ちょっと待て。 「何で拘束されてるんだ?」  …うん、間違いない。ベッドらしき台に乗せられて両手両足を動けないように拘束されている。 「他は…何も見えないな」  完全な闇。という訳ではないが実際どのくらいの広さの場所なのかこの位置では全く判らない。 「なんでこんな事に?」  とりあえず思い出してみる。まず今日は学校に登校して  ……  ……  ……  何処にも不審な点が見当たらない。 「いや、おかしいだろ。何処かで拉致られた筈だ」 「それはね」 ――カッシャン  いきなり部屋が光に包まれる。というより照らされてるのは俺と横のほうで仁王立ちしてるとっても怪しげな女性。 「貴方が寝てる隙に拉致したからよ、氏堀智治君」 「じゃあ有無を言わさず家に帰してやがってくださいこの野郎、じゃなくて女郎」  そう暴言を丁寧に吐いて声の方向を見るとボンテージ来た女。うん変態にちがいない。 「まずはこれをご覧なさい」  とりあえずこちらの言い分は無視らしい。やっぱり変態であろう女性はリモコンらしき物を操作し何らかの映像を呼び出す。 『先日誘拐された氏堀智治少年の遺骸が昨日未明発見されました――』  ……  …… 「は?」  遺骸、誰の? 「この通り、私の最新技術である即製クローン君1号の効力により氏堀智治という人間は抹消されたわ」  俺? なんで? 「それはこの私、夜刀両華(やとともか)の科学力の証明ともいえよう」  いや、今帰ればまだ何とかなる 「そして超濃縮ボセェドルフィンを用いた転生君1号により君は新たな姿に生まれ変わる――」 「まて」  いや、今何ていった? 超濃縮ボセェドルフィン? 「それって溜まり過ぎると猛毒と化すのでは?」  だから世の女性はそれを排出するために日々母乳を出し続けるのだ。 「大丈夫、計算では72%位の確率で成功するはずよ」 「失敗した場合どうなるんだ?」  ……  …… 「さぁ実験ごー」 「テメェっ!!帰せっ!今すぐ帰せっ!!」 ――プスッ 「がっ…」  こ、このアマ、やりやが…… 暗転  あ、熱い。 「はぁ……はぁ……」  何がどうなったんだ? 確か…変態マッドに拉致られて、変な薬…ボセェドルフィン、猛毒を打たれて…… 「俺は、生きてるのか」  熱い。声がかすむ。 「生きてる……逃げよう」  幸い拘束はないし動けないほど消耗してるわけでもない。 「よしっ!」  ?  …… 「あ…、あー、あー」  声がおかしい。何だかすごく高い。それに体のバランスが変だ。まるで胸が重くなったような…… 「胸?」  視線を下に向ける。ひどく見慣れぬやわらかい物体が2つ胸についてる。 「なんですとー!!」  慌てて股間を探る……俺の大切なムスコは 「ついてた」  とりあえずは一安心。胸については今どうにか出来る問題じゃないので保留する。 「逃げよう」 ――ドクンッ  ぁ? 何だ?クラクラする。足がおぼつかない、慌ててベッドにもたれかかる。 「ちょ、やっぱり失敗か…あのアマ……今度あったら――」  胸が……熱い。なんだ? 膨らむ? 「爆発、は無いか。打たれたのは唯のボセェドル…」  ボセェドルフィン? 胸? ……母乳? 「ま、まさか」  外気に晒されたままの胸に触れて乳首を探り当てる。 「濡れてる、やばい」  どのくらいが限度かわからないが溜めすぎると毒に変わる恐れがある。 「早く搾らないと」  大丈夫、授業でもやった。他の娘のを搾ったこともある。こう手を当てて押し出すように…搾る! ――びぴゅっ 「へ?」 ――ぶゅぴゅるぶしゅぶしっ 「ああああああああああああああああああっ!」  やばい 止め 止めないと あ と、止まらない だ、だめだ あ だめ だめダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメ ――ぶしゃびゅるぶしゅぁぁぁぁ 「…………………………………………っ!!」 ――ビクッ!ビクッ! ――しゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ 「………ぁ」  これが……搾乳、すご、イって、あ… 暗転