ある日の放課後、台風による避難警報という、特に騒ぐでもない非常事態の中で、 キズナは視てしまう。
台風と言う自然現象であるはずの街中に浮かぶ異形の存在と、それと対峙する謎のKV。
その日、彼女の日常は終わりを告げる。
アティ「この娘、視えてる?まさか・・・『調和者』?」
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『調和者』保護組織、ウィンクルムに保護された キズナ。
獣相を持たないという特異な存在に、周囲は困惑しつつも支部代表 アティ・キュリオンは彼女に選択を迫る。
このまま何も見なかったことにして、人として生きていくか、それとも世界に危機に立ち向かうか・・・。
キズナ「やります。やらせて下さい!私は、この世界の事をもっと知りたいから!」
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無事ウィンクルム関東支部に迎え入れられ、専用のドミネーター 光月も受領し、戦場に出る キズナ。
しかし、アティに紹介された少女、 女樹は彼女に冷たく当たる。
女樹「蝶よ花よと愛でられたお嬢様が、命がけの戦いに出るなんて滑稽だわ」
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女樹とのギクシャクした関係に悩む中、 キズナは戦場で特殊攻性生命体対策班、通称特攻という組織の存在を知る。
自分達以外にSLと戦う存在いる事に喜びを覚えるが、特攻隊員 北條政継は キズナ達に厳しい意見を告げた。
政継「君達のような子供まで戦場に駆り出すなど、恥を知らんな。連中は・・・」
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「人として生きれるならそうするべきだ」。
女樹、 北條政継の二人から同じ言葉を掛けられ、 キズナは自分の覚悟の程を悩む。
そんな中、街中で出会った少女、 ライカ。
初めは警戒心を剥き出しにする少女と、しかし キズナは偏見無く接する事でやがて親しくなっていく。
二人の間に友情が芽生え始めたのも束の間、スクランブルが掛かり、出撃する キズナ。
その戦場で、初めて彼女は『調和者』同士の戦いに身を置く事になる。
キズナ「何、あの金ぴか?」
ライカ「ひっこんでろ!貧血ドミネーター!」
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HLF、『調和者』解放戦線。
『調和者』の中にもウィンクルムと志を違える者がいる事実に動揺する キズナ。
再度三つ巴の戦いに、更に追い討ちを掛けるように アティ・キュリオンの因縁の相手が姿を現す。
キュロット「済まぬな。某は自由に生きる。生きねばならんのだ。アティ!」
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アティ「敵だからって憎まなくちゃいけないルールは無いよ」
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圧倒的な力を持つ『ビクトリアの魔神』 ラットダーク。
HLFの切り札を相手に、窮地に陥った 女樹を助けるべく、 キズナはオプティカルレンズの切り札を切る!
キズナ「ゴメンね。でも体が勝手に動いちゃったんだ」
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キズナの機転により最強の敵を退けたウィンクルム関東支部。
しかし、それを影から見つめる瞳があった。
朱波「み~つけた~♪きゃは☆」
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どれだけ冷たくあしらっても、自分との距離を縮めようとする キズナに、 女樹は苛立つ。
一方で キズナもまた、自分なりの戦う答えを出せずにいた。
その焦りから、二人は指示を無視して陣形を乱してしまう。
何とか、その場を切り抜けたものの、 アティ・キュリオンは二人に罰として、喧嘩両成敗と称して河原に置き去りにする。
とりあえず、ぎこちなくも本音をぶつけ合う二人は、ややあって、互いの事を不器用ながら理解し、やがて友人と呼べるようになる。
仙道「雨降って、地固まるですか」
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女樹との関係を取り直した キズナ。
やや過剰なスキンシップをする彼女に困惑しつつも、良好な関係を気付いていた。
そんな中、 アティ・キュリオンの元へウィンクルム中東支部より入電が入る。
キズナの正体に係わるその事実を受け取ったのも束の間、最悪の敵が姿を現す。
阿久津「ふはははっ!全ては我ら『星の守人』の思うがままだ!!」
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仙道「アティ君。帰ってきたら、お伝えしたい事があります」
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アティ「がんばってね、お姉ちゃん」
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総大将を欠いた事で総崩れになる関東支部。
アティ・キュリオンの死に混乱する キズナもまた特攻に捕らえられるが、静馬の口利きで中東支部に逃れる事に成功する。
カミル「ようこそ、英雄の意志を継ぐ少女よ」
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中東支部の保護下で、傷心を癒す キズナは一人の女性と出会う。
