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御霊巫戰紀 用語集 忌霊



霊魂(れいこん)


通常、生物が死した場合、宿していた霊子は霊界に溶けて還元される。
故に死ねばそれまでで、 この世界に天国も地獄も、輪廻転生も存在しない。

だが、他の生物と比べ、確固たる自我を持つ人間の霊子は、霊子そのものが意志を帯びることがある。
特に「未練」や「怨念」と言った強い残留思念は、霊子を変質させ、
意志を残したまま、霊界に溶けることなく留まることが可能となる。
意志を持った霊子の集合体は「霊魂」と呼ばれ、
多くは霊界を彷徨ったまま自然消滅するのを待つのみだが、
一部は生前の未練に引かれて、現実世界に干渉する個体も現れる。
これが「幽霊」や「亡霊」と呼ばれるものの正体である。

霊魂はそのままでは一般人の目には見えず、現実世界でも力を行使することはできない。しかし、現実世界の物体に取りつくことで、干渉を可能とする。この行為を 「憑依(ひょうい)」 と呼び、憑依した個体を 「憑代(よりしろ)」 と呼ぶ。
ただし、憑依できる個体は、意志の無い物体に限られ、
既に霊子で満たされている生きた人間には憑依できる余地がない。
死体などは、同じ人間である上に霊子が全く存在しないため、憑依し易い。


忌霊(いみたま)/ヴィシャス


霊魂は、いかに生前強い思念て持っていようと一度肉体を離れた場合、
他の霊子と同様、自然界による分散の影響を受けずにはいられず、
多くは引き裂かれるか歪められるかして、
生前の意志や記憶を正確に留められるものは皆無に等しい。
また、自然界の法則に逆らう、本来はあり得ぬ存在ゆえに修正の影響を受け、
存在を構成する霊子は常に減少し続けており、遠からぬ未来に消滅する。

故に強い自我を持つ霊魂は飢えに襲われ、
自身の存在を維持し続けるために、他の人間の霊子を吸おうとする。
前述した「歪み」の影響もあり、ただ飢餓に突き動かされ、無差別に人を襲う怪物と成り果てる。
人を襲うのは、自身を構成する霊子と人間の霊子が共通しているからである。

これを 「忌霊(いみたま)」 、英語圏では 「ヴィシャス」 と呼び、
悪霊や怨霊など、人に害を成してきた霊魂たちの正体とされる。
忌霊とは自然の理を外れた御霊、 「異御霊(いみたま)」 の別名でもある。

歪みが大きいことを 「毒性が強い」 と表現し、
毒性の強い霊魂が憑依した物や人間は、怪物と呼ぶに相応しい異形へとその姿を変じる。
悪鬼や妖怪の正体がこれに当たる。

弱い個体は、知らぬ内に人の霊子を少量吸い、
単に霊子減衰による疲労をもたらすだけで、忌霊の大半はそう言った弱い個体である。
しかし中には、人間が死ぬまで霊子を吸う毒性の強い個体も稀に存在する。

憑依した個体は、霊子だけで活動しているため、
その憑代(よりしろ)を完全に破壊しない限りは行動を停止することはない。
また破壊したとしても憑代を失っただけで、
再度別の憑代に憑依すれば復活するため、実質的に通常兵器で忌霊を葬ることは不可能である。

ただし、霊能力者は霊体に直接干渉できるため、
生物でいう致命傷に当たるだけの損傷を霊的武器で加えれば、斃すことができる。
霊能力者は霊視と霊力探知で忌霊を探すこともできるため、忌霊の討伐はもっぱら彼らが行う。

死者に対して葬儀を執り行うことには、儀礼的な意味合い以上に、
死者の霊魂を忌霊にしないためという実質的な意味がある。
僧侶や牧師の読経や祈りには、死者の霊子を解きほぐし、
分散させやすくする霊的な効果があり、霊子を霊界に完全に溶かすことを 「成仏」 という。


禍霊(まがつひ)/ディーモン


忌霊の中でも毒性の強いものは、別の人間の霊子だけではなく、
同じ忌霊を喰らうようになり、その結果さらに毒性を強めていく。
そうした忌霊は霊力を高め、より強力かつ凶悪な個体へと進化する。
これを「禍霊(まがつひ)」、英語圏では「ディーモン」と呼ぶ。
常の忌霊を遥かに上回る力を秘めており、大御霊と契約した御霊巫師で無ければ倒せない。
逆に言えば、御霊巫師ではない霊伐師に倒せるかどうかが、
忌霊と禍霊を分かつ境界となっている。
ただし、いかに強大な霊力を持とうと、その霊力を抑える知力を持たないため、
発生した場合即座に御霊巫師に感知され、
殆ど人の目に留まることなく戦闘に入り、排除されるのが常である。
そもそも禍霊に成長する前に殺されるケースが大半である。
平常時の発生確率は、日本全国でも一年に十数件程度。
そのため、手の空いた御霊巫師は近隣の他国に出て活動することもある。


災害級(カラミティ)


禍霊の中でも都市規模の破壊を行える領域にまで成長した個体は、竜巻や地震のような天災に等しく、故に災害級(カラミティ)と呼ばれる。
実際、世界で起こった災害のいくつかは、この災害級禍霊が起こしたものである。
これを打ち滅ぼすには、御霊巫師でさえ足らず、完全武装した霊伐師の軍団が必要とされる。

“世界最強の五人”だけが、この災害級を単独で制圧できると言われている。

普通はここまでの規模に成長するまでに、霊伐師に発見されて討伐されるはずなので、本来ありえぬ存在である。
故に、悪意を持った霊能力者の手によって、秘匿されながら育てられたと考えるのが自然である。