「人生最悪の一日 3」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

人生最悪の一日 3」(2006/05/16 (火) 05:17:11) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

-[[前へ>人生最悪の一日 2]] 「くそっ。口開けな!」 「い、嫌です! もがっ」 「開けたじゃないか。素直でいい子だ」 「むぅー、むうぅー」 大きく開けてくれた口にハンカチを詰め込み、ガムテープ二枚で×の字になるように塞いだ。 ずるずると身体を引きずり、トイレに閉じ込める。 「ここでおとなしくしてな。それと……あんたのエプロン、借りるよ」 「むぅー? むうぅー!」 ドアを閉める。電気を消すと、少し中で悲鳴みたいな声がしたが、すぐにおとなしくなった。 あたしはレジに向かう。今は店員のふりをして、客が帰ったら金持ってトンズラだ。 「いらっしゃいませー」 客は若い男ひとりだった。レジで待っていたらしい。 「お待たせしました」 カゴの中身は……げっ。 カゴの中身は、荷造り用のロープと、ガムテープ、それにハンカチだった。 「ぜ、全部で、920円になりますー」 「あの」 「はいっ!?」声が裏返る。 「いつものお爺さんは……」 しまった。こいつは常連か。それとも、同業者か。 「店長でしたら、奥で書類整理をしております。それに、いつものレジの子も、すぐに参りますが……なにか?」 「いえ……おととい辺りに咳をしていたから、大丈夫かな、と思って」 「あ、あぁ……」 「大丈夫ならいいんです」 男は、金を渡して店を出た。 「はぁ~……」 あたしはため息をついた。 ちくしょう。焦りすぎたか。それとも時間をかけすぎたか。 はやく金をもらってトンズラ…… トン。 レジカウンターに、お菓子が置かれる。 「へ?」 あたしはカウンターの向こうを見た。 「くださいな♪」 「い、いらっしゃいませぇー」 小さな女の子が、そこにいた。 -[[次へ>人生最悪の一日 4]]
-[[前へ>人生最悪の一日 2]] 「くそっ。口開けな!」 「い、嫌です! もがっ」 「開けたじゃないか。素直でいい子だ」 「むぅー、むうぅー」 大きく開けてくれた口にハンカチを詰め込み、ガムテープ二枚で×の字になるように塞いだ。 ずるずると身体を引きずり、トイレに閉じ込める。 「ここでおとなしくしてな。それと……[[あんた>ESCAPE! 3]]のエプロン、借りるよ」 「むぅー? むうぅー!」 ドアを閉める。電気を消すと、少し中で悲鳴みたいな声がしたが、すぐにおとなしくなった。 あたしはレジに向かう。今は店員のふりをして、客が帰ったら金持ってトンズラだ。 「いらっしゃいませー」 客は若い男ひとりだった。レジで待っていたらしい。 「お待たせしました」 カゴの中身は……げっ。 カゴの中身は、荷造り用のロープと、ガムテープ、それにハンカチだった。 「ぜ、全部で、920円になりますー」 「あの」 「はいっ!?」声が裏返る。 「いつものお爺さんは……」 しまった。こいつは常連か。それとも、同業者か。 「店長でしたら、奥で書類整理をしております。それに、いつものレジの子も、すぐに参りますが……なにか?」 「いえ……おととい辺りに咳をしていたから、大丈夫かな、と思って」 「あ、あぁ……」 「大丈夫ならいいんです」 男は、金を渡して店を出た。 「はぁ~……」 あたしはため息をついた。 ちくしょう。焦りすぎたか。それとも時間をかけすぎたか。 はやく金をもらってトンズラ…… トン。 レジカウンターに、お菓子が置かれる。 「へ?」 あたしはカウンターの向こうを見た。 「くださいな♪」 「い、いらっしゃいませぇー」 小さな女の子が、そこにいた。 -[[次へ>人生最悪の一日 4]]

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: