第五章「メディア」
メディア概念の多様性
「視点や立場の相違により生じる、異なるメディアの捉え方」
<John Fisk>
①直接表現メディア
声・表情・身振り
②代行表現メディア
書籍・絵画・写真・著作・建築・室内装飾・ガーデニング
③機械表現メディア
電話・テレビ・ラジオ・テレックス
「メディア」と「メッセージ」を明確に区別している。
<ITU>
①知覚メディア
文字・音声・画像・映像
②入出力メディア
キーボード・ディスプレイ・スピーカー
③表現メディア
文字・音声・画像などを電子的に符号化したもの
④相互交換メディア
伝送メディア(通信回線)・蓄積メディア(ディスク)
<McLuhan>
①口頭文化
②書字文化
③活字文化
④電気文化
「メディア」=「メッセージ」であり、二つを区別しない。
メディア自身が受信者にとって意味を持つ。
「媒体論」とは異なる。
ソシオ・メディア論。
メディアの技術決定論の意義を限定的にしか認めない。
情報技術はメディア変容、社会変容を引き起こすが、情報技術自体も社会の網の目に組み込まれている。
①メディアは社会によって形成される。
②メディアは多次元な実体性を帯びて社会に存在している
メディア概念の多重性
「メディアの具体化の相違により生じる、異なる視点や立場」
情報が生成され、伝播する過程を客観的に捉えたもの。
情報通信理論を展開する上で必須。
情報の送信者と受信者を同等に位置づける。双方の介在に重点を置いている。
情報を受ける側に立って、主観的に捉えたもの。
人間の思考や判断への影響について考察する際に必須。
情報を受ける側から観察する場合の見方。
まとめ
「人間の思考や判断への影響」を考察するためには、視点を完全に心の内面に移すことが必要。
「人間生活への影響」を考察するには、社会的な視点が必要。
最終更新:2008年01月17日 07:58