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ルキアス・ド・ベルキュール

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ルキアス・ド・ベルキュール


性別:男
年齢:29歳
種族:ヴァンパイア

耳の付け根辺りまで伸ばした白い髪に白い肌、長く尖った耳に、赤紫色の貴族衣装を着たヴァンパイアの青年。
ヴァンパイアであるが日光に強い耐性があり、多少気分が優れなくなる程度。
夜になればその魔力は一気に倍加する。
高位の魔術師でもあり、ヴァンパイアが得意とする血液を媒介とした血盟魔術に精通している。普段は仕舞っているが、背中には蝙蝠の翼が生えている。

生粋の貴族であり、かつてはメガゼノフでベルキュール伯爵領を治めていた領主の嫡男だった。しかし、二十年前に起こった大革命で貴族制度は崩壊。革命軍と戦った父親は戦死。
母親に連れられ、各地を転々とし、ラコザ地方まで逃げ延びている。母親も病で十年後に死亡している。

現在はアンバーフィールドの洋館に少数の召し使いと共に暮らしている。
貴族としてのプライドを今も強く持っており、尊大で、上から見下したような口調が目立つ。
しかし、今は西部を治めるゴルダネーロ公爵家の庇護下にあり、ヴィルネアの一員として働かざるを得ない境遇にある。
ゴルダネーロには表向きは忠誠を誓う一方、内心強い反感を抱いている。

母親の死の間際、自分が魔王ギュダヴィーユの血を引いており、いずれは世界の王になる宿命にあると明かされる。
この件に纏わる真偽は一切不明で、ルキアス自身も半信半疑ではあるが、このことが、彼の心に密かな野心を芽生えさせている。


緋に染まるドラキュリウス


ルキアスの扱う魔器で、血のように赤く染まったレイピアの形をした魔器。
突き刺した相手から血を吸うことが出来るが、最大の利点はその貯蔵量。
魔器どころか使い手の容積をも超えた多量の血を蓄え、保存しておくことが可能で、
更に使い手はその血を自らの血として扱うことが出来る。
これを利用して、予め魔器に魔物などから大量の血を吸わせておくことで、
戦闘中の血液切れを防ぐことが出来る。
ヴァンパイアの血盟魔術との相乗効果で真価を発揮する、
まさにヴァンパイアのための魔器である。


血盟魔術(ブラッド・マジック)


マグノラントの生物は全て体内に魔力を宿しているが、
ヴァンパイアは己の体を流れる「血」により濃い魔力が宿っており、
血こそは実体を持った、彼らの魔力そのものである。
そのため、彼らは格別意識することも無く
常時肉体強化の魔術が発動しているのと同等の恩恵を受けており、
他の種族と違い魔力を消費することも無い。
ある程度の力を持ったヴァンパイアは、己の血を手足のように自在に操り、
固体・液体・気体の三態に変化させることができる。
また、ヴァンパイアの血液は己から離れても、自身の分身として扱うことも可能。
これを利用して発展したのがヴァンパイアの血盟魔術で、
血液を固めた刃に眼くらましの霧、血の糸を使った結界などその用途は幅広い。


常闇の魔石


夜のように真っ黒い魔石で、ヴァンパイアの体に埋め込むことで、
そのヴァンパイアを真夜中にいるのと同じ状態に変えることができる。
一度埋め込めば徐々に減って行く使い捨てのアイテムで、
掌サイズの大きさでおよそ1時間しか持たない。
ヴァンパイアにとっては喉から手が出るほど欲しい代物だが、
永きに渡って夜の魔素を吸った『常闇の樹』にごく稀に出来るもので、
人工的には創れないため大変貴重かつ高価な代物。
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