ボセェドロフィンと呼ばれる物質は女性としての成長に必要な 物質ではあるが、体内に過剰に溜まりすぎると体に変調をきたし 場合によっては死に至る場合があるので 通常女性は乳腺にこれを溜めて母乳としてこれを排出する。 なお以前から言われている母乳の有害性はコラミンナ法により・・・・・・ 「氏堀君」 「氏堀君!」 何かぽたぽたと 「氏堀君ッ!!」 「あ、いいんちょ?」  苛立ちを含んだ声に顔を上げると、そこには『いいんちょ』こと ○○△△が仁王立ちでこちらを見下ろしていた。 「あ、いいんちょ、じゃないでしょ。もう授業終わってるわよ」  いつの間にか授業も終わりもう教室には俺といいんちょしかいないらしい。 「ん、ごめん」 「さっさと起きないと、氏堀君学校に閉じ込められるわよ」  俺はまだ眠ってる頭を起こすと時計を確認。もう閉校間近だ。 「あーありがとな」 「別にいいわよ。一応これも委員長の仕事なんだし」  そう言ういいんちょの胸からは制服越しにぽたぽたと母乳が滴ってる。 「いいんちょ。母乳溢れてるぞ」 「え、あ、また……」  母乳は制服から滲み出て、放って置いたら乳溜まりが出来るくらいになってる。だが確かいいんちょが母乳パットの限界を超えたのは今日3回目の筈だ。それは何ていうか… 「多いんだな、いいんちょ」 「え?」  自分の胸を搾るのに苦戦してたのか、どうやら俺のことは失念してたらしい。まぁ 「いや、母乳今日で3回目だろ。それは多いんだろなって」 「ええ…うん、まあね……」 「俺が搾ろうか?」  別にやましい事を言ってるのではない。搾ることぐらいは誰にでも頼むことだし、そもそもそんな事は中学校の保健体育では必修だ。もちろん俺とて何度か他の女子のを搾ったことも有る。 「え、ちょっと待っ――」 「こんな所でグズグズしてたら本当に学校に閉じ込められるだろ」  何を躊躇してるのか、別に母乳を吸うわけでもないのだ。 「待って「いいから遠慮せず任せろ」  そういっていいんちょの胸に触れた瞬間。 ――ぶじゅぶじゅぶぶぶぶっしゅああああああああ 「いやあああああああああああ」  まるでホースからでる水のごとく吹き出る母乳。当然眼前にいた俺に盛大にかかった。 「あああぁぁぁぁぁぁ………」  母乳はそれで出し尽くしたのかいいんちょは机に腰を落とす。俺はビショビショだが取りあえず母乳を一舐め。 「甘い」  恋人の居ない俺からしてみれば母乳を飲める機会なんてこんな時しかない。まぁ役得ってやつだがそれは置いといて、 「なぁいいんちょ」 「何…」  力が抜けたのかいいんちょは机に腰掛けながら瞳が濡れてるのは泣きそうだからか? でも、 「噴出すなら事前に言ってくれ」  正直被害者は俺であって彼女ではないのだ。その辺りはっきりさせようと、 「他人に噴きかけるのは迷惑だって――」 ――ガツン!  そういった次の瞬間に鉄拳が飛んできた。 「ばかぁぁぁぁぁ!!!!!」  ドップラー効果を残しながら足早に立ち去るいいんちょ。普通は母乳をかけた方が謝罪するのであって、決して反撃していいわけではない。 「なんで……」  要するに理不尽だ。 『下校時刻となりました……』  閉校時間を告げる校内放送。正直痛みで動けないんだが取りあえず助けは無いらしい。