33_群馬県立4病院 20年度の医療事故

33.1. 群馬県立4病院 20年度の医療事故20件増

 群馬県は26日、平成20年度に県立病院で発生した医療事故とヒヤリ・ハット事例の発生状況を発表した。それによると、発生件数は3853件で、昨年度より297件増加した。17年度の調査開始以降、増加傾向に歯止めがかからず、県病院局総務課は「医療の高度化で作業が煩雑になり、慣れない作業に追われるスタッフが増えているのも要因」とし、対応に追われている。(楠城泰介)
 調査は、心臓血管センター(前橋市)など4県立病院を対象に、20年度に各病院から報告された事例をまとめる形で行われた。同課によると、昨年度の医療事故は前年度比20件増の764件。事故にはならなかったが事故につながる可能性のあった「ヒヤリ・ハット事例」は同277件増の3089件だった。
 発生内容の上位では、薬の内服や注射など「処方および与薬」に関するものが1096件(前年度比112件増)で最も多く、次いで、カテーテルの使用など「チューブ類などの使用・管理」に関するものが633件(同104件増)、「(患者の)転倒・転落」が535件(同42件増)などとなった。
 同課によると、県立4病院の医師数は今年4月現在、126人(前年度比4減、前々年度比4増)と横ばいにあり、看護師を含めた職員数もほぼ変わらない状況が続いている。
 それにもかかわらず、医療事故やヒヤリ・ハット事例が17年度の2999件から増加傾向にある背景について、県幹部は「高齢の患者が増え、心臓の外科手術など高い技術が求められる手術が増えたことがある」と指摘する。
 医療事故防止に向け、県では病院局に、4病院を統括する医療安全管理委員会を設置するなどして、体系的な安全管理態勢の整備に努めているが、医療現場の実態に追いつかない実情が浮かび上がる。
 同課では「安全管理のマニュアルなどに、新しい技術などに対する注意を随時付加していくなどして、情報の共有や職員の意識高揚に努める」と話している。
2009.10.27 02:19 産経ニュース

33.2. 医療事故2.7%増の764件 県立4病院 昨年度県発表 ヒヤリ事例は3089件に

 県病院局は二十六日、県立四病院(心臓血管センター、がんセンター、精神医療センター、小児医療センター)で二〇〇八年度に起きた医療事故が七百六十四件で、前年度より二十件(2・7%)増加したと発表した。
 患者に直接影響のなかった医療行為の過誤(ヒヤリ・ハット事例)も前年度比二百七十七件(9・9%)増の三千八十九件だった。
 医療事故では、患者が死亡したり、患者の生命に重大な危機を与えた事例はなかったが、患者が自ら転倒して頭を打ち、後遺症が出たケースが一件あったという。
 医療事故とヒヤリ・ハット事例を合計した三千八百五十三件のうち、最も多かった過誤の内容は、薬の処方や投与で千九十六件(28・4%)。このほか、医療用の管や点滴などの使用・管理が633件(16・4%)、患者の歩行時の転倒やベッドからの転落の535件(13・9%)などが続いた。
 過誤の発生場所は、病室が全体の約五割を占めた。集中治療室(ICU)やナースステーションでも約一割ずつ確認された。
 県病院局総務課は「ヒヤリ・ハット事例が積極的に報告されるようになったこともあり、前年度より件数増となっている。医療面の過誤を軽度の段階で発見し、事故を防止できるよう努力を続けたい」としている。(中根政人)
2009年10月27日 東京新聞

