「出逢・九」(2011/07/23 (土) 03:15:38) の最新版変更点
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<p>それから魔界で数年が経った…<br /><br />
私は彼女を護る為に決心を固めた…<br /><br />
かつて砂漠の奥地に封印された本体を蘇らせるために…<br /><br />
==============<br /><br />
人間がギザと呼ぶピラミットの地下…<br /><br />
王の寝室よりももっと奥深く…<br /><br />
光も届かない暗闇の世界…<br /><br />
そこで私は初めて彼女に偽りの証言をした… <br /><br /><br />
『ここです…』<br />
「ピラミットの中にこんな場所があるなんて……」<br />
『まだ人間に発見されていない場所の一つですからね…』<br />
「…そっか」<br />
『さてここからが本題ですよ……』<br />
「封印された魔物の様子を見てこいって言われてもね……」<br />
『かつて閻魔が封印した7代魔公の本体…その内の一体がここに眠っているのですよ…』<br />
「…本体が封印されているのならワイズはどうなっているの?」<br />
『ここにあるのはかりそめの体ですよ…精神を抜き取られている様なものです…』<br />
「…ぬいぐるみの綿抜きみたいな要領?」<br />
『間違ってはいませんね……(発想が酷いですが…』<br /><br /><br />
クスクスと笑い私達はピラミットの下へ降りていく…<br /><br />
そこに在るものが何なのかも知らずに…<br /><br />
何も知らない彼女に対し私は心の中で薄ら笑いをした…<br /><br />
そして知られざる最下層へたどり着く…<br /><br />
室内は広くその広さは人間が室内で体を動かす場所に近かった…<br /><br />
その奥の祭壇に結晶の棺が置かれていた…<br /><br /><br />
「もしかしてあれが封印された本体…?」<br />
『そうです……まあ、あの様子では封印は敗れていないようですが…』<br />
「」</p>
<p>それから魔界で数年が経った…<br /><br />
私は彼女を護る為に決心を固めた…<br /><br />
かつて砂漠の奥地に封印された本体を蘇らせるために…<br /><br />
==============<br /><br />
人間がギザと呼ぶピラミットの地下…<br /><br />
王の寝室よりももっと奥深く…<br /><br />
光も届かない暗闇の世界…<br /><br />
そこで私は初めて彼女に偽りの証言をした… <br /><br /><br />
『ここです…』<br />
「ピラミットの中にこんな場所があるなんて……」<br />
『まだ人間に発見されていない場所の一つですからね…』<br />
「…そっか」<br />
『さてここからが本題ですよ……』<br />
「封印された魔物の様子を見てこいって言われてもね……」<br />
『かつて閻魔が封印した7代魔公の本体…その内の一体がここに眠っているのですよ…』<br />
「…本体が封印されているのならワイズはどうなっているの?」<br />
『ここにあるのはかりそめの体ですよ…精神を抜き取られている様なものです…』<br />
「…ぬいぐるみの綿抜きみたいな要領?」<br />
『間違ってはいませんね……(発想が酷いですが…』<br /><br /><br />
クスクスと笑い私達はピラミットの下へ降りていく…<br /><br />
そこに在るものが何なのかも知らずに…<br /><br />
何も知らない彼女に対し私は心の中で薄ら笑いをした…<br /><br />
そして知られざる最下層へたどり着く…<br /><br />
室内は広くその広さは人間が室内で体を動かす場所に近かった…<br /><br />
その奥の祭壇に結晶の棺が置かれていた…<br /><br /><br />
「もしかしてあれが封印された本体…?」<br />
『そうです……まあ、あの様子では封印は敗れていないようですが…』<br />
「ちょっと調べてくるね…」<br />
『どうぞ…』<br /><br /><br />
彼女は祭壇に近づき棺の中を覗いた…<br /><br />
その姿に驚いて私に叫んだ…<br /><br /><br />
「ワイズ…これ…どういう事?」<br />
『…何がですか?』<br />
「ここに封印されているのは『強欲』の魔公の本体じゃ…?」<br /><br /><br />
一歩後ずさった彼女の体を後ろから支え…<br /><br />
戸惑った様子で私に語りかけた…<br /><br />
私は彼女に対し顔を歪ませ真実を語った…<br /><br /><br />
『違いますよ……本当は私の本体が封印されていたのですから…』<br />
「全部嘘だったの……ワイズ?」<br />
『貴方を手に入れたい…その為に本体がどうしても必要でしたから…』<br />
「嘘…全部嘘よ!」<br />
『これが真実です…私は貴方の全てが欲しいのですよ…』<br /><br /><br />
私の偽りの証言に動揺し…<br /><br />
そして混乱する彼女の唇を無理やり奪い…<br /><br />
そこから急激に魔力を吸い取り身動きが取れないようにした…<br /><br /><br />
「はぁっ………う…」<br />
『準備は整いました……』<br />
「やめ……て…ワィ…ズ………」<br />
『全ては…貴方の為に……』<br /><br /><br />
急激な魔力の枯渇によって気を失った彼女を抱き上げ…<br /><br />
私は本体へと足を踏み出した…<br /><br />
=続=</p>
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