「境界性パーソナリティ障害」は、「超ハッピー」と「どん底」の間をめまぐるしく移動します。あるときは最高にハッピーでルンルン気分だったのが、些細なことで傷ついてどん底状態になり、全てが無意味で自分には生きる価値が無い人間だ、と思えてしまったりするのです。とても両極端な性格といえます。

この人は常に、人が愛情を注いでくれることに、心底飢えた状態でいます。誰かに精神的に支えてもらいたいと常に感じています。これは、と思う人に出会うと、意識的または無意識的に、「この人は私に、大きな愛を注いでくれるはず」という過剰な期待感を持ちます。自分の中でどんどんその人を理想化し、愛情を激しく求めるようになり、急速に依存するようになります。

しかし、相手の人が支えきれずに、少しでも冷たいそぶりを見せたり、飽き飽きしたようなそぶりを見せたりすると、強烈な情動(不安)が生まれ、必死でしがみつくようになります。当然相手は余計ひいた態度を見せると、本人はとても失望して、さらに裏切られたように感じて激しく怒ります。

その激しい怒りの反動で、相手を激しく罵倒したり、執拗に攻撃したりして相手を困らせる行動が続いたりします。さらに相手はどんどん引いていきます。相手の気を引くために、自殺をほのめかしたり、実際に自殺行為をしてしまうこともあります。
最終更新:2009年07月08日 19:50