冥獄門(みょうごくもん)


境界空間よりロスト・アースに出現した、L.O.S.T.の本体。無数の眼球と口腔の張り付いた肉の塊で、心臓に似た形をしている。
L.O.S.T.の軍勢は、本来冥獄門を核とする巨大な一つの生物であり、魔鬼羅や法眼眩邪は本体より分裂した、細胞や手足のようなものである。

その身に滅びの属性を帯びているため、破壊を目的とした物理的な攻撃に対して強い耐性を持ち、驚異的な再生能力も相俟って事実上、不滅の存在。
ただし、崩壊力の化身であるため、その対となる修正力……ビムラーやサウンドエナジーには致命的なまでの脆さを露呈する。
これらの特徴は、プロトデビルンと似通っており、それはL.O.S.T.が、崩壊力の影響を受けて誕生した、彼らと起源を同じくする存在だからである。
統合軍との決戦で、その身に修正力の塊であるハイリビードを撃ち込まれたことで、物理攻撃への耐性は失われている。

それでもなお、宇宙要塞級の巨体に、巨大な触手、体表より無尽蔵に生み出される魔鬼羅等の軍勢と圧倒的な戦力を誇る。
しかし、それらは所詮自衛と時間稼ぎの手段でしかない。
冥獄門は、世界のバランスの乱れを加速させる装置であり、これが転移して来た次元は、時空歪曲によって修正力と崩壊力の均衡が急速に崩れていく。最終的には宇宙は崩壊力で満たされ、自壊してしまう。
それが、宇宙の終末現象……『パラダイス・ロスト』である。

その現象を引き起こす起点となるのが、冥獄門の最深層にある『鍵』……L.O.S.T.に侵食された、この世界の人間、契約者である。
修正力と崩壊力の逆転現象を引き起こすには、中心軸、即ち双方の力をその身に宿し、なおかつ鍵としての特性を持つ者が必要となる。
現在、冥獄門の中枢には、アルハズレットに乗った葉山翔が、自我をすり潰された上で拘束されている。
L.O.S.T.は時が来るまでは境界から安定世界へ出ることが出来ず、そのため契約者となるのは境界に触れた人間に限られる。葉山翔と深虎は、それゆえにL.O.S.T.に選ばれたが、ニュータイプである翔と違い、鍵としての特性を持たない深虎は即座に自我をL.O.S.T.に喰われている。しかし、元よりL.O.S.T.は自我を持たぬ存在。無色透明の混沌は、より新しい、深虎の自我に染められて行き、時が経つにつれ、深虎の意志を色濃く反映するようになる。深虎という個体は既に死したが、その意志はL.O.S.T.のそれと同一化し、世界の終焉と再生を目指し邁進している。
魔人態と呼ばれる深虎は、彼の元の肉体が変異したものだが、その自我はL.O.S.T.より切り離されたもので、例えその個体が消滅しようと本体は健在である。

世界を滅ぼした後も、鍵としての特性を持つ契約者の肉体は残る。本来実態を持たぬL.O.S.T.の肉体を形成しているのは、世界を滅ぼした後に境界に残った、契約者達の残骸である。



<武装>

眼球地獄:無数の眼球を飛ばし、赤い光線を放つ他、魔鬼羅や死鬼羅に変えて襲いかからせる。
極大触手槍:先端を槍のように硬化させた、戦艦すらも一撃で貫く巨大な触手。