<夜(ノクティス)>

 

  
エステレラに巣食う上級魔族による連合組織。
その行動は多岐に渡るが、いずれも人類に脅威を及ぼすものという点では共通している。
 
その中核となるのは、数百年以上の時を生き、
破壊と殺戮の本性を色濃く残す古き時代の魔族たち。
魔族を人類より優れ、かつ破壊と恐怖をもたらす存在であると唱え、
魔族の権威が失墜しつつある現状に不満を抱く者達で構成されている。
主な行動目的は、魔族の天敵である聖十字教団の殲滅、および
人類との融和を図る勢力を「裏切り者」として排斥することにある。
 
だが、それはあくまで表向きの話。
「失われつつある魔族の恐怖を復活させる」という
大義名分を掲げているものの、全ての幹部がそれに意欲的というわけではない。
むしろ、それに付随する流血、謀略、戦争など、目的に至るまでの過程を重視しており、
長い寿命で必然的に訪れる倦怠を、刺激的な催しで癒すことの方を主な目的としている。
結局は幹部となる上級魔族の『退屈しのぎ』のための場となっている。
この『己の思うままに行動する』ことこそが、魔族の信条であり、この組織の唯一無二の掟なのだ。
 
明確なヒエラルキーの存在する一枚岩の組織ではなく、
突出した力を持つ数名の幹部がそれぞれ率いている
傘下の組織が相互に同盟を結んでいるに過ぎない。
故に組織間の結びつきは弱く、幹部間の反目は珍しいことではない。

だがその反目すらも、彼らにとっては娯楽の一環である。

 

彼らの中には、人間に化けて人類社会に潜伏している者も多数おり、
幹部クラスともなれば、大半が確固たる地位と莫大な富を築いている。
ゆえに、彼らは魔族のみならず、人類社会においても強い影響力を持つ。
人間の姿を『人間体』、魔族としての本来の姿を『真魔体』と呼ぶ。
 
彼らにとって人間は長い時の退屈を癒す玩具であり、
聖十字教団を除けば、奴隷にしようとしても滅ぼそうとは思っていない。
むしろ短い時しか生きられないゆえの足掻きを興味深く感じている。
当面は人類同士の争いを激化させることを目的としている。
殺し合いは最高の退屈しのぎであり、
何万と言う人間が血を流す戦争は魔族たちにとって最高の娯楽であるからだ。
対立する両陣営に介入した上で戦争を激化させるのは、毎回お決まりの流れである。
 
 
○真魔力
 
古き時代の魔族たちが扱う破壊の魔力。
『暴力(ちから)こそが全て』という魔族の掟を象徴するように、
一切の弱点は存在せず、ただそれを上回る暴力を持って破る以外他にない。
その力は魔族としての本性を強めるほどに上昇し、
真魔体になった時初めて全力を出せる。