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Wild End 『ワイルド』

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kazesigami

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ワイルド


ワイルド』は、「エンド・オブ・バイラス」に巻き込まれた5人の少女達、

鍵神ヤコ』、『改芽卯月』、『霧葉しきり』、『葉文風霞』、『火倉セレス

が、結成したチームのこと、あるいは彼女達自身のことを言う。


概要


 本編より7年前、多数のビリオー達によって「エンド・オブ・バイラス」が引き起こされたまさにその時、
『ワイルド』の5人は、それぞれの理由でB市にいた。

 彼女達は超濃度バイラス宙粒子の爆発に巻き込まれ、多量の粒子を身に浴びたにも関わらず、爆発が治まった後もB市内で生き続けていた(尤も、生死の境を彷徨う、かなりギリギリの状態ではあったが)。
これは、彼女達のバイラス宙粒子に対する「抵抗力」が、常人よりも並はずれて高かったからだと考えられている。
(生物の各個体ごとに“病気”に対する抵抗力があるように、また病気に対するかかりやすさや症状の現れ方に違いがあるように、バイラス宙粒子による浸蝕の度合いや進行、粒子の影響の受けやすさも、各個体(各個人)ごとに違いがある。
厳密に、各個体の“何が”作用して、バイラス宙粒子の侵攻や浸蝕を早く、あるいは遅くさせているのかは解明できておらず、
そもそも地球外から飛来したはずの粒子に対する“抵抗力”が、地球の生物にあるのかどうかも分からないのだが、
現時点ではバイラス宙粒子に対する“抵抗力”があるものとして、扱われている。)

(それにしても抵抗力が並はずれて高い人物が「エンド・オブ・バイラス」の際、B市に5人も、
それも全員が10歳程度の少女であったというのは、あまりに数奇であったと言えるだろう。)

 さて、B市でかろうじて生き残った彼女達は、その地に降り立ったガシュヴァラと彼の仲間達によって回収・保護され、治療を受ける。
しかし、既に体内の大部分が粒子に侵されていた彼女達の命を救うには(しかも超濃度の粒子が溢れ続けている中で)、
彼女達自身の体内構造を、大きく変化させる必要があった。

ガシュヴァラは迷いながらも、最終的には治療実行を決断する。

 こうして生き残った5人は、一命を取り留めた上、バイラス宙粒子下でも生きることの出来る体へと変化したのである。

 しかし、その体にも問題はあった。
治療によって変化した彼女達の体は、言うなれば半分、ユノテロ人に近づいたようなものであった。
つまり、彼女達5人はこれから、バイラス宙粒子がなければ、生きていくことが出来なくなったのである。

 尤も、生粋のユノテロ人達と違い、粒子が無くなったからといって、すぐに命を失うわけではない。
半分ユノテロ人に近付いたとはいえ、残り半分は地球人なのである。
粒子下でなかったとしても、丸一日程度ならば保つだろう。
しかしそれ以降になると、彼女達はゆっくりと、体組織を崩壊させて死んでしまう。

このため彼女達は、長期間、粒子の無い場所で行動する場合は、定期的に体にバイラス宙粒子を取り入れなければならない。


身体


概要を踏まえ、彼女達の身体について纏めると、以下の通りになる。

  • 『ワイルド』の5人は、体内構造が通常の地球人と異なっている。
 これは「エンド・オブ・バイラス」後、超濃度の粒子に汚染された5人を救うため、
 ガシュヴァラ達が已む無く、彼女達の体内を大きく造り変えたためである。

  • 以上の手術により、『ワイルド』の5人はバイラス宙粒子下でも生きることの出来る体となる。
 また、元が純粋な地球人であるため、ガシュヴァラ達『ユノテロ人』と違って、超濃度粒子の無い場所でも行動が可能。


※地球人・・・バイラス宙粒子下での行動不可。
       特に超濃度の粒子下では、即、体組織が崩壊して死に至る。

※ユノテロ人・・・高~超濃度バイラス宙粒子下でのみ行動可能。
         粒子の無い場所、粒子の薄い場所に足を踏み入れてしまえば、
         短時間で、体組織が崩壊して死に至る。