34_大阪市大附属病院で医療事故

 今月16日、大阪市立大学附属病院で、電気メスを使って患者の気管を切開する手術をしていたところ、口から挿入されていたチューブが燃えて患者が気管にやけどを負い、その後、死亡しました。病院は患者側に「やけどが原因の1つとなった」として謝罪し、補償に向けた話し合いを進めることにしています。
 医療事故があったのは、大阪・阿倍野区にある大阪市立大学附属病院で、病院は27日、経緯について記者会見しました。それによりますと、食道がんの手術のあと、肺炎にかかっていた74歳の男性患者に対し、今月16日、消化器外科の33歳の男性医師が電気メスを使って、のどの付近の気管を切開する手術を行いました。この際、電気メスから火花が飛んで、患者の口から挿入されていた人工呼吸器のチューブの一部が燃え、患者が気管などにやけどを負いました。この患者は8日後の今月24日、死亡しました。これについて病院は、やけどが原因の1つとなって呼吸器不全が悪化し、死亡したとして、患者側に謝罪しました。大阪市立大学附属病院の原充弘病院長は「患者と、ご家族に深くおわび申し上げる。今後は補償に向けた話し合いを進めるとともに、外部の有識者も含む調査委員会を設置して事故の原因を究明し、再発防止策をとっていく」と話しています。
10月27日 16時31分 NHK

35_カテーテル誤って脳血管に、医療ミスで男性死亡 容疑の医師2人書類送検

 千葉県警千葉北署は5日、業務上過失致死の疑いで、医療法人有相会の最成病院(千葉市花見川区柏井町)に勤務する非常勤の女性医師(30)と、男性医師(50)を千葉地検に書類送検した。
 同署の調べによると、女性医師らは昨年12月3日、同病院内で狭心症の疑いのある同市花見川区の会社員の男性=当時(50)=の心臓血管カテーテル検査を実施。手首の動脈から心臓付近に通すはずのワイヤとカテーテルを誤って脳血管に通し、男性をくも膜下出血で死亡させた疑いが持たれている。
 検査の際は、ワイヤとカテーテルの到達具合を時折エックス線検査で確認することになっているが、女性医師らはこの作業を怠ったという。同署は同病院からの届け出を受けて捜査していた。
2009.11.5 17:38 産経ニュース

36_透析患者, 7病院が搬送断る/奈良, 3日後に死亡

 奈良県生駒市で10月24日、意識が低下した腎臓病の人工透析患者の男性(83)が、県内や大阪の7病院・医療施設に計8回受け入れを断られ、通報から約1時間45分後に大阪府の病院に搬送されていたことがわかった。男性は3日後に肝臓がんで死亡した。同県では救急患者の搬送不能問題が相次いでおり、県地域医療連携課は「今回のケースを調査し、対応を検討したい」としている。
 生駒市消防本部などによると、男性は同市在住。24日午後4時半ごろ、家族から「発熱があり、体が震えている」と119番通報があった。3分後に救急車が到着。男性が診察を受けたことのある同市内の病院をはじめ、2次救急の当番病院や県立病院、大阪市内の病院などに照会したが、男性が透析患者だったため、「専門医がいない」「専門外」との理由で断られた。 9回目の照会で受け入れ先となった大阪府大東市の民間病院に午後6時15分ごろ到着したが、27日、持病の肝臓がんで死亡したという。
 奈良県では06年8月、入院中に意識不明になった妊婦が同県や大阪府の19病院に受け入れを断られ、8日後に死亡。07年8月にも下腹部の痛みを訴えた妊婦が、11病院に断られて死産した。今年3月には意識を失った男性が6病院に断られ、約1時間半後に大阪府の病院で死亡した。(東裕二)
2009年11月13日4時31分 朝日新聞

37_昭和大学藤が丘病院_腹腔鏡左副摘除手術

 平成14年10月、昭和大学藤が丘病院泌尿器科において、クッシング症候群の女性患者が腹腔鏡左副摘除手術を受けた後、4週間後に死亡するに至った。同病院は、平成17年5月、この事案における死亡に至る事実の経過、死亡の原因、原因発見遅延の背景事情などの真相を解明することにより、当時の同病院の問題状況を明らかにし、今後の医療の安全確保と医療水準の向上に寄与する提言を行うことを目的とする外部事故調査委員会を設置した。
 この医療事故は、技能・知見ともに不十分な執刀医が、医長・教授らの指導管理のないまま手術を行い、術中に膵臓尾部を損傷したことが、患者死亡の1年余り後に至って初めて解明されたという特異な経過を辿ったものである。その間、術後管理の不徹底、手術ビデオ・病理組織・CT映像などによる点検・分析の不徹底などのために過誤を発見できず、患者に対する適切な治療が行われないまま推移し、患者を死亡させるに至ったのであって、患者側にとって思いもかけない原因による痛ましい死亡事故であった。
 この事故を究明する過程においては、教授を医長とする医局体制が持つ問題性と、病院全体として患者の安全確保を図る意識及び責任体制の欠如という実態が浮き彫りになった。


