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ストーリー 斬黒

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hanptidanpti

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およそ五百年前……後に人の側からは『聖戦』、

魔族の側からは『大戦』と呼ばれる、人類と魔族との戦も佳境を迎えていた。

人類の守護者たる聖十字教団と、魔王の残滓たる魔族連合軍は

互いの生存と世界の支配権を賭けて、激しくぶつかり合い、数多の命が散っていった。

やがてその戦いは最終局面を迎える。

教皇庁に向けて進軍する魔族連合軍であったが、

聖十字教団の最終兵器『殉教爆弾』が発動。

教団の防衛部隊もろとも、魔族連合軍の大半を消し飛ばす。

これにより、大戦の場所は更地に変わり、

大陸に充満する聖霊力によって、未来永劫魔族の立ち入れぬ『聖域』と化した。

この戦いで教団、魔族双方共に大きな痛手を受け、

両陣営は共に地下に潜り、組織の復興に専念することとなる。

 

聖十字教団は殉教爆弾で消し飛んだ地方を復興し、『聖地』とする。

その中心部『ダルナ』に新たな教皇庁を立て、新たなる聖戦に向けての準備を推し進める。

『聖域』と化したヴェルテニア地方に魔族は立ち入ることが出来ず、

教団側は護りの面において魔族の優位に立つ。この優位は現在に至るまで覆っていない。

 

魔族側は『大戦』の英雄を中核として連合組織<夜(ノクティス)>を設立。

前大戦の失敗を考慮して、主だった行動は起こさず、

各々の異能を活かして密かに人類社会に介入し、世界を裏からコントロールしようとする。

無論、聖十字教団もその動きを見逃さず、

両陣営は戦いの舞台を世界の裏側に移して、暗闘を繰り広げることとなる。

 

そして現代……<夜>の議長、オーサー・クロムウェル卿は夜会に出席。

その席で、実力者たるヴォルガディオ・マックヴァーン卿と

アルゼミア・ララファデス卿の間で、『魔王』の娘、リフィアを巡って口論が勃発。

副議長ストラデウス卿の提案で、両者の間で<ゲーム>を執り行うこととなる。

ゲームの期限は一年。リフィア抹殺を唱えるマックヴァーン卿の勝利条件は、

一年以内にリフィアを殺してアンブラを手中に収めること。

リフィア擁護を唱えるララファデス卿は一年間リフィアを護り抜くことが勝利条件となる。

ゲームマスターはストラデウス卿、ジャッジはクロムウェル卿が務める。

重要なルールは以下の四つのみ。

 

1.マックヴァーン卿、ララファデス卿両名は、自衛を除いて戦いに参加してはならない。

2.このゲームに敗退した側の代表者は、この世界から完全に消える。

3.ジャッジの判断には絶対服従。背いた場合は即座に敗北とみなされる。

4.ゲームの存続はゲームマスターとジャッジの両名の裁量によってのみ決定される。

 

それ以外には、特に決まりはない。

両陣営の戦力だけでなく、それ以外の勢力を自らの陣営に引きこむことも自由である。

例え人間であろうとも、国家であろうとも……

 

されど、これもまた<夜>においては実に平凡な、

五百年間延々と繰り返されてきた<ゲーム>の一つに過ぎなかった。

このゲームが火種となってカプト・オルクス地方を巡る戦乱は、更に激化していくこととなる。

それによって生じる血と殺戮……それこそが、魔族たちにとっての最高の娯楽なのだ。

 

魔族狩りを生業とするデーモンハンター、月白夜々香。

彼女は、アルゼミア・ララファデス卿の依頼を受け、このゲームに参戦することとなる。

そして、魔族絶滅を目論む聖十字教団も、

カプト大陸へ強力な異端審問官を送り込んでいた……

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