神界や魔界の時は他の世界と違い流れが異なる…
我々の世界の時が数十年経ったとすれば…
人の世界では僅か1日の事である…
だが、そんなことは関係ない…
実際、時などは寿命の短い人間が気にする事…
今まではそう思っていた…
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私は閻魔の宮殿で彼岸花の花園を眺めていた…
彼女を手に入れたい…
その思いを閻魔に語る為に…
だが、聞き入れては貰えなかった…
何かあるとは思っていた…
そして閻魔の言葉から真実を知った…
彼女が我々…
いや…
世界を揺るがす存在になってしまった事を…
それはまだ一部しか知らず…
彼女自身もこの真実を知らない…
彼女は知るべきだと思った…
真実を知る権利があると…
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そして私は自分が知り得た彼女の真実を語った…
最初は戸惑ったが次第に理解していった…
そう…
彼女が太古に滅んだとされる邪神の末裔であった事を…
その魔力を得た私もまた狂気に蝕まれている事を…
天使や悪魔でさえも飲み込む恐怖…
それは体を心を少しずつ蝕んでいく…
まるで呪いの様に…
「だから…周りが不幸になったんだ……私のせいで…」
『貴方のせいではありませんよ……』
「でも……家族が死んで…私だけが生き残って…」
『人に定められた寿命が尽きれば生死に関係なく人は死にます……』
「なら…どうして黙っていたの?」
『私からすれば貴方に真実を話しそして知らせるべきだった…』
「私は…これからどうしたらいいの……また誰かを不幸にするだけなの?」
『…』
「…私は生まれてくるべきじゃなかった」
返す言葉が見つからなかった…
天使から堕天使へ…
そして悪魔となり…
その永き生の中で…
この様な経験とケースは初めてだった…
そもそも邪神と聖神の子孫に生まれた彼女は…
どちらからも苛まれ…
どちらにも下る事はできず…
狭間の中で生きる…
ましてや神を滅ぼす特権を備えていれば尚更…
滅ぼすものとして恐れられるのだ…
ずっと…
=続=