38_手術中に男性患者死亡=過失致死容疑で捜査-大阪府警

 大阪府羽曳野市の医療法人・春秋会城山病院で10月、手術中に男性患者が死亡していたことが21日、分かった。病院からの届け出を受けた府警羽曳野署が業務上過失致死容疑で関係者から事情を聴いている。同署によると、男性は誤って包丁で左手親指を切って神経などを傷つけ、指が曲がらなくなり、10月13日に同病院に入院、16日に全身麻酔による神経の縫合手術を受けた。手術は麻酔科医、整形外科医、救急救命士ら6人が担当。手術前に筋弛緩(しかん)剤を投与、気道を確保するため気管にチューブを挿入しようとしたが手間取り、約30分後にのどを切開するなどの応急処置をしたが、約3時間後に死亡したという。死因は窒息死とみられるという。同病院が手術中の事故として同署に通報した。同病院は「捜査には全面的に協力する」としている。
2009/11/21-16:15 時事ドットコム

39_鹿児島大学病院2009/06

鹿児島大病院が二重の医療ミス 手術で体にガーゼ、確認も不備

 鹿児島大学病院(鹿児島市)は26日までに、6月に手術した50代の女性患者の体内にガーゼ1枚を残す医療ミスがあったことを明らかにした。今後女性の同意を得て、摘出手術をする方針。置き忘れた部位や診療科については「患者に公表の同意を得ていないため発表できない」としている。病院によると、女性は6月1日に手術を受けた。今月19日、女性を診察した別の医療機関から連絡があり、手術直後に撮影したエックス線フィルムを確認、ガーゼが残っていることが分かった。20日に病院が女性に謝罪し、文部科学省に報告、病院のホームページに掲載したと説明している。病院は「院内マニュアルではエックス線検査の結果を2人以上で確認することになっているが、今回は1人しか確認せず、見落とした。マニュアルを見直して再発を防止したい」としている。
2009.11.26 10:47 産経ニュース

医療事故の発生について-鹿児島大学発表

 鹿児島大学病院で平成21年6月1日に50代の女性に行いました手術において、手術中に使用したガーゼを体腔内に遺残する事故が発生しました。本院では、院内事故調査委員会を開催し、事実確認を行い、原因等について調査した結果、本院の過失による事故と判断しました。患者様には事情を説明し、謝罪いたしました。また、本件の公表について説明しましたところ、公表することに同意を得ることができました。今後、患者様ご本人、ご家族の同意をいただき、ガーゼ摘出を行うなど、病院として最善を尽くし、誠意をもって対応していく所存です。このような事故を起こし、患者様ご本人、ご家族はもちろんのこと、関係者に対して多大なご迷惑をおかけしましたことを重く受け止め、社会的責任を痛感し、深くお詫びいたします。今後このような事故が起きないよう、再発防止、安全対策の確立に病院全体で取り組んでまいります。
2009/11/20 更新 鹿児島大学

40_14年前の医療ミスで市立病院を提訴

 14年前の健康診断の採血時、鹿児島市立病院の看護師に誤って神経を傷つけられ、左腕に障害が残ったとして、茨城県神栖市の女性(40)が2日までに、鹿児島市に約9600万円の損害賠償を求めて鹿児島地裁に提訴した。訴状によると、女性は鹿児島県で勤務していた平成7年6月、職場の定期健康診断で採血を受けた際に激痛とともに腫れが生じ、神経不全損傷などと診断された。女性側によると、病院は「症状が固定した時点で損害を協議し、補償する」と約束。昨年8月に「後遺障害等6級」と認定され、病院側に賠償を求めたが協議がまとまらず、提訴した。市立病院は「事故当時、後遺症の治療をすることで補償に代えると女性から了解を得ていたと認識している。対応を検討したい」としている。
2009.12.2 20:44 nikkansports.com

