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御霊巫戰紀 用語集

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御霊巫戰紀 用語集



霊子(エレメント)


自然界の万物には、生物、物質問わず総て「霊子(エレメント)」が宿っており、
自然界の法則は、それら霊の運行によって決定づけられている。
霊とはそれぞれの事象の特性を現すものであり、
炎が熱いのも、水が流れるのも、人間に感情が存在するのも、総ては霊子の働きゆえ。
人間や自然に宿った霊こそが、霊魂や精霊と呼ばれるものの正体であり、
森羅万象に命が宿るとする「精霊信仰(アニミズム)」の根源である。
この世界は、普段人間が知覚する「現実世界」と、位相を異にする「霊界」という、
二つの世界が重なり合っており、相互に影響を及ぼし合っている。
万物を構成する原子には、総て霊子が重なり合っており、
その原子によって構成される存在の死とともに、原子から離れ、
霊界へと溶けて、大気に存在する無限の霊子の中へと還元される。

霊子にも階層があり、
形状を問わず、そこにある物体に宿る「物質霊」
物質の性質を決定づける要因である「概念霊」
あらゆる霊に一定のルールを付加する「法則霊」の三つが存在し、
上位になればなるほど人間の知覚が及ばなくなる。


霊能力者


普通の人間には、原子に重ね合わさっている霊子を知覚することはできないが、
特殊な素養を持つ者には、それを認識することができる。これを「霊視」と呼ぶ。
この能力には血統が大きく影響しており、
特殊な血に宿る霊子が、彼らにその能力を与えたとされている。
個人によって能力差は異なり、単に霊体を知覚するだけの者や、
霊子に働きかけ、使役することのできる者など幅広い。


大御霊(おおつみたま)/ハイ・エレメント


森羅万象、ありとあらゆるものに霊子は宿るとされているが、
その範囲は個体・液体・気体を含めた物質に留まるものではなく、
実態を持たない「概念」にすら及ぶとされる。
「火」や「水」といった、そのものの性質を決定づける概念に宿る霊は、数多の自然現象を統括する存在であり、
そこにある物体に宿る「物質霊」の上位に位置している。
これら「概念霊」を総じて「大御霊」、英語圏では「ハイ・エレメント」と呼ぶ。



神霊(かむひ/しんれい)


大御霊のさらに上位に位置する霊で、自然界を動かす法則そのもの。
現象の性質を決定づける概念霊だけでは自然は回らず、
それらを纏め、一個の巨大な機械に仕立て上げる法則が必要となる。
その法則霊こそが、あらゆる霊の頂点にある存在であり、神霊(かむひ/しんれい)と呼ばれる。
意志などは存在せず、ただ自然のサイクルを回すための機械のようなもの。

神霊と契約した者は現行の自然環境を丸ごと改変するほどの力を得るとされているが、
個人の霊力では契約不可能で、複数の御霊巫師が力を合わせて、
煩雑な儀式を経て、一時的にほんの僅かな力だけ降臨させることが可能となる。

この儀式を「神霊降臨(しんれいこうりん)」と呼ぶ。
それを成すには数世代に渡って溜め込んだ膨大な霊力、
大規模な社、膨大な数の高位霊能力者、世界規模の霊力バランスの調整、
最後に儀式の中心となる巫師には、極めて稀な資質を持つ千年に一人の逸材が必要とされる。

そうして降臨できる力は、神霊の総体からすれば、零れ落ちた微かな一滴程度に過ぎない。
それだけでも自然環境の激変による生態系の破壊さえ可能とする。

それ故、「神霊同盟」はこの神霊降臨を最大の禁忌としている。
一方で、現行「神霊降臨」を行えるのは世界中の霊伐師を取りまとめる
「神霊同盟」ただ一つであり、組織の切り札となっている。
ただしその効果は、何者かが神霊降臨を使用した場合、
それを無効化するカウンターとしての役目に特化しており、破壊目的ではない。


重霊地(じゅうれいち)


禍霊のような、強力な忌霊が発生する地区は限られている。
その土地では大気中の霊子濃度が特別に濃く、そのため忌霊が発生、あるいは凶悪化しやすい。
そんな土地のことを「重霊地」と呼ぶ。
放置しておけば禍霊が日本全土に蔓延する可能性もあることから、
「重霊地」には御霊巫師が家を構え、代々守護の任についている。
物語の舞台である、「千眼市」がこれに当たる。


巫戰(みいくさ)/ジハード


長い間、人知れず行われてきた霊伐師と忌霊の闘争であるが、
それが秘匿されてきた最大の理由は、人間に害を成す忌霊や禍霊の発生数が少ないことである。
だが、戦争などによって一挙に大量の人間が死ねば、
その分忌霊の発生数も爆発的に増加し、大勢の霊伐者が駆り出され、熾烈な闘争へと発展する。
そんな、歴史上に残る大規模な戦争と重なり合う形で発生する霊能力者の闘争を、「巫戰(みいくさ)」、英語圏では「ジハード」と呼ぶ。
最も新しい巫戰は、60年前の第弐次世界大戰の頃である。
しかし近年、徐々に忌霊や禍霊の発生数が増加しており、新たな「巫戰」の予兆であると指摘する声もある。
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