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:10:57.13 ID:Kg+QYcGd0 ('A`)「……」 とりあえず、席に鞄を下ろし、辺りを確認する。 ξ゚⊿゚)ξ「……ん」 ('A`)「あっ」 目が合った。 同時に、体がびくっと震える。 ξ゚⊿゚)ξ「……」 (;'A`)「……」 数秒ほど鋭い眼光で睨まれ、俺は身動きが出来なくなる。 しかし、すぐにプイっとそっぽを向いて、また隣の女子と話をはじめた。 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:16:16.20 ID:Kg+QYcGd0             ※ そんな気まずい空間が続き、ようやく救いの時がやってきた。 ( ´_ゝ`)「ごほん」 スーツを着た、先生らしき人が教室に入ってくる。 そう、ホームルームが始まるのだ。 ざわついていた教室は、一瞬で静寂になった。 ( ´_ゝ`)「えー、ごほん。皆さん、はじめまして」 ξ゚⊿゚)ξ「結構若いじゃん。そこそこ池面だし」 ミセ*゚ー゚)リ「ねー。ラッキーかもー」 女子のささやきが、聞こえてくる。 確かに身長も高く、女子に人気のありそうな、若い先生…… (*´_ゝ`) 「びっくりするほどユートピア! びっくりするほどユートピア!        はい、よーうじょ! スーツを着て自転車にまたがる男、兄者です!よろちくビーム百八式!!」 教室の時が、止まった。 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:17:33.55 ID:Kg+QYcGd0 ξ;゚⊿゚)ξ「……」 ミセ*゚ー゚)リ「……は?」 (;'A`) (;^ω^)「うわっ」 ( ´_ゝ`) (´・ω・`)(こいつ……出来る!) 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:21:22.35 ID:Kg+QYcGd0 ( ´_ゝ`)「あ、はい。えー、このクラスを担当する兄者です。        まだまだ若輩者ですが、皆さん一年間よろしくお願いします」 兄者先生は、一転テンプレ的な自己紹介をする。 いや、明らかに受けなかったから路線変更しただろアンタ。 ( ´_ゝ`)「はい、このクラスは静かでいいねー。いいよ先生そういう真面目な生徒好きだよ。        とりあえず最初だし、自己紹介でもしてもらおっかなー」 有無を言わさず、兄者先生はホームルームを進める。 ξ;゚⊿゚)ξ「……無い、かな。ミセリ、あんたに譲る」 ミセ*゚ー゚)リ「あ、いえいえ。ツンこそ、どうぞどうぞ」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:26:24.17 ID:Kg+QYcGd0 ( ´_ゝ`)「そこぉ! 死後は慎め☆ なんちゃってwww」 ……静寂 ( ´_ゝ`)「あぁ……はい、すいません。今のは先生が悪かった」 ……静寂 ( ´_ゝ`)「うん、早く自己紹介しろよ端っこの奴! 空気よめよ!!」 (;><)「あ、ぼ、僕ですか!? ごめんなさいです!」 どう見ても八つ当たりです。本当に(ry 恐ろしく悪い空気の中、自己紹介が始まった。 ( ><)「初めまして! ラウンジ中出身のビロードです!       趣味はバスケットで、中学はバスケ部でした! 高校でもバスケ部に入ろうと思ってます!       よろしくなんです!!」 ('A`)「おぉ……」 自己紹介を終えると、恥ずかしげに席に座るビロード。 その見事な自己紹介に、教室にそこそこ拍手が沸いた。 ('A`)(すげぇ、あの空気を正常に戻した……) 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:29:53.97 ID:Kg+QYcGd0 ξ゚⊿゚)ξ「ねぇ、どお? 性格は悪くなさそうだけどね」 ミセ*゚ー゚)リ「ちょっと身長が小さいかな。あと、女々しそう……55点くらい?       友達止まりって感じかな」 うわぁ……。 俺の隣で、そういうヒソヒソ話はやめてくれぇ……。 (#'A`)(点数つけるとか失礼だろ常考。てめーは何様だコラしゃぶれや!) 俺は心の中で、罵倒しといた。うん、心の中でね。 ( ´_ゝ`)「はい、じゃあ後ろの人ー」 ( ^ω^)「あ、僕だおwwwうっし! 自己紹介するお!」 ブーンが元気良く立ち上がる。 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:33:59.40 ID:Kg+QYcGd0 ⊂二二二( ^ω^)二⊃「ブーンだおーwwww」 その場で手を広げ、一回転するブーン。 ( ^ω^)「ひろゆき中出身のブーンだお!        中学の時は帰宅部ですおwww皆よろしこだおwwwうはwwwおkwww」 ( ´_ゝ`)「ブーン君? えーっと、最初のブーンっていうのはなんだい?」 ⊂二二二( ^ω^)二⊃「ブーンwwwww」 ⊂二二二( ´_ゝ`)二⊃「ぶ、ブーンwwwおおwwなんか面白いよこれ!              凄いよブーン君、君天才だよコレwwwww」 ( ^ω^)「ぱくらないでほしいお」 ( ´_ゝ`)「ごめん」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:37:20.08 ID:Kg+QYcGd0 教室に、僅かだが笑いが漏れた。 ビロード君の自己紹介に続き、どんどん空気が柔らかくなっていく。 ξ゚⊿゚)ξ「うーん、ピエロ役かな」 ミセ*゚ー゚)リ「盛り上げ役って感じだよね。もてない方の」 あー、うぜぇぇぇぇぇぇ!! さっきから勝手な批評ばっかしやがって!! (#'A`)(ブーンの事、てめぇらのチンケなものさしで図るんじゃねえよ!      てめーにブーンの何がわかるってんだカス!! 氏ね!!十回市ね!!!) 俺は心の中で、隣の女子二人を罵倒し、土下座させた。 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/12/27(木) 13:42:03.49 ID:Kg+QYcGd0 (*´_ゝ`)「よーし、いいよいいよー!! 次いってみようかー!!」 兄者先生が、ハイテンションで次の人を指差す。 ( ^Д^)クッチャクッチャ ( ´_ゝ`)「はーい、次はそこでガムかんでる君だよ♪        ほらほら、そんなダラーっとすわってないで胸張っていこうZE!」 ( ^Д^) 「うぜぇな……少しは黙れよ先公。さっきからうるせーんだよ」 (;´_ゝ`)「ごめん、先生が悪かった。うん、いいよ、お好きにどうぞごめん殴らないでやめて」 柔らかかった空気が、張り詰めた。 だるそうに椅子に寄りかかっていた男子が、立ち上がる。 (;^ω^)「うわぁ……大きいお」 (;'A`)(でけぇ……てか怖っ) 身長は180を軽く越えていて、体格もかなり大柄である。 何より、耳につけられたピアスと、じゃらじゃらした指輪が目に付いた。

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