41_医療事故で患者死亡、医師を書類送検

 宮城県の大崎市民病院で昨年5月、胸にたまった水を抜く手術を受けた男性(当時79)が死亡した医療事故があり、宮城県警古川署は2日、担当した20代の男性医師を業務上過失致死の疑いで書類送検した。送検容疑は、昨年5月27日、手術で注射針を胸に刺した際、誤って大動脈を傷付け、男性を出血性ショックで死亡させた疑い。大崎市によると、男性の遺族が市に損害賠償を求める訴訟を起こし、今年10月に市が2,000万円を支払うことなどで和解した。(共同)
2009年12月2日16時25分 nikkansports.com

42_女医の有罪確定へ=川崎協同病院事件−尊厳死の要件示さず_最高裁

 川崎市の川崎協同病院で1998年、意識不明の男性=当時(58)=から気道を確保するためのチューブを抜き、筋弛緩剤を投与して死なせたとして、殺人罪に問われた医師須田セツ子被告(55)について、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は7日付で、被告側の上告を棄却する決定をした。懲役1年6月、執行猶予3年とした二審判決が確定する。
 最高裁が終末期医療をめぐる医師の刑事事件で判断したのは初めて。どのような要件があれば法律上、延命治療中止が許されるのかという基準は示されなかった。
 同小法廷は、男性が脳波の検査を受けておらず、発症から2週間しかたっていなかったことから、「回復可能性や余命について的確に判断できる状況ではなかった」とした。また、チューブの抜管は家族の要請によって行われたが、家族には病状などの適切な情報が伝えられていなかったと指摘。「法律上容認される治療中止には当たらない」と判断した。(2009/12/09-11:09) Jiji.com

43_品川美容外科で手術の女性死亡_警視庁が捜索

 東京都豊島区南池袋1の「品川美容外科池袋院」で脂肪吸引の手術を受けた荒川区在住の70代の女性が、手術から2日後の今月4日に死亡していたことが分かった。警視庁捜査1課と尾久署は11日、手術と死亡の因果関係を捜査するため、池袋院と「品川本院」(港区)の事務所を業務上過失致死容疑で家宅捜索した。
 捜査関係者によると、女性は今月2日、池袋院で脂肪を吸引する手術を受けた。ところが、4日午後7時過ぎに、家族が自宅のリビングで倒れている女性を発見。119番したが、既に死亡していた。女性に目立った外傷はなく、尾久署が司法解剖したところ、腸管に傷が付いていたことが判明した。捜査1課は、手術との関連を捜査している。
 池袋院には午前9時半ごろ、段ボールを持った捜査員約10人が家宅捜索に入った。ホームページによると、品川美容外科は88年に開業し、現在は全国21カ所にクリニックを展開している。同外科の代理人の弁護士は「捜査に全面的に協力するが、捜査中のため事実関係については答えられない」と話している。【古関俊樹、神澤龍二、山本太一】
毎日新聞_2009年12月11日_11時38分(最終更新: 12月11日_13時00分)

44_脂肪吸引で熊本でも昨年女性死亡 品川美容外科

 熊本市の品川美容外科熊本院で昨年9月、脂肪吸引手術を受けた市内の50代女性が2日後に死亡し、熊本県警が執刀した40代男性医師を業務上過失致死容疑で書類送検していたことが、県警への取材で分かった。医師は容疑を認めているという。
 容疑は、昨年9月5日、熊本院で医師が女性の脂肪吸引手術をしたが、2日後の7日未明に女性を死亡させたとしている。県警熊本北署が司法解剖した結果、死因は腹膜炎だった。同署は手術の際、医師に過失があったとみて、同容疑で医師を今月1日付で書類送検した。病院側は過失を認め、遺族と示談が成立している。
 品川美容外科の脂肪吸引手術を巡っては、東京都豊島区の池袋院でも70代女性が手術を受けた2日後に死亡する事故があり、警視庁が11日、池袋院などを家宅捜索している。【遠山和宏】
毎日新聞 2009年12月15日 22時46分

