あれから1週間が過ぎ…
私の傷はまだ癒えずにいた…
動く事は出来ても魔力が回復しておらず…
獣の姿から戻るが出来なかった…
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私を救ってくれた人の子の名は皐月…
両親は長く海外に居る為に一人留守を預かっていた…
「ワイズ、おいで……今日もふわふわして気持ちいい~」
ちなみに私はブラッシングの最中であり…
彼女に毛並みを整えてもらっている所だった…
この姿も悪くないと日々思うくらいに…
「傷もあと少しで良くなりそうだね……」
体を覆う包帯の数も減り…
腹部と左足首に残る包帯を蒔き直してくれた…
「怪我が良くなったら散歩に行こうね」
だが、完全に獣扱いされてしまっている以上…
この上なく悲しいと思った事はなかった…
「やっぱり嫌だったかな…まだ傷が痛むならもう少し先にするよ?」
そう答えると私の体を摩って抱きしめてくれる…
それを私はとても心地よいと感じていた…
「そっか…じゃ、散歩はもう少し先だね…」
だが、この幸せは脆く崩れさった…
あの日の出来事で…
=続=