  • ただし、ユノテロ人同様、体内組織は常にバイラス宙粒子を求め、吸収し、生命活動の源にしようとしている。
 故に、『ワイルド』の5人は、粒子の無い場所で行動出来るとはいえ、
 その時間があまりに長いと、ユノテロ人同様、徐々に体組織が崩壊してしまう。

  • また、粒子を取り入れない期間が長くなれば、身体だけでなく、精神にも徐々に影響が表れる。
 端的に言うと、粒子を体に取り入れない期間が長いほど、精神が不安定になっていくのである。
 (具体的にどのように不安定になっていくかは、『ワイルド』の5人それぞれによって差異がある。
 それについては、彼女達それぞれの心の底にある“歪み”が関係しているらしい。)

  • これを防ぐため、『ワイルド』の5人は定期的に体にバイラス宙粒子を取り入れる必要がある。
 方法としては、B市に帰還することが一番手っ取り早いのだが、
 万が一、それが出来ない状況に陥った時のために、彼女達は常時、「粒子薬」を携帯している。

  • 尚、ユノテロ人が粒子を摂取することで、生命を“活性化”していたように、
 『ワイルド』達の生命も、粒子を摂取することで活性化する。
 そのため、粒子を体に取り入れた後は、身体能力が上昇することもある。

  • そしてそれに伴って、精神が高揚する。
 その際、5人全員が「興奮状態になる」、「好戦的になる」といった一様の精神変化を見せる。
 また、この精神状態の変化については、取り入れた粒子の量が多いほど、
 身体に粒子を取り入れなかった期間が長い程、その症状は顕著になる。


また、補足であるが、『ワイルド』とは、ヤコ達5人の少女が結成したチームの名前であると同時に、
上記のような特殊な体構造をした少女(人間)達自身の名称のことでもある。


目的


『ワイルド』は「青春すること」を目的に行動している。


「エンド・オブ・バイラス」に巻き込まれ、普通の年頃の少女のように生きて『青春すること』の出来なくなった彼女達が、
外の世界に出て、思う存分やりたいことをやる―――チームとしての『ワイルド』はそのために結成された。

このため、行動目的は特に定まっておらず、
ただ『ワイルド』の誰かが「やりたいと思ったこと」、「楽しそうだと思ったこと」を実行するだけ。
身も蓋も無い言い方をすれば、所謂「お遊びチーム」なのである。

彼女達が主に搭乗する「ヘラパイス」は、
その能力や武装を見れば、対ビリオーやバイラス宙粒子の無効化を想定した起動兵器であるのは間違いなく、
事実、ガシュヴァラ達は「ヘラパイスシリーズ」の開発段階で、確かにそのことも考えていた。

が、『ワイルド』の5人にとって「ヘラパイス」とは、B市から外に出て、世界を飛び回るための単なる『脚』であり、
彼女達自身、ヘラパイスの操縦訓練や、対ビリオーを想定した戦闘訓練は積んでいるものの、
ヘラパイスを戦闘のための兵器だとは、特に考えていない。
例えるならば、彼女達にとっての「ヘラパイス」とは、「戦うことの出来る飛行機」のようなものでしかないのだ。

「ヘラパイスシリーズ」の開発を指示したガシュヴァラ自身は、その考えを決して否定しておらず、
むしろ自分達のせいで、人生を狂わされた『ワイルド』の少女達が、
やりたいことをやるために、使いたいように使えば良い、と考えている。

しかし、ガシュヴァラと国家統合ビリオー対策特務隊上層部との間に結ばれた極秘の協約により、
各地にビリオーが出現した際、『ワイルド』は可能な限り、その迎撃を優先しなければならない。
特に、作中冒頭に出現する「ビリオーV」に関しては、現時点での特務隊が所持する起動兵器では完全な対処が出来ないため、
その出現場所には、必ず『ワイルド』が駆けつけるよう、命令が出ることになる。


※「Wild」という単語には、「やりたい放題」という意味があり、これがチーム名の由来となっている。
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