45_器具故障で手術の女児死亡、管理の医師を書類送検--神奈川県警

 手術用医療器具の点検を怠り手術中の女児(当時5カ月)を死亡させたとして、神奈川県警捜査1課などは1日、横浜市栄区、県立こども医療センター(同市南区六ツ川2)元脳神経外科部長の男性医師(61)を業務上過失致死容疑で横浜地検に書類送検した。県警によると、医師は器具を管理する立場で「何度も使っており、大丈夫と思い、点検を怠った」と供述しているという。
 送検容疑は06年10月30日、慢性硬膜下血腫で同センターに入院していた同県秦野市の女児の開頭手術で、女性執刀医が頭の骨に穴を開けるドリルを使った際、先端から窒素ガスが漏れて血管内に流入、心臓にガスがたまる空気塞栓(そくせん)症で死亡させたとしている。センターは同日、県警に異状死として届け出ていた。県警によると、ドリルは高圧窒素ガスで動き、ドリル連結部のゴム製リングでガス流出を防ぐ仕組み。リングが劣化していたとみられる。劣化を防ぐための注油などの使用前点検が必要と説明書には書かれていたという。【吉住遊】
毎日新聞 2009年12月1日 東京夕刊

46_虫垂炎手術の男性患者体内にガーゼ置き忘れる--豊岡病院/兵庫

 豊岡市戸牧の公立豊岡病院(竹内秀雄院長)は30日、手術で患者の体内にガーゼを置き忘れるミスがあったと発表した。同病院によると、今年6月9日に50歳代の男性に行った虫垂炎手術。手術後、他の医療機関で男性がレントゲン検査を受けたところ、ガーゼが残っていることが判明。同26日に豊岡病院で除去手術を行った。腹痛などの健康被害はなく、男性とは示談が成立しているという。同病院は「手術中、手術後に使用ガーゼを数えたが、確認が不十分だった」とし、確認の徹底や手術後のレントゲン検査を励行し、再発防止に努めるとしている。【皆木成実】
[但馬版]
毎日新聞 2009年12月1日 地方版

47_医療過誤、水俣市が1千万円支払いで和解へ

 肝がんの発見遅れは検査を怠ったためとして、熊本県水俣市の男性(56)が市立総合医療センターの元勤務医と市に約2千万円の損害賠償を求めた熊本地裁の訴訟で、水俣市議会は16日、男性に1千万円を支払う内容の和解案を議決した。訴状によると、男性は平成4年、同病院でB型慢性肝炎と診断され、8年に肝炎が悪化して以降、19年に肝がんと分かるまで主治医が腫瘍(しゅよう)マーカーやコンピューター断層撮影(CT)などのがん発見に必要な検査を怠っていたと主張していた。男性は19年に肝臓の一部を切除したが再発し、現在も治療中という。
毎日新聞 2009年12月1日 東京夕刊
産経ニュース 2009.12.16 14:25

48_岐阜県に8400万円支払い命令 旧県立病院の医療過誤

 岐阜市の岐阜県総合医療センター(旧県立岐阜病院)で男児を出産した岐阜県内の30代の女性が出産後に死亡したのは医療ミスが原因として、遺族が同県に総額約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、名古屋地裁であった。永野圧彦裁判長は「帝王切開後の管理が不十分だった」などとして県側に約8400万円の支払いを命じた。
 判決理由で、永野裁判長は、帝王切開翌日の血液検査を怠った点や、妊娠や出産中に起こる発作性の全身けいれんである子癇(しかん)発作が起きた後、投与した治療薬の量が標準量の6分の1から3分の1にすぎなかった点などの過失を認定。「帝王切開後の管理に過失がなければ、女性が死亡した時点で生きていた可能性は高い」と述べた。判決によると、女性は妊娠高血圧症候群を発症し2006年1月5日に入院。同15日に出産したが、2日後に子癇発作を起こし、2月13日に死亡した。男児は無事だった。
 原告代理人の弁護士は「医療体制の整った大規模病院での、あってはならないミス。病院側は控訴しないでほしい」と話した。県総合医療センターの渡辺佐知郎院長は「判決文を精読した上で今後の対応を検討したい」などとするコメントを発表した。
中日新聞 2009年12月16日 夕刊


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