568 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2007/06/14(木) 17:14:21 ID:zgkR1JQY0
私が体験した開かずの間の体験談。

今から5年程前、母方の祖父が亡くなり、喪が明けてから祖父宅を改築し
伯父夫婦が祖母の面倒を見る為に一緒に住むことになりました。

その際に使われていなかった物置代わりの離れが取り壊されることになったのですが、
当時夏休みで暇をもてあましてた高校生の私は、離れの大掃除の人手として呼び出されました。

気に入ったものがあったら、形見分けのつもりで持っていっていいよと言われていたのもあって
張り切って掃除に取り掛かりました。

離れの大掃除が粗方済んだ後、地下室?への階段が見つかりました、その先に鍵のかかったドアがあったのです。
伯父に話を聞いてみても、地下室なんかあったんだと返ってくる始末。
祖母に話を聞いてみても、祖母が嫁入りした時には、もう離れは物置化しており、大掃除のときくらいしか
離れに立ち入らず、鍵は曾祖父が管理しており、地下室?の鍵はいつの間にか紛失していたそうです。

どうせ取り壊すんだからと、その場のノリでドアを壊して、部屋の中を確かめてみることになったのですが、
今にして思えばやめておけばよかったと今でも後悔しています。

ドア自体は古い割に頑丈で中々壊れなかったのですが、蝶番の部分は劣化が激しく、そこを足がかりにドアを取り外しました。
ドアを外した瞬間、部屋の中から人の体温に似た何かが感じられて、背筋が寒くなったのを今でも鮮明に思い出せます。

569 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2007/06/14(木) 17:17:57 ID:zgkR1JQY0
部屋の中は当たり前ですが真っ暗だったので、まず懐中電灯で部屋の中を照らしてみました。
結論から言うと、がらんとしていて部屋の中は空っぽでした。それでも一応中に入ってみることになったのですが
足元を照らしてみた時に見た光景は、これもまた今でもはっきりと思い出すことができます。

一見、埃が積もっているだけで、何もおかしくないように見えるのですが、どことなく違和感が感じられ
そのことに思い当たった瞬間、思わず悲鳴を上げそうになってしまいました。
うっすらと、でも確実に足跡が部屋の床中に残っていたのです。注意を凝らしてよく見てみれば
場所によっては、くっきりとあたかもさっきつけたかのような鮮明な足跡も少なくありませんでした。
足跡のサイズは小さめで子供の靴でつけたもののようでした。

正直、気味が悪かったのですが、部屋の中を観察することに不自然なくらい没頭していました。
そして子供の目線で部屋を見てみるとあちらこちらに人がいた痕跡が残っていました。

壁の低めの位置についた手垢、ドアの内側にひっかき傷で書かれたみみずがのたくったような文字のようなもの
考えれば考えるほど、目の前が真っ暗になっていったような気がします。

気付いたときには、祖母の顔が目の前にありました。
地下室で倒れて、母屋に運び込まれたようです。換気のよくない場所にずっと篭っていたので
多分、そのせいだと思います。伯父にもぼーっとしてるかと思ったら、急に倒れるから驚いたよと言われました。

私が目を覚ました時には、離れの大掃除も終わっていたおり、私が倒れた後に
庭に運び出していた使えそうにないものを離れに運び入れなおし終了したそうです。
△△(叔父)も急に顔を真っ青にして帰るし、○○ちゃん(私)は倒れるし大変だったよと伯父に愚痴られました。

その後、帰る際に祖父が愛用していた懐中時計を祖母より譲り受け、このまま何事もなければ、
一夏の思い出として終わっていたのですが、後日談が発生してしまいました。

570 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2007/06/14(木) 17:20:09 ID:zgkR1JQY0
離れも無事取り壊され、夏が終わり、、そして秋を迎える頃、叔父が自殺してしまったのです。
自殺したときの状況はよくわからないし、教えてもらえなかったのですが
叔父とも仲がよかった私を気遣ってくれたのか、母が遺書の内容だけそっと教えてくれました。

遺書には一言「罪を償います。」とだけ記されていたそうです。


ここから先は私の推測に過ぎないので話半分でお願いします。

ずーっと昔、お家の近くに住んでいた女の子が神隠しにあっていなくなりました。
女の子と一番仲がよかった弟は毎日泣いていました。わたしも悲しかったです。
でも女の子の話をみんなの前ですると、お父さんが見たこともないような顔をして怒ります。
みんなは少しずつ女の子のことを忘れていってしまいました。

みんな大人になりました。でも弟が手紙を残して、みんなの前からいなくなってしまいました。
多分、女の子に会いに行ったんだと思います。うまく仲直りできるといいね
最終更新:2008年01月24日 23:40