気高く強く、何処までも優雅で誇り高いその姿に アティ・キュリオンの姿を垣間見た彼女は、同時に思ってもみなかった人物と再会する。
ナギ「ライカ、キズナ。よく見ておけ。我ら『調和者』が如何に生きるべきかを・・・」
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ついに互いに知るところとなった キズナと ライカ、二人の因縁。
戸惑いつつも、 キズナを迎え入れたいと言う ライカの言葉に、思い悩む自分がいることを知る キズナ。
そして、その裏で蠢く陰謀。
『星の守人』を追われた、 ブラック・アンカーこと黒部周明の暗躍は続く・・・。
周明「まだだ。本当の宴はここからさ」
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カミル・ハリード・バハーとの秘密裏荷連絡を取り合っていた 弦羽・ナギ・シェリーの情報を示唆する事で、HLFの急進派を動かす事に成功した黒部周明。
暴走を始める若者達を止める為、ナギは決意を固め、周明との一騎討ちに臨む。
戦いの向こう、かつて自分を慕った一人の少女の面影を キズナに見出すナギ。
自分の意志が、アティにそして キズナに受け継がれている事を悟り、業火の中、怨敵と相打ちとなりて散る・・・。
ナギ「ああ、嬉しいものだな。道を継いで行く者がいてくれると言う事は・・・」
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ウィンクルム関東支部再建の噂を耳にした 北條政継。
先の殲滅線以降、目に見えて増えたSLの被害に、改めてその重要性を理解した 忍島 田楽は、自らの行動に自棄を起して酒に逃避し、事実上部隊を預かる彼に采配が求められる。
ナイトメア級SLの強襲に、互いに連携の取れない関東支部と特攻の両者の危機を救ったのは、進化した 光月を駆る キズナだった。
キズナ「もう悩まない!黙って見てるだけしたくない!ここが私の生きる場所なんだから!!」
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キズナ「女樹・・・どうして?」
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キズナ「二人とも!喧嘩両成敗だからね!!」
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喧嘩両成敗。
キズナの働きによって、互いの過ちを理解した二人。
元の鞘に納まる関東支部の面々は、尚も結束を高めて再びSLとの戦いに身を投じる。
グランダ・エプティア率いる急進派のHLFとの三つ巴の戦いの中で、『星の守人』の最終作戦が発動されようとしていた・・・。
朱波「はっじまる♪はっじまる♪はじまるわ~♪待っててね、キズナちゃん」
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カミル「美しいとはこういう事だ!!」
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グランダ「これが僕の贖罪だ・・これが僕の命の輝きだぁぁぁぁぁっ!!!」
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最強のドミネーターの犠牲を受けて、ついに 朱波と対峙する キズナ達。
召喚されたメガデス級SLを、 光月の新システム、デイブレイクで下す事に成功するが、その直後の 朱波の言葉が キズナを揺さぶる。
朱波「要らないから捨てられた。中途半端にどっちもの血が混じった半端者なんて要らない。だから貴女は遠ざけられた」
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自分がハーフだから両親は自分を一人にした。
笑顔の裏で、自分の事を疎んでいた・・・。
その言葉はこれまで両親の愛を信じて歩んできた キズナの心に小さな皹を入れた。
小さな小さな皹だったが、付込むには十分過ぎた。
メガデス級を超えるディズベア級のSLへと繋がる門を開く クイーン。
瞳一つでメガデス級に匹敵する桁外れの力を前に、 キズナは錯乱の中、 朱波の言葉を肯定し掛ける。
だが―――
キズナ「あ・・・声が聞こえる」
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今もどこかで戦い続ける両親の声を聴いた キズナ。
ずっとずっと昔から、自分を護って戦い続けていた両親の存在を知った時、最後の扉が開かれる。
繋がり続ける人の”絆”。
誰かが誰かを想う事を理解した時、 光月に積まれたシステムが予想外の力を発揮する。
”フラジオレット現象”。
数多星と会話する『調和者』の力が”絆”で繋がった時、それは地球に帰るエネルギーで出来た”もう一つの地球”を生み出した。
二つの地球に挟まれ、滅ぶディスベア級SL。
尚も足掻こうとする 朱波へ キズナの拳が叩き込まれる。
それは、 クイーンのハーモニクス・エフェクトを破壊し、 朱波を次元の狭間に放逐した。
キズナ「この星から・・・出ていけぇっ!!」
↓
全てが終わった。
皆が皆、元いた場所へ帰っていく。
ライカはHLFの生き残り達と共に、先達の意志を継ぐ戦いに身を投じ
女樹はアティの想いを繋ぐ為にウィンクルムへ残った。
そして キズナは―――
キズナ「私は生きていく。私は、この世界の事をもっと知りたい」
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