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FALBE

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hanptidanpti

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FALBE(ファルベ)


61年前、第弐次世界大戰中に暗躍していた秘密組織。
表向きには、ドラッツェ第参帝國直轄のオカルト研究機関として知られているが、
御霊巫師クラスを含む霊能力者を多数抱える本物の霊能共同体で、
帝國を裏で操り、第弐次世界大戰を起こさせた。

霊力を持たない一般人に比べ、あらゆる面で優れた霊能力者(レイリアン)こそ、
世界を統べる資格を持つ優良人種、真の意味での“霊長類”であるという思想を掲げている。

その最終目的は、無能力者の既存秩序を破壊し、
レイリアンを頂点とする新たなる世界を創造するというもの。
また、一般人と霊能力者との世界を区分する神霊同盟は、
霊能力者の誇りを貶め、無能力者の権力に尻尾を振った逆賊と見做している。

同盟によって霊能の使用に制限を掛けられ、
欲求不満を覚えていた霊能力者たちはこの考えに賛同。
特に、第壱次世界大戰の最中、祖国が敗北に向かっていく中で
同盟の方針によって何も出来ずにいた敗戦国の霊伐師達は、同盟への反感を強めており、
数多の霊伐師が続々とFALBEに参加することになる。

だがその思想以上に、“紅(ロート)”ことFALBE総統“絶華=ルビーネ=シャルラッハロート”の圧倒的な強さとカリスマ、
そして破滅的な狂気に支えられた組織であり、
彼女がいなければここまで巨大な組織にはならなかっただろう。

FALBEとはドイツ語で“色”の意味で、彼らは自分たち霊能力者を“色つき”、無能力者を“無色”と呼び蔑んでいた。
世界が霊能力者(色つき)で満たされた、色とりどりの楽園こそ、彼らの目指す理想郷だった。
主要な幹部は“青(ブラウ)”“白(ヴァイス)”“黒(シュヴァルツ)”“金(ゴルト)”“銀(ズィルバー)”と色に関する称号を与えられていた。

彼らは同盟の手も届かぬ地下にもぐり、来るべき戦いの準備を着々と進めていく。
一方、第壱次世界大戰で敗北し、再起の機会を伺っていたドラッツェ帝國にも接触。
不況に喘いでいた国民を煽動し、戦争への機運を高めていく。

やがて誕生したドラッツェ第参帝國は、ユーロピア諸国へ電撃的な侵攻を行い、
FALBEの霊能力者の援助もあって領土を一気に拡大する。
FALBEの存在を知った聖霊騎士団が、討伐のため出動するが、
当時生まれた新技術で大量に作られた“禍霊”の軍勢により、返り討ちにあってしまう。
この事実は、人界、霊界を合わせた全世界に衝撃を与えるとともに、
数多の国家がそれぞれの思惑の下動きだし、第弐次世界大戰へと繋がっていくことになる。

60年前、主要幹部が尽く敗れ、ついに総統絶華が蒼峰海女乃に討たれたことで
FALBEは急速に弱体化。ドラッツェ第参帝國も崩壊した。
その後も神霊同盟による厳しい残党狩りが行われ、主要な構成員の大半が討伐されている。


異端呼(イタコ)


別名、シャルラッハロート悪魔召喚式。
絶華の忌霊に干渉する霊能を下に生み出された、忌霊を人為的に作り出す霊術式。
これまでも、“悪魔召喚の儀式”と呼ばれる同様の効果を持った術式は存在した。
しかし、複雑な方陣と難解な儀式過程を経てようやく一体呼べるか呼べないかという、
あまりに効率が悪すぎる方法しかなかったのだが、
この術式によって、速度に成功率と、あらゆる面が飛躍的に向上した。
FALBEはこの新技術を用いて忌霊を大量生産し、
鴎州に忌霊を蔓延させ、聖霊騎士団を大いに苦しめた。
同盟からはその危険度から禁忌指定されたが、
FALBEが壊滅し大戰が終結した後も、流出は避けられず、
多くの反同盟組織に出回り、危険な忌霊が数多く生み出されることになる。
ゆえに“血塗られた遺産”の一つに数えられる。
ただ、同じ術式でも要となる絶華がいなければ、効率は落ちるらしい。


血塗られた遺産


FALBE総統、絶華が斃れ、ドラッツェ第参帝國が滅んだ後も、
その残党と“異端呼”を始めとする新技術、そして反同盟の気風は残り、
クトゥルフ教団や、首無し亡霊騎士団といった
新たな反同盟組織が生まれる温床ともなった。
これら負の遺産を総称して“血塗られた遺産”と呼び、
人界の争いが静まった後も、霊界に更なる争乱を招